人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

大友直人✕新日本フィルによるチャイコフスキー「交響曲第5番」の公開リハーサルを聴く ~ 新日本フィル”ルビー・シリーズ”

2021年02月19日 07時20分47秒 | 日記

19日(金)。わが家に来てから今日で2332日目を迎え、米司法省は17日、米国内外の企業や銀行へのサイバー攻撃で13億ドル(約1400億円)を不正に取得した疑いで、北朝鮮の情報機関に所属する20〜20歳代の3人のハッカーを起訴したと発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     北朝鮮では 金正恩王国の利益になるなら 外国の金を盗むことも正しい行為らしい

 

         

 

昨日、夕食に「豚の生姜焼き」を作りました 肉に薄力粉をまぶしてから焼いたので柔らかい食感になりました。生姜焼きにはビールです

 

     

 

         

 

昨日午前10時半からすみだトリフォニーホールで新日本フィル”ルビー・シリーズ”の公開リハーサルを聴きました 本日と明日の本番では①ショパン「ピアノ協奏曲第1番」(ピアノ:牛田智大)、②チャイコフスキー「交響曲第5番」が演奏されますが、昨日はチャイコフスキー「交響曲第5番 ホ短調 作品64」のリハーサルが公開されました

いつもはホール入口でパトロネージュ部の登原さんから手首で検温をしてもらってから入場するのですが、昨日は入場者が異常に多く、サーモグラフィーのカメラが入場者の体温を自動的に感知するシステムが導入されていました 多忙な登原さんとは手を振ってあいさつすることしかできませんでした 手首での検温復活を望みます

その時 思い出したのは、先日トリフォニーホール・チケットメンバー宛に届いた「50人を公開リハーサルに招待する」というメールでした 今回の招待は 維持会員になれば年間数回の公開リハーサルが聴けることをアピールする狙いがあるようです 公開リハーサルを見学できるだけでも維持会員になる価値があります どういうプロセスを経て指揮者とオーケストラが本番に臨むのかが良く分かるので、いつも楽しみにしています 皆さん、新日本フィルの維持会員になりましょう

リハーサルに先立ち、新日本フィルの林専務理事から来場者へのあいさつと、2月1日付でフルートの野津雄太氏が試用期間を終えて正団員(首席)となった旨の報告がありました 次いで、野津氏から聴衆に向け、次いで楽団員に向け、気持ちを新たに頑張りたいという挨拶がありました その後 事務局から、リハーサルは4,1,3,2楽章の順番に行う旨の報告があり、指揮者の大友直人氏を迎えました

リハーサルというと、多くの指揮者はTシャツにジーンズといったラフな格好で臨みますが、大友氏は上下黒の本番さながらの衣装で登場します。この人はそういう性格の人なのでしょう

さて、チャイコフスキー「交響曲第5番 ホ短調 作品64」はピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840‐1893)が1888年に作曲、同年サンクトペテルブルクで初演されました 第1楽章「アンダンテ ~ アレグロ・コン・アニマ」、第2楽章「アンダンテ・カンタービレ、コン・アルクーナ・リツェンツァ」、第3楽章「ワルツ:アレグロ・モデラート」、第4楽章「フィナーレ:アンダンテ・マエストーソ ~ アレグロ・ヴィヴァーチェ」の4楽章から成ります

 

     

 

第4楽章からリハーサルが開始されます 大友氏は演奏を途中で止め、弦楽器に指示を与え、また演奏を再開します 演奏 ⇒ 止めて指示 ⇒ 演奏という繰り返しで、第4楽章だけで35分を費やしました。かなり細かい指示を出していました

次いで第1楽章のリハーサルに移ります この楽章も同様で、演奏を途中で止め、指示を与え、演奏を再開するといったパターンを取りました 15分経ったところで休憩に入りました

約15分間の休憩後にリハーサルが再開されましたが、驚いたのは、第1楽章のリハーサルが続いたことです 私はてっきり第1楽章は休憩前に終わっていて、第3楽章に入ると思っていたのです 結局、大友氏は第1楽章に合計39分の時間をかけました

次いで第3楽章のリハーサルに入りましたが、この楽章は最初に通して演奏させ、その後、チェロを中心とする低弦に指示を与え、演奏を再開し別のセクションに指示を与える形を取りました この楽章には23分かけました

最後に第2楽章にリハーサルに入りましたが、この楽章も通して演奏させ、その後、冒頭からやり直しをして指示を与えました この楽章には15分かけました この曲の終了は12時45分を回っていました

これまで、新日本フィルに限らず、いろいろな指揮者・オーケストラのリハーサルを見学してきましたが、多くの指揮者は最初は通して演奏させ、後で主要な箇所をやり直ししてアンサンブルを磨き上げていく手法を取っていましたが、大友氏はむしろ最初から、途中で止めてその場で改善点を指摘する手法を取っていると思いました リハーサルのやり方は指揮者によって異なることが何回か聴いていると分かります

今日のレクチャーと本番が楽しみです

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清水和音 & 入江一雄でミヨー「スカラムーシュ」、ブラームス「2台のピアノのためのソナタ」を聴く ~ 芸劇ブランチコンサート 第28回「ピアノデュオの醍醐味」

2021年02月18日 07時18分17秒 | 日記

18日(木)。わが家に来てから今日で2331日目を迎え、米共和党のマコネル院内総務は上院でのトランプ氏の弾劾裁判で、すでに大統領を退任していることを理由に「無罪」に投票したが、1月に起きた米議会占拠事件について「トランプ前大統領に責任があるのは疑いようがない」と批判したことに対し、トランプ氏は16日の声明でマコネル氏について「彼に従う共和党の上院議員は二度と勝てない」として交代を求めた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     大統領選で獲得した7400万票の人気を背景に 共和党を乗っ取ろうとしているぜ

     

         

 

昨日、夕食に「鶏むね肉の赤ワイン煮込み」「生野菜とアボカドのサラダ」「ウィンナとマッシュルームと人参のスープ」を作りました 「鶏むね肉〜」は初挑戦です 「今日は赤ワイン煮込みだよ」と言ったら、娘が食べているうちに「あれ、これ鶏肉だったのか~。てっきり牛肉だと思った〜 でも柔らかくて とても美味しい」と言いました。味にうるさい娘が牛肉と勘違いするほど上出来だったということで、初挑戦で合格点をもらいました   気を良くして、少しずつレパートリーを増やしていきます

 

     

 

         

 

昨日、東京芸術劇場コンサートホールで芸劇ブランチコンサート「第28回 ピアノデュオの醍醐味」を聴きました ピアノ演奏は入江一雄、清水和音です プログラムは①ミヨー「スカラムーシュ」、②ブラームス「2台のピアノのためのソナタ(ピアノ五重奏曲の2台ピアノ版)作品34b」です 入江一雄氏は東京藝大とモスクワ音楽院で学び、第77回日本音楽コンクールピアノ部門で第1位となっている実力者です

自席は1階N列14番、センターブロック左から2つめですが、市松模様配置のため実質的に通路側です 会場は結構埋まっています。ステージ上にはグランドピアノが左右向かい合わせに並べられています

 

     

 

1曲目はミヨー「スカラムーシュ」です この曲は、「フランス6人組」の一人、ダリウス・ミヨー(1892‐1974)が1937年に作曲した2台のピアノのための作品です タイトルの「スカラムーシュ」とは、イタリアの喜劇の道化役を意味しています 第1楽章「ヴィフ(活発に)」、第2楽章「モデレ(中庸の速さで)」、第3楽章「ブラジルの女」の3楽章から成ります

