長万部の駅名表を見て分かるとおり、次の駅名が2つ書かれています。
函館から札幌方面に向かうルートは、小樽を経由する函館本線(山線とも呼ぶ)と、東室蘭を経由する室蘭本線があります。長万部はその分岐点なのです。
以前は、どちらも函館・札幌間直通の特急列車が通っていましたが、現在では、函館本線と言う名前が付いているものの、特急列車は走らず、普通列車のみになっても直通列車は1本もありません。札幌直通は、ここ長万部からの1本だけで、札幌からの直通はありません。
このように、函館本線が廃れたのにはいろいろな理由がありますが、皮肉なことに、北海道新幹線は長万部から小樽を通る、現函館本線に沿ったルートが計画されています。
さて、長万部では27分の待ち合わせ。
長万部といえば「かにめし」ですが、「かにめし」については帰りにお話しします。
「かにめし」は戦後生まれの名物駅弁ですが、長万部には戦前からの名物があります。
駅のキヨスクにはないので直接、駅を出てすぐの所にある、お店に行きました。
その名も「おしゃまんべ名物 特製もりそば」
ここでは、注文を受けてからゆでてくれました。
このもりそばは、昭和の初めに登場した当時から、長い間日本唯一のそばの駅弁でしたが、国鉄は御飯の入らない弁当を駅弁として扱わなかったため、公式な駅弁にはなっていません。そのためか、今でもJR、JTBどちらの時刻表の駅弁欄にも載っていません。
ボール紙でできた長方形容器の中には、トレーに入ったもりそばに刻みネギ・わさびが添えてあり、とうがらし・刻みのりの薬味が付き、その脇にうずらの玉子がひとつとポリ容器に入ったそばつゆがついていて、そばつゆを入れるカップには、缶詰のみかんがデザートとして入っていました。
このように、正式には駅弁ではないとしても多くの人に駅弁として認められている「もりそば」です。
特急に乗って通るときは、長万部に着く1時間前までに客室乗務員(JR北海道では、このように呼ぶ女性乗務員が、ほとんどの特急列車に乗っています。)に注文すると、時間に合わせてゆでたそばを、座席まで届けてくれるそうです。なお、「かにめし」も同じように注文できるそうです。
ゆでたてのそば、早速列車に乗っていただきました。
さて、本日最後の列車は、長万部15時8分発東室蘭行き普通列車です。
キハ150型100番台です。座席は二人掛けと一人掛けのボックスシート。
同じ150型でも山線を走っている0番台には冷房が付いているのですが、こちらは一見冷房のように見える送風機がついていて、手動のスイッチが窓の横に付いていました。
窓は特急列車のように二重窓になっていましたが、上の部分が内側に斜めに倒れて開くようになっていました。
長万部を出ると、函館本線は単線になって左に分かれ、こちらは引き続き噴火湾に沿って複線で進む室蘭本線。
函館を出て、落部付近まではいくつかのトンネルがあったものの、ここまでは比較的なだらかな海岸線に沿って進んできました。
静狩の駅名の由来は、アイヌ語の「シリ・トゥカリ(山の手前)」。
その名のとおり、静狩を過ぎると洞爺までは、大小のトンネルが幾つも続き、海岸線が見えたと思えばトンネル、トンネルを出たと思えば断崖絶壁の海岸線、上下線が離れているところもあり、複線なのに単線と思うような所もありました。
その間にある礼文駅。「礼文」と言えば、思い浮かぶのは最北の島「礼文島」。
「礼文駅」の住所は豊浦町字礼文華。礼文華はアイヌ語の「レブン・ケプ(沖に突きだしている)」から。礼文島はアイヌ語の「レブン・シリ(沖の島)」から、場所は違うがどちらも、「礼文」。
最近、修学旅行で礼文華峠・静狩峠を通ってもこんな説明をするガイドさんはいるのかな?
