人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ウルバンスキ+ヴァシリエヴァ+東響でドヴォルザーク「チェロ協奏曲」を聴く

2015年05月24日 09時06分02秒 | 日記

24日(日).わが家に来てから227日目を迎え,呆れる白ウサちゃんをよそに紙ロールを食べる食欲旺盛なモコタロです 

 

          

            この紙 バームクーヘンみたいな形で うまいんだぜぇ

 

  閑話休題  

 

昨日午前,トッパンホールで開かれるハーゲン弦楽四重奏団のコンサート・チケットを手配しました モーツアルトの生まれ故郷オーストリア・ザルツブルグの出身者から成るハーゲン弦楽四重奏団によるモーツアルトの「後期弦楽四重奏曲ツィクルス(4日連続)」のうちの2枚です この連続演奏会は10月1日(木)にハイドンセットⅠ(弦楽四重奏曲第14番K.387,同15番K.421,同16番K.428)が,10月2日(金)にハイドンセットⅡ(弦楽四重奏曲第17番K.458,同第18番K.464,同第19番K.465)が,10月3日(土)にプロシア王セット(弦楽四重奏曲第21番K.575,同第22番K.589,同第23番K.590)が,10月4日(日)に弦楽四重奏曲第20番K.499,クラリネット五重奏曲K.581,ブラームス「クラリネット五重奏曲」が演奏されます

私がトッパンホールの会員先行予約で手配したのは2日の第17番~第19番と3日の第21番~23番です 午前10時受付開始の予約電話がつながったのは10時33分でした.すでに5月9日から受付開始の4公演セット券の会員先行発売で良い席が押さえられており,センターブロックは取れず,かろうじて右ブロック前方の席を取りました

2年前にハーゲン弦楽四重奏団が開いたベートーヴェンの「弦楽四重奏曲全曲演奏会」の時には,トッパンホールの会員でなかったため,一般発売の時にはすでにソルド・アウトになっていて涙を呑んだ苦い思い出があります 私がトッパンホールの会員になったのは,ハーゲン弦楽四重奏団のチケットを確実に手に入れるためであると言っても過言ではありません

 

          

 

  も一度,閑話休題  

 

昨日,東京オペラシティコンサートホールで東京交響楽団のオペラシティ・シリーズ第86回公演を聴きました プログラムは①ルトスワフスキ「交響曲第4番」,②ドヴォルザーク「チェロ協奏曲ロ短調」,③スメタナ「交響詩”我が祖国”」から「ヴィシェフラド(高い城)」,「ヴルタヴァ(モルダウ)」,「シャールカ」です 指揮は東響首席客員指揮者クシシュトフ・ウルバンスキ,②のチェロ独奏はタチアナ・ヴァシリエヴァです

 

          

 

1曲目が大編成を必要とする曲のため,ステージは所狭しと楽員が詰めかけています.コンマスは大谷康子.東響きってのイケメン指揮者ウルバンスキが登場すると大きな拍手が湧き起こります

ウルバンスキは同じ国の作曲家ルトスワフスキの交響第4番を最初に持ってきました この辺に彼のこだわりを感じます.この曲はロスアンジェルス・フィルの委嘱により書かれ,1992年夏に完成し,93年2月に作曲者自身の指揮で初演されました

曲想としては暗いのですが,シェーンベルクなどのように訳の判らない音楽ではなく,比較的聴きやすい曲です アンニュイな雰囲気とトラジックな雰囲気が交差しフィナーレになだれ込みます

管楽器が減り,チェロの台座が設置され,2曲目のドヴォルザーク「チェロ協奏曲ロ短調」に備えます.よく見るとチェロの首席の椅子が一つ空いています するとスタッフが現われ,2列目にスタンバイしていた樋口泰世に1列目に移動するよう伝えました.首席の西谷牧人が演奏に間に合わないようです 「おっ,いよいよ樋口泰世が定期公演で首席クラスの仲間入りか・・・・」と期待が高まったのですが,そのすぐ後に,西谷がおっとり刀で登場,樋口は元の位置に戻りました.彼女は苦笑いしていました せっかくのチャンスだったのに,惜しいことしましたね,樋口さん

ソリストのヴァシリエヴァがベージュを基調とした衣装で登場,ウルバンスキの指揮で第1楽章に入ります ヴァシリエヴァの演奏を聴いていて感じたのは,「優しく包み込むような演奏だな」ということです 母性的な演奏と言い換えても良いかもしれません 何なんでしょうか,この心地よさは 力に頼って弾くのでなく,ごく自然体で弾いているように見えます この曲は色々な演奏家で生演奏を聴いてきましたが,こういう印象を抱いた演奏は初めてです.すごく良いと思いました

第2楽章では,コンマスの大谷康子とヴァシリエヴァとの”対話”がありますが,なかなか聴きごたえがありました オーボエの荒絵理子,フルートの甲藤さち,クラリネットのエマニェエル・ヌヴ―をはじめとする管楽器群がソリストを盛り立てます

5回ほどのカーテンコールの後,ヴァシリエヴァはバッハの「無伴奏チェロ組曲第1番」から「プレリュード」を「優しく包み込むように」演奏し,拍手喝さいを浴びました

 

          

 

休憩後はスメタナの連作交響詩「わが祖国」から第1曲「ヴィシェフラド(高い城)」,第2曲「ヴルタヴァ(モルダウ)」,第3曲「シャールカ」が演奏されます

第1曲「高い城」は冒頭2台のハープが物語の始まりを告げます 第2曲「モルダウ」は一番有名なメロディーなのでお馴染みですが,何度聴いても良い曲ですね 第3曲「シャールカ」はあまり馴染みがありませんが,解説を見るとかなり恐ろしい物語です 「美しいシャールカは,恋人に裏切られたことを根に持って,全男性への復讐を遂げるため宴会を開き,酒に酔った男性どもを皆殺しにする」という内容です 女って怖いですね クラリネットのソロがシャールカを描写しますが,エマニュエル・ヌヴーは迫真の演奏を展開しました

ウルバンスキは前の2曲でもそうでしたが,すべて暗譜で指揮をします 何しろ,リハーサルの時から全曲を暗譜で振ると言われていますから驚きです 1982年生まれといいますから,今年弱冠33歳です.現在米・インディアナポリス交響楽団の音楽監督,ノルウェー・トロンヘイム交響楽団の首席指揮者も務めていますが,2015-2016年シーズンからは,北ドイツ放送交響楽団首席客員指揮者に就任予定とのこと.将来が楽しみな指揮者です

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