2人が登場し、下手に清水(第一)、上手に入江(第二)がスタンバイし、さっそく演奏に入ります 第1楽章はスピード感溢れるリズミカルな演奏で一気に駆け抜けます 第2楽章は一転穏やかな曲想で、第3楽章に入るとブラジル風のラテン的なリズムのノリノリの音楽が展開します 実は、この作品を全曲通して聴くのは今回が初めてでしたが、とても楽しい音楽でした

次の曲に移る前に2人のトークがありましたが、例によってマイクを通して聞く早口のトークは極めて聞き取りにくかったです それでも今年4月に35歳を迎える入江氏が、25年前の小学4年生の時の作文に「清水和音さんのようなピアノを弾きたい」と書いたことをよく覚えている、という趣旨のことを話したのが聞き取れました 清水氏は25年前のことはまったく覚えていないそうです。それはそうでしょうね

 

     

 

2曲目はブラームス「2台のピアノのためのソナタ(ピアノ五重奏曲の2台ピアノ版)ヘ短調 作品34b」です この曲はヨハネス・ブラームス(1833‐1897)が1864年に作曲した作品です この作品は1862年に「弦楽五重奏曲」として作曲されましたが、ブラームスは満足できず、1864年に「2台のピアノのためのソナタ」に改作されました(本作)。その後、1866年にクララ・シューマンのアドヴァイスを受け「ピアノ五重奏曲」に改作され、同年ライプツィヒで初演されました

第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アンダンテ・ウン・ポーコ・アダージョ」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ~トリオ」、第4楽章「フィナーレ:ポーコ・ソステヌート~アレグロ・ノン・トロッポ」の4楽章から成ります

今度は入江が左(第一)、清水が右(第二)にスタンバイし、演奏に入ります 第1楽章を聴きながら思ったのは「長い」ということです ピアノ五重奏曲として聴いた時よりも長く感じました ただ、それは第1楽章だけでした。全体的な印象は、ブラームス特有の「ほの暗い情熱」を感じさせるロマン的な演奏でした とくに第4楽章は、次第に情熱が高まっていき爆発する様子が聴かれました

なお、事前に マルタ・アルゲリッチとアレクサンドル・ラヴィノヴィチのデュオによる演奏(1993年録音)で予習しておきました

 

     

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米メトロポリタン歌劇場の新シーズンに向けたピータ-・ゲルブ総裁の意気込み / ポン・ジュノ監督「ほえる犬は噛まない」&チョン・ジェウン監督「子猫をお願い」を観る

2021年02月17日 07時25分25秒 | 日記

17日(水)。昨日の朝日朝刊・文化文芸欄に「オペラの進化 コロナを逆手に」という見出しにより 米メトロポリタン歌劇場のピーター・ゲルブ総裁のインタビュー記事が載っていました 超訳すると、

「138年の歴史を誇る米メトロポリタン歌劇場も新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、昨年3月から閉鎖が続いている 9月から始まる新シーズンに向けてピーター・ゲルブ総裁が『いま、オペラという芸術を守り育てる意義』を語った 高校卒業後、広告営業の仕事を経て音楽業界へ。ホロヴィッツのマネジャーを長年務め、音楽プロデューサーとしてカラヤンや小澤征爾ら数々の演奏家と深い関係を結んだ 音楽家たちとの対話は、今なお日常だ。2006年、総裁就任と同時にスタートさせたのがライブビューイングの試みだった ソニー・クラシカル社長時代のキャリアと人脈を生かし、映画館の大スクリーンに堪えうる品質の映像を制作、配給ネットワークも構築した 休憩時間の舞台裏の風景を見せるなど、固定ファン向けの工夫も凝らした 保守的な富裕層の寄付に支えられてきたMETにとって、当時としてはかなりリスクのある挑戦だったが、今や70カ国の2200か所で上映され、年間約300万人が利用する一大コンテンツに 改めて伝えたいのは、オペラがいかに『超時代的で、スリリングなアート』であるかということだ 『様々な芸術ジャンルにちらばる創造的な人々を束ね、オペラという芸術様式の未来を探るのが私の仕事。経営とのさじ加減は重要だが、夢を失っては意味がない ケントリッジのような美術家が”ヴォツェック”や”ルル”といった名作を介して現代のファンタジーを実現してゆくプロセスに、みんなで一緒にワクワクしたいのです』と語る。9月に無事、新シーズンのゲートを開けることができたら『全力で飛び出す』つもりで準備を進める 新シーズンでは年に5人の女性指揮者が登板するが、MET史上初のことである 『コロナ禍は世界中で先進的な発想を促し、新陳代謝を加速させた。これまで以上に挑戦的かつ創造的に、誰もが来たくなる劇場を目指さねばならない どんな伝統も存続のためには進化が不可欠。古典であれ新作であれ、上演する以上 オペラは常に社会へのメッセージでなくてはならないのです』」

昨日のtoraブログでご紹介した通り、現在METライブビューイングは過去に上映した作品の中から名作6本を厳選して順次上映中です 秋までにコロナが収まり、予定通り9月にMET新シーズンが開幕し、ライブビューイングも上映開始することを祈るばかりです

ということで、わが家に来てから今日で2330日目を迎え、ペロシ米下院議長は15日、1月に起きた米議会占拠事件の独立調査委員会を設置し、真相解明に取り組む方針を明らかにした  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     支持者を扇動して議会を襲わせる 現代のヒトラーを野放しておくと 世界が危ない

 

         

 

昨日、夕食に勝浦市在住で大学時代の友人S君が送ってくれた「鯖を塩焼き」にして、「ほうれん草のお浸し」「生野菜サラダ」「豚汁」を作りました 豚汁を一口飲んだ娘が「これ、お雑煮?」と言いました 私が参考にしたレシピがたまたま味噌を使わない豚汁だったので、お雑煮のような味になったようです 次回は誤解されないように味噌を入れようと思います

 

     

 

         

 

昨日、早稲田松竹で「ほえる犬は噛まない」と「子猫をお願い」の2本立てを観ました

「ほえる犬は噛まない」はポン・ジュノ監督による2000年製作韓国映画(110分)です

中流家庭が入居するマンションに暮らすユンジュ(イ・ソンジェ)は、うだつの上がらない大学の非常勤講師で、出産間近の妻ウンシルに養われながら教授を目指している 近頃マンションでは飼うことが禁止されているはずの犬の鳴き声が頻繁に響き、いつもイラついていたユンジュは、たまたま見かけた犬を地下室に閉じ込めてしまう 一方、マンションの管理事務所で働くヒョンナム(ぺ・ドゥナ)は、団地に住む少女の愛犬がいなくなったことを知り、迷い犬のビラ貼りを手伝うことになる その犬は手術をしているため吠えないというのが特徴だった。後にその事実を知ったユンジュだったが、その犬はマンション警備員に犬鍋の具にされてしまう いつも唾を吐く癖のある「唾吐き婆さん」の犬をさらったユンジュは屋上から犬を投げ捨てて死なせてしまうが、たまたま双眼鏡でその様子を目撃していたヒョンナムはユンジュを追いかける しかし、あと少しのところで取り逃がしてしまう ある日、ユンジュの妻が犬を連れて帰ってきて飼うと言い出す。散歩を言いつけられたユンジュは途中で犬を見失ってしまう。犬は何者かに連れ去られていた 果たして犬の運命は

 

     

 