礼文を過ぎたあたりから、有珠山が姿を現しました。
また、正面の山の上には、サミット会場になった、場所も高ければ、値段も高い、「ザ・ウィンザーホテル洞爺」の姿が。
修学旅行では、まもなく洞爺。降りる準備です。
本来であれば、明日のことを考え洞爺湖温泉に泊まるために、修学旅行と同じく洞爺で降りるのですが、洞爺湖温泉周辺では5連休に加え、昨日今日と「第22回北海道ツーデーマーチ」といって、2日間いろいろなコースに分かれて歩く大会が開かれていて、ホテルはすべて満員。ということで、今日のお泊まりは東室蘭になったのです。
起伏に富んだ海岸線も、伊達紋別を過ぎたあたりからなだらかになり、海の向こうには駒ヶ岳?そうです、噴火湾に沿って走ると、伊達紋別から黄金付近で正面に駒ヶ岳が見えてきます。興味のある方は地図をご覧になって下さい。
崎守を過ぎると海側に室蘭港と工業地帯が広がりました。
野辺地を出発して387.7㎞、10時間8分。乗車時間は6時間59分。東室蘭に16時47分予定どおり到着しました。
さすが北海道。跨線橋の階段には風除室。それも自動ドア。
ちなみに、同じく野辺地を出発して特急列車を乗り継いできたとすれば、11
時40分には到着していました。所要時間は約半分の、5時間1分。但し、運賃・料金は倍の、10,710円になります。東室蘭駅前のホテルにチェックイン。
この先は、計画外。
せっかくここまで来たのだからと、室蘭まで足伸ばすことにしました。
室蘭といえば地球岬ですが、これから行ってもう暗くなっているので、今回は室蘭の駅を見るだけに行くことにしました。
室蘭駅は、本線から盲腸のように伸びた先にる行き止まりの駅。
現在の駅は、平成9年に建てられたモダンなですが、以前の駅は明治45年に建てられ、平9年まで使われた、北海道の木造の駅舎として番古い物でした。
現在は移築され、バス待合所や観光案内所に用されていました。国の登録有形文化財にも指定されているとのことですが、探すのに手間取りたどり着いた時にはもう暗く、満足に見ること出来ませんでした。
不幸中の幸いか、運良く測量山のライトアッを見ることが出来ました。
いよいよ明日は、今回の目的である世界ジオーパークに認められた、洞爺湖有珠山へ。
つづく
函館から札幌方面に向かうルートは、小樽を経由する函館本線(山線とも呼ぶ)と、東室蘭を経由する室蘭本線があります。長万部はその分岐点なのです。
以前は、どちらも函館・札幌間直通の特急列車が通っていましたが、現在では、函館本線と言う名前が付いているものの、特急列車は走らず、普通列車のみになっても直通列車は1本もありません。札幌直通は、ここ長万部からの1本だけで、札幌からの直通はありません。
このように、函館本線が廃れたのにはいろいろな理由がありますが、皮肉なことに、北海道新幹線は長万部から小樽を通る、現函館本線に沿ったルートが計画されています。
さて、長万部では27分の待ち合わせ。
長万部といえば「かにめし」ですが、「かにめし」については帰りにお話しします。
「かにめし」は戦後生まれの名物駅弁ですが、長万部には戦前からの名物があります。
駅のキヨスクにはないので直接、駅を出てすぐの所にある、お店に行きました。
その名も「おしゃまんべ名物 特製もりそば」
ここでは、注文を受けてからゆでてくれました。
このもりそばは、昭和の初めに登場した当時から、長い間日本唯一のそばの駅弁でしたが、国鉄は御飯の入らない弁当を駅弁として扱わなかったため、公式な駅弁にはなっていません。そのためか、今でもJR、JTBどちらの時刻表の駅弁欄にも載っていません。
ボール紙でできた長方形容器の中には、トレーに入ったもりそばに刻みネギ・わさびが添えてあり、とうがらし・刻みのりの薬味が付き、その脇にうずらの玉子がひとつとポリ容器に入ったそばつゆがついていて、そばつゆを入れるカップには、缶詰のみかんがデザートとして入っていました。
このように、正式には駅弁ではないとしても多くの人に駅弁として認められている「もりそば」です。
