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カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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最廉価盤のローライC35の巻

2024年10月14日 20時00分00秒 | ブログ

10月も中旬と言うのに日中は野外にいると暑かったですね。しかし、真夏の時期は野外にいると熱中症の危険があるの控えていましたが、昨日からカメラの作業の合間に自転車やバイクの整備をしています。一日中机に向かっているより体が軽く調子が良いです。で、ローライ35系の最廉価盤C35 #53990XXです。B35からさらに露出計を取り去ったモデルで、レンズもトリオター40mm f3.5になっています。

故障ではなく販売のためのメンテナンスをしておきます。シャッターダイヤルが重いとのご指摘がありました。このモデルに多い不具合で、極端に重い個体もありますが、この個体はそこまでではありません。のカムに潤滑が無くなると重くなります。清掃と注油をしておきます。

レンズのクリーニングをするのでシャッターユニットを本体から分離します。基本的にはローライ35と同系の設計ですが、絞りダイヤルが組み込まれています。

 

過去に分解を受けています。シャッター羽根の孔が変形しています。孔位置を調整せず強引に組み立てたようです。レンズは前玉の先端に擦り傷とコーティングの腐食があります。フィルターは装着していなかったようです。

完成したシャッターを本体に取り付けます。ファインダーの清掃をしましたが、画像がありません。

 

ヘリコイドグリスを塗布して前玉を取り付けます。

 

 

次はB35ブラックですが、こちらもシャッターダイヤルが重いとのことです。確かにC35よりは重いですが不具合と言うほどではありません。もっと固いのもあります。

 

カムには注油をして単体ではそれほ作動不良ということもありませんが、クリックのためのリン青銅のリーフスプリングのようなバネが強いようです。しかし、調整機構はなく、無理に曲げると折れる危険があるので・・

同じような原理のバネがあります。樹脂のレリーズスプリングで、ここまで設計の簡略化(コスト)をするかというところ。ファインダーは光枠を分離して清掃しておきます。

 

こちらのシャッターユニットも分解されていますよね。

 

 

こちらの方が内部の部品は良好です。レンズを清掃しておきます。

 

 

完成したシャッターユニットを本体に取り付けます。

 

 

前玉の清掃とヘリコイドグリスは硬化変質していますので入れ替えます。

 

 

C35にはない露出計ユニットです。トップカバーから外して単体にしないと半固定抵抗の調整も出来ません。で、調整しましたが、すでにセレンの起電が一杯で感度が上がりません。B35のセレンは劣化しているものが多いと思います。

巻き上げ系の部品は殆ど樹脂製です。ギヤの噛合わせタイミング白〇があります。

 

マニュアルの組図があります。

 

 

B35の露出計が不良となるとシンプルなC35の方が正解なのかもしれません。

 

 

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