この映画は、第92回アカデミー賞を受賞した「パラサイト 半地下の家族」でお馴染みの韓国の監督ポン・ジュノによる劇場長編初監督作品です

主役はイ・ソンジェが演じるユンジュとぺ・ドゥナが演じるヒョンナムの2人ですが、彼らとともにバイプレーヤーたちが素晴らしい コ・スヒが演じるマンションの文房具店で働くユン・チャンミはパワー全開だし、ピョン・ヒボンが演じる犬鍋が趣味のピョン警備員は現代の都市伝説「ボイラー・キムさん」を雄弁に語るし、みな個性が際立っています とにかく面白いブラック・コメディ映画です

この映画では、犬をロープで吊るし上げたり、投げ捨てたり、犬鍋にしたりするシーンが出てきますが、映画の冒頭「この映画に登場する犬は、適切に管理されており、一切虐待を受けていません」というテロップが流れます 動物保護団体などからのクレームを意識しての”言い訳”だと思いますが、時代の反映なのでしょう

 

 

         

 

「子猫をお願い」はチョン・ジェウン監督による2001年製作韓国映画(112分)です

夢想家のテヒ(ぺ・ドゥナ)、美貌の野心家へジュ(イ・ヨウォン)、アウトサイダーのジヨン(オク・チヨン)、陽気な双子ピリュ(イ・ウンシル)とオンジョ(イ・ウンジュ)は商業高校時代からの仲良し5人組だった しかし、証券会社で働くようになったへジュと無職のジヨンは互いに反発し合うようになり、仲間の絆を守ろうとするテヒは、家庭では父の無理解に不満を募らせていた

 

     

 

この映画は、当時、男性俳優を主演にして英雄的な内容の作品が主流だった韓国映画界の中で、女性監督が高卒の20歳の韓国人女性たちの青春を描いた群像劇です

「子猫をお願い」というタイトルは、道で拾われた1匹の子猫が彼女たちの友情関係の物語に入り込み、その世話を巡って手渡されていく様相を表しています

5人の女性の中で唯一コネで就職したソウルの証券会社で働くへジュ以外は、地元のインチョンに留まり、定職に就いている訳でもなく毎日不安定な生活を送っています しかし、へジュは都会の証券会社で「忙しい」と言いながらも、内実は男性社員や総合職の女性から軽んじられ、お茶くみとコピー取りに明け暮れています この辺は、大学へ進まないと第一線で活躍できない(しかも女性ならなおさら)韓国社会の厳しい現実を反映しているように見えます しかし、冷静に考えれば、これは当時の日本だって同じだったのではないか、と思います

子猫は飼えなくなった理由とともに へジュからジヨンへ、ジヨンからテヒへ、最後はテヒから双子姉妹へと手渡されていきます そして、家出してきたテヒが元々両親がいないジヨンと一緒に新しい道に踏み出そうとするシーンでエンドロールを迎えます 観ている我々は、不安の中を自分たちの力で未来を切り開いていこうとする2人を応援したくなります

「ほえる犬は噛まない」にしても「子猫をお願い」にしても、20年前の韓国の世相を反映した作品と言えるでしょう

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METライブビューイング「カルメン」を観る 〜 ガランチャのカルメン、アラーニャのホセにブラボー:新宿ピカデリー

2021年02月16日 07時24分41秒 | 日記

16日(火)。わが家に来てから今日で2329日目を迎え、日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告の海外逃亡を手助けしたとして拘束された米国人の親子2人を巡り、米最高裁が日本への身柄の引き渡しを認めた連邦高裁の判断を支持したことが13日分かった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     ゴーン・ハズ・ゴーンと過去の問題にするわけにはいかない  来日を熱烈歓迎する

 

         

 

昨日の夕食は、いつも拝見しているMさんのブログに載っていた「もやしのうま鍋」にしました 材料は 豚バラ肉、もやし、ニラ、人参、シメジに豆腐を追加しました    人参はピーラーでスライスして食べやすいようにしました    とても美味しかったので、また食べようと思います

 

     

     

 

         

 

昨日、新宿ピカデリーでMETライブビューイング「カルメン」のアンコール上映を観ました METライブビューイングは昨年の途中からコロナ禍のため上演・上映が中止となりました 今年は過去の上映作品から「メトロポリタン・オペラが誇る極上の6演目」をアンコール上映します 第1作はビゼー「カルメン」です

これは2010年1月16日に米ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で上演されたオペラ公演のライブ録画映像です 出演は カルメン=エリーナ・ガランチャ、ホセ=ロベルト・アラーニャ、ミカエラ=バルバラ・フリットリ、エスカミーリョ=テディー・タフ・ローズほか。管弦楽・合唱=メトロポリタン歌劇場管弦楽団・同合唱団、指揮=ヤニック・ネゼ=セガン、演出=リチャード・エアです

私は2010年のMETライブ「カルメン」を見逃してしまいましたが、2012年と2017年のアンコール上映で観ているので、今回が3度目になります 昨日は雨でしたが、町田でピアノの先生をしている霧丘さんをお誘いしました

 

     

 

指揮をとるヤニック・ネゼ=セガンは1975年カナダ生まれ。本公演がMETデビューでしたが、躍動感あふれる指揮ぶりがMETの上層部にアピールしたのか、セクハラ問題で地位を追われたジェイムズ・レヴァインの後を襲い、2018年からMETの音楽監督に就任しています 彼はフィラデルフィア管弦楽団の音楽監督も務めています

 

     

 

ヒロインのカルメンを歌ったエリーナ・ガランチャは1976年ラトヴィア生まれのメゾソプラノです METライブでは「ばらの騎士」「サムソンとデリラ」「チェネレントラ」など多くの作品に出演しています 本公演では文字通り「魔性の女 カルメン」を見事な歌唱力と演技力で聴衆を魅了しました 理想的なカルメンと言っても過言ではないと思います METライブで何作か公演を観てすっかり彼女のファンになった私は、昨年5月28日にトリフォニーホールで開かれるリサイタルを楽しみにしていましたが、コロナ禍のため中止になってしまい、泣く泣く払い戻しをしました 今年来日すれば是非聴きに行きたいと思っています

ドン・ホセを歌ったロベルト・アラ―ニャは1963年パリ生まれのテノールです METライブでは「蝶々夫人」「マノン・レスコー」「サムソンとデリラ」など数多くの作品に出演しています 彼の凄いところは、歌が上手いのはもちろんのこと、役にのめり込んでいることです 迫真の演技は相手役がたじろぐほどで、本作でもそういうシーンがいくつか見られます

ミカエラを歌ったバルバラ・フリットリは1967年ミラノ生まれのソプラノです    幕間のインタビューで「ミカエラは決して弱い女性ではありません 自分自身の意志を持った芯の強い女性です」と語っていた通り、意志の強いミカエラを演じ 歌っていました

エスカミーリョを歌ったテディー・タフ・ローズは1966年ニュージーランド生まれのバリトンです 本公演では急病で降板したクヴィエチェンの代演として急きょ出演しました 驚くのは幕間のインタビューでの受け答えです。ルネ・フレミングから「今回は急な代演ということでしたが、いつMETから代演の依頼がありましたか?」と訊かれ、「公演当日の午前10時にMETから電話がありました。開演はその3時間後でした」と答え、さらに「もし、公演前日に代演依頼があったら、その夜は眠れなかったと思います その意味では、よく眠れた上で歌うことができたと言えます」と平然と答えていました これを「プロ根性」と言うのでしょう いつ「急な話だが、歌ってくれないか」と頼まれても対応できるように、普段からレパートリーを広げ、レッスンを重ねるのはもちろんのこと、ただ歌を歌えばよいわけではなく、相手との絡みもあるので普段からオペラのストーリーを頭に入れ、どういう演技が求められるか考えていなければ、次の仕事はないのです このインタビューを通して、METの人材の豊富さと質の高さをあらためて思い知らされました

