レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

クリスマスと13人のサンタ

2012-12-12 05:00:00 | 日記
「ところ変われば」は世の常ですが、クリスマスも世界各地によって様々な祝い方や伝統習慣があるようです。今回はアイスランドの13人のサンタクロースについてです。

この13人、聖ニコラウスに由来するあの「The」サンタクロースとはもともと関係のないところに出自があります。1800年代あるいはそれ以前にまで遡るアイスランドの「巨人伝説」にも関連しているそうです。

サンタクロースたちの両親はグリラとレッパルージと言い、「でかい」「醜い」「だらしがない」という特徴を持っていたそうです。もっともこの「でかい」というのはウルトラマン的な巨大さではなく、マツコさんくらいの人間的?レベルまで縮小しているようです(目撃者がいないので曖昧な描写です。スミマセン m(_ _)m)。

ですから、その子供たちもそうハンサムだったとは考えられません。
写真を見てみたい方はこちら。

いろいろ変遷があったようなのですが、現在定着しているアイスランド限定ローカル「サンタ」はこうです。

13人は12月の11日の夜中から順番にひとりずつやってきます。そして子供たちがいい子な場合は何か良い贈り物をクツの中に残していってくれます。が、子供たちがいたずらっ子だったり、聞き分けのない子だったりすると、「ジャガイモ」です。

誰がいつ来るかはちゃんと決まっていて、初日はステッキャストイル、二日目はギルヤゴイル、三日目はストゥーブル.....という具合です。

ところが彼ら自身いたずら好きらしく、それぞれに特徴があるのです。例えばステッキャストイルは羊(田舎では一般的な家畜)にいたずらをする、ギルヤゴイルは牛のミルクを盗む、ストゥーブルは食用のパンを持って行ってしまう....というようで、こんなのが13日も続いたら家庭はたまらないですよねえ。

もっともそれより大変なのは小さな子供のいるお父さんお母さんです。サンタの正体?控えめに言っても実行部隊ですから。親としてはジャガイモをあげたくはないです。かといって、13日間もあるので値の張るものをあげるのは負担が大きいし(もともとそういう主旨ではないし)、ネタが尽きるのですよ。

経済的かつ教育的、しかもバラエティあり。苦労させられますが、子供が朝起きて一目散に窓辺のクツへ突進して行くのを見ていると、その苦労しがいあり、と思うのが親ではないでしょうか?

もっとも私などは子供たちも大きくなってしまい、この苦労からは解放されています。それはそれでまた、ちょっと寂しいような気もします。

アイスランド限定13人のローカルサンタたち、昨今のウェッブやCMではだんだんとあの「The」サンタクロースに顔つきも衣装も似てきています。ローカル版はローカル版の伝統と味を残して欲しいんですけどね。外国人の勝手かな?



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