乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

『岩手の民話』  ふるさとの民話 26 

2008-04-30 | 民俗学、柳田國男、赤松啓介、宮田登、折口信夫

 

 記録だけ  2008年度 34冊目   

 

   ふるさとの民話 26 岩手県

   『岩手の民話』チャグチャグ馬っこ 他

 

                   

 日本児童文学学者協会 編

 偕成社 

 229ページ 950円

 1981年7月 第1版発行

 1982年6月 第3版発行

 

 本日読んだ二冊目も子供の本。楽しく遊び、童心に返る。

 偕成社のふるさとの民話は、今読みかけている ぎょうせいの『日本の民話 東北(二)』に比べ、標準語の近い。

 それだけにぎょうせいの方が興味がわく。

 ただ、偕成社の方も解説部分が深くて面白い。

 やっかいな『昔話』と『伝説』、『世間話』、『民話』との違いなどにも触れられており、その詳しさに驚いた。

 児童書とはいえ手を抜かない偕成社の姿勢に、満足。

 

 どこかしこで読んだような民話も多く載せられていたが、パターンは同じでも枝葉は変形。

 だから国内外を問わず、『昔話』や『伝説』や『民話』はやめられない。

 ・・・というか、なんだか懐かしい気分になれるところが幸せ・・・。

 

 お粗末でしたm..m

 

 

 

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『宮沢賢治』  少年少女のための日本名詩選集 8

2008-04-30 | 読書全般(古典など以外の一般書)

 

(写真の植物はギボウシです。真ん中の緑一色のものは、山の中に生えていた野生( または、いたずら? )のものです。息子が小学校1年の頃、ギボウシを見て綺麗だと言うことで、家に持ち帰ってしまいました。植える場所に困っていたのでが、本人が大きな鉢に少しの土を入れて、小さな手で移植。子供の優しい心に感動。心が通じたのか、毎年薄い桃紫の花を付けます。今はギボウシがとても好きで、春に顔を出すのを楽しみにしています。)

 

 記録だけ  2008年度 33冊目   

 

  

   少年少女のための日本名詩選集 8

    『宮沢賢治』

 

                   

 宮沢賢治 詩

 萩原昌好 編

 あすなろ書房

 77ページ 1500円

 1986年7月25日 第1版発行

 1995年9月30日 第13版発行

 

 少年少女のための日本名詩選集 8を、味わう。

 

 宮沢賢治は苦い経験がある。

 教室みんなで元気よく 下腹に力を入れて、『雨二モマケズ』を読んだ。

 口を大きく開けて、生徒は

「あ!め!に!も!ま!け!ず!・・・」

と、張り上げた声で読んだ。

 詩は結構好きだったが、以来、宮沢賢治は苦手だった。

 ところが・・・。

 今日は宮沢賢治の詩を楽しむことができた。

『雨二モマケズ』はほとんどがカタカナで呪文のように綴られている。

 彼が死ぬ間際に力を振り絞って書き綴った詩は、彼の他の作品とはまた違った、彼の生き様の結晶とも感じられるものだった。

 行きも絶え絶えに声を出して読んでみた。

 分岐点をとうに超えたこの年になって、『雨二モマケズ』のカタカナ意味の理解できた事に、遅ればせながら、喜びを感じた。

 

 素直の味わってみると、他にも好きな詩がいくつかあった。

『山火』は岩手の地形における厳しさとともに激しい動きを感じ、土着した人々の生活も感じつることができた。

『政治家』における彼の感性の鋭さにも興味がわく。

 これまで苦手と感じ 食わず嫌いだった宮沢賢治作品に少し近づけたような気がする。

 岩手の民話を知る上では、彼の作品は外せないと感じた。

 

 しかし、今更に思うのだが、学校教育って一体どこまで教育に力を注ぎ対応するべきか・・・。

 彼らに怒りなどは感じない。

 むしろ、充分な下調べ時間も無いくらいに雑用に追われる教師たちに、同情すべきかも知れない。

 

 

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シャガ (胡蝶花)

2008-04-28 | 乱鳥徒然 Rancho's room.

