フィギュアスケート世界選手権2022@モンペリエ(フランス)
男子シングル最終グループの演技をテレビ中継で観た。
最終滑走は宇野昌磨選手。
もうこれは完璧演技で宇野選手金メダルだ!
と思うと、ものすごくどきどきしてくる。
特にファンでもない一視聴者の私がこうなのだから、長年のファンやコーチの心境はいかばかりか。
ひいては、選手本人への尊敬の念があらためて増してくる。こんなものすごいプレッシャーに打ち克てる精神力は、やはり並の人間にはない。
そして、感動の瞬間が!おめでとう!
真の完璧とまではいかなかったけど、ま、それは挑戦ゆえで、今後のモチベーションにもなるもの。4種5本もの4回転ジャンプをすべて決めてみせるという気迫を感じる演技であった。そしてこの編曲の「ボレロ」、気持ちが前向きになるいいプログラムなんだわー。
そこまではいいんだけど、直後の優勝者インタビューが、なんだかちょっとどうなんだと怒りにかられて書いてみる次第。
質問(英語→日本語)→宇野選手回答(日本語)→通訳(仏語→英語)という流れだったのだが。
宇野選手の発言は非常に明瞭で、地頭の良さを感じさせるものであった。
(誤解が生じないように意識しているのだと思う。文章の骨格がしっかりしていて外国語に訳しやすいと思う。)
それなのに、通訳者ったら。
「ステファン・ランビエールコーチが納得できるような演技をしたいと思っていて、それをかなえることができた。そこに優勝という結果がついてきて嬉しい」
という趣旨の発言と
「2019年?のフランスでのグランプリシリーズが自分の中での分岐点だったが、再びこの舞台で(会場は違うが同じフランスの地で)すばらしい成績がとれたことに感謝しかない」
という現地観覧者にも嬉しい発言を、まるっきり無しにしていた。
ああもうほんとうに信じられない。ちょっとちょっと!特に英語通訳者の訳ぐらいだったら宇野選手本人だって言えると思うよー(ずっとがんばってきてついに優勝できてうれしい的な定型文)。込み入った内容を正確に伝えたいと思うからあえて通訳者を通しているわけで。これじゃあ宇野選手のすばらしい人間性が全然伝わらないじゃないのよー。
と、ぷんすかしてしまったが。
日本語が分からなくても宇野選手の発言を知りたいと思う人なら、彼が発音した「ランビエール」(はどうか分からないが「ステファン」「フランス」は聞き取れるのでは)とか固有名詞を通訳者が言わないのはヘンだと思っただろうし、日本語ができるフィギュアファンがきっと正しい訳を広めてくれるだろう。各国テレビ局の二次映像には正しい字幕がつくことを願う。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます