昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

「祭りの夜(改)」 (十六)

2013-07-06 17:02:32 | 時事問題
この作品は、リメイク版です。
五、六年前でしょうか? 
HPに掲載した作品です。

子どもの正義感、というでもいうべき内容でした。
中坊時代の想い出として、高校時代に書き上げた物です。

今回、聡からの手紙という形で、少し話を膨らませました。
----------
(十六)

ござの隙間から中を覗いてみるが、真っ暗で何も見えない。
私の心の中に
”付いて来るんじゃなかった。そもそも無理だったんだ、この計画は。
へび女がどこに眠っているのか、調べもしないなんて。

檻だって? そんなもの、どこにあるんだよ。
そんな大事なことを調べてないなんて、ひどい話だよ。“
と、憤りの気持ちが湧いてきた。

”いっそこのまま帰ろうか。
ひょっとして、誘拐とかなんとか、警察に追われることになるんじゃないか? 
いやだよ、そんなの。

なんでへび女のために、そこまでやらなくちゃいけないんだ。
大人は、なんで黙って見てるんだよ。
よし、帰ろうって言おう。“

意を決して、友人の裾を握った。

「まずいぞ、まずいぞ。絶対、まずいぞ。」

「そうなんだよ、まずいんだよ。」


最新の画像もっと見る

コメントを投稿