市政のムダをただす!
2月26日に行われた予算決算委員会総括質疑で、大西市長のすすめる大型ハコモノ優先と市の財政運用について質しました。
歴代市長の2倍以上の大型ハコモノ整備・・・熊本地震後の11年間で1577億円
幸山前市長の3期12年間で670億円、三角前々市長の2期8年で490億円・・・大西市長のハコモノ投資は突出しています
10億円以上の大型投資事業は、三角市長の2期8年間には490億円、幸山市長の3期12年間が670億円です。大西市長の熊本地震後の11年間は、災害復旧関連以外の事業だけでも1171億円という見通しです。歴代市長の時代と比べても群を抜く勢いの大型ハコモノ投資です。これに、災害復旧分400億円が加わります。(20年の長期となる熊本城復旧を除き)
熊本市の市税収入・財政力は政令市で最下位
財政課が発行している「財政ってなあに?」では、「市税収入額は、指定都市20市中最下位で、唯一1000億円を下回っている」、合わせて財政力指数も指定都市中最下位で財政的な自立度が低いと指摘しています。このように、財政基盤が極めて弱いにもかかわらず、大型ハコモノに莫大な投資を続けていけばどうなるのか、誰の目にも明らかです。
大型ハコモノ優先で、市民サービス低下は許されません
私は、市長に「大型ハコモノ優先で市民サービス低下を招くことは許されない」と迫りました。大西市長は「市民サービスの低下を招くことなく」すすめていくと答弁したので、「その言葉を忘れないように」と釘を刺しました。
今後予定されている10億円以上の施設整備事業の見通し
市営住宅や学校施設は優先すべき施設です。
(項目・総事業費・建設年度)
市役所本庁舎建て替(現地建替) 405億円 2024~2026年度
熊本城ホール整備 290億円 2016~2019年度
桜町再開発事業への補助 126億円 2016~2019年度
熊本駅白川口(東口)駅前広場 90億円 2018~2020年度
市電延伸 100億円 2022~2025年
シンボルプロムナード・花畑広場等 24億円 2019~2021年度
市営住宅建て替え(2団地) 43億円 2022~2024年度
特別支援学校建設(小中学部) 15億円 2018~2019年度
富合小学校校舎改築 25億円 2021~2023年度
帯山中学校校舎改築 18億円 2022~2024年度
千葉城町JT・NHK跡地保存活用 35億円 2021~2023年度
東部環境工場の基幹的整備改良 未定 未定
(災害復旧関連)
花畑別館建替 40億円 2021年度
城南まちづくりセンター棟複合施設 11憶円 2019~2020年度
災害公営住宅(8カ所) 90億円 2017~2019年度
中学校施設災害復旧(東野中) 17億円 2018~2019年度
高等学校施設災害復旧(必由館高校) 13億円 2018~2019年度
熊本城災害復旧 669億円 2017~2037年度
市民病院建替 235億円 2017~2019年度
【以下、質問の全文】
中心市街地への投資と財政運用についてお尋ねいたします。
第1に、前市長の3期12年間、及び前々市長の2期8年間における10億円以上の施設整備費の総額をお答えください。
第2に、今回示されている中期財政計画に計画額が参入されている今後10年間に予定される10億円以上の施設整備事業の見通しは、配布資料にありますように、市営住宅と学校を除き総額1351億円です。その大半は、事業の中止が難しいと考えられるものです。今後検討し着手していく、見直しが可能なものは、住宅や学校を除けば、本庁舎建替、市電延伸、千葉城地区の保存活用、花畑別館建替、そして熊本城の復旧の5つです。前市長・前々市長の時代と比べても、はるかに多い10億円以上の大型施設への投資額を見るならば、今から着手していく事業については、慎重な検討を行うとともに、市民の意見を十分に聞いて事業の是非を判断していくべきではないでしょうか。
