上野みえこの庭

日本共産党熊本市議の上野みえこのブログです。

一般質問報告その4・・・事業見通しも示せない「都市高速」整備は、すすめるべきでない

2022-12-08 18:53:29 | 熊本市議会
「10分20分構想」の都市高速について、何一つ具体的な説明がない
現在市は、県とともに「10分20分構想」で、インターチェンジや空港へのアクセス時間の大幅短縮を検討しています。
市長は市長選挙で「都市高速整備に道筋をつける」と公約しています。
一般質問では、⑴都市高速整備の事業費や利用・収支の見通し、⑵中綱領の見通しと事業の妥当性、⑶市民の意見聴取をどのように行うのか、⑷市民合意、⑸人口減少の時代を迎え、道路事業を取り巻く環境も変わる中、数千億円もの大事業が最優先なのか?
について、市長の見解を聞きました。
しかし、
何一つまともな回答はありませんでした。しかし、「実現に向け最優先で取り組む」ことだけははっきりしました。

莫大な借金をしても、返還していくだけの通行量の見通しは考えられません
身近な都市高速の事例として、福岡・北九州都市高速があります。延長は110㎞、総事業費1兆3,000億円、40年間の償還率は46%、償還対象額の半分も償還していません。1日25万台以上が利用している都市高速がこういう状況です。
熊本の「10分20分構想」は、熊本都市圏の北連絡道路・南連絡道路・空港連絡道路、合わせて約30㎞が計画区間となります。福岡・北九州都市高速を参考にするならば、3000億円から4000億円の事業費が想定されます。1日何台が利用すれば、事業として成り立つ見通しになるでしょうか。とてもそうとは思えません。

見通しも示さず「都市高速」計画をすすめることは無謀
 大西市長は、見通しも示せない無責任な提案を、最優先でやると言いますが、私には理解できません。
熊本市が多額の費用をかけ整備している西環状道路は、開通部分の利用が1日7600台です。
熊本空港利用者は、コロナの影響がないときでも1日9千数百人です。乗り合わせやバス利用もあるので、9,000台が空港へは行きません。
しかも、県が空港へのアクセス鉄道計画を進めており、その採算も考慮すれば、車利用へのマイナス要因です。
こういう状況を考えると、空港への都市高速利用はどの程度見込めるでしょうか。
都市高速を整備したからと言って中心部の渋滞は解消しません。
都市高速のある政令市は4市です。233万人の名古屋市、120万人の広島市、161万人の福岡市、94万人の北九州市、100万から200万人の人口規模で、それぞれ東海・中国・九州地方の拠点都市です。
整備費用に見合う通行量確保を考えるならば、都市高速はどこでもできる事業ではありません。
効果のある事業でも、採算を度外視することはできません。
都市高速をほんとうにすすめようと思うのであれば、事業の見通し・採算性を市民に示し、理解・納得を得るべきです。
そうでなければ、あまりにも無謀です。市長の金銭感覚も疑われるのではないかと思います。
事業としての見通しのない「都市高速」整備は、すすめるべきではありません。
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