人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

藝大フィルハーモニア定期演奏会「生誕150年 オール・Rシュトラウス・プログラム」を聴く

2014年10月25日 08時22分57秒 | 日記

25日(土)。わが家に来てから28日目を迎えたモコタロです 

 

          

                  窓から脱出をはかるで~

 

          

                           そら、えいや~

 

          

             あかんかったわ  面目丸つぶれや・・・・・

 

  閑話休題  

 

昨夕、上野の東京藝大奏楽堂で藝大フィルハーモニア定期演奏会「生誕150年 オール・Rシュトラウス・プログラム」公演を聴きました プログラムは①オペラ「ばらの騎士」から「ワルツ第1番」②同「ワルツ第2番」③ホルン協奏曲第2番④メタモルフォーゼン⑤交響詩「死と変容」です。③のホルン独奏は日高剛、指揮は高関健です

 

          

 

全自由席のため少し早めに会場へ。1階14列13番、センターブロック左通路側の良い席がとれました 会場は7割くらいの入りでしょうか。すでにハープの2人が練習をしています。プログラムで名前を確かめると、一人は高野麗音とありました。この人は2~3年前、ピアノの萩原麻未とジョイント・リサイタルを開いたハーピストです プログラムに、もう一人お馴染みの名前を発見しました。オーボエに森明子(賛助出演)の名が。彼女は新日本フィルのオーボエ&コーラングレ奏者です さらにヴィオラには安藤裕子の名が。彼女は室内楽の演奏会で時々見かける人です

オケはオートドックスな態勢、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという配置です 生前リヒャルト・シュトラウスの演奏が得意だったヘルベルト・フォン・カラヤンに師事した高関健が指揮台に上がります

1曲目はオペラ「ばらの騎士」よりワルツ集第1番と第2番です。番号と違って、第3幕の音楽で構成されたワルツ集第2番の方が先に出来ました(1911年) 第1番は、何とその33年後の1944年に作曲されました。どちらも、腕に傷を負ったオックス男爵がワインを片手にワルツを踊るシーンの音楽を中心に据えて、きらびやかな音楽が展開します 私は音楽を聴きながら、オットー・エーデルマンがオックス男爵を演じて歌ったカラヤン+ウィーン国立歌劇場管弦楽団版の映像を思い出しました

 

          

 

次の目は「ホルン協奏曲第2番変ホ長調」です。藝大准教授の日高剛が登場、高関の合図で第1楽章を開始します 冒頭から明るいホルンの音が会場を満たします。リヒャルト・シュトラウスの父フランツはミュンヘン宮廷楽団の第1ホルン奏者だったこともあり、大きくその影響を受けています 3つの楽章から成りますが、全体的に明るく生き生きとした曲想です

 

          

 

休憩後の1曲目は「メタモルフォーゼン」です。この曲はリヒャルト・シュトラウスが80歳の時に作曲されました。元々は23の独奏弦楽器のための作品ですが、高関は、師匠のカラヤンが実践していたとおりの弦楽合奏版で演奏する方法を選びました 例えば、冒頭の部分は、チェロ5人、ヴィオラ2人、コントラバス1人だけで演奏するといったように、極めて室内楽的な演奏スタイルをとります 楽器が少ない分、音楽の透明感が増します。それだけに全員で演奏する時の迫力が増すことになります。弦楽だけによる音楽の魅力に溢れた名曲です

最後は交響詩「死と変容」です。前の曲が80歳の時の作品だったのに対し、この曲は20代半ばの若い時代に作曲されました。管楽器が加わり、フルオーケストラで大曲に挑みます

この交響詩は簡単に言えば、志半ばで病に倒れた芸術家の魂が浄化されていくさまを音楽にしたものです。「メタモルフォーゼン」が淡々と静かに進行していくのに対し、「死と変容」は静かだったと思ったら、急に激しい音楽が展開したりして変化に富んでいます

解説によると、藝大フィルハーモニア(東京藝術大学管弦楽研究部)は東京藝大に所属するプロのオーケストラで、年2回の定期演奏会をはじめ、いろいろな方面で活躍している演奏団体です。歴史は古く、ベートーヴェンの第5番(運命)、第9番(合唱付き)、チャイコフスキーの第6番(悲愴)などを本邦初演しています また、リヒャルト・シュトラウスの生誕70年にあたる1934年には、交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」、「アルプス交響曲」などを本邦初演しました。歴史のあるオーケストラなのですね

 

          

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