四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

谷戸のキタテハ

2011-11-09 17:00:00 | 南多摩
10月11日に多数のキタテハを見掛けた谷戸のその後の様子を見に来ました(11月2日)。



キタテハが特に多かったポイントに一面に生えている植物は、キタテハの食草、カナムグラ。
カナムグラ(鉄葎)は、アサ科の1年草。ツルから葉柄にかけて無数の細い棘があり、繁茂するとお互いに強く絡み合い、日の当たる道端や荒地に広がります。
中国大陸、台湾、日本に分布します。



カナムグラの葉上に休止するキタテハが2頭おり、周辺を飛び回る個体も見られました。キタテハはカナムグラの自生地を余り離れず、その付近を飛んだり、葉上に止まったりする習性があります。この個体は翅を閉じて休止中でしたが、10月には葉上で開翅して止まっている個体を見かけています。

冬が近づくと、成虫はカナムグラの葉と葉の間の空間に入り、茎に止って越冬するほか、ススキなどの枯れ草の間や、民家の軒先で越冬することも知られています。
キタテハとカナムグラは切っても切れない縁があるので、またこの場所を訪れ、日向ぼっこ姿を見たり越冬場所を探したりしてみたいと思います。



畑の道で見掛けたキタテハ。カナムグラ群落からは数100mの距離でした。



畑のビニールトンネル上で休息するルリタテハ。
ルリタテハも成虫で越冬します。



ヤマトシジミ♂。低温期になり、ブルー色の部分が大分白味を帯びた色になっています。



谷戸の秋。キタテハは柿の腐汁を吸うこともあります。



丘陵斜面に広がる畑では、数多くのモンシロチョウが野菜の直ぐ上をヒラヒラと飛んでしました(中央の白いのがモンシロチョウ)。
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町田の谷戸へ(2)

2011-11-04 13:22:00 | 南多摩
五反田谷戸から森に入り、隣の谷戸(神明谷戸)に向かいました。



森の出口から見た谷戸風景です。



谷戸の奥の方にも稲架が並んでいました。



谷戸奥の柿の木。



休耕田には、ツマグロヒョウモンの♂、♀が沢山低い所を飛んだり地面に下りたりしていました。中には交尾中のカップルとそれを邪魔する♂の3頭縺れ合いシーン(↑)も見られました。これとは別に♂の求愛を♀が拒否する場面も。谷戸奥が配偶行動の会場になっている様子を垣間見てしまったような気分です。



日陰の枯葉に、メスグロヒョウモンの♀が舞い降りました。産卵しに来たのかも知れません。6月の出現時期に出会ったきり久し振りのメスグロヒョウモン目撃でした。もう大分色褪せて見えます。



チャバネセセリの4枚の翅を開いたポーズです。丸まった枯葉の上に乗っていました。



谷戸入口辺りから見た神明谷戸全景(10月27日)。

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町田の谷戸へ(1)

2011-11-01 20:20:00 | 南多摩
谷戸の稲刈り後の風景を見たくて、町田市の谷戸に来ました。



ここは五反田谷戸。すべて稲刈りされ、稲架に掛けられていました。



谷戸奥の中央の小さい丘にあった藁ぼっちは崩されていました。
この丘の上で弁当を広げる。既に3名が思い思いの場所に陣取って昼食中。
何頭ものツマグロヒョウモンの♂が頭の上を通りこして飛んで来ました。のどかな時間を楽しむ。



近くにはアキアカネも止まっています。



下の畦道には、ヨメナが咲いていました。葉は滑らか。この辺のヨメナはカントウヨメナでしょうか。



丘の斜面で紫色の草花が咲いていました。タツナミソウの仲間と思います。タツナミソウは本来5,6月に咲きますが、季節を間違えて秋に咲いたようです。



桜の木の近くにいると、谷戸の奥の方から戻ってきた男性が「奥の方にリンドウが咲いていますよ」と教えてくれました。今日は、この辺りのウォーキングの下見に来たそうです。



行って見ると、枯れ草の間から背を伸ばしたリンドウが3株ひっそりと咲いているのを見付けました。 

<追記>皆様から、5枚目の花はタツナミソウの仲間ではないかと教えていただきました。どうも有難うございました。
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