人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ブラームス「ヴァイオリン協奏曲」(中村友希乃),グレグソン「サクソフォン協奏曲」(住谷美穂)を聴く~東京藝大モーニングコンサート / 音楽大学オケ フェスティバル(11/18)のチケットを取る

2017年07月14日 07時54分19秒 | 日記

14日(金).わが家に来てから今日で1017日目を迎え,トランプ米大統領が戦闘機のパイロット姿で登場し,米CNNのロゴが付いた戦闘機を撃墜したように加工された動画を,トランプ氏の長男が写真投稿サイトのインタグラムに投稿した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

       親がプロレス技をかけたと思ったら  長男は戦闘機撃墜かよ あんたら幼稚園児か?

 

                                           

 

昨日,夕食に「トマトバンバンジー」「生野菜サラダ」「インゲンのお浸し」「冷奴」を作りました   「バンバンジー」は初挑戦ですが,その前に,鶏の胸肉を使った料理は生まれて初めてです.中まで火を通すのが困難でした

 

     

 

                                          

 

第8回音楽大学オーケストラフェスティバルの11月18日(土)の公演チケットを取りました   会場は東京芸術劇場コンサートホールで,東京藝術大学(ラースロー・ティハ二指揮)がストラヴィンスキー:バレエ音楽「ペトルーシュカ」を,桐朋学園大学(中田延亮指揮)がプロコフィエフ:バレエ音楽「ロミオとジュリエット」を演奏します   他の3公演も聴きたいのですが,すでにコンサートの予定が入っているので残念ながら聴きに行けません

 

     

 

                                           

 

昨日,東京藝大奏楽堂で第7回モーニングコンサートを聴きました   プログラムは①グレグソン「サクソフォン協奏曲」,②ブラームス「ヴァイオリン協奏曲ニ長調」です   ①のサクソフォン独奏は住谷美帆,②のヴァイオリン独奏は中村友希乃,管弦楽は藝大フィルハーモニア管弦楽団,指揮は高関健です

 

     

 

全席自由です.1階11列24番,センターブロック右通路側席を押さえました.会場はかなり入っています   最近入場者が増えているように思います

オケのメンバーが登場しますが,コンミスの澤亜紀さんも,あろうことか指揮者の高関健氏も一緒に出てきました   高関氏は指揮台の前に置かれた椅子にうしろ向きに座ります.チューニングが終えると会場の照明が落ちて,舞台裏からサクソフォンによる狼の遠吠えのようなソロが聴こえてきます   やおら立ち上がった高関氏は指揮台に上がり,グレグソン「サクソフォン協奏曲」第1楽章に備えます.すると,会場下手から濃紺を基調とした鮮やかなドレスに身を包まれた住谷美帆さんがサックスを吹きながら登場,センターに移動しました   住谷美帆さんは1995年茨城県出身で,現在藝大4年在学中です

この曲は藝大の須川展也氏の委嘱によりイギリスの作曲家エドワード・グレグソンが2006年に作曲した作品で,同年5月に須川氏とBBCフィルにより世界初演されました   住谷さんは藝大で須川氏に師事したとのことです

この曲の第1楽章は「都市」という副題が付けられていますが,曲想は急激に賑やかさを増してきます.ジャズのようでもあり,現代音楽のようでもある不思議な曲想が展開します

第2楽章に移ろうとするとき,住谷さんは何故か舞台袖に引き上げてしまいました   ???と思っていると,楽譜を携えて再登場しました.第2楽章はソプラノサックスで演奏しますが,この楽章の楽譜だけ忘れていたのでしょうか   あるいは演出でしょうか? 本人にしか分かりません.この楽章は「愛」という副題が付けられていますが,一貫してスローなテンポの曲想です   途中,ヴィオラによるミステリアスな独奏がありますが,首席の安藤裕子さんの演奏はなかなか聴かせました

第3楽章は「生命」という副題が付けられています.速いテンポでサックスのソロが軽快に演奏されます   そして第1楽章冒頭の”狼の遠吠え”のテーマが再現して,終結部のクライマックスに突入します

最初は何が始まるのかと疑問でしたが,演奏が終わってみるとサクソフォンの音色の変化が楽しめる素晴らしい演奏でした   高関健+藝大フィルハーモニアの確かな手応えの演奏がソリストを引き立てていました

 

     

 

2曲目はブラームス「ヴァイオリン協奏曲ニ長調」です   この曲はブラームスが45歳の時,1878年にオーストリアのペルチャッハで作曲されました.作曲のきっかけは前年の9月にサラサーテの演奏を聴いて感銘を受けたことです   50分近い演奏時間を要するこの曲は,第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」,第2楽章「アダージョ」,第3楽章「アレグロ・ジョコーソ,マ・ノン・トロッポ・ヴィヴァーチェ」の3つの楽章から成ります

赤の鮮やかなドレスで登場した藝大4年生・中村友希乃さんは小柄で華奢な身体つきです   「この華奢な身体でブラームスを弾き切れるのか」と心配しましたが,第1楽章でヴィオラ,チェロ,ファゴットによる第1主題と 次の力強い総奏を経て,独奏ヴァイオリンが出て来たとき,その力強さに安心感を覚えました   この楽章の終わりにヨアヒムによるカデンツァが奏でられますが,中村さんの演奏は芯のあるしっかりした演奏でした

第1楽章が終わったところで,客席の後方でザワザワし始め,誰かが「すみませーん」と大声で叫びました.どうやら誰か体調を悪くした人が出たようで,その人を抱えて外に連れ出す様子が見えました   その間,指揮台上の高関氏はソリストに「ちょっと待って」と声をかけ,ずっと客席を見守り,静まるのを待ちました   この辺の落ち着いた対応はさすがだと思いました

ソリストも指揮者もオケも気分を入れ替えて第2楽章が開始されました   第1楽章の演奏でも気が付きましたが,中村さんはとても幸せそうな顔で演奏します   「私はこの曲が大好きです」と言わんばかりの顔付きで,その気持ちが演奏にも表れています   私はこのモーニング・コンサートで多くの学生たちの演奏を聴いてきましたが,内面を顔の表情に出して演奏する人を見たのは,中村さんが初めてかもしれません   真面目な顔をして”間違えないように”と緊張して演奏している学生がほとんどだったように思います   もちろん演奏中の緊張感は不可欠ですが,真面目過ぎるのも考えものではないか,もっと心の内を外に出しても良いのではないかと思います

第3楽章は,中村さんの演奏の喜びが爆発するかのようでした   独奏ヴァイオリンとオーケストラとの丁々発止の掛け合いが素晴らしく,その力強い演奏に「この華奢な身体でブラームスを弾き切れるのか」という当初の疑問を撤回せざるを得ませんでした   何より素直な演奏スタイルに好感が持てました

コメント
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