東京多摩借地借家人組合

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借地権の底地を娘婿が買う場合

2008年01月20日 | 借地借家の法律知識
(Q) 実父名義の借地権(国所有)がある土地の底地を、私(娘)の夫の名義で購入し、その上に夫名義の家を建てる予定でいます。

 借地権はそのまま父のものにして、底地を夫名義で購入する場合に発生する費用が気になります。

 また手続きや問題点などありましたら、是非ご教授お願いします。

(東京都 30歳代 会社員 女性)




(A)  借地権の地位に変更のない旨の届出書
建物=夫(B)

借地権=父(A)

地主=夫(B)

という状態になります。

父の状態は正確には、借地権というより、転借地権となります。

 第三者間の取引であれば、AはBに地代を払い、建物所有者としてBはAに借地権の賃借料を払うということになるでしょう。

 しかし、親子間でこのような支払を継続することは通常考えられません。つまりAの借地権は使用貸借に変化し、借地権(建物所有を目的とする賃借権)は消滅してしまいます。無償で消滅するということは、AからBに対して、借地権の贈与があったものとして贈与税が課税されることになります。

 しかし実際には、このような課税は国民感情になじまず、「借地権の地位に変更のない旨の届出書」を所轄税務署に提出すれば、課税関係は生じないこととしています。

 まずは所轄税務署で相談してみて下さい。登録免許税は固定資産税評価額の3分の1に対して5%の金額です。

 実際にいくらかかるかは、移転登記を依頼する司法書士に確認して下さい。不動産取得税もほぼ同じ税額ですが、新築住宅の軽減措置が受けられると思いますので、都税事務所に問い合わせてみて下さい。

 なお底地価格そのものは、実勢価格よりやや安い程度だと思いますが、買える資力のあるときに、買っておくことを、私はお勧めします。

(住宅ねっと相談室カウンセラー 税理士 松下 明夫)


[2002.3.7 掲載]


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