ヤニック・ネゼ=セガン指揮によるメトロポリタン歌劇場管弦楽団の演奏はエネルギッシュで生き生きしていました 歌劇場合唱団と児童合唱も素晴らしかったです

リチャード・エアの演出では、序曲の前と幕間に男女のペアがバレエを踊りますが、踊りによって次の幕のストーリーを表現します これこそ芸術だ  と言いたくなるような素晴らしいパフォーマンスでした

 

     

 

上映終了後、紀伊国屋ビルの地下で遅い昼食を取り、10数年ぶりに名曲喫茶「らんぶる」に行きお茶しました 「カルメン」について、霧丘さんはジョルジュ・プレートル指揮によるマリア・カラスのカルメンが”基準”となっているようで、METの公演は”斬新”と映ったようです それでも「歌手陣も指揮者もオーケストラもバレエも、どれもが素晴らしかった」と、とても気に入ったようでした 第2作「メリー・ウィドウ」(3月19日~同25日)も一緒に観ましょう、ということでお別れしました

巣鴨まで帰ってきたら、南の空に虹がかかっていました 虹というと「オズの魔法使い」を思い出します

 

     

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東京春蔡「N響メンバーによる室内楽」&「春蔡チェンバー・オケ」のチケットを取る / 佐渡裕氏の My Story 〜 日経から / toraブログ が本日 開設満10年を迎えました

2021年02月15日 07時23分22秒 | 日記

15日(月)。チョコチップ・クッキーいただきました 娘からですけど。嬉しいです

 

     

 

ということで、わが家に来てから今日で2328日目を迎え、アメリカ上院は 1月の議会襲撃事件を扇動したとして弾劾訴追されていたトランプ前大統領に対し無罪を言い渡した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

                これで共和党は いつまで経っても 人気だけはズバ抜けてるトランプの意のままだ  

 

         

 

昨日は、3月~4月に東京文化会館を中心に開かれる「東京・春・音楽祭2021」の一部チケット発売日だったので、次の2公演を押さえました

①3月20日(土・祝)18時 「N響メンバーによる室内楽」=オール・サン=サーンス・プログラム(七重奏曲、ピアノ五重奏曲、動物の謝肉祭ほか)

②3月21日(日)  15時 「東京春蔡チェンバー・オーケストラ」=オール・モーツァルト・プログラム(交響曲第25番、ヴァイオリン協奏曲第5番ほか)

 

         

 

昨日の日経日曜版の「My Story」は指揮者の佐渡裕氏を取り上げていました 超訳すると、

「1961年京都府生まれ。84年に京都府立芸術大学音楽学部フルート科卒業。89年にブザンソン国際指揮者コンクールで優勝 1995年にはレナード・バーンスタイン・エルサレム国際指揮者コンクールで優勝。2005年に兵庫県立芸術文化センターの芸術監督に就任、2015年にはウィーンのトーンキュンストラー管弦楽団の音楽監督に就任し現在に至る

1987年夏、米マサチューセッツ州西部のタングルウッドで毎夏開かれる音楽祭に参加したが、オーディションで指揮のレッスンを受けられる3人に残り、憧れのレナード・バーンスタインの公開レッスンを受けることになった その時、バーンスタインは『能面の種類はどれほどあるか知っているか?能面の表情は音楽や動きによって変わる』『静かな動きに膨大なエネルギーが秘められている』と語り、『日本人の誇りを持って指揮をすればよい』というメッセージを伝えてくれた 翌88年夏、再びタングルウッドに赴いた時、バーンスタインに『あなたのそばで勉強したい』と熱い思いを告げると、『ウィーンでレコーディングや70歳記念ツアーがあるからウィーンに勉強に来い』と言うので、ウィーンに飛び、その後2年間は必至に彼の跡を追ってリハーサルの見学から本番の演奏まで、一挙手一投足に注目して勉強した そして89年、かつて小澤征爾が優勝した仏ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝する バーンスタインは90年に肺がんで亡くなったが、彼が生前親しくしていた日本人に自分(佐渡)について話した言葉が今も心に刻まれている それは、『俺はジャガイモを見つけた。今はまだ泥がいっぱい付いているけれども、泥をきれいに拭い去ることができたら、世界中の人々が毎日聴きに来るような音楽を創るだろう』という言葉だった 仏ブザンソン優勝後はバーンスタインが期待した通り、世界中から指揮の依頼が殺到するが、浮かれることなく、仏ラムルー管弦楽団(首席指揮者)などで地道な活動を始める。『ぼくはジャガイモ』。多くの人々に音楽の感動を伝えるには自身がもっと努力し、もっと泥を落とさなければならない 中学校の吹奏楽部をサポートするなど子供向けプロジェクトにも情熱を傾ける。『次代を担う子どもたちに音楽の面白さを伝えることはバーンスタインの仕事の継承であり、僕に与えられた大事な使命』と言う 2015年にウィーンの名門トーンキュンストラー管弦楽団の音楽監督に就任。ジャガイモの泥はもう十分きれいに拭い落されたように見える。だが佐渡氏は『まだまだ』『不十分』『全然』。59歳。挑戦は終わらない

かなり前に佐渡氏の指揮で聴いた時は「ちょっと荒っぽい指揮だな」と思いましたが、あれは泥のついたジャガイモ状態だったのでしょう それが今年1月15日に新日本フィルを振ったコンサートでは、「角が取れて丸くなった」と感じました。ジャガイモの泥がきれいに拭い落とされたのだと思います

 

         

 

toraブログは2011年2月15日に開設以来、本日で満10年を迎えました この間、身内の葬儀で3日間ほど休んだ以外は、”継続は力なり”の言葉通り 毎日休まず書き続けて参りました これもひとえに毎日ご覧いただいている読者の皆さまのお陰と感謝いたします

忘備録として本日現在のアクセス状況を記録しておきます

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これからも毎日休むことなく根性で書き続けて参りますので、モコタロともどもよろしくお願いいたします

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東京フィル2月定期(チョン・ミョンフン)、3月定期(プレトニョフ)演奏会中止 / ようこそ映画音響の世界へ」&「すばらしき映画音楽たち」を観る 〜 新文芸坐

2021年02月14日 07時38分17秒 | 日記

14日(日)。昨夜11時過ぎの地震にはビックリしました スマホで地震速報を見ると震源は福島沖で震度6とあり、東京は震度4となっていました。廊下で物が落ちる大きな音がしたので、見に行くと、CDラックの上に乗っていた箱(過去の年賀状やコンサートチケット等)がいくつも落下していました 幸い娘も私も無事でした。さっそく息子にメールをしましたが、無事でした。今回は津波がなかったようで不幸中の幸いだったと思います それにしても2011年3月11日からちょうど10年を迎えた年の同じ福島ということで、自然は恐ろしいな、とあらためて思いました。皆さんも余震に気を付けてください

ということで、わが家に来てから今日で2327日目を迎え、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い深刻化している「孤独問題」に取り組むため、政府は12日、坂本哲志地方創生相に担当相を兼務させると発表した  というニュースを観て感想を述べるモコタロです

 

     

     内閣支持率低下傾向といい 五輪を巡る迷走といい 最も孤独なのは菅首相じゃね?

