27日(金)。夕べ都内某所で11時半まで飲んでました。朝から頭が頭痛ッス というわけで、昨日の朝日朝刊の社会面に「金ぴか10億円級」という見出しで、日本橋高島屋に25日、10億円相当の金飾品を飾り付けたクリスマスツリーが登場したというニュースが載っていました
同店は安倍政権発足以来、高額商品の売り上げが好調に伸びているとのことで、好景気ムードの中で一足早いクリスマスを楽しんでもらおうと企画したそうです
アベノミクスのオカゲということでしょうが、まだ9月ですよね あまりにも早過ぎるクリスマスツリーの話題は理解にクルシミマス 12月のクリスマスまでもちますよね?アベノミクス 途中でこけてアベノミステイクにならないことを祈ります
閑話休題
湊かなえ著「花の鎖」(文春文庫)を読み終わりました 湊かなえは2008年の「告白」で衝撃的なデビューを飾り、09年第6回本屋大賞を受賞した人気ミステリー作家です
物語は何の繋がりもないと思われる3人の女性の記憶が最後に繋がって、過去にあった衝撃の事実が明らかになる本格的なミステリーです 第1章から第6章まで「花」「雪」「月」の節に分かれ、それぞれのヒロインの物語が展開します
「花」の主人公は3年前に両親を事故で亡くし、祖母と二人暮らしの梨花(27歳)です。梨花は勤務先の英会話教室が経営破たんし途方に暮れていた矢先に祖母が胃がんで入院します 梨花は物心ついたころから毎年10月20日に大きな花束を母親あてに贈ってくれていた「K]に経済的な援助を頼もうと決心します。しかし、「K」の正体は知りません
「雪」の主人公は、同じ職場の和弥と結婚したものの子宝に恵まれず悩む美雪(23歳)です 和弥は、美雪の伯父の息子で、従兄弟にあたる陽介と一緒に新しい建築事務所を立ち上げるのですが、和弥が美術館の設計のコンペに応募したことを巡って陽介と対立します この対立によって起こる事件が、物語全体の「核」になっていきます
「月」の主人公は、学生時代に描いた花のイラストが出版社の目に留まり、イラストレーターとして画集を出版した経歴もある、母親と二人暮らしをする紗月(25歳)です 短大卒業後から音信不通状態にあった希美子から、夫である浩一を助けてほしいと懇願されますが、拒絶します。それには深刻な理由がありました
この3人はまったく接点がなく物語が進んでいきますが、「K」という人物をキーワードに「花の首飾り」のように次々と繋がっていき、3人の関係が明らかになります
最初に「告白」を読んだ時は凄い作家がいるものだと思い、映画も観ました。この作品はそれに勝るとも劣らない傑作だと思います。ちなみに、この作品は私が今年読んだ50冊目の本です