人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

秋山和慶さん ⇒ 指揮活動から引退 / アリ・アッパシ監督「アプレンティス ドナルド・トランプの創り方」を観る ~ 辣腕弁護士コーンの「勝利の3つの法則」によって好青年が怪物になるまでを描く

2025年01月25日 00時09分49秒 | 日記

25日(土)。一昨日はタレントの中居正広氏の芸能界からの引退のニュースが世間を賑わせていましたが、日本のクラシック界では、昨年末の井上道義氏に次いで秋山和慶氏の引退が発表されました

マネジメント会社ヒラサオフィスは1月23日付の公式サイトに「指揮者  秋山和慶に関する重要なお知らせ」と題する告知を掲載しました 内容は以下の通りです

「本日、60年にわたり日本および世界各地のオーケストラでその芸術性を存分に発揮し、広く愛されてきた指揮者  秋山和慶の引退を、本人に代わりご家族が下記の通り表明いたします。

『秋山和慶は、元日に自宅で転倒し、C3ーC4頸椎間に重度の頚髄損傷を負いました。その結果、手足に後遺症が残っており現在も入院中のため、今後の指揮活動は困難と判断し引退を決意いたしました。この重い決断は、意識がはっきりしている本人と家族によって十分に話し合われた結果決めたことです。皆様には大きな失望を与える事になります事を心からお詫び申し上げますとともに、これまで60年間にわたり秋山和慶を支えてきてくださったすべての皆様に心より御礼申し上げます。秋山和慶は、これから厳しいリハビリとの戦いになりますが、引き続き温かいご支援を頂戴できます事を願っております。秋山圭子、昌慶、真喜子、知慶』」

秋山さんは東京交響楽団で40年間にわたり音楽監督として活躍されたのをはじめ、中部フィル 芸術監督・首席指揮者、岡山フィル ミュージックアドヴァイザー、広島響 名誉指揮者、九州響 桂冠指揮者など全国のオーケストラで活躍され、日本のオーケストラの水準向上に多大な貢献されました あの紳士的で正確無比の指揮が二度と見られないのは、とても残念です 秋山さん、長年にわたり素晴らしい音楽を届けてくださり、ありがとうございました 1日も早いご回復をお祈りいたします

ということで、わが家に来てから今日で3665日目を迎え、米国で生まれた子どもには無条件で米国籍を与える「出生地主義」を大幅に制限するトランプ大統領の大統領令をめぐり、ワシントン州の連邦地裁は23日、「違憲」だとして差し止めを命じた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     国籍規定は憲法に定められている 大統領令ならなんでも通ると思ったら大間違いだ

         

昨日の夕食は、隔週金曜日のローテにより「鶏の唐揚げ」にしました 今回も 外カリカリ 内ジューシー に揚がりました 唐揚げにはビールということでよろしかったでしょうか

     

         

1月20日、ドナルド・トランプは第47代アメリカ大統領に返り咲きました 「アメリカ・ファースト」を掲げる彼の言動は、世界中の人々の注目を集めています    そんなトランプの考え方や生き方は如何にして創られたのか? その謎を解く若き日のトランプの姿を描いた映画が公開されました

昨日、TOHOシネマズ日比谷でアリ・アッパシ監督「アプレンティス ドナルド・トランプの創り方」(2024年製作アメリカ映画・123分)を観ました

1980年代。気弱で精細な若き実業家ドナルド・トランプ(セバスチャン・スタン)は、不動産業を営む父の会社が黒人差別や税金問題を理由に政府に訴えられ破産寸前まで追い込まれていた そんな中、トランプは政財界の実力者が集まる高級クラブで、悪名高き弁護士ロイ・コーン(ジェレミー・ストロング)と出会う 勝つためには卑劣な手段も辞さない辣腕を振るう冷酷な男として知られるコーンは、意外にもトランプを気に入り、「勝つための3つのルール」を伝授する ロイの教えとサポートで成功を収める中、ドナルドは次第に独自の能力を発揮し、アトランティック・シティーのカジノ買収やトランプタワーの建設などを手掛け、コーンの想像をはるかに超える怪物へと変貌していく