 

         

          

東京フィルWEBチケットサービスから「謹告:2月定期演奏会・3月定期演奏会 公演中止のお知らせ」というメールが届きました    それによると、

「新型コロナウイルスの感染症の再拡大による2度目の緊急事態宣言が3月7日(日)まで延長となり、外国人の新規入国も全面的に禁止されることになりました この決定により、2月定期演奏会に出演予定の名誉音楽監督チョン・ミョンフン、3月定期演奏会に出演予定の特別客演指揮者ミハイル・プレトニョフの来日は不可能となりました 今回本公演につきましては代役を立てず、公演を中止させていただくことといたしました チケット代金を払い戻しさせていただきます。払い戻しに関する詳細は、2月中に封書にてお知らせいたします

となっています。恐れていたことが現実になりました とくに2月24日(水)19時からサントリーホールで開かれるチョン・ミョンフン指揮によるマーラー「交響曲第2番”復活”」は、これを聴きたいがために東京フィルの年間会員になったようなものなので、ガッカリがマックスです 3月12日(金)19時からのプレトニョフ指揮によるスメタナ「わが祖国」全曲演奏会も中止。またしても払い戻しです いったい いつになったら払い戻しドミノは終わるのでしょうか

 

         

 

昨日、新文芸坐で「ようこそ映画音響の世界へ」と「すばらしき映画音楽たち」の2本立てを観ました

「ようこそ映画音響の世界へ」はミッジ・コスティン監督による2019年製作アメリカ映画(94分)です

この映画はハリウッドの映画音響にスポットを当てたドキュメンタリーです 初めは無声映画だったものが、1927年に初のトーキー映画「ジャズシンガー」が誕生して以来、映画音響は真価をし続けています 本作では新旧名作群の映像を使用しながら、映画音響の世界を紹介しています ジョージ・ルーカス、スティーヴン・スピルバーグ、デヴィッド・リンチ、クリストファー・ノーランなどの監督陣、「スター・ウォーズ」のベン・バート、「地獄の黙示録」のウォルター・マーチ、「ジュラシック・パーク」のゲイリー・ライドストロームといった映画音響のレジェンドたちへのインタビューを通して、映画における音響の効果と重要性に迫っています

 

     

 

実はこの映画を観るのは今回が2度目です 前回観たのは昨年11月7日でした。翌8日付のtoraブログに詳しい感想を書いていますので、興味のある方はご覧いただければと思います インタビューで「映画音響は人に錯覚を起こさせる技術だ」という趣旨のことを述べている音響関係者がいましたが、まさに、「いかにそれらしい音を作って聞かせるか」が音響関係者に求められています 基本的には自然の音や動物の鳴き声などを収録して、物をこすったり、叩いたりした音とミックスしたりして、新しい音を作り上げていくことになります

今回改めて感じたのは、映画音響の歴史の中で「スター・ウォーズ」のテーマをはじめとする音楽を担当したジョン・ウィリアムズの存在がいかに大きいかということです 彼の音楽の特徴はフル・オーケストラを使って演奏していることで、シンセサイザーではあの迫力は出ないのです スピルバーグ監督、ジョージ・ルーカス監督、フランシス・コッポラ監督など映画界で成功を収めている監督は、例外なくいち早く音響の価値を認め映画製作に生かしていることが分かります

 

         

 

「すばらしき映画音楽たち」はマット・シュレイダー監督による2016年製作アメリカ映画(93分)です

この映画は「007」「スター・ウォーズ」など数々の名作映画を彩ってきた映画音楽にスポットを当てたドキュメンタリーです 「ハリー・ポッター」シリーズのジョン・ウィリアムズをはじめハリウッドを代表する約40人の作曲家たちへのインタビュー映像を収録しています 同時に監督へのインタビューを敢行し映画の中で音楽が果たす役割を多角的に考察しています

 

     

 

この映画では、次のような作品が映像と音楽で紹介されています

キングコング(マックス・スタイナー)

征服への道(アルフレッド・ニューマン)

欲望という名の電車(アレックス・ノース)

めまい、サイコ(バーナード・ハーマン)

荒野の七人(エルマー・バーンスタイン)

ウエスト・サイド物語(レナード・バーンスタイン)

007ドクター・ノオ(モンティ・ノーマン)

ピンク・パンサー(ヘンリー・マンシー二)

新・夕日のガンマン(エンニオ・モリコーネ)

ジョーズ、未知との遭遇、スター・ウォーズ、スーパーマン、レイダース・失われたアーク、E.T、シンドラーのリスト、ジェラシック・パーク(ジョン・ウィリアムズ)

バットマン(ダニー・エルフマン)

ブレイブハート、タイタニック(ジェームズ・ホーナー)

ロード・オブ・ザ・リング(ハワード・ショア)

このリスト(全体のほんの一部)を見て分かる通り、ジョン・ウィリアムズの作品がダントツに多いことが分かります しかも、どれもが一度聴いたら忘れられないインパクトがあります

インタビューで誰かが語っていましたが、「映画は音楽が半分」なのです 「ようこそ映画音響の世界へ」とともに、映画好きにはたまらない作品です

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坪川拓史監督「モルエラ二の霧の中」を観る 〜 北海道室蘭市を舞台に描いた7話連作の人間模様:岩波ホール / LPレコード復活〜昨年の売り上げ21億円 ~ 10年前の10倍超:朝日の記事から

2021年02月13日 07時21分04秒 | 日記

13日(土)。山形にいる息子からドリップ用のコーヒー粉が送られてきました 「コーヒーばかの店」という店の商品で、「ブラジル」と「冬のオーケストラ」(ブレンド)の2種類です 私がコーヒー好きで、コンサート通いをしているのを良く知っているので、この商品選択になったのだと思います。とても嬉しいです 袋からとても良い香りが漂ってきます これから朝食。さっそくいただくことにします

 

     

 

ということで、わが家に来てから今日で2326日目を迎え、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が辞任を表明、後任に日本サッカー協会相談役の川渕三郎氏が就任に前向きな姿勢を見せたが、過去の「失言の数々」が指摘され、後任人事は白紙に戻った  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     シュートで決めたかと思ったらオウンゴールになったみたい  迷走はいつまで続く?

 

         

 

昨夕は、2週間ぶりに「鶏のから揚げ」を作りました いつになったらこのマンネリから脱出することができるのか・・・・だって、好きなんだもん

 

     

 

         

 

昨日の朝日朝刊 文化文芸欄に「レコードのぬくもり 若者とりこに 昨年の売り上げ21億円 10年前の10倍超」という見出しの記事が載っていました 超訳すると、

「2020年上半期のレコード売り上げが、CDを上回ったという全米レコード協会の昨秋の発表は、衝撃をもって受け止められた 日本でもレコードの売り上げはこの10年で10倍以上になった カセットテープ市場も、世界的ミュージシャンが続々参戦し、熱を帯びる。サブスクリプション(定額制)の配信によって1千円程度で数千万曲が聴ける時代に、なぜアナログが人を引き付けるのか HMVレコードショップ渋谷の野見山店長によると、物心つく頃にはCDが主流だったはずの30代以下の人が客層の3分の1程度を占めるという 新宿に19年にオープンしたアナログレコード専門店『タワーヴァイナル新宿』のスタッフ田之上氏は、『若い人には、レコードは古いものと思われていない。音楽をモノとして所有した経験がないから、新鮮に感じるんだと思う』と語る 日本レコード協会によると、アナログレコードの売り上げは10年に1.7億円で底を打ち、20年には21.2億円と10倍以上に増えた。新譜数も42から316と7倍以上になっている ソニーミュージックグループは16年にアナログレコード専門のレーベル『GREAT  TRACKS』を立ち上げ、17年には29年ぶりにレコード生産を開始。その後工場のラインを2つに増やした ソニー・ミュージックダイレクトのディレクター・蒔田氏は『アニメ関連のレコードも売れるが、買う若者の半分以上はプレーヤーを持っていないのではないか インテリアとしての需要は大きい。ライブ市場もコロナ前まで急成長していたが、デジタル化が進む中で、人間が本能的に求めてほっとするのは、接触したり形があったりするアナログなのかもしれない』と語る

