峠おやじの「たわごと」

峠、自転車、キャンピングカー、野菜、園芸、時事ネタなどをぼやいてます。

白鳥峠(しらとり)と読む謎

2018年10月21日 | 
今回峠コレクションにアップした「白鳥峠」ですけど、白馬につながるネーミング上の面白さがあります。

白馬はご存知?のように山に積もった雪が解けていろいろな形代(かたしろ)が山の斜面に現れたものです。それが農耕(苗代を作る)の時季を知らせます。馬の形になる「代馬(しろうま)」は残雪ではなく、雪が解けた黒い部分だそうです。ですから元々の意味からすると「白馬」はありえないわけです。それでも表意の「しろうま」に漢字の「白馬」をあてると、こんど漢字読みになったときは「しろうま」というより「はくば」と読んでしまって変化していったわけですね。

同じような地名で「白鳥」があります。漢字を読むと「はくちょう」か「しらとり」です。教育界では若山牧水の歌『白鳥(しらとり)は哀しからずや空の青、海の青にも染まずただよう』でしょうね。あれがあるのでたいていは「しらとり」って読んじゃいます。ほかにはマンガ「白鳥麗子でございます」でしょうか。岐阜県内でも白川郷の白川村(しらかわむら)、白川町(しらかわちょう)や東白川村(ひがししらかわむら)など「しら」地名もけっこう多いです。

それだけに岐阜県内の営業店白鳥支店(しろとりしてん)">白鳥支店(しろとりしてん)と読むことがわかったときの衝撃は相当なものがありました。もちろん当時白鳥町(しろとりちょう)も現役でしたから「しろとりちょう」と読むのだと認識した次第です。ではこの「しろとり」はなんで「しろとり」か?というと「しろうま」と同じ形代(かたしろ)から来たものと思われます。苗代を作るのに「しらとり」では意味を成しませんからね。諸説では「白鳥伝説」もあるらしいです。

それでは今回の「白鳥峠(しらとりとうげ)」は何ぞや?私ははじめ「しろとりとうげ」と思っていましたが、路傍のラブホテル「白鳥山荘」のローマ字「HOTEL Siratori Sansou」を見て「しらとり」と気づきました。



しかし、それ以外あのあたりに「白鳥」地名は見当たりません。「白鳥隧道」もルビは振ってありません。しかしウイキペディアでも「しらとりとうげ」だし、道の名前も「府道28号・小倉西舞鶴線」より「白鳥街道」の方が一般的なのだそうです。

そもそも「白」を「しら」と読むのは「白河の関」「後白河」「白拍子」など幅広くあります。それと同じ流れで京都の「白鳥越え」があります。地名語源辞典でも「しら」は「白い」の意味とのこと。また地名用語の「しら」には「斜面」を意味する解釈もあるようです。変じて「しろ」と読む方も「城」「四郎」などの転もあります。

ああ、わからなくなった。けっきょく各個撃破しかないようです。

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コメント (2)
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