四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

アカボシゴマダラの集合行動

2011-07-28 10:16:00 | 
7月26日

今年はセミの合唱が遅れているとTBS「ひるおび!」でも話題にしていました。横浜では7月9日に梅雨が明け、ミンミンゼミもアブラゼミも7月22日に鳴き始め、昨年よりも2,3日早いのに、今年はセミの出が遅いと感じるのは、まだ一斉に鳴いていないからではないか、と推測していました。
午後の木もれびの森では、ニイニイゼミが少し鳴いており、ヒグラシも1頭だけ鳴いていましたが、アブラゼミ、ミンミンゼミは全く聞かれませんでした。



木もれびの森の林内では、アカボシゴマダラ(多分♀)があちこちの葉を訪問し飛翔していました。エノキではない照葉樹にも(↑)。♀の産卵行動で食樹探し中なのでしょうか。



林縁を歩いていると、複数のアカボシゴマダラがミズキの広がる枝の上を周回していました。ここが出会いの場になっているようです。



ふと見ると、1本の枝の葉の下側に複数のアカボシゴマダラがひと塊に集合していました(↑ 15:55)。



上の2頭が交尾中で、他の2頭の個体が下の個体に接触しているようです。
写真ではどれが♂か♀かよく判らないので、この行動の意味もよく分かりません。



4頭の集合状態を、角度を変えて撮影してみました(15:59)。どうなっているのか混乱します。何かに誘引されて集合しているようにも見えます。



その場を離れ、約40分後に現場に戻ると、2頭の交尾は続いていました(16:38)。大きさの違いから、上が♂、下が♀と思います。



そこに、もう1頭が飛来し、下方の葉に止まり、歩いて2頭のペアに右下から接近し、頭部を上側の個体(♂)に触れて停止しました。
♀が♂に誘引されたのでしょうか??

そこで、「アカボシゴマダラの求愛行動」について調べると、naoggio写真日記のnaoggioさんが「オスが盛んにメスの翅に脚や口吻で触れる求愛行動?」を観察しています。これなら理解できますが、♀が♂に接近する例は見つかりませんでした。♂の出す姓フェロモンに♀が誘引されたのでしょうか。

また、「アカボシゴマダラの集合」について調べてみると、暖蝶寒鳥(蝶に会いたい/野鳥に会いたい)のごまさんは、4頭のアカボシゴマダラが(ペアの形成なしに)葉の上に集合する場面を観察していますが、事情はよく判らない、とのことです。

今回は、2頭がペアを形成し、そこに他の1,2頭の個体が集合する場面を目撃したわけですが、これにはどのような意味があるのでしょうか。不思議な光景でした。 これは、交尾中のペアに♂がちょっかいを出しに来るよく見られる行動とのことです。

<追記(7月31日)>
naoggioさんに連絡させていただいたところ、「交尾中のペアに♂がちょっかいを出しに来たのではないか。キタテハやヤマトシジミで同様な例を見たことがある」との見解を頂戴しました。naoggioさん、有難うございました。
<追記(8月5日)>
naoggioさんよりコメントを頂きながら本文の修正が未了でした。また、蝶鳥ウォッチングのyodaさんからも、同様のコメントを頂戴しました。本日、本文を再度見直し修正を行いました。yodaさん、有難うございました。



オニユリの咲く一角が陽だまりになっていて、アオスジアゲハや黒いアゲハが上の方を通過していました。



オニユリの手前の草の上に、キタテハがテリトリーを張り、別の個体が来ると急発進して追飛を繰り返していました。

他に観察した蝶 : ミズイロオナガシジミ、ダイミョウセセリ、コミスジ、ヤマトシジミ(夏型♂)

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