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人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

なぜかヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲が~ファスビンダー監督映画「ローラ」を観る

2012年12月17日 06時55分33秒 | 日記

17日(月)。昨日の午後、近くの小学校に衆議院議員選挙・東京都知事選挙の投票に行きました 2時頃だったのですが、投票所には列が出来ていました。その足でクリーニング屋に行ったのですが、お店の人が「午前中に投票に行ったんですが、大勢の人が並んでいましたよ。お年寄りが多くて中々前に進まなかったのは困ったもんでしたが・・・・(この選挙で)良くなるといいですね」と言っていました。私もそう思います。良くならなければ何の意味もないですから。子供たち二人は後で揃って投票に行ったようです。とくに長男は初めての投票権の行使です。誰に、どの党に投票したのか分かりませんが、投票に行ったこと自体を誉めたいと思います

蓋を開けてみれば、事前の報道各社の世論調査の通り自民党の圧勝でした。「自公320超 安倍政権へ 民主、壊滅的敗北」:今朝の朝日の一面見出しです。ここで国民が共通して言いたいことはただ一つ”おごるな自民党”ということでしょう。ついでに言えば、何年か前に”お腹が痛い”と言って総理の立場を突然放り出したような”無責任な態度は二度と取るな” ということです。

 

  閑話休題  

 

「マリア・ブラウンの結婚」に次いで,西ドイツのライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督の映画「ローラ」を観ました 1981年制作115分の映画です

 

          

 

生真面目な新任建設局長フォン・ボームが,建設会社の経営者シュッケルトの愛人である娼婦ローラに恋します 戦後ドイツの経済復興期を背景に公私の利害が複雑に絡み合ったローラとボーム,シュッケルトとの三角関係を描いています スタンバーグ監督の「嘆きの天使」(1930年)を1950年代ドイツに置き換えて作ったと言われています タイトルロールのローラを演じるバーバラ・ズゴヴァは決して美人ではありませんが、微妙に揺れ動く女心を見事に演じています 彼女のような女優を”性格俳優”というのでしょうか

私が興味があるのは,映画の中でどんなクラシック音楽が使われているかということです この映画では建設局長フォン・ボームがヴァイオリンを弾くシーンが2度ほど出てきす.演奏しているのはヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集”調和の霊感”から「ヴァイオリン協奏曲第6番イ短調」の第1楽章”アレグロ”です.ドイツの監督なら同じバロック音楽であればJ.S.バッハを使ってもよさそうなものですが,なぜかイタリアのヴィヴァルディを使っています 長調の明るい曲ではなく、短調特有の哀しみを湛えた曲想で、ボームのローラへの秘めた恋心を象徴しているように思えます。ボーム役のアルミン・ミューラー・シュタールの演技が素晴らしく、本当にヴァイオリンを弾いているように見えます。実は本当に弾けるのかも知れません

ファスビンダー監督作品のうち「マリア・ブラウンの結婚」「ローラ」「マルタ」は「西ドイツ三部作」と呼ばれていますが、次は残る「マルタ」を観ようと思っています

 

 

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