goo blog サービス終了のお知らせ 

レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

ペンス副大統領、29歳大臣、WOWの再生とお金持ち

2019-09-08 00:00:00 | 日記
初秋のレイキャビクです。日中の気温はまだまだ温かいこともありますが、朝晩は寒くなってもおかしくはないので、ジャケットの上にユニクロのウルトラライト・ダウンジャケットを羽織る毎日になりました。(「ユニクロ、ユニクロ」と言うことが多いのですが別に回し者ではありませんので... )

さて、先週はいくつかニュースネタがありました。まずは水曜日にアメリカの副大統領マイク・ペンス氏が来アしたことです。「副大統領はマイク・ペンスという人なんだ」くらいの認識しかなったのですが、これはワタシのズレだけではなく、トランプ政権の「トランプ氏しか見えない」性格にもあるのではないか?と。(^-^;

それでも副大統領は副大統領。ものすごい警戒体制が取られる、と前々日から警告が出されていました。外務大臣らと予定されている会談の場はHofudaホブザと呼ばれるレイキャビクの中心にある建物で、ここはあの歴史に残る1986年の「レーガン・ゴルバチョフ会談」の行われた場所です。

そのホブザの一角は水曜日朝から車の通行は完全閉鎖。周囲にオフィスも多いのですが、通勤の皆さんは苦労されたことでしょう。




エアフォース1ほど見栄えがしないエアフォース2
Myndin er ur Wikipedia.com


私は幸いにその周囲に出かける用事はなく、その点では心配はありませんでした。ところがペンス副大統領の日程を新聞で見ると、ケフラビク空港到着が午後12時45分とあるではありませんか。

水曜日には私はケフラビク教会で難民の人たちとの祈りの会があるのです。万が一、途中で検問とかやっていて渋滞が起こるといけないので、用意周到な私は正午には教会に着いてしまっている算段で出かけました。

ところが渋滞どころか、交通量が普段より少ないくらいで、11時半には着いてしまいました。おかげで九十分の時間潰しをするはめに。

することがないので、iPhoneで公営放送の臨時ニュース番組を開け、エアフォース2の到着生中継を見てしまいました。見たってしょうがないんだけど。

日本でならニュース価値はほとんどないでしょうが、ここはアイスランド。教会へ行く道は、着く直前まで実は空港に行く道でもあります。車の左手には空港が広がっているくらいの「隣り」なのです。

さすがにその距離でエアフォース2が来るとなると、多少の好奇心はくすぐられます。実際にやって来たエアフォース2というのは、1のようなジャンボ機ではなく、一回り小さい機種でした。やっぱり「格差」か?

あとで調べたらボーイングの757という機を元にしているのだそうです。ちなみに1のジャンボ共々、大幅な改良がされているので、あくまで「原型」はジャンボや757だということに過ぎない、とのことです。

空港では派手な出迎えは一切なく、副大統領夫妻はさっさかと車でレイキャビクへ向かったようです。




会談場ホブザと周囲に掲げられたレインボー旗
Myndin er ur Visir.is/Vilhelm


このペンス氏、アイスランドではまったく人気がなく「来ア反対」の声がかなり聞かれていました。まあ、トランプの副大統領ですからね。なんでもゲイの権利に超絶反対なお方のようで、ホブザの建物の周囲にはこれ見よがしにゲイのシンボル旗のレインボー旗がたくさん掲げられていました。

カトリーン首相も最後の方まで「会わない」とぐずっていたとか。実際には会談しましたが。

翌日の木曜日。新しい法務大臣にアウスロイグ・アルトナ・シグルビョルンスドティールという女性が就任することが明らかにされました。1990年生まれで現在29歳。私の息子と同年生まれ。アイスランドの共和制の歴史で最ヤング大臣だそうです。

若いのはいいのですが、ちゃんと仕事ができるのかなあ?という心配はどうしても出てきてしまいます。法務大臣というのは、大臣連の中でも重要かつ難しいポジションなんですけどね。議員になったのは2016年ということですから、政治家歴も三年。まあ、どうなるかはいずれ明らかになるでしょう。




最年少大臣となったアウスロイグさん
Myndin er ur Ruv.is


そしてその翌日の金曜日。これはちょっとびっくりのニュース。

アメリカの「アエロスペース・アソシエーションLLC」という会社の会長で、資産家としても知られるミシェル・バラリンという女性が緊急記者会見を開くとのこと。現在アイスランドに滞在中で、会見の内容は「WOWエアを買い取ったから」とのこと。

ご承知かと思いますが、WOWエアは春先に倒産し、すべてのフライトと営業サービスが一夜にしてストップしてしまいました。おかげで千人単位の失業者。レイオフは関連業にも飛び火し、アイスランドの春の悪夢と化していました。

アイスランド でかすぎる春の嵐


このバラリンさんによる買取話しは夏にも話題になってたのですが、何かの支障により「ご破算になった」とされていたのです。

ところが記者会見はきちんと開かれ、バラリンさんは「十月にはまた飛び始めるから」とのこと。もともとWOWで働いていたパイロットを始め、多くの人たちの再雇用を考えている、とも明らかにされました。もっとも「失業者全員が戻る」といいことはさすがにあり得ないようですが。

それでも、実際にそのようになるならば、失業してしまった人たちはもちろんですが、アイスランド経済というか社会にとっては朗報だろうと考えます。

この夏は「経済」の関して言えば「良い夏」ではなくかなり「冷え込んだ夏」になっていましたし、先行きを案じる雰囲気になっていましたから、WOWがまた飛び始め、外国からのツーリスストを再び運んでくれるようになれば、これはターニングポイントになるかもしれません。




WOWのみならずアイスランド経済の救世主となるか?バラリンさん
Myndin er ur Visir.is


ビジネスにはなんのセンスも知識もないワタシですので、このエアロスペース云々がどういう企業なのか、良い企業か悪い企業かも存じません。それでもペンス副大統領なんかよりは、バラリンさんの歓迎式典を開けばよかったのではないか、という気がしてしまいます。

このお婆... いやいや老婦人、その世界ではかなり知られた人のようで、いわゆる「投資家」であるようです。胡散臭い世界ですよね。それでも会見の様子を流したニュースでの受け答えとかを見ていると、「とにかく私たちは慎重に一歩一歩足場を固めながらの経営を考えています」とか、結構まともなことをおっしゃっていらっしゃいました。

願わくば、この新オーナー率いる一団が食わせ物ではなく、WOWをまとまな営業へと牽引してくれますように。

それにしても、時々考えるのですが、すごいお金持ちになるとどんな気分なんでしょうかね?多分、世界は違って見えるだろうな。職業柄、「お金は大切だが、お金に仕えてはいけない」というようなことをよく言いますが、実際はそれほどの大金を目にしたことなどありませんからね。

Lottoでも買ってみようかな... いやいや、そういうところから転落は始まるのだ。ここまで来てしまったからには「お金のない人生」でオチをつけないと...

今回はFacebookの続きを書くつもりだったのですが、ちょっと「臨時ニュース」的に、先週のホットな話題の提供に変更しました。Facebookの続きはまた次回に。(*^^*)


藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com

Home Page: www.toma.is

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする