9日(日).昨日の朝日朝刊・経済欄の「けいざい+」に「音楽から段取り逆計算 残業減 ~ ロッキーは退社の合図」という見出しの記事が載っていました 超訳すると
「オフィスで終業時刻に音楽を流し,帰宅を促す試みが広がりつつある 新宿の三井ホームでは,ゆったりとしたピアノ曲が流れるが,午後6時になると突然,映画「ロッキー」のテーマ曲に切り替わる
終業時刻を告げる合図だ.この試みは総務,経理,人事などの部門で2014年10月から始まった.最後が「ロッキー」なのは,勇壮な曲調で「残りの仕事もがんばろう!」と奮い立たせるためだ
昨年10月に対象部門の勤務時間を調べたところ,取り組みを始めて残業時間の合計が2~3割ほど減った
社員は『常にロッキーから逆算して段取りなどを考えるようになった』と語る
一方,野村不動産では10年以上前から新宿の本社ビルで部門ごとに週1日の『ノー残業デー』を設けているが,午後5時40分に流すのは『遠き山に日は落ちて』として知られるドヴォルザーク『新世界交響曲』の第2楽章だ
広報担当者は『残業を減らす効果は出ている
何時間でも働くぞ!みたいなノリでは人材は集まらない』と語る
」
ドヴォルザークの音楽が「残業減」に役立っているとは思いもよりませんでした クラシック音楽はいろいろな形でわれわれの日常生活に溶け込んでいることをあらためて再認識させてくれた記事でした
個人的には,クラシック音楽は何の役にも立たないところが良いと思っています
ということで,わが家に来てから今日で1012日目を迎え,核兵器の開発や使用,保有を禁止する条約が7日,国連本部で採択されたが,核保有国の米英仏は国際安全保障環境の現実を無視しているとして「署名も批准もする意思はない」との反対声明を発表,交渉に参加しなかった日本の国連大使も「署名することはない」と断言したというニュースを見て感想を述べるモコタロです
無謀な北朝鮮を擁護する訳じゃないけど 核保有国のご都合主義じゃないのかな?
一昨日,普通自動車運転免許証は持っていないのに何故か小型船舶操縦免許証を持っている娘が品川の祖父と海釣りに行って「イナダ」を釣ってきたので,刺身にして海鮮丼を作りました イナダだけでは足りないのでスーパーで刺身の盛り合わせを買ってきました.丼の真ん中がイナダです
さすがに新鮮な魚の刺身は美味しかったです
三枝成彰作曲『狂おしき真夏の一日』~オペラブッファ『フィガロの結婚或いは狂おしき一日』『薔薇の騎士』へのオマージュ~のチケットを取りました 10月下旬の4公演のうち28日(土)午後2時からの部で,場所は東京文化会館大ホールです
台本=林真理子,作曲=三枝成彰,演出=秋元康,美術=千住博,指揮=大友直人,管弦楽=新日本フィル,歌手陣=佐藤しのぶ,ジョン・健・ヌッツォ,小川里美,小林沙羅,大山大輔,坂本朱ほかです
このラインナップを見る限り,いかにもお金のかかりそうな企画,面白そうな公演です
プラチナ席=50,000円,SS席25,000円って何よ? 誰が買うのよ? ということでA席=10,000円を取りました 2階右サイド最後方の通路側席です
昨日,東京文化会館小ホールでクァルテット・エクセルシオ「第32回東京定期演奏会」を聴きました プログラムは①ベートーヴェン「弦楽四重奏曲第2番ト長調」,②シューベルト「弦楽四重奏曲第11番ホ長調」,③ブラームス「弦楽四重奏曲第2番イ短調」です
全自由席のため早めに並びました その結果,G列28番,右ブロック左通路側を押さえたのですが,チラシの袋と共に文庫本を席の床に置いておいたのに,ロビーから戻ったら知らないおじさんが座っています
こういうのって本当に頭に来ます.椅子の上に置いておくと滑って下に落ちてしまうので,わざわざ床に置いておいたのに・・・・よっぽど目が悪いのでしょうね
コンサート前から喧嘩しても気分が悪くなるだけなので,厭味たっぷりに「すみません」と言ってチラシと文庫本を椅子の下から引き取って別の席に移りました.本人はきょとんとしています.本当に目が悪いのでしょうね.お気の毒です
結局右端のG列35番で聴きました
1曲目はベートーヴェン「弦楽四重奏曲第2番ト長調」です この曲は1801年にロプコウィッツ公爵に献呈した作品18の6曲の弦楽四重奏曲のうち2曲目の作品です
第1楽章「アレグロ」,第2楽章「アダージョ・カンタービレ」,第3楽章「アレグロ」,第4楽章「アレグロ・モルト・クアジ・プレスト」の4つの楽章から成ります
クァルテット・エクセルシオの面々が登場します.女性陣は濃淡はあるもののオレンジ系の衣装で統一しています この曲は「挨拶」というニックネームが付けられていますが,第1楽章冒頭の曲想が,いかにも「どうぞよろしく
」と言っているかのように聴こえます
ベートーヴェン初期の弦楽四重奏曲ということで,全体的にハイドンの影響を強く感じます
第1ヴァイオリンの西野ゆかさんを中心に軽快に曲を進めます.相変わらず大友肇氏のチェロは素晴らしいと思います
この曲はイタリア弦楽四重奏団によるCD(1975年録音)で予習しておきました
2曲目はシューベルト「弦楽四重奏曲第11番ホ長調」です この曲は当初,後期の作品とされてきましたが,現在では1816年(シューベルト19歳)の作品とされています
第1楽章「アレグロ・コン・フォーコ」,第2楽章「アンダンテ」,第3楽章「メヌエット:アレグロ・ヴィヴァーチェ」,第4楽章「ロンド:アレグロ・ヴィヴァーチェ」の4つの楽章から成ります
エクセルシオで聴く第11番は,他のシューベルトの弦楽四重奏曲とは一味違った魅力を感じさせる曲想です それでも,やはり時にシューベルトらしさが垣間見られます
この曲はウィーン・コンツェルトハウス四重奏団によるCD(1953年録音)で予習しておきました
休憩後はブラームス「弦楽四重奏曲第2番イ短調」です この曲は1860年頃に書き始めたのですが,完成したのは1873年のことでした.いかにもブラームスらしい作曲ペースです
第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」,第2楽章「アンダンテ・モデラート」,第3楽章「クアジ・メヌエット,モデラート」,第4楽章「フィナーレ,アレグロ・ノン・アッサイ」の4つの楽章から成ります
この日聴いた3曲の中で,最もノッた演奏だったと思います.聴いていて,アンサンブルを整えるのが難しい曲だと感じましたが,4人の緻密な演奏は魅力的でした
この曲はハーゲン・クァルテットによるCD(1997年録音)で予習しておきました
今回は6割くらいの入りでしたが,もったいないと思います 数少ない常設の弦楽四重奏団であるクァルテット・エクセルシオの演奏はアンサンブルが緻密で聴きごたえがあります
もっと多くの人に聴いて欲しいと思います