牧子には、彼のことが弟のように思えていた。少なくとも、恋愛の対象ではなかった。
不倫という関係に疲れを感じ始めている牧子は、片意地張らぬ気楽な間柄を楽しみたかった。
軽口を叩く相手が欲しかったのだ。 . . . 本文を読む
今さら縁結びを求める気はさらさらありませんが、来世では是非とも運命の女と結ばれるべく、お願いの参詣です。というのは建前でして、いつまでひとり旅が続けられるか分かりませんが、旅先でのアバンチュールを求めて…。というのも、実は建前でして。本音は、まあいいじゃないですか。 . . . 本文を読む