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長谷工が市特定優良賃貸住宅の原状回復費用を不当請求(大阪市)

2008年10月03日 | 敷金と原状回復
 大阪市福島区で民間住まいリング「プリオール福島」を賃借していたSさんは、今年6月17日に退去したところ、大阪府特定優良賃貸住宅認定事業者である(株)長谷工ライブネットから敷金44万4600円相当額の原状回復費用として40万8000円の見積書を添付して支払請求を受けました。

 Sさんから相談を受けた北区借地借家人組合は、大量の賃貸マンション管理を行っている長谷工が国土交通省が指導している「敷金トラブル解決のためのマニュアル」(「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」)を無視して不当な原状回復費用を請求していることは重大な不当行為であると、大借連(全大阪借地借家人組合連合会)へ連絡。

 大借連が調べたところ、長谷工が「特定優良賃貸住宅」の使用規則・使用細則・修繕費負担区分表を独自に作成し、不当な請求基準を一方的に提示し退去者に原状回復費用請求を行っていることが明らかになりました。
 そこで、対象物件が「大阪市の民間住まいリング」であったことから大阪市都市整備局民間住宅課へ照会したところ、大阪市も長谷工の行為が事実であれば不当行為であり指導することになりました。

 その結果、長谷工も大阪市の指導を受け、「業者に原状回復費用の見積りをさせ、それを資料として提供したのであって支払請求をしたのではない」と言い逃れ、Sさんへは、タバコの「やに」よる汚れのクロスの張替代約2万円の支払を求めてきたのでこれに応じることになりました。

 相談に応じた井上北区借地借家人組合事務局長は、「長谷工足る大企業が独自にマニュアルを作り違法な請求をしてくることに怒りを感ずる。多くの退去した賃貸住宅居住者が騙されているのではないだろうか」と述べています。


大借連新聞
(全大阪借地借家人組合連合会)より



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