20日(木).このブログでも「書くインタビュー①②③」をはじめ何冊かご紹介してきた長崎県在住の小説家・佐藤正午さんが,最新作「月の満ち欠け」で直木賞を受賞されました 読者の一人としてとても嬉しいです
出版社にお願いします.「鳩の撃退法」と「月の満ち欠け」を出来るだけ早く文庫化してください
ということで,わが家に来てから今日で1023日目を迎え,近畿地区の百貨店で歳暮や中元など贈答ギフトや一般商品の送料を巡り,価格カルテルを結んでいた疑いが強まったとして,公正取引委員会が19日,大手百貨店など7社に対し独占禁止法違反の疑いで立ち入り検査したというニュースを見て,お中元のお菓子の箱を前にして感想を述べるモコタロです
ここで一句「送料で カルテル結び 値上げする デパート業界 詐欺のデパート」
昨日,夕食に「鶏モモ肉のソテー」「生野菜とタコのサラダ」「冷奴」を作りました 「鶏モモ~」はシンプルな料理ですがヘルシーで美味しいです
デザートに,頂きもののメロンを食べました 3日間ほど外に置いておいたものを,朝 冷蔵庫に入れて冷やしておいたので,とても甘くて美味しかったです
来年3月24日(土)午後2時から銀座のヤマハホールで開かれる「J.S.バッハ ブランデンブルク協奏曲 全曲演奏会」のチケットを取りました 新日本フィル首席オーボエ奏者・古部賢一,ヴァイオリニスト・堀米ゆず子ほかによりブランデンブルク協奏曲・全6曲が演奏されます
昨日,池袋の新文芸坐で映画「湯を沸かすほどの熱い愛」と「彼らが本気で編むときは,」の2本立てを観ました
「湯を沸かすほどの熱い愛」は,2016年 中野量太 監督・脚本による作品(125分)です
幸野双葉(宮沢りえ)は,1年前に夫・一浩(オダギリジョー)が突然蒸発した後,パン屋で働きながら娘の安澄(杉咲花)を育てている 明るさが持ち前の双葉だが,医師からガンによる余命2か月の宣告を受けてしまう
双葉は残酷な現実を受け入れ,夫を連れ戻して休業中の銭湯「幸の湯」を再開させること,学校でいじめにあっている気の弱い娘の安澄を独り立ちさせること,安澄をある人に会わせること等,生きているうちに絶対やっておくべきことを決めて一つ一つ実行していく
実際に観るまでは,なぜこの映画のタイトルが「湯を沸かすほどの熱い愛」なのか分かりませんでしたが,単に主人公の双葉が 湯を沸かすのが商売である「銭湯」を再開させるというシャレだけではないことを,ラストシーンで燃え盛る火を背景に再びタイトルが出て来た時,はっきりと理解できました この映画は,宮沢りえの演技によるところが大きいと思いますが,娘の安澄を演じた杉咲花の演技が感動を呼びました
ところで,この映画のラストに銭湯の煙突から煙が出るシーンがありますが,映画の中盤あたりで,煙突から ある色の煙が出てくることを予想していました 私の頭の中に浮かんでいたのは,黒澤明監督の名画「天国と地獄」の煙突から色の付いた煙が出るシーンでした
「彼らが本気で編むときは,」は,2017年 荻上直子監督・脚本による作品(127分)です
11歳の女の子トモ(柿原りんか)は,母親ヒロミ(ミムラ)と二人で暮らしていたが,ある日,ヒロミは育児放棄して家を出てしまう 一人残されたトモがヒロミの弟・マキオ(桐谷健太)の家に行くと,マキオは恋人のリンコ(生田斗真)と暮らしていた
トランスジェンダーで心身ともに美しい女性になっているリンコは,老人ホームで介護士として働いている.母のヒロミよりも母親のように接するリンコに最初は戸惑いを見せていたトモだったが,しだいに心を開いていく
マキオとリンコはトモを自分たちの子どもとして育てたいと思うようになるが,ある日,ヒロミが戻ってきてトモを連れて帰ろうとする
この映画のタイトル「彼らが本気で編むときは,」の「編む」というのは,毛糸の編み物のことを指していますが,これには深い意味があります リンコは同じ形をしたある物を108個編む決心をしていて時間さえあれば編み物に専念しています
なぜ108個かを巡ってのリンコとトモの会話がウケます
リンコ「108個はね,私の煩悩なの」
ト モ「ボンノウ? それ,消費税込み?」
リンコは完成した108個を燃やして完全に男から女になるという決意を抱いていたのです
リンコを演じた生田斗真の女性としての演技が光りました また,トモを演じた柿原りんかは勝気ながら感受性の強い女の子を見事に演じていました
タイトルということで言えば,「~編むときは,」の最後の「,」はどういう意味があるのでしょうか? 「まだタイトルが続くけれど省略している」という意味を持たせているのか,どうなんでしょう
この映画では,トモのクラスメイトの金持ちの息子(この子は,先輩の男子生徒に恋心を抱いているという設定)が自宅でヴァイオリンの練習をしているシーンがありますが,演奏されていたのはブラームス「ヴァイオリン・ソナタ第3番」の第2楽章「アダージョ」でした 何かに憧れるような優しいメロディーの曲ですが,なかなか渋い選曲だと思いました