レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

アドベントと墓地と歌舞伎町

2012-12-05 05:00:00 | 日記
十二月の始めですが、これを書いている、今日4日のアイスランドの一日はどのくらいの長さ(一日の時間ではなくて日の長さ)かというと、日の出が午前10時54分、日の入りが午後の3時41分ということです。大体5時間弱でしょうか?

これがクリスマスに向かって(というより冬至に向かって)ますます短くなっていきます。個人の感覚で言うとクリスマス前には昼前になって空が白んできてどろんとした元気のない太陽が出没します。ああいうしょぼくれた太陽を見ると、こちらまでしょぼくれてくる気がします。

というわけで、この時期のアイスランドは暗い(日照度のことです、性格ではなくて)のです。私、個人的にはこの冬の暗さの方が、晩夏から晩秋へ一気に加速していく暗さよりは平気です。暗いことで一定してしまっているので、そんんなに滅入ることもありません。

ところが一般にはやはり暗いと気分が沈んでくる、という人も多いようです。で、この暗―い時季に元気を保ちつつ過ごそう!というのがアイスランド式のアドベントなのです。

宗教的な側面をさておいて、ここでのアドベントの最も目につく特徴は「灯り」です。電気のつくイルミネーションです。各々の自宅やアパートの窓には、サンタや星や十字架の形の点灯式デコレーションが吊るされますし、その他にも「網」と呼ばれる無数の豆電球が灯されるイルミネーションを使う家庭もあります。

窓だけではなく、庭のこだちやかなり大きい木、屋根などにもイルミネーションをつける家もあります。相当な大仕事ではないかと思うのですが、好きな人ならやるのでしょうね。

私見ですが、このデコレーションここ十年ほどは少しずつ下火になってきたような気がします。私が移ってきた直後の数年などは、今よりももっとけばけばしく「ギラギラ」としたデコレーションが多かったように思われます。隣同士で張り合ったりする家もあったりして。

驚いたのは墓地でした。墓石にも付いたり消えたりするネオンが張り巡らされていてギョッとしました。墓地なの?ラスヴェガスなの?(って、ヴェガスなんて行ったことないから、嘘になりますね) 歌舞伎町?ああいうところに幽霊が出たらやはり夜の蝶っぽく装うのでしょうか?聞いたことないですが(幽霊的にはあまり怖くはないでしょうね。別の意味で相当怖いかも)。

そのころの眉をひそめざるをえないようなギラギラ感は、今は薄れた感じがします。あれはあれでよかったのかなあ?少し寂しい感じがします。もっと張り合って欲しい! というのは勝手な考えですね。スミマセン。m(_ _)m

まだ飾り付けがこれから増えてくると思いますので、きれいで雰囲気が伝わるものがあったら写真をアップしたいと思います。しばらくお待ち下さい。

で、これらの灯りのイルミネーションなのですが、実際に暗い冬を楽しく過ごすのにはかなりの効果があるようです。こちらのクリスマスは新年の1月6日(教会では「顕現日」と言います)まで続くのですが、その日を境にしてこれらのイルミネーションも姿を消すことになっています。

クリスマス飾りの灯りが無くなってしまった街はやはり暗く寂しく思えます。ですが、1月の中旬位からはあのお日様がキラキラと陽射しの力を増し始めるのです! 結構うまく出来ていますよね。先人たちの知恵というのでしょうか?

コメント
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