第3に、本庁舎建替、市電延伸、千葉城地区の保存活用、花畑別館建替、熊本城の復旧の5つの事業について、市民への説明や意見聴取、それを踏まえたすすめ方については、それぞれどのようにしていかれるのでしょうか。
以上3点、市長ならびに、関係局長にお尋ねいたします。
(答弁)
答弁されましたように、10億円以上の大型投資事業は、三角市長の2期8年間には490億円、幸山市長の3期12年間が670億円ということです。財政課作成の配布資料では、2017年度から2027年度までの11年間に災害復旧関連以外の事業で1166億円という見通しが示されています。この投資額を見ただけでも驚いていましたが、先ほどの答弁を聞き、過去の歴代市長の時代の倍以上の投資額となっていることに、ますます驚きました。三角市長の時代には、全国一高いと言われた国体プールの整備に260億円も使い、不要不急の用地買収にも多額の税金をつぎ込んで、当時震災復旧に取り組んでいた神戸市を除けば、中核市一の借金自治体となり、週刊誌にも報道されました。しかし、今の熊本市の大型ハコモノの数々は、それを上回るものです。昨年度決算をもとに財政課が発行している「財政ってなあに?」では、「市税収入額は、指定都市20市中最下位で、唯一1000億円を下回っている」、合わせて財政力指数も指定都市中最下位で財政的な自立度が低いと指摘しています。このように、財政基盤が極めて弱いにもかかわらず、大型ハコモノに莫大な投資を続けていけばどうなるのか、心配なのは私だけではないと思います。今回の議会では、何人もが財政について質されましたが、誰の目で見てもこれだけの投資の行く末は案じられます。しかも、一般のハコモノに加え、災害復旧関連のハコモノも、40年間の事業年度となる熊本城復旧を除いても400億円以上の事業費が見込まれています。市長や各局長の答弁は、これら莫大な投資となるハコモノを、何のためらいもなく粛々と進めていくというものでしたが、私は聞いていて怖くなりました。
1点確認します。先ほど市長は、今後着手していく事業について「実施効果、市民ニーズ等を踏まえて検討を行っている」と答弁されましたが、本庁舎建替、市電延伸、千葉城地区の保存活用、花畑別館建替、熊本城の復旧の費用対効果は、いつ・どのように検証し、どの様な効果が確かめられているのか、ご説明願います。
(答弁)
「実施効果を踏まえ検討を行っている」と答弁されたのですから、その説明をお願いします。
(答弁)
公共事業を行う上で、費用対効果を示して議会や市民への理解・合意を得るというのは、行政の大原則です。いかがでしょうか。
(答弁)
何十億、何百億も使う事業の費用対効果を説明できないのであれば、事業は行うべきではありません。
続けてお尋ねいたします。
財政の中期見通しの参考として示されている市債残高の推移では、2017年度決算をベースに、その後の市債残高を11年間にわたり推計しています。熊本地震分の市債残高は2021年度をピークに減少、熊本地震分を除く市債残高についても2016年度をピークに減少するとしているものの、2500憶円程度に収まっていく見込みとの説明です。政令市移行の2012年度以降、熊本地震分を除く市債残高は2200億円程度で推移しながら減少傾向でした。しかし、今後8年間は市債残高が増え続け、その後減少しても2500億円程度と高止まりで、借金が大きく膨れ上がった形となります。当然、毎年の借金返済額も大きくなります。一方、収支総括表では、市税収入は横ばいとされています。さらには、同じく示されている、熊本地震による2019年度以降の今後に残る本市財政への影響額144憶円との見込みは、今後30年間で毎年4億7000万円、約5億円の収支改善が必要となります。今後の人口減少や就労人口の増加があまり期待できないことを考えると、歳出の削減がどうしても必要となり、市民サービスの低下が懸念されます。市民サービスの低下は招かないという保証はありますか。
市長に伺います。
(答弁)