     

コーンはトランプの指南役として彼を導いていきますが、彼の指南する「勝利の法則」とは、「攻撃、攻撃、攻撃」「非を絶対に認めるな」「勝利を主張し続けて、最後まで諦めるな」というものです 最初のうちは盗聴など手段を選ばないコーンに対し「それは違法ではないか」と疑問を呈しますが、次第に3つの法則を実践し冷酷になっていきます トランプが最初に大統領に選ばれた8年前から2回目に返り咲いた今年の1月までの言動を振り返れば、彼はまさにコーンの「勝利の3つの法則」を実践してきたことが分かります ヒラリー・クリントン、ジョー・バイデン、カマラ・ハリスらに対する攻撃、4年前の大統領選で敗れたのに絶対に認めない姿勢、4つの罪で告発されながらも最後まで勝利を確信した結果、大統領に返り咲いたこと・・・すべてが当てはまります

標題の「アプレンティス」とは”見習い”の意です。トランプがかつて司会を務めたリアリティー番組の題名でもあります 本作では落ちぶれた兄フレッドとの確執や最初の妻イヴァナとの出会いと別れなどもリアルに描かれています

昨日の朝日夕刊にアリ・アッバシ監督のインタビュー記事が載っていました それによると、監督はトランプがいかに育てられたかだけでなく、80年代ごろのニューヨークにも興味があったから制作依頼を引き受けたとのことです 『新保守主義が台頭して、強欲を良しとする理念が掲げられるようになって格差は拡大した。西洋世界のパラダイムシフトが起きていたと思う』と語ります。映画ではそんな時代の象徴としてトランプが描かれています 映画を巡っては、トランプ側から米国では上映しないよう要請されたそうですが、米大統領選中の公開に踏み切りました 『要請のメールが来たとき、”on brand"(まさにトランプらしい)だと思いました トランプはそこまで特異な人ではないと思いますが、芯がぶれないからこそ、下手な職業政治家よりもウケがいいのかもしれませんね』と語っています

本作は、今まさに見るべき”旬な”映画と言えます

アメリカ大統領に返り咲いたトランプは、今後4年間 「勝利の3つの法則」を忠実に守りながら行動していくと思われますが、他の問題は別として、ウクライナ問題を巡る対ロシア政策に関しては、ガンガン押していってほしいと思います

     

ところで、「TOHOシネマズ日比谷」を探すのに苦労しました 漠然と日比谷シャンテの近くだったな、という記憶を頼りに現地に行ったのですが、かつて知っていた建物が見つかりません 場所を間違えたかな、と思って有楽町駅方面に歩いて行きましたが、やはりありません 日比谷から離れる一方なのでオカシイと思い、日比谷に戻りシャンテ近くをうろついていたら、看板が目に入りました どうやら数年前に竣工した「東京ミッドタウン日比谷」の4階に移ったことが分かりました トヨタLEXUSのショールームが1階に入居しているビルです。ビル自体には映画館の看板が出ていないので分かりにくかったのだと思います 2度目は間違えません

     


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2 コメント

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秋山さん残念! (ままはは)
2025-01-25 09:58:05
秋山さんのお知らせは残念ですね。確か、ベルリンフィルからの客演のお誘いを2度も断ったとのこと。「東京のオケとの約束をキャンセルしてまでベルリンフィルを指揮したくない、東京のオケの方が大切だ!それに関して全く悔いはない。」とか。
残念で仕方がありません。
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そうでしたか (tora)
2025-01-25 12:26:40
ままははさん コメントありがとうございました

秋山さんがベルリンフィルからの招聘を2度も断ったことは始めて知りました。そうだったんですか!
そういう姿勢は指揮に現れていましたね
引退は本当に残念です
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