レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

SNハラ?

2013-01-14 05:00:00 | 日記
二、三日前のネットの新聞で、日本では最近ソーシャルネットワーク・ハラスメントが顕著になってきている、とありました。

これは例えばFacebookなどで、職場の上司が部下に対してフレンド・リクエストをします。部下はさすがに断れないので承認しますよね。そうすると今度は上司は自分の書き込みについて、「いいね」を与えるように促したり、良いコメントを残すように示唆したりするのだそうです。

SNハラというよりは、パワハラの一種と言った方が正解なのではないかと思います。私の日本の友人の幾人かははっきりと「仕事関係の方はご遠慮下さい」と明記していました。でも、皆が皆そういう風なはっきりした物言いをすることができるわけでもないのでしょうね。

でも、そんなにまでしてフレンド数を増やしたり「いいね」が欲しかったりするものでしょうか?楽しみ方を知らないというか、なんか哀しいものがあります。もしかしたら、そういう無理強いをすることが楽しい?そっちが目的か? くわばら、くわばら...(なんて言葉、知らない方はGoogleしてみてください!)

アイスランドでもソーシャル・ネットワークは盛んです。特にFacebookは大人の8割が参加しているとかいないとか。これも中毒があるようで、夫婦が自宅の別々の部屋にいて、Facebook上で会話をしているとかいう例も聞いたことがあります。

パワハラの変形のようなものは「楽しみ方」のうちには入れてはいけないと思いますが、それを別にしても楽しみ方というのは人それぞれのようですね。もしかしたら夫婦がFacebookで会話をするのも楽しみ方のひとつなのかもしれません。

私自身もFacebookを積極的に利用していまし、私なりの楽しみ方というか目的があります。その目的と言うのは、「出会い系」とかではなくてもう少しまじめなものです。

アイスランドは移民の歴史が新しい国なのですが、それはそれでプラスマイナスがあります。マイナスのひとつは、まだまだ移民とアイスランド人が十分に「やりとり」をしていないと思われることです。

「やりとり」というのは、移民政策とか多文化主義とかいう限定された分野以外での相互理解という意味です。これは移民にとってアイスランド語が難しく表現が限られてしまう、ということにもよりますし、他方、アイスランド人も特定の問題に関して以外は移民のことなど頭にない、とうこともあると思います。

で、そうした中で少しでも水を動かせればと思いました。幸い「アイスランド語で書く」ということは、それほど苦になりません。Facebookで日常の些細なこと、嫌なこと、うれしかったこと、残念だったことなどをちょこちょこ書いていれば、「ああ、アジア人の移民も同じように感じて生きてるんだ」と分かってくれるアイスランド人もきっといるだろう、というのが期待でした。

というわけで、フレンドもかなり必至に集めましたし(パワハラはしてません。「パワ」がないから)、基本アイスランド語で、アイスランド人向けのことを書いています。もちろん日本人の方も多く入って来てはいますが、それでもアイスランド語を主にしているのはそういう理由からです。

こうやって、文字にしてみると我ながら「しょってるなあ。そんなエラそうなタマか、お前は?」と感じますね。私の日本人の部分はそれで反省していますが、私のアイスランドに適応した部分は「だから?」と居直っています。

良いか悪いかは別として、Facebookによって以前よりずっと頻繁に「日本」–「アイスランド」のふたつの文化の狭間を漂っていることを感じるのは確かなようです。
コメント
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