日本共産党都議会議員(町田市選出)池川友一「市民とつくる都政への架け橋」

日本共産党東京都議会議員の池川友一のオフィシャルブログです。地方政治の現場からいろいろと発信していきます。

福井&石川県視察①~自治体学校

2010-08-09 | 町田市政・市議会のこと

 7月31日~8月3日まで、日本共産党市議団で視察へ行きました。前半の2日間は福井県福井市で開かれた自治体学校へ。後半の2日間は石川県金沢市で視察をさせていただきました。いくつかにわけて報告をしたいと思います。

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 記念公演やリレートークがおこなわれた1日目。それぞれの発言から学ぶことはたくさんあったのですが、「なるほど」と思って聞いたのは、猪熊弘子さんの発言。

 「子育てとビジネスは相反する」と前置きしたうえで、猪熊さんも最近聞いたというギリシャ語で「とき」を表す「カイロス」と「クロノス」という言葉を紹介。

 「カイロス」とは主観的な永遠の時間のことであり、その速度は時に変化し、時にくり返され、逆流したり、時には止まることさえある、人間の内的な生命の時間。

 一方で「クロノス」とは、科学的、客観的な時間のことである。過去から、現在、未来へと一定速度で一定方向に流れている時間で、経済効果や効率性を求められる時間。

 子育てには「カイロス」が必要であるという結論でしたが、民主党政権ですすめたれている「子ども・子育て新システム」は、「クロノス」の発想に基づいたもの。子育てにビジネスとして持ち込むことは絶対に許されないという意味を表す言葉として、非常に興味深くこの話を聞きました。

 2日目、分科会は2カ所に参加をしましたが、分科会5「生活交通再生と住民の交通権保障」では、「交通貧困階層」(※)「移動制約者」が生まれてきた背景から、どう交通権を保障していくのかという点を学びました。

 「自分の足は自分で調達せよ」という自己責任のもと、「マイカー主義」ともいうべき状況がつくりだされました。旅客輸送シェアにおける交通手段の推移を見てみると、1965年に14%であったマイカーシェアは、2000年には実に66%に増加。

 長野県佐久穂町の「げんでるタクシー」、京都府京丹後市のバス代援助、長野県木曽町の生活交通システムなど、全国の経験も。

 「地域公共交通はすべての施策の土台」──公共交通という土台をしっかりと構築し、医療、福祉、教育、観光、商工業などがその土台の上にあるというイメージで、まちづくりにとって交通が大きな役割を果たしている実践を聞き、町田の中でも、地域医療の問題=市民病院へのアクセスの問題に知恵を与えてくれる分科会でした。町田のなかの現状をとらえなおし、市民の声がしっかりと反映するまちづくりをすすめていきたいと思います。

 ※交通貧困階層(The Transportation Poor)とは、付き添いのない独自の移動において輸送サービスを必要とする年齢に達しているが、自動車を運転できないか、彼(彼女)の家庭にそれがないか、あってもそれを一番に使えず、しかも適切な公共交通を妥当な費用で利用できないため、移動が制約されている人びとである。

 (つづく)

┏┓池川友一(日本共産党町田市議会議員)
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