KIHAKU's blog

日々の記憶
建築家 筒井紀博のブログ

Y・house21 望遠レンズ

2005-09-02 18:47:04 | 建築
昨晩はYハウスの施主宅にて打ち合わせ。

照明器具やスイッチの位置などの最終確認。
海外などで購入された石像などが各所に飾られているので、それらを上手にライトアップできるような照明計画をした。
打ち合わせが終わると恒例となったワンちゃん達とお遊びタイム
その時、ご主人が、

夫「ツツイさんってデジタル一眼レフ持ってましたよね?」
つ「えぇ。キスデジです」(写真)
夫「あー、じゃあうちのと一緒だ」

見せていただいたのだが、ツツイのより新しいモデルっぽい。
ここで奥様曰く、インドで象に乗りながら遠くの虎を望遠レンズで激写したいと。。。

妻「ほら、コレ」

パソコンに映し出された一頭の雄々しい虎の写真。

ってこれ・・・野生の虎じゃないですかー!!

ツツイが言葉を失っていると、

妻「同じカメラなら望遠レンズ、必要な時は貸しますから言って下さいね」

と優しいお言葉。そのレンズ、300mmの望遠レンズ。

ツツイは建築写真を撮ることが多いので、ほとんど望遠は使わないのだが、過去に2度使ったことがある。そのうちの1度は建築の空撮。
以前勤めていたイシイ事務所でのお話。
十和田湖畔で小中学校の設計をしたのだが、それが無事竣工し、いくつかの雑誌に掲載していただくことになった。
その撮影にツツイも立ち会っていたのだが、急遽空撮も撮ろうという話になり、ヘリコプターをチャーター。
ちなみにこの時がツツイにとってのヘリデビュー
パイロット一人に2社の雑誌カメラマンが二人、そしてツツイの計4名が小さなヘリに乗り込み、飛び立つ。
いや、これがなかなか怖い。
カメラマンの方達も、

「なかなかスリルがありますねー」

などと言っている。
そしていざ建物上空に着くと、カメラマン達の表情が一変!

ワレ先に!とばかりに小さな窓から身体を乗り出し、撮影をしている!!
カメラマンがフィルム交換する間隙をぬって、ツツイも撮影をするのだが、機体から身体を乗り出すなんて芸当、できやしない!

また、十和田湖畔は気流が激しいらしく、ヘリコプターの機体もかなり揺れているではないか!
機内の会話はプロペラ音やエンジン音が大きいため、すべてインカムを通して行われるのだが、

カメラマン「もっと右に回ってください!
パイロット「コレくらいですか?
カメラマン「もうちょっとー
パイロット「これ以上は・・う、うわー!
と聞こえると同時に機体が激しくふらつく!!

パイロット「もうここにいるのは無理だー!
カメラマン「もう一周できますか!?
パイロット「無理ですよ!燃料なくなります!

お願いだから引き返してくれー
と心で叫びながら、無事帰還。

その時の写真が雑誌の表紙に使われたのは言うまでもありません。

空が映し出された真っ青な湖と真っ赤な紅葉している山々、その中に溶け込むように佇んでいた建築の写真。
その写真にはあの恐怖轟音焦燥も写っていない見事な写真だった。

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