|妖術師の館|
|・)… (店番中)
( `m´)つ|ガラッ
( `m´) 「…娘さん
今日はですね、祓戸大神の御話しを…」
|・)…
( `m´) 「…まあ つまり
"仏教は魔系" と叫びたいだけの
自称神仙家が多いようでありますが、
大乗仏教では 金剛薩た菩薩(祓戸大神)によって
罪の祓い清めを得るのでありまして、
多少の言葉や観法は異なれど、
実は 神道と同じ事がなされているのであります。」
( `m´) 「…金剛薩た菩薩は 大日如来の教えを受けた存在とされ、
また 仏画では 清らかな水辺と共に描かれる事も多く、
明妃と共に描かれる事も多いです。」
( `m´) 「…そして チベット仏教では、
金剛薩た菩薩の真言による 罪障や穢気や魔障 磁場の浄化が
必ず行われます。
高度な段階に入る前には
自己の罪障や魔障が かなり浄化されていなければなりませんから、
その前段階で 金剛薩た菩薩の百字真言を10万遍誦す事が 要求されたりします。」
( `m´) 「…そして最も有名な観想法が、
金剛薩た菩薩が 自己の頭頂におられ
自己に甘露を注がれて、
その甘露によって 自己の罪障や魔障が洗いすすがれ、
罪障や魔障を含んで 黒くなった甘露が地面に吸い込まれてゆき、
それが 餓鬼などへの供物となるというものであります。」
( `m´) 「…これを 祓戸大神の御役割に合わせて考えてみましょう。」
・瀬織津比売(せおりつひめ) -- 諸々の禍事・罪・穢れを川から海へ流す
・速開都比売(はやあきつひめ) -- 海の底で待ち構えていて諸々の禍事・罪・穢れを飲み込む
・気吹戸主(いぶきどぬし) -- 速開津媛命が 諸々の禍事・罪・穢れを飲み込んだのを確認して
根の国・底の国に息吹を放つ
・速佐須良比売(はやさすらひめ) -- 根の国・底の国に持ち込まれた諸々の禍事・罪・穢れをさすらって失う
( `m´) 「…つまり 金剛薩た菩薩=祓戸大神である と…」
( `m´) 「…そこから考えますと、
金剛薩た菩薩の百字真言は 仏教における大祓詞であるという事に…」
( `m´) 「…さて もう霜月であります。
今年も残すところ あと2ヶ月なのでありますが、
ここで竈神に 豊かさが授けられますように お祈り致しましょう」
【竈爺経】
「竈爺経(そうやきょう)
俺来唸(おんらいてん)
竈爺坐着個龍花てん(そうやざちゃくこりゅうかてん)
又増米(ゆうぞうまい)
又増面(ゆうぞうめん)
又増油来又増塩(ゆうぞうゆらいゆうぞうえん)
又増銀銭保家円(ゆうぞうぎんせんほかえん)
竈爺保俺居家好(そうやほおんきょかこう)
保俺居家得団円(ほんきょかとくだんえん)
拉拉磨(ららま)
磨磨僧(ままそう)
全神各祖来聴経(ぜんしんかくそらいちょうきょう)
俺給に送個竈爺経(おんきゅうにそうこそうやきょう)。」
(大 物 主)
( `m´) 「…又増油来 又増塩(ゆうぞうゆらい ゆうぞうえん)!
油と塩を たっぷり塗るがよい。」
|・)
(大 物 主)
|ミ サッ (`m´ ) 「生姜飯は 既に炊けている!!!!!」