「市民サービスの低下を招くことなく」と答弁されましたので、その答弁、決してお忘れにならないように、肝に銘じて市政運営に携わっていかれるようお願いしておきます。
ここで、今後の大型事業で、とりわけ財政負担の大きい市役所本庁舎建て替えについて伺います。
第1に、新年度予算には「市庁舎のあり方調査検討経費」3240万円が計上され、午前中に説明されたように、市民説明会や各種調査・分析が行われるとのことです。市民説明会は、すべての市民への十分な情報提供ができる形で実施すべきと思いますが、どの様になさいますか。
第2に、各種調査・分析は、いずれも建替えを前提とした内容のように思われますが、財政負担の大きさを考えるならば、今後の市政、市民サービスに大きく影響してくると思われます。建て替え先にありきでなく、市民に建て替えの必要性の検討結果を説明し、意見を仰ぐべきと考えますが、いかがでしょうか。
第3に、私ども日本共産党市議団も、この間複数の専門家に意見を聞き、市役所建て替えについての検証を行ってきました。高度な専門的領域の問題ですので、私どもが軽々に意見を述べることはできませんが、市が行った検討と判断に疑問を持つ専門家が何人もいらっしゃいます。市の委託調査に、わずか4人の専門家の意見を聞いただけで、妥当だとの判断でいいのでしょうか。専門家の多くが納得できるような情報の提供と、広範な専門家の意見聴取の場を持つべきではないでしょうか。
第4に、市庁舎問題は、全市民的な論議と判断を必要とする問題だと考えますが、いかがでしょうか。
第5に、災害復旧として掲げられている花畑別館建替え関係経費40億円は、市庁舎問題の検討と合わせて、必要性について、市民の意見を聞くべきではないでしょうか。
市庁舎の建て替え問題について、市長ならびに政策局長に伺います。
(答弁)
市民説明会は、区ごとに開くということですが、それでは限られた市民にしか説明できません。これまで、さまざまな事案で、区ごとの説明会が開かれましたが、参加は自治会長が数名の出席というのも少なくありませんでした。市長に伺いますが、市を挙げての大事業となる市役所建て替え問題について、すべての市民に説明していくという気持ちはお持ちなのでしょうか。
(答弁)
もう一つお尋ねします。
先ほど「調査結果について、専門家の見解も聞き、技術的には充分に検証を行ったと認識している」と答弁されましたが、それならば、なぜ、建築の専門家の方々から疑問の声が聞こえてくるのでしょうか。専門家の疑問に真摯に応えていくべきではないでしょうか。それとも、検証は行ったということで、疑問の声を振り切って、建て替えありきで進んでいかれるのでしょうか。
(答弁)
この問題は、新年度に詳細な検討分析を行うとの答弁なので、建て替え手法等についてということでなく、今一度、建て替えの必要性について、市民や専門家の疑問に応え、市民や議会の合意なく、建て替えありきですすめていくことの無いよう、お願いしておきます。
次に、2021年度までの債務負担を含めて約24億円の事業費が提案されているシンボルプロムナード等整備事業について伺います。予算の積算となる具体的な整備内容をご説明ください。また、そのような整備が本当に必要なのか、市民の意見を聞くべきではないでしょうか。
市長に伺います。
(答弁)
シンボルプロムナード等整備事業の予算の積算は、(仮称)花畑広場・シンボルプロムナード15億9000万円、辛島・花畑公園7億8000万円の合計で23億7000万円です。しかし、この事業のために、すでに産業文化会館の解体やサンビル・フラワーズビル取得費、広場整備費など、19億円が使われており、これらを加えると、花畑広場を含むシンボルプロムナード等整備費は43億円になります。先ほど「周辺施設との接続強化など」と答弁されましたように、桜町再開発の周辺整備事業です。再開発・熊本城ホールに450億円もの税金をつぎ込み、さらにその周辺整備に43億円もの事業費が使われることに市民の理解は得られないと思います。
