『六角精児の無理しない生き方』(主婦の友社)に
「今の世の中は(中略)『より賢く、より小ずるく、より要領よくなれ』って世間全体が言っているような気がします。」
とあって、あっほんとうにそうだな、と思った。
ニュースで知る犯罪も、この強迫観念が悪い形で出たものが多いような気がする。
私も、世間の空気を読んでしまい「より賢く、より小ずるく、より要領よく」を意識している自覚があるので、
「でもそんなに打算的に小さくまとまっているだけじゃ人生は面白くならないから、ときには周りから嫌われる覚悟で自分の好きなことを貫いてみるという場面も必要なんじゃないかな。」
というくだりにも、ほんとうにそうだなとうなずく。
「同年代からのQ&A」での「好きな言葉、ためになる言葉を教えてください。」によると、六角さんの好きな言葉は
「人生は無駄な時間こそが大切だ」
と
(見城徹と藤田晋が出した本のタイトル)「人は自分が期待するほど、自分を見ていてはくれないが、がっかりするほど見ていなくはない」
とのこと。
他のページにあった「間違いもまた正解」(正解ばかりが正解じゃない。)もいい。
「物事をすぐに諦めながらそのままツルツルと先に進んでしまうと、自分の骨格を作り上げる『節』ができないんですよ。」
(失敗しても(間違っても)諦めないで、悩んで考えてやっていくことで正解に近づく。ということでいいかな)
ほかにも名言がいっぱい。
この本を企画した編集者さんは偉い。
六角さん自身も「よかったらためしにこの本を手に取って読んでみてはどうでしょう」と語っているし(意外とそんなふうに著者が薦めている本はあまりないように思う)、ふだん本を読まない人でも読みやすいと思うし、お勧めです。六角さんを全く知らない人にはどうか分からないけど…六角さんとは正反対のタイプの人の方が、たまたま読んだら得るところが大きいかも。
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本から離れますが、六角さんといえば
NHKBSの「六角精児の呑み鉄本線・日本旅」を、放送日に気が付けば観ている。
この番組のナレーションはずっと壇蜜さんがやっていたのだが、今年の夏だったかに放送された富山の鉄道旅では、NHKアナウンサーの方に変わっていた。
けっして悪くない。悪くないのだが何かが違う。
それまでは逆に、アナウンサーがナレーションをやったほうが経費削減になっていいんじゃないのとまで思っていたので、自分ながら意外な感想だった。壇蜜さん起用の理由にやっと思い至ったというか。
お酒に合う声、なのだろうか。ほろ酔い気分になる声というか。
声質が似ていても、微妙なニュアンスや個性があって同じ原稿を読んでいても違うものなのだなぁーとあらためて感じた次第。
検索したら壇蜜さんは春ごろから体調不良で休養中だったそうで、復帰されてよかった。
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