私はかつて約2000枚のLPレコードを所有していましたが、そのうちの500枚をアンプと物々交換したので現在は1500枚です LPレコードの最大の利点は高音域や低音域をカットしていないところです しかし、現在は聴く機会がほとんどありません CDは約4000枚ありますが、コンサート中心の現在は もっぱらコンサートの予習と読書のBGMとして聴いています 

私がレコードを聴くときには儀式が伴います レコードをターンテーブルにのせて回し、脱脂綿に無水エタノールを含ませてレコード盤を拭き、静かにレコード針を落としてからボリュームを上げます そして、左右のスピーカーを結ぶ線を底辺として 2等辺三角形の頂点にあたる所に座って聴くのです 不思議とレコードを聴くときだけはステレオ効果を求めます 長年染みついた習慣は恐ろしいものです

演奏が始まる前のパチパチという音は、「さあ、これから始まるぞ!」という期待感を高めます 長い曲は途中で裏返さなければならないので面倒なのですが、手間暇かかるのが魅力にもなります また、LPはCDと違ってレコードジャケットを見て楽しむ魅力があります 上の文中にもある「インテリア」としての楽しみもあります わが家のリビングの壁にはグスタフ・マーラーの写真を配したクーベリック指揮によるマーラー「交響曲第5番」のLPレコードが額入りで飾ってあります

 

     

 

         

 

昨日、岩波ホールで坪川卓史監督・脚本・音楽による2020年製作映画「モルエラ二の霧の中」(モノクロ・カラー、214分)を観ました

この映画は、北海道室蘭市を舞台に、失われていく街の記憶を巡る物語を7話連作形式で描いた作品です タイトルの「モルエラ二」は、北海道の先住民族であるアイヌの言葉で「小さな坂道をおりた所」という意味で、室蘭の語源の一つとされているとのこと

第1話:冬の章「青いロウソクと人魚(水族館のはなし)」、第2話:春の章「名残りの花(写真館のはなし)」、第3話:夏の章「しずかな空(港のはなし)」、第4話:晩夏の章「Via  Dolorosa(ピアノを捨てるはなし)」、第5話:秋の章「名前のない小さな木(科学館のはなし)」、第6話:晩秋の章「煙の追憶(蒸気機関車のはなし)」、第7話:冬の章「冬の虫と夏の草(樹木医のはなし)」の7つの物語から構成され、室蘭に生きる人々の姿が描かれています

 

     

 

開演時間の10時半になると、突然一人の男性がスクリーン前に登場し、「皆さん、こんにちは!」とあいさつします この映画の監督・坪川卓史さんでした 舞台挨拶ということで、5分間ほど撮影や出演者のエピソードなどをユーモアを交えて紹介しました この作品は2014年5月にクランクイン、2018年10月に全編の撮影を完了したものの、2019年の新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて公開が延期され、今になってやっと公開に漕ぎつけたとのことです 坪川さんは話の途中で、「ここで、ある人を呼びたいと思います。いまオンラインで繋がっています」と言って、スマホから相手の人物を呼び出しました。それは紛れもない、この映画の出演者で つい先日亡くなられたコメディアンの小松政夫さんの声でした 生前最後に監督が話したときの留守電の録音とのことで、「こんにちは!お元気ですか〜。何でもないけどお電話しました〜。またお電話しま〜す。」というのんびりした小松節が聴こえてきました 小松さんといい、同じくこの映画に出演した大杉連さんといい、すでに故人となってしまいました

この作品は、東京から室蘭市に移住した映画作家・坪川拓史さんが、街で出会った人々から聞いたエピソードをもとに、7話連作形式の脚本を執筆し、監督した映画ですが、基本的にモノクロ映像が多く、時にカラーが使われています 室蘭の春夏秋冬を切り取った自然や街の映像が美しく、自らホームレスの経験のある坪川監督の登場人物に対する温かい眼差しが感じられる作品です

この映画では2つの曲が印象的に使われています 一つは第1話「冬の章」を中心にピアノで演奏されるマスカーニの歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」の「間奏曲」です 抒情的な旋律が静謐な映像にピッタリ寄り添っています もう一つは、第2話「春の章」を中心にSPレコードから流れるソプラノ独唱によるアイルランド民謡「夏の名残のばら」です この曲は日本では「庭の千草」でお馴染みです どこか懐かしさを感じる曲想はノスタルジックな映像にピッタリです

上映時間3時間34分の長尺ですが、岩波ホールでの上映は、第3話が終わったところで15分間の休憩が入りました 映像も音楽も美しく、時間の長さは感じませんでした 静かな感動を呼ぶ作品です。お薦めします

 

     

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川瀬賢太郎 ✕ 金川真弓 ✕ 東京都交響楽団でベートーヴェン「ヴァイオリン協奏曲」「交響曲第8番」「ウェリントンと勝利」を聴く~都響スペシャル2021

2021年02月12日 07時25分44秒 | 日記

12日(金)。わが家に来てから今日で2325日目を迎え、東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の森会長は、女性蔑視発言を受け、12日に辞任する意向を表明したが、後任はサッカーJリーグ初代チェアマンの川渕三郎氏が受諾の方向で検討している  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     森氏はトライで決められなかったけど  川渕氏はシュートで決めることができるか?

 

         

 

昨日は、息子が山形に帰る前に夕食に「豚バラ大根」を作っておいてくれたので、「湯豆腐」と「生野菜とアボカドのサラダ」を作りました 「豚バラ大根」は生姜の細切りが効いていて とても美味しかったです

 

     

     

         

 

昨日、サントリーホールで「都響スペシャル2021」2月度公演を聴きました    オール・ベートーヴェン・プログラムで①ウェリントンの勝利(戦争交響曲)作品91、②ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61、③交響曲第8番 ヘ長調 作品93です 演奏は②のヴァイオリン独奏=金川真弓、指揮=川瀬賢太郎です

自席は1階9列15番、左ブロック右通路側です。会場は市松模様配置ですが、聴衆はそれなりに入っています

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの都響の並び。コンミスは四方恭子です 第2ヴァイオリン首席のエンカナさん こと 遠藤香奈子さんは唯一半袖スタイル。元気ですね

コロナ感染防止のため、指揮者と各弦楽セクションの間にはそれぞれ透明アクリル板が立てられています 今のところ、これは都響だけの感染対策かもしれません

 

     

 

1曲目は「ウェリントンの勝利(戦争交響曲)作品91」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770‐1827)が1813年に作曲、同年ウィーン大学講堂での戦傷兵士救済音楽会で初演されました これは、1813年にスペインのヴィトーリアで闘われたイギリス・ポルトガル・スペイン連合軍 対 ナポレオン率いるフランス軍による戦闘の模様を、ベートーヴェンが まるで戦争映画音楽のように仕上げた珍しい作品です

最初にステージ左上の2階後方に陣取った小太鼓2とトランペット3がイギリス軍の行進を告げ、次いで反対側の同じ位置に陣取った小太鼓とトランぺットがフランス軍の登場を告げ、オケによって両軍の激突場面が音で表現されます 大砲の重低音が身体を震わせますが、この演奏ではSE(サウンド・エフェクト=効果音)が使われました 極めて写実的な音楽ですが、「ベートーヴェンはこういう曲も作ったのか」と勉強になりました まだまだ演奏されていない珍しい作品もあるはず。どんどん紹介してほしいと思います