2月26日に行われた予算決算委員会総括質疑で、大西市長のすすめる大型ハコモノ優先と市の財政運用について質しました。
歴代市長の2倍以上の大型ハコモノ整備・・・熊本地震後の11年間で1577億円
幸山前市長の3期12年間で670億円、三角前々市長の2期8年で490億円・・・大西市長のハコモノ投資は突出しています
10億円以上の大型投資事業は、三角市長の2期8年間には490億円、幸山市長の3期12年間が670億円です。大西市長の熊本地震後の11年間は、災害復旧関連以外の事業だけでも1171億円という見通しです。歴代市長の時代と比べても群を抜く勢いの大型ハコモノ投資です。これに、災害復旧分400億円が加わります。(20年の長期となる熊本城復旧を除き)
熊本市の市税収入・財政力は政令市で最下位
財政課が発行している「財政ってなあに?」では、「市税収入額は、指定都市20市中最下位で、唯一1000億円を下回っている」、合わせて財政力指数も指定都市中最下位で財政的な自立度が低いと指摘しています。このように、財政基盤が極めて弱いにもかかわらず、大型ハコモノに莫大な投資を続けていけばどうなるのか、誰の目にも明らかです。
大型ハコモノ優先で、市民サービス低下は許されません
私は、市長に「大型ハコモノ優先で市民サービス低下を招くことは許されない」と迫りました。大西市長は「市民サービスの低下を招くことなく」すすめていくと答弁したので、「その言葉を忘れないように」と釘を刺しました。
今後予定されている10億円以上の施設整備事業の見通し
市営住宅や学校施設は優先すべき施設です。
(項目・総事業費・建設年度)
市役所本庁舎建て替(現地建替) 405億円 2024~2026年度
熊本城ホール整備 290億円 2016~2019年度
桜町再開発事業への補助 126億円 2016~2019年度
熊本駅白川口(東口)駅前広場 90億円 2018~2020年度
市電延伸 100億円 2022~2025年
シンボルプロムナード・花畑広場等 24億円 2019~2021年度
市営住宅建て替え(2団地) 43億円 2022~2024年度
特別支援学校建設(小中学部) 15億円 2018~2019年度
富合小学校校舎改築 25億円 2021~2023年度
帯山中学校校舎改築 18億円 2022~2024年度
千葉城町JT・NHK跡地保存活用 35億円 2021~2023年度
東部環境工場の基幹的整備改良 未定 未定
(災害復旧関連)
花畑別館建替 40億円 2021年度
城南まちづくりセンター棟複合施設 11憶円 2019~2020年度
災害公営住宅(8カ所) 90億円 2017~2019年度
中学校施設災害復旧(東野中) 17億円 2018~2019年度
高等学校施設災害復旧(必由館高校) 13億円 2018~2019年度
熊本城災害復旧 669億円 2017~2037年度
市民病院建替 235億円 2017~2019年度
【以下、質問の全文】
中心市街地への投資と財政運用についてお尋ねいたします。
第1に、前市長の3期12年間、及び前々市長の2期8年間における10億円以上の施設整備費の総額をお答えください。
第2に、今回示されている中期財政計画に計画額が参入されている今後10年間に予定される10億円以上の施設整備事業の見通しは、配布資料にありますように、市営住宅と学校を除き総額1351億円です。その大半は、事業の中止が難しいと考えられるものです。今後検討し着手していく、見直しが可能なものは、住宅や学校を除けば、本庁舎建替、市電延伸、千葉城地区の保存活用、花畑別館建替、そして熊本城の復旧の5つです。前市長・前々市長の時代と比べても、はるかに多い10億円以上の大型施設への投資額を見るならば、今から着手していく事業については、慎重な検討を行うとともに、市民の意見を十分に聞いて事業の是非を判断していくべきではないでしょうか。
