月日と書くと太陽暦の何となく味気ない、単なる記号的な感じになりますが、
暦(こよみ)となると、自然と生活のかかわりの中で生まれた、何となく意味のあるありがたい感じがします。
日本では古くから様々な暦が使われてきたそうです。
暦は中国から朝鮮半島を通じて日本に伝わってきました。
月の満ち欠けをベースにしたり、ずっと後から太陽を1年かけて回っていることを知り、
太陽をベースに月日を見ていくようになりました。
【四季】
中国、朝鮮、日本、とりわけ海に囲まれて温暖な日本では、
1年を4区分する季節の概念が定着しました。
天文学上の四季と気象学上の四季が存在するそうです。
■天文学上の四季 (西洋占星術等と深く関連する)
春:春分~夏至前日
夏:夏至~秋分前日
秋:秋分~冬至前日
冬:冬至~春分前日
■気象学上の四季 (太陽暦で通常用いられている概念)
春: 3~5月
夏: 6~8月
秋: 9~11月
冬:12~2月
【和風月名】
日本では、独自に旧暦における各月の名称「和風月名」を決めて、使われていました。
現在の暦でも同様の名称で呼ぶことがありますが、季節的には1ヶ月ずれていることに注意が必要です。
1月 - 睦月(むつき)
2月 - 如月(きさらぎ)
3月 - 弥生(やよい)
4月 - 卯月(うづき)
5月 - 皐月(さつき)
6月 - 水無月(みなづき)
7月 - 文月 (ふみづき、ふづき)
8月 - 葉月(はづき)
9月 - 長月(ながつき)
10月 - 神無月(かんなづき)
11月 - 霜月(しもつき)
12月 - 師走(しわす)
【二十四節気】
二十四節気とは、中国から伝わった考えです。
月の満ち欠けに基づいた太陰暦では、太陽の位置と無関係なため季節の間にズレが生じてしまい、
農作業などでは春夏秋冬の季節を正しく知る必要があるため、考案されたそうです。
節分を基準に1年を24等分して約15日ごとに分け、1ヶ月の前半を「節」、後半を「中」と言います。
その区分点となる日に季節を表すのにふさわしい春・夏・秋・冬などの名称を付けました。
■春
立春(りっしゅん) 1月節 2月4日頃
雨水(うすい) 1月中 2月19日頃
啓蟄(けいちつ) 2月節 3月5日頃
春分(しゅんぶん) 2月中 3月21日頃
清明(せいめい) 3月節 4月5日頃
穀雨(こくう) 3月中 4月20日頃
■夏
立夏(りっか) 4月節 5月5日頃
小満(しょうまん) 4月中 5月21日頃
芒種(ぼうしゅ) 5月節 6月6日頃
夏至(げし) 5月中 6月21日頃
小暑(しょうしょ) 6月節 7月7日頃
大暑(たいしょ) 6月中 7月23日頃
■秋
立秋(りっしゅう) 7月節 8月8日頃
処暑(しょしょ) 7月中 8月23日頃
白露(はくろ) 8月節 9月8日頃
秋分(しゅうぶん) 8月中 9月23日頃
寒露(かんろ) 9月節 10月8日頃
霜降(そうこう) 9月中 10月24日頃
■冬
立冬(りっとう) 10月節 11月7日頃
小雪(しょうせつ) 10月中 11月22日頃
大雪(たいせつ) 11月節 12月7日頃
冬至(とうじ) 11月中 12月21日頃
小寒(しょうかん) 12月節 1月5日頃
大寒(だいかん) 12月中 1月21日頃
【五節句(節供)】
五節句の「節」というのは、唐時代の中国の暦法で定められた季節の変わり目のことで、
暦の中で奇数(陽)が重なると陰になるとして、それを避けるための行事が行われたようです。
季節の旬の植物から生命力をもらい邪気を祓うという目的から始まり、中国の暦法と、
日本の農耕を行う人々の風習が合わさったものです。
1月だけは1日(元旦)を別格とし、7日の人日(じんじつ)を五節句の中に取り入れています。
人日(じんじつ) 1月7日 七草の節句 、上巳(じょうし) 3月3日 桃の節句・雛祭 、
端午(たんご) 5月5日 菖蒲の節句 、七夕(しちせき) 7月7日 七夕(たなばた)、
重陽(ちょうよう) 9月9日 菊の節句
【雑節】
雑節とは、五節句・二十四節気以外の、季節の移り変わりの目安となる日の総称です。
農業に従事する人々は二十四節気(中国で作られた暦)では十分に季節の変化を読み取れないため、
その補助をする為に考えられた日本独自の暦です。
・節分(2月3日)・八十八夜(5月1日頃)・入梅(6月11日頃)・半夏生(7月2日頃)・二百十日(9月1日頃)
・土用(1月17日・4月17日・7月20日・10月20日頃)・彼岸(3月20日・9月23日頃)など
【干支】
干支は年だけでなく、月や日や時刻についても当てはめられています。
古くから中国では冬至を含む月を11月とする習わしがあり、この月を「子月」と呼び、
以下12月を「丑月」、正月を「寅月」と呼んだそうです。
昔から二月最初の午の日を初午(はつうま)といい、稲荷神社のお祭りが行われました。
また妊婦が安産を願い戌(いぬ)の日を選んで岩田帯を着ける風習もありました。
その他、土用の丑は土用(立秋前の18日間)の丑の日、酉の市は11月の酉の日に立つ市、などがあります。
その日の干支の早わかりサイト→
日の十二支調べ
■参考サイト
・
365日 - Wikipedia
・
日本の行事・暦―気軽に、楽しく取り入れよう
・
こよみのページ