2曲目は「ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61」です この曲は1806年に作曲され、同年12月23日にアン・デア・ウィーン劇場でフランツ・クレメントの独奏により初演されました 第1楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポ」、第2楽章「ラルゲット」、第3楽章「ロンド:アレグロ」の3楽章から成ります

ヴァイオリン独奏の金川真弓は2018年のロン=ティボー=クレスパン国際コンクール第2位、2019年のチャイコフスキー国際コンクール第4位の実力者です

淡いピンクの衣装に身を包まれた金川が指揮者とともに登場、さっそく演奏に入ります 冒頭のティンパニの4連打のリズムがこの楽章を支配します オーケストラによる長い序奏部に続いて、金川のヴァイオリンが入ってきますが、ひと言で言い表すと「シルキートーン」とでも表現すべき柔らかく美しい音色です 使用ヴァイオリンはドイツ演奏家財団のドイツ国家楽器基金から貸与されたペトラス・グァルネリウス(マントヴァ:17世紀後半製作)とのことですが、この楽器の特徴が最も良く発揮されたのは第2楽章「ラルゲット」でした 金川の伸び伸びした演奏が素晴らしく、とくに高音部の美しさに惹かれました 第3楽章の演奏を聴いていて、「この人はヴァイオリンを弾くことに喜びを感じながら演奏しているな」と思いました。川瀬 ✕ 都響はソリストにピッタリと寄り添っていました とても素晴らしい演奏でした

プログラム後半は「交響曲第8番 ヘ長調 作品93」です この曲は1812年に作曲され、1813年にウィーンのルドルフ大公邸で私的に試演された後、1814年にウィーンで作曲者の指揮により公開初演されました 第1楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ・エ・コン・ブリオ」、第2楽章「アレグレット・スケルツァンド」、第3楽章「テンポ・ディ・メヌエット」、第4楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」の4楽章から成ります

川瀬の指揮で演奏に入りますが、全体的な印象としては木管楽器群の演奏が素晴らしく、弦楽器の渾身の演奏が強く印象に残りました 川瀬賢太郎のエネルギッシュな指揮により、都響のメンバーはメリハリの効いた演奏を展開し、満場の拍手を浴びました

川瀬賢太郎は現在、神奈川フィルの常任指揮者をはじめ、いくつかのオケの指揮者を務めていますが、1984年生まれなのでまだ37歳です。これからの活躍を期待したいと思います

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渡邉一正 ✕ 佐藤晴真 ✕ 東京フィルでドヴォルザーク「チェロ協奏曲」「交響曲第9番」「序曲:謝肉祭」を聴く ~ 都民芸術フェスティバル2021 / 東京シティ・フィル定期会員になる

2021年02月11日 07時22分23秒 | 日記

11日(木・祝)。昨日の朝日朝刊 社会面「ニュース3Q」に「落とし物・ガム・スーツ・・・コロナで減ったもの」という見出しの記事が載っていました 超訳すると、

「東京都内一円から落とし物が集まってくる 警視庁遺失物センター によると、20年の東京都の落し物は、過去最高だった前年の415万2190件を3割ほど下回る見通しで、拾得物の件数が前年を下回るのは2007年以来という     特に減ったのが土産を含む食品類とカメラ類で、ともに前年から半減。コロナ禍で旅行できなかった様子が伝わってくる 警察署別では羽田空港を管轄する東京空港署は65%減で減り幅が最大だった。大型商業施設や歓楽街のある新宿署や渋谷署は4割減。オフィスを抱える丸の内署や中央署なども同様だ。電車での置き忘れも同じように減っているという 一方、全国のスーパーやコンビニ等の販売額を集計している調査会社インテージによると、昨年1年間では、仕事中 口寂しいときに世話になることが多いお菓子類では、チューインガムは前年から19%、キャンディーが10%減った。特に口臭を押さえたり、リフレッシュ効果をうたったりする商品の減り幅が大きい。同じ調査によると、化粧品に分類される商品のほとんどが売り上げを落とした。口紅は58%、ほお紅は37%減だった

落とし物が減ること自体は良いことですが、その原因がコロナ禍による人の移動の減少などの影響を受けているとなると、手放しで喜んでばかりはいかないようです

ということで、わが家に来てから今日で2324日目を迎え、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視とも受け取れる発言を巡り、東京都の小池百合子知事は10日、今月中旬に予定されていた国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長ら4者による協議に参加しない意向を示した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     主催者である東京都の知事が参加しないとはどういうこと? 解るように説明して!

 

         

 

今日 山形県鶴岡市に戻る息子が昨夕、「クリームシチュー」と「玉子・野菜サラダ」を作ってくれました シチューもサラダもとても美味しく、やっぱり料理は息子には敵わない、とあらためて自覚しました

 

     

 

         

 

昨日、東京芸術劇場で 都民芸術フェスティバル2021 参加公演「東京フィルハーモニー交響楽団」のコンサートを聴きました オール・ドヴォルザーク・プログラムで、①序曲「謝肉祭」作品92,②チェロ協奏曲 ロ短調 作品104,③交響曲第9番 ホ短調 作品95 ”新世界より”です 演奏は②のチェロ独奏=佐藤晴真、指揮=渡邉一正です

自席は1階J列24番、センターブロック右通路側です。客入りは1階後方が空いているものの2階は結構埋まっているようなので、4日の読響と同じくらいと思われます

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの東京フィルの並び。コンマスは依田真宣です

 

     

 

1曲目は「序曲『謝肉祭』作品92」です この曲はアントニン・ドヴォルザーク(1841‐1904)が、ニューヨークの私立ナショナル音楽院の創設者ジャネット・サーバー夫人の招請を受けて渡米する直前の1891年夏から秋にかけて作曲した3つの演奏会用序曲《第1部=自然の中で、第2部=人生(謝肉祭)、第3部=愛(オセロ)》の一つです

渡邉一正の指揮で演奏に入りますが、「謝肉祭」のタイトル通り賑やかで楽し気な音楽が色彩感豊かに繰り広げられました フルートとイングリッシュホルン(コーラングレ)と依田コンマスのソロが冴えていました この曲を聴きながら、「謝肉祭」序曲が大好き!という ゆえさん はどうしているだろうか、と思いました

2曲目は「チェロ協奏曲 ロ短調 作品104」です この曲はドヴォルザークがアメリカからチェコに帰国する直前の1894年から翌95年にかけて作曲、1896年にロンドンで初演されました 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ・マ・ノン・トロッポ」、第3楽章「フィナーレ:アレグロ・モデラート」の3楽章から成ります

ソリストの佐藤晴真は2019年のミュンヘン国際音楽コンクール・チェロ部門で日本人として初めて優勝した22歳の俊英です

渡邉一正の指揮で演奏に入ります 佐藤は何の苦もなくあっけらかんと弾くので、簡単そうに見えてしまいますが、とんでもなく難しい曲なのだと思います。極めてクールな演奏でした

大きな拍手の中、カーテンコールが繰り返され、ソリストがステージに戻ってこなくなると、隣の男性が「なんだ、アンコールはないのか」と のたまわっていましたが、コロナ禍で緊急事態宣言が出ている中、休憩時間を従来の20分から15分に短縮するなど 主催者側としては1分でも早くコンサートを終了させなけれなならないという意識が働いていることが理解できていないようです

