将棋で、負けが確定したことを「詰む」と言います。
詰んだことがわかると、「参りました」「負けました」とその対局は終了となるわけです。
ところが、政治の世界では「詰んでいるのに、詰んだことを認めない」ことがいろいろな場面で見られます。
その最たるものが、国政における、森友、加計、桜をみる会など私物化をめぐる問題です。
2012年の安倍政権以降、「詰んでいるのに、詰んだことを認めない」ことが政権中枢から起こっています。
今度の総選挙は、こうした政治を変える絶好のチャンスです。
「比例は日本共産党」──あなたのお力をどうかお貸しください。
■都立・公社病院の独立行政法人化も、小池都政は完全に詰んでいる
現在行われている、都議会定例会の最大の焦点が、都立・公社病院の独立行政法人化の「定款」です。
各会派の代表質問では、それぞれ「独法化」の問題に触れましたが、異口同音にコロナ禍で都立・公社病院はがんばっていると評価していたのがとても印象的でした。
さらに、コロナ禍で「独法化」することに対して、心配する声があるとも語られました。
代表質問では「都立・公社病院のコロナ対応に、独法化しなければ解決できない重大な不都合が、何かあったのですか」と、質問しましたが、これに対して知事は聞かれたことに答えず意味不明の答弁をしました。
■コロナ禍で不都合はなかった
重大な不都合がなかったことは明らかです。
8日の厚生委員会で、病院経営本部が「不都合」だとした例示は、「採用の予定の医師が他の医療機関での兼業ができないため、直前で辞退した」「専門看護師の人数が足りない」という2点でした。
白石たみお都議の質問で、この「不都合」が不都合とは呼ぶことができないことを明らかにしました。
都「兼業できず採用できなかった」
白石「何人か」
都「1事例」
白石「問題かのように言いながら、1事例を持って独法化というのはありえない」
つまり、1事例を持って、都立病院を独立行政法人へと移行しなければいけないというのです。これは本当に驚きました。
都「専門看護師の人数が足りない」
白石「何人不足しているのか」
都(ゴニョゴニョと数は言わず)
白石「不足している人数も言えない」
専門看護師の人数が足りないという問題は、都立病院に限ったことではなく、全国的に不足しています。むしろ、歴史的には都立病院が専門看護師を要請して排出してきたということがあるわけです。
論戦を通じて、改めて、独法化しなければ解決できない重大な不都合はないことが明らかになりました。
■「定款」提出を決めたのは重症者が最多になったタイミング
さらに、来年7月に「独法化」すると表明しましたが、「定款」の提出をおこなうことは決裁されたものの、来年7月というのは決裁行為が行われていないという、重大な問題も明らかになりました。
しかも、「独法化」するための定款を出すと決定したのは、8月27日というから驚きです。
白石「いつ、どういう場で、誰が参加するところで来年7月の独法化を決めたのか」
都「8月27日、本部長や私も参加して決めた」
白石「知事は参加していたのか」
都「知事もいた」
白石「入院受け入れ困難だった時期。重症者ピークは8月28日。コロナ対応最優先ではなかった」
誰が聞いてもコロナ対策優先でないことが明らかです。
■来年7月は最短──独法化ありきが明らか
さらに、なぜ来年7月なのかということも聞いています。
白石「なんで来年7月に独法化なのか」
都「コロナ感染症や新たな感染症対策を強化する必要がある。そのためには早期に対応する必要がある。最短でやる必要がある」
白石「最短ということは、病院のコロナ対応ではなく、独法化ありきということ」
コロナの元で重大な不都合がなかったことは明らかにも関わらず、こうした言い訳に終始をしています。職員の同意も取ることなく、最短で進めるということであり、こんなことは絶対に許されません。
11日の厚生委員会で、「定款」の採決が行われようとしていますが、完全に詰んでいる状況で採決は行うべきではありません。今からでも、撤回することを強く求めます。
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