第3に、本庁舎建替、市電延伸、千葉城地区の保存活用、花畑別館建替、熊本城の復旧の5つの事業について、市民への説明や意見聴取、それを踏まえたすすめ方については、それぞれどのようにしていかれるのでしょうか。
以上3点、市長ならびに、関係局長にお尋ねいたします。
(答弁)
答弁されましたように、10億円以上の大型投資事業は、三角市長の2期8年間には490億円、幸山市長の3期12年間が670億円ということです。財政課作成の配布資料では、2017年度から2027年度までの11年間に災害復旧関連以外の事業で1166億円という見通しが示されています。この投資額を見ただけでも驚いていましたが、先ほどの答弁を聞き、過去の歴代市長の時代の倍以上の投資額となっていることに、ますます驚きました。三角市長の時代には、全国一高いと言われた国体プールの整備に260億円も使い、不要不急の用地買収にも多額の税金をつぎ込んで、当時震災復旧に取り組んでいた神戸市を除けば、中核市一の借金自治体となり、週刊誌にも報道されました。しかし、今の熊本市の大型ハコモノの数々は、それを上回るものです。昨年度決算をもとに財政課が発行している「財政ってなあに?」では、「市税収入額は、指定都市20市中最下位で、唯一1000億円を下回っている」、合わせて財政力指数も指定都市中最下位で財政的な自立度が低いと指摘しています。このように、財政基盤が極めて弱いにもかかわらず、大型ハコモノに莫大な投資を続けていけばどうなるのか、心配なのは私だけではないと思います。今回の議会では、何人もが財政について質されましたが、誰の目で見てもこれだけの投資の行く末は案じられます。しかも、一般のハコモノに加え、災害復旧関連のハコモノも、40年間の事業年度となる熊本城復旧を除いても400億円以上の事業費が見込まれています。市長や各局長の答弁は、これら莫大な投資となるハコモノを、何のためらいもなく粛々と進めていくというものでしたが、私は聞いていて怖くなりました。
1点確認します。先ほど市長は、今後着手していく事業について「実施効果、市民ニーズ等を踏まえて検討を行っている」と答弁されましたが、本庁舎建替、市電延伸、千葉城地区の保存活用、花畑別館建替、熊本城の復旧の費用対効果は、いつ・どのように検証し、どの様な効果が確かめられているのか、ご説明願います。
(答弁)
「実施効果を踏まえ検討を行っている」と答弁されたのですから、その説明をお願いします。
(答弁)
公共事業を行う上で、費用対効果を示して議会や市民への理解・合意を得るというのは、行政の大原則です。いかがでしょうか。
(答弁)
何十億、何百億も使う事業の費用対効果を説明できないのであれば、事業は行うべきではありません。
続けてお尋ねいたします。
財政の中期見通しの参考として示されている市債残高の推移では、2017年度決算をベースに、その後の市債残高を11年間にわたり推計しています。熊本地震分の市債残高は2021年度をピークに減少、熊本地震分を除く市債残高についても2016年度をピークに減少するとしているものの、2500憶円程度に収まっていく見込みとの説明です。政令市移行の2012年度以降、熊本地震分を除く市債残高は2200億円程度で推移しながら減少傾向でした。しかし、今後8年間は市債残高が増え続け、その後減少しても2500億円程度と高止まりで、借金が大きく膨れ上がった形となります。当然、毎年の借金返済額も大きくなります。一方、収支総括表では、市税収入は横ばいとされています。さらには、同じく示されている、熊本地震による2019年度以降の今後に残る本市財政への影響額144憶円との見込みは、今後30年間で毎年4億7000万円、約5億円の収支改善が必要となります。今後の人口減少や就労人口の増加があまり期待できないことを考えると、歳出の削減がどうしても必要となり、市民サービスの低下が懸念されます。市民サービスの低下は招かないという保証はありますか。
市長に伺います。
(答弁)
