レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

アイスランド的個人情報管理?

2013-02-01 05:00:00 | 日記
前回はアイスランド式の国民総背番号制度について書きました。その中で各人が「個人識別番号」というものを必ず持つこと、これは十桁の数で、始めの六桁はその人の生年月日であることも述べました。

生年の部分は下二桁だけを使います。例えば081158というのが始めの六桁である場合、その人は1958年11月08日ということになります。私です。

さて、この識別番号は別に秘密でも何でもなく、実に日常的に使いますので自然と周りの人の目に触れることも多くあります。当然の帰結は自分の誕生日は白日の下にさらされてしまうということです。

男性の多くには別に大したことではないでしょうが、ビミョーなお年頃の女性にとってはどうなのでしょうか?

銀行の窓口や電話等でも識別番号を告げなくてならないこともよくありますので、まあ、公衆の面前で年齢を明かすことになりますね。もっとも、アイスランドの女性で年齢を隠そうとしている人はあまりいないような気もしますが。

さて、アイスランドは田舎立国ですので、やはりそれなりの大国である日本等とは「個人情報」と言うことに関しても随分と差異があるように見受けます。日本に帰った時ですが、ゴミ出しに際して親からアマゾンの箱から宛先シールを剥がすように言われました。「何で?」「個人情報だから」

そんなに危ないんですかね、日本て?私はこちらで一度ならず二度ほど、「Toshiki Toma」としか書いていない郵便物をしっかり受け取ったことがあります。

個人識別番号はもちろんリスト化されていますし、一般の人でも簡単にアクセスできます。ですから、名前が際立ってユニークな場合は住所も簡単に調べることができます。ちゃんと調べてくれるところも田舎的親切だと思うのですが。

会社やお店のホームページものんびりしています。多くの場合スタッフの紹介等もあって、丁寧に顔写真まで付いて、その上メイルアドレスまで付いていることが多いです。って言うか、利用する側から言わせてもらうと、メイルのアドレスがなかったりすると頭に来ますね。連絡する必要があって調べることもありますから。

と言うような感じで、ここでは「個人情報」と言うようなものは、病気とか財産に関わるような深刻な場合以外はあまり顧みられない類いのものであるようです。

実際、ある特定の個人のことを調べようと思ったら、相当のことまでは苦労せずに調べられるのではないかと思います。あまり詳しく書くと「あいつ、ストーカーやってんじゃないのか?」と疑われそうなのでそれ以上は言いませんが。

日本から来ている留学生の人や、移って来てまだ日が浅い邦人の方等が、「アイスランドって、本当にプライバシーがないですね」と口にされることがよくあります。確かにそうでしょうね、日本的な「個人情報管理」の日常から移って来た場合には。

ただ、慣れてしまった経験から言いますと、それでも特に危険な目にあったこともないし、ストーキングされたこともないし(当たり前か)、気にしないでいい分心地いいですけどね。

捨てるゴミから自分の名前や住所を全て削除しなければならないというのは、ちょっとどうもストレス度が高そうです、ワタシには。


コメント
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