四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

街中のアカタテハ

2011-11-13 20:40:00 | 相模原・県央
相模大野の線路沿い斜面の柵の内側に、アカタテハの食草のカラムシが繁茂した群落があり、そこでアカタテハが2頭飛んでいるのを目撃しました(10月24日)。カメラを持参し何日か通っての観察記です。



カラムシは、イラクサ科の多年草で、林縁や道端、石垣など少し湿った場所で地下茎を伸ばして繁茂します。
アカタテハの幼虫は葉の表を内側に2つ折りにして巣を作ります。葉の裏が外側に出るので巣は白く見えます。幼虫は巣の中でJ字形の姿勢で静止し、下の方の葉を食します。その1つを開いてみると、幼虫が潜んでいました。



柵の外に出ているカラムシの葉に止まるアカタテハ(10月25日 13:15)。



アカタテハは敏感で人を寄せ付けないと言われていますが、その日は近付いても大丈夫で、少し場所を変えてまた止まりました。



ジムの帰りに再びそこを通ると、まだ直ぐ近くの葉上に留まっていました(15:10)。



アカタテハのいた辺りを探すと、葉の表面に卵がありました。アカタテハは、1枚の葉に1卵ずつ産むと言われていますが、写真の左下の葉には3個、右上の葉には1個、そのほか1個が見付かりました。


アカタテハの卵(10月28日)

卵が見付かったことから、アカタテハの成虫はこのカラムシに産卵に来たのではないかと思います。



葉上で歩いている幼虫も見付けました。5齢幼虫でしょうか。

普段住宅地でも出会ったことのないアカタテハが街中に産卵しに来るとは意外でした。

11月2日、卵が産み付けられたカラムシの葉は、柵の外にはみ出ていたためか、きれいに刈り取られていました。残念です。
カラムシ群落の本体は残っており、現在営巣中の幼虫の幾つかはやがて蛹になり成虫越冬するでしょう。また会える日が楽しみです。

<追記>カラムシ群落とアカタテハ幼虫の所在は、蝶愛好家のTさんに教えていただきました。どうも有難うございました。

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