休憩時間に、当ブログに時々コメントをくださるママハハさんに声をかけられ、しばし情報交換をしました  「表紙が変わっていて知らずのうちに同じ本を買ってしまった」とのことで、百田尚樹著「フォルトゥナの瞳」(新潮文庫)をいただきました     楽しみが一つ増えました。ママハハさん、ありがとうございました

 

     

 

休憩時間が終わり、楽団員が入場するのを待っている時、レセプショニストの女性が最前列の真ん中の席に行って、何やら一人の高齢男性客を説得しているのを目にしました それまで気が付かなかったのですが、感染症拡散対策のため最前列は客を入れないようになっているので、その客がその席に座っているはずはないのです 係の女性は懸命に本来の席に座るように説得していたのでしょうが、その頑固じいさんは聞く耳を持たなかったようで、頑として動きませんでした どこにもいますね、こういう「世の中はオレ様を中心に回っているんだ」と思っているトランプみたいな輩が そのうち楽団員が入場してきたので女性は説得を諦めて引き揚げていきました。こういうトラブルの元になるのは十中八九が高齢男性客です この公演では指揮者も楽団員もマスクを着用しないで演奏していました。万が一、その男性がコロナに感染しても自業自得ですが、コンサートの聴衆が発症したとなれば、他のオケのコンサートにも影響を及ぼし、公演中止や入場制限が今以上に厳しくなる可能性もあります その意味では、こういう爺さんは迷惑千万です。二度とコンサート会場に来ないでほしいと思います ちなみに、この爺さんは後半の演奏が終わるとすぐに、ただ一人退席して会場を去っていきました。自分がしでかした身勝手行為を自覚している証拠です

さて、プログラム後半は「交響曲第9番 ホ短調 作品95 ”新世界より” 」です この曲はドヴォルザークがアメリカ滞在中の1893年に作曲、同年ニューヨークで初演されました 第1楽章「アダージョ~アレグロ・モルト」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「スケルツォ:モルト・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「アレグロ・コン・フォーコ」の4楽章から成ります

渡邉一正の指揮で演奏に入りますが、冒頭から極めてゆったりしたテンポで進みます 次第にテンポアップしていきましたが、全体を通じて遅めのテンポで通していました この曲のハイライトは第2楽章「ラルゴ」のイングリッシュホルン(コーラングレ)による「家路」のテーマです この曲は小学生の時、ボーイスカウトのキャンプでよく歌いました 東京フィルのメンバーをまだよく把握できていないので名前は分かりませんが、女性奏者の演奏は素晴らしかったです また、第4楽章のホルンの演奏はしみじみ良いなと思いました 今回は都民芸術フェスティバル参加公演ということで単発的なコンサートでしたが、今年は東京フィルの年間会員になったので、少しずつ楽団員の顔と名前を覚えていくよう努力したいと思います

 

         

 

昨日、東京シティ・フィルの年間会員に申し込みました 約10年程前に同楽団のY事務局長と知り合いだったことから3年くらい定期会員になっていましたが、Y氏の退団とともに定期会員を退会したので、会員になるのは久しぶりです その後、高関健氏が常任指揮者に就任してから(だと思いますが)、厳しいオーディションによって若くて優秀な楽団員が加わり、現在 最も勢いのあるオーケストラとなっている、とよく耳にします

2021-2022シーズンの定期演奏会(東京オペラシティコンサートホール)はブルックナー「交響曲第5番」とマーラー「交響曲第9番」を高関氏が振るのと、飯守泰次郎氏がシューマン「交響曲第1番、第2番」を振るのが最大の魅力です 全9回公演のうち来年2月19日(土)の定期公演は読響マチネ公演と重複しているので、振替制度のある読響の公演を他のシリーズに振り替えようと考えています

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中山七里著「能面検事」を読む~誰にも妥協を許さない検事により大阪府警の76人もの処分者を出す一大スキャンダルが発生

2021年02月10日 07時21分58秒 | 日記

10日(水)。昨日は義母の葬儀で品川のK斎場に行ってきました 1週間前の2日(火)朝、起こしに行ったら穏やかな顔で息を引き取っていたとのことです。コロナ禍のもと葬儀場がいっぱいで、やっと1週間後の昨日になったという事情があります。義母は無神論者なので無宗教による葬儀が執り行われましたが、コロナ禍ということもあり参列者も子・孫ら6人だけという文字通りの家族葬となりました 息子も山形県鶴岡市から忌引き休暇を取って参列しました。無宗教の式なのでお坊さんによる読経はなく、代わりに故人が生前「(正式なクリスチャンではないけれど)もし、自分が死んだらこの曲を流してほしい」と語っていたという讃美歌第312番「いつくしみ深き」、第320番「主よ、みもとに近づかん」、第405番「神ともにいまして」をCDで流し、故人が好きだった綺麗な花々が飾られるなか、生前の写真アルバムなどを見ながら ただただ静かに偲び、荼毘に付しました。天気にも恵まれとてもよいお葬式でした

ということで、わが家に来てから今日で2323日目を迎え、国連安全保障理事会で対北朝鮮制裁の履行状況を調べる専門家パネルが3月にも公表する最終報告書の全容が明らかになったが、それによると2019~20年にかけ暗号資産(仮想通貨)交換業者などへの攻撃で推計3億1640万ドル(約333億円)を奪ったほか、経済苦境のなかで制裁逃れを続けている実態が浮き彫りになった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     拉致もやる 核開発もやる 暗号資産を奪う 北朝鮮は国を挙げての犯罪デパートだね

 

         

 

昨日は、娘が「ハンバーグ」と「オニオンスープ・チーズのせ」を作ってくれました ハンバーグは2人前位のボリュームがあってとても美味しく、ご飯が食べられませんでした

 

     

 

         

 

中山七里著「能面検事」(光文社文庫)を読み終わりました 当ブログの読者の方にはお馴染みの「中山七里は七人いる」と言われる多作ベストセラー作家です 中山氏は1961年岐阜県生まれ。「さよならドビュッシー」で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し 2010年にデビュー    その後「どんでん返しの中山七里」の異名のもと、破竹の勢いでベストセラーを連発しています

大阪地検一級検事の不破俊太郎はいかなる圧力にも屈せず、微塵も表情を変えないことから、陰で『能面』と呼ばれている 新米事務官の惣領美晴と共に西成ストーカー事件の調査を進める中で、容疑者のアリバイを証明し、警察による捜査の不備を指摘するが、その過程で警察の資料室から捜査資料の一部がなくなっていることに気づく 不破と惣領は大阪府警管轄の全警察署の資料室を捜索し、数多くの警察署で捜査資料が紛失していることを確認するが、これが府警本部長をはじめ76人もの処分者を出す一大スキャンダルに発展していく 警察の反感を買う不破はついに何者かに狙撃され緊急手術を受けて入院する しかし、回復もままならないうちに不破は行動を起こし、なぜ捜査資料の紛失が続いたのかを追究し、西成ストーカー事件の真犯人をあぶり出していく

 

     

 

読んでいて思うのは、「それは警察の仕事であって検事の仕事ではないのではないか」という場面が少なからずあるということです とはいうものの、どこからどこまでが警察の仕事で、どこからが検事の仕事になるのか、ということが良く分かっているわけではないのですが

無表情で誰にも妥協を許さない鉄面皮の検事の下で働く新米事務官の惣領美晴の立場になったら、毎日がハラハラドキドキの連続でしょう 次から次へと敵を作って行くのですから ただ、それが出来るのは、職業倫理に徹する強い意志と過去の実績があるからです それがなければ、タダの暴走検事です。例によって、最後にどんでん返しが待っていますが、なるほどそういう風にもっていくのか、といつもながら納得させられます 一気読み必至です

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