特急に乗って通るときは、長万部に着く1時間前までに客室乗務員(JR北海道では、このように呼ぶ女性乗務員が、ほとんどの特急列車に乗っています。)に注文すると、時間に合わせてゆでたそばを、座席まで届けてくれるそうです。なお、「かにめし」も同じように注文できるそうです。
ゆでたてのそば、早速列車に乗っていただきました。
さて、本日最後の列車は、長万部15時8分発東室蘭行き普通列車です。
キハ150型100番台です。座席は二人掛けと一人掛けのボックスシート。
同じ150型でも山線を走っている0番台には冷房が付いているのですが、こちらは一見冷房のように見える送風機がついていて、手動のスイッチが窓の横に付いていました。
窓は特急列車のように二重窓になっていましたが、上の部分が内側に斜めに倒れて開くようになっていました。
長万部を出ると、函館本線は単線になって左に分かれ、こちらは引き続き噴火湾に沿って複線で進む室蘭本線。
函館を出て、落部付近まではいくつかのトンネルがあったものの、ここまでは比較的なだらかな海岸線に沿って進んできました。
静狩の駅名の由来は、アイヌ語の「シリ・トゥカリ(山の手前)」。
その名のとおり、静狩を過ぎると洞爺までは、大小のトンネルが幾つも続き、海岸線が見えたと思えばトンネル、トンネルを出たと思えば断崖絶壁の海岸線、上下線が離れているところもあり、複線なのに単線と思うような所もありました。
その間にある礼文駅。「礼文」と言えば、思い浮かぶのは最北の島「礼文島」。
「礼文駅」の住所は豊浦町字礼文華。礼文華はアイヌ語の「レブン・ケプ(沖に突きだしている)」から。礼文島はアイヌ語の「レブン・シリ(沖の島)」から、場所は違うがどちらも、「礼文」。
最近、修学旅行で礼文華峠・静狩峠を通ってもこんな説明をするガイドさんはいるのかな?
礼文を過ぎたあたりから、有珠山が姿を現しました。
また、正面の山の上には、サミット会場になった、場所も高ければ、値段も高い、「ザ・ウィンザーホテル洞爺」の姿が。
修学旅行では、まもなく洞爺。降りる準備です。
本来であれば、明日のことを考え洞爺湖温泉に泊まるために、修学旅行と同じく洞爺で降りるのですが、洞爺湖温泉周辺では5連休に加え、昨日今日と「第22回北海道ツーデーマーチ」といって、2日間いろいろなコースに分かれて歩く大会が開かれていて、ホテルはすべて満員。ということで、今日のお泊まりは東室蘭になったのです。
起伏に富んだ海岸線も、伊達紋別を過ぎたあたりからなだらかになり、海の向こうには駒ヶ岳?そうです、噴火湾に沿って走ると、伊達紋別から黄金付近で正面に駒ヶ岳が見えてきます。興味のある方は地図をご覧になって下さい。
崎守を過ぎると海側に室蘭港と工業地帯が広がりました。
野辺地を出発して387.7㎞、10時間8分。乗車時間は6時間59分。東室蘭に16時47分予定どおり到着しました。
さすが北海道。跨線橋の階段には風除室。それも自動ドア。
ちなみに、同じく野辺地を出発して特急列車を乗り継いできたとすれば、11
時40分には到着していました。所要時間は約半分の、5時間1分。但し、運賃・料金は倍の、10,710円になります。東室蘭駅前のホテルにチェックイン。
この先は、計画外。
せっかくここまで来たのだからと、室蘭まで足伸ばすことにしました。
室蘭といえば地球岬ですが、これから行ってもう暗くなっているので、今回は室蘭の駅を見るだけに行くことにしました。
室蘭駅は、本線から盲腸のように伸びた先にる行き止まりの駅。
現在の駅は、平成9年に建てられたモダンなですが、以前の駅は明治45年に建てられ、平9年まで使われた、北海道の木造の駅舎として番古い物でした。
現在は移築され、バス待合所や観光案内所に用されていました。国の登録有形文化財にも指定されているとのことですが、探すのに手間取りたどり着いた時にはもう暗く、満足に見ること出来ませんでした。
不幸中の幸いか、運良く測量山のライトアッを見ることが出来ました。
いよいよ明日は、今回の目的である世界ジオーパークに認められた、洞爺湖有珠山へ。
つづく
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