「受益者負担の適正化」──この論理で、次々と値上げと有料化がすすめられています。
方針そのものは「受益者負担の適正化に関する基本方針」に書かれている通りですが、あらゆるものについて値上げと有料化を検討する内容となっています。
◆受益者は誰か
2011年第1回定例会(3月議会)では、公民館の有料化をはじめ市民センター、地域センター、市民フォーラム、町田市民文学館などの値上げがおこなわれました。
市民センターや地域センターは、まさに市民活動を支える拠点であり、あらゆるサークル活動をはじめ多くの方々が利用されています。また、公民館は社会教育活動の拠点です。
こうした市民活動や社会教育活動で益を受けるのは、その活動に参加をしている人だけではありません。そこで市民が学び、成長したことが地域に還元をされていくわけです。
地方自治法の244条(公の施設)には「普通地方公共団体は、住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するための施設を設けるものとする」と明記をされています。また、町田市地域センター条例の第1条には、「地域住民を主体とした市民の文化活動の高揚と福祉の増進を図り、もって豊かな地域社会づくりに寄与するため、町田市地域センターを設置する」としっかり書かれています。
自治体おこなうべきは、会議室を貸すという仕事ではなく、そこに集う市民の学びと発達を保障することそのものでははないでしょうか。そのことによって、自治体も大きな受益を受けているわけです。
◆受益者負担と市民協働
一方で、推進されているのが市民協働です。私も市民協働はすすめる必要があると思っています。しかし、市民協働を受益者負担によってすすめることは間違っているといわなければなりません。
受益者負担によって抑制されているのは市民活動です。たとえば、第3回定例会(9月議会)に市民プール駐車場の有料化、町田市立体育館と成瀬クリーンセンターテニスコートの駐車場の料金値上げが提案されました。スポーツを楽しむ人たちにとって活動スペースが少ないのが現状です。
そこに通う手段も公共交通を使える方もいますが、市内のあちらこちらから通うことができないのが現状です。先日も、地域の方から「市民プールに一本で行くことができるバスを」と要望がありました。
受益者負担を前提にした市民協働は、市民負担増そのものです。
◆すべての公園の駐車場を有料化はありえない
そして、今後検討されているのが市内の公園駐車場の有料化です。
対象とされているのは、直営の忠生公園、真光寺公園、山王塚公園、薬師池公園、芹ヶ谷公園。指定管理の日向山公園、小野路公園、相原中央公園、野津田公園、町田中央公園、鶴間公園。合計1579台にもなるそうです
第3回定例会(9月議会)の建設常任委員会で行政報告があり、その議案を第4回定例会(12月議会)に提出する方針だということです。これに対しては、自民党や公明党の議員をはじめ反対の声が相次ぎました。お金を取れるところからはすべて取っていくのが受益者負担の適正化の本質です。
公園は市民の憩いの場であり、市外からも多くのみなさんが遊びに来てくださる場所でもあります。薬師池など町田市の観光拠点としての役割を持っています。
市民協働とはまったく相容れないこうしたやり方は絶対に許されるものではありません。みなさんと力を合わせて、「受益者負担の適正化による市民負担増はやめよ」の声をあげ、計画は撤回させていきたいと思います。
┏┓池川友一(日本共産党町田市議会議員)
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