人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

飯守泰次郎+ネルソン・フレイレ+読売日響でブラームス「ピアノ協奏曲第2番」,ワーグナー「パルジファル~第1幕への前奏曲」他を聴く~読響第604回名曲シリーズ

2017年07月08日 07時55分14秒 | 日記

8日(土).わが家に来てから今日で1011日目を迎え,北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を非難する国連安全保障理事会の報道声明案の調整が,ロシアの同意を得られず難航しているというニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      安保理事会の構成国が足並みを揃えないと ますます北朝鮮はエスカレートするぞ

 

                                           

 

昨日,夕食に「塩だれ豚丼」「生野菜とアボガドのサラダ」「冷奴」を作りました  「塩だれ~」は子供たちに大好評でした

 

     

 

                                           

 

昨夕,池袋の東京芸術劇場コンサートホールで読売日響 第604回名曲シリーズを聴きました   6月24日の読響定期が東響定期と重なったため,この日に振り替えたものです   プログラムは①ブラームス「ピアノ協奏曲第2番」,②ワーグナー「舞台神聖祭典劇”パルジファル”」から「第1幕への前奏曲」,③同「同・聖金曜日の音楽」,④同「楽劇”ワルキューレ”」から「ワルキューレの騎行」,⑤同「歌劇”タンホイザー”」序曲です   ①のピアノ独奏はブラジル生まれの巨匠ネルソン・フレイレ,指揮は新国立劇場オペラ部門芸術監督・飯守泰次郎です

 

     

 

振り替えで割り当てられた席は2階G列43番,センター右ブロック右から3つ入った席です.会場はかなり埋まっています

楽員が入場して配置に着きます.弦は左から第1ヴァイオリン,第2ヴァイオリン,チェロ,ヴィオラ,その後ろにコントラバスという読響のいつもの編成です   コンマスは長原幸太.ステージ中央にはグランド・ピアノが構えています

1曲目はブラームス「ピアノ協奏曲第2番変ロ長調」です   前日 藝大モーニング・コンサートで聴いた「第1番」から19年後の1878年に作曲が開始され,81年に完成しました   「第1番」が20代中頃(26歳)の傑作とすれば「第2番」は40代後半(48歳)の傑作と言えるでしょう  ブラームスの2つのピアノ協奏曲は,昨日のブログにも書いた通り「独奏ピアノを持つ交響曲」と呼ばれることがありますが,とくにこの「第2番」は,交響曲のように4つの楽章から成ります   さらに,第2楽章に「スケルツォ」が置かれているのが大きな特徴になっています

1944年生まれと言いますから,今年73歳になるネルソン・フレイレがゆったりとした足取りでピアノに向かいます   その足取りを見る限り,「大丈夫だろうか」と不安が頭をかすめますが,飯守泰次郎のタクトで第1楽章がホルンの動機で開始されると,堂々たるピアノが入ってきて,不安が払拭されます   「第1番」と同様第1楽章がかなりの比重を占めますが,「第1番」の第1楽章の特徴が激情的な音楽だとすれば,「第2番」のそれは重心の低い重厚な音楽が特徴です   両曲に共通するのはシンフォニック(交響曲的)な曲想だということです   ネルソン・フレイレの演奏が重厚だとすれば,彼を支える飯守+読響の演奏も負けず劣らず重厚です

この日の飯守+読響とネルソン・フレイレは,第1楽章と第2楽章を間を空けずに,また,第3楽章と第4楽章を間を空けずに演奏しましたが,最も印象深かったのは,4月から読響ソロ・チェロ奏者に就任した遠藤真理の演奏です   どこか懐かしいようなメロディーを心地よく聴かせてくれました

躍動感あふれる第4楽章が終わると,会場いっぱいのブラボーと拍手がステージに押し寄せました   ネルソン・フレイレはグルック「メロディ」を演奏,再度大きな拍手を受けました

この曲を聴くにあたりウラディミール・アシュケナージのピアノ,ベルナルト・ハイティンク指揮ウィーン・フィルのCD(1984年録音)で予習しておきました

 

     

 

休憩後は飯守泰次郎の十八番ワーグナーの管弦楽集です   管楽器を中心にオケの規模が拡大します.最初に演奏するのはワーグナーの「舞台神聖祭典劇”パルジファル”」から「第1幕への前奏曲」です   冒頭のゆったりした「聖餐の動機」,次いで「聖杯の動機」,金管楽器が活躍する「信仰の動機」のテーマが奏でられますが,じわじわっと迫ってくる金管楽器や弦楽器のメロディーを聴くと,「ワーグナーって本当にいいな」と思います.その魅力を知ってしまうとワーグナーの毒にかかってしまうのです   次いで第3幕で演奏される「聖金曜日の音楽」では,輝かしい金管楽器が大活躍します

オケがさらに拡大し,文字通りフル・オーケストラ態勢となります.演奏するのは楽劇「ワルキューレ」から「ワルキューレの騎行」です   ワルキューレというのは,主神ヴォータンと知の女神エルダの間に生まれた9人の娘たちで,戦死した勇者の魂を天上界にあるヴァルハラ城に運ぶ乙女たちのことです   この曲は第3幕冒頭で演奏されますが,映画好きの人ならフランシス・コッポラ監督の「地獄の黙示録」の音楽と言えばわかり易いでしょう   金管楽器による勇ましい音楽が会場狭しと響き渡ります   こういう曲を生演奏で聴くことこそオーケストラを聴く醍醐味と言うものです

最後に歌劇「タンホイザー」序曲が演奏されました   この歌劇は,吟遊詩人タンホイザーがエリーザベトの自己犠牲により官能の世界から救われるという物語です   この序曲も管楽器,弦楽器,打楽器総動員の大管弦楽曲で,ヘッドホンで聴いたり,家でチマチマ聴く音楽ではありません   ホルンが,トロンボーンが,チューバが,トランペットが咆哮します

それにつけても,飯守泰次郎の指揮によるワーグナーは説得力があります   もちろんすべて暗譜で指揮しているわけですが,オケの潜在能力を最大限に引き出します

ブラボーと拍手の嵐の中で一句浮かびました

飯森のワーグナーはいいねと 君が言ったから

7月7日は イーモリ記念日

ちょっと待ち! オレ,いつから俵万智になった

 

     

コメント (2)
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