「市民サービスの低下を招くことなく」と答弁されましたので、その答弁、決してお忘れにならないように、肝に銘じて市政運営に携わっていかれるようお願いしておきます。
ここで、今後の大型事業で、とりわけ財政負担の大きい市役所本庁舎建て替えについて伺います。
第1に、新年度予算には「市庁舎のあり方調査検討経費」3240万円が計上され、午前中に説明されたように、市民説明会や各種調査・分析が行われるとのことです。市民説明会は、すべての市民への十分な情報提供ができる形で実施すべきと思いますが、どの様になさいますか。
第2に、各種調査・分析は、いずれも建替えを前提とした内容のように思われますが、財政負担の大きさを考えるならば、今後の市政、市民サービスに大きく影響してくると思われます。建て替え先にありきでなく、市民に建て替えの必要性の検討結果を説明し、意見を仰ぐべきと考えますが、いかがでしょうか。
第3に、私ども日本共産党市議団も、この間複数の専門家に意見を聞き、市役所建て替えについての検証を行ってきました。高度な専門的領域の問題ですので、私どもが軽々に意見を述べることはできませんが、市が行った検討と判断に疑問を持つ専門家が何人もいらっしゃいます。市の委託調査に、わずか4人の専門家の意見を聞いただけで、妥当だとの判断でいいのでしょうか。専門家の多くが納得できるような情報の提供と、広範な専門家の意見聴取の場を持つべきではないでしょうか。
第4に、市庁舎問題は、全市民的な論議と判断を必要とする問題だと考えますが、いかがでしょうか。
第5に、災害復旧として掲げられている花畑別館建替え関係経費40億円は、市庁舎問題の検討と合わせて、必要性について、市民の意見を聞くべきではないでしょうか。
市庁舎の建て替え問題について、市長ならびに政策局長に伺います。
(答弁)
市民説明会は、区ごとに開くということですが、それでは限られた市民にしか説明できません。これまで、さまざまな事案で、区ごとの説明会が開かれましたが、参加は自治会長が数名の出席というのも少なくありませんでした。市長に伺いますが、市を挙げての大事業となる市役所建て替え問題について、すべての市民に説明していくという気持ちはお持ちなのでしょうか。
(答弁)
もう一つお尋ねします。
先ほど「調査結果について、専門家の見解も聞き、技術的には充分に検証を行ったと認識している」と答弁されましたが、それならば、なぜ、建築の専門家の方々から疑問の声が聞こえてくるのでしょうか。専門家の疑問に真摯に応えていくべきではないでしょうか。それとも、検証は行ったということで、疑問の声を振り切って、建て替えありきで進んでいかれるのでしょうか。
(答弁)
この問題は、新年度に詳細な検討分析を行うとの答弁なので、建て替え手法等についてということでなく、今一度、建て替えの必要性について、市民や専門家の疑問に応え、市民や議会の合意なく、建て替えありきですすめていくことの無いよう、お願いしておきます。
次に、2021年度までの債務負担を含めて約24億円の事業費が提案されているシンボルプロムナード等整備事業について伺います。予算の積算となる具体的な整備内容をご説明ください。また、そのような整備が本当に必要なのか、市民の意見を聞くべきではないでしょうか。
市長に伺います。
(答弁)
シンボルプロムナード等整備事業の予算の積算は、(仮称)花畑広場・シンボルプロムナード15億9000万円、辛島・花畑公園7億8000万円の合計で23億7000万円です。しかし、この事業のために、すでに産業文化会館の解体やサンビル・フラワーズビル取得費、広場整備費など、19億円が使われており、これらを加えると、花畑広場を含むシンボルプロムナード等整備費は43億円になります。先ほど「周辺施設との接続強化など」と答弁されましたように、桜町再開発の周辺整備事業です。再開発・熊本城ホールに450億円もの税金をつぎ込み、さらにその周辺整備に43億円もの事業費が使われることに市民の理解は得られないと思います。