 

           シャガ

 

   

 

 今年もシャガの花が咲きました。

 別名 胡蝶花。

 年中、先のとんがった美しい緑の葉が元気。

 加えて、この季節には薄紫のかかった白い花。

 控えめな感じが好きで、この季節を楽しみにしています。

 この花を好きな方も多くいらっしゃるようで、日本画のモチーフにもよく用いられています。

 

 この花は山で度々、見かけたことがあります。

 少し陰の湿地帯に群生していることが多く、下山途中に、シダの群生、続いてこの花を見られる場合があります。

 この花を見かけると、山里に近づいた感じがして、緊張が解け、ほっと一息。

 山の中でこの花に出会うと、まるで蝶が乱舞しているような錯覚にも陥り、まだ山から離れたくないといった感覚にもなります。

 乱蝶、乱鳥です・・・(・・;;)

 シャガの花が咲くと、懐かしい。

 山を歩いていた若かりし頃を思い出します。

 

 シャガは木陰が好むため、紅葉の大木の下に 蕗やシダと一緒に群生させて楽しんでいます。

 しかし、シャガは姿の可憐さとは裏腹に、抜いても抜いても領地を広げてきます。

 思わぬ所から美しい小さな緑が顔を出しますので、笑っちゃいます。

 葉は地下茎でつながっているようで、とてつもなく範囲を広げてくるのです。

 可憐で控えめに見えるシャガの又違った一面を見ることができ、かえって幸せを感じます。

 

 

     陰ひなた 控え誇りし 胡蝶花

                  って、何のこっちゃ?

 

 たわいのない、私の好きなシャガの話でした。

 読んで下さった皆様、どうもありがとうございます。

 皆様に幸あれ!

 

 

 

 

 

 

 

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『木々高太郎全集 5』  朝日新聞社  追記あり

2008-04-28 | 読書全般(古典など以外の一般書)

 記録だけ  2008年度 32冊目   

 

  

   『木々高太郎全集 5』

 

                   

 著者 木々高太郎

 朝日新聞社 

 上下段・415ページ 980円

 昭和46年2月25日 第1版発行

 

 本日木々高太郎全集 5』 を読了。

 第5巻には次のような作品が載せられている。

 

5 『わが女学生時代の罪』(1949)   

  「タンポポの生えた土蔵」(1954)   

  「千草の曲」(1955)   

  「バラのトゲ」(1955)   

  「オリムポスの山」(1956)   

  「異安心」(1957)   

  「細い眼の孫娘」(1958)   

  「悪い家系」(1959)   

  「銀の十字架」(1962)   

  「失踪」(1967)   

  「幻滅」(1968)

  

 以上短編10と長篇1作品。

 短編においては「」、長篇は『』という形で今回も記録することにした。

 

「タンポポの生えた土蔵」と「バラのトゲ」は、平凡だが、切れ味の良い作品。

 全体を通して考えると、少しマンネリ化の感をぬぐえない。

 やはり木々高太郎氏の書かれた中で、今のところは 「網膜脈視症」が一番私の好みと感じる。        

       上 午前4:30書く

   

       追記 午前8:30

 今朝は4時前までかかって、五巻目を読んだ。

 読感など書けたものではない。

 まだ眠い・・・。

 

 このところテレビで芝居を観ている時間が長い。

 料理に草抜き、猫チャンとの遊び時間も確保したい。

 時間の使い方がまずいのか・・・。

 

 先日は 図書館でお願いして、同県内から借りていただいた木々高太郎全集の4、5、6巻目のうち、たった一冊しか読めなかった。

 5、6巻目は難儀して 家族に探してもらったが、某図書館にはあらず。

 仕方なしに図書館に相談を持ちかけると、快い返事をいただいた。

「一ヶ月ほど 間を開けていただきましたら、借りることができますよ。」

 

 胸躍らせ 飛び上がる乱鳥。

 だが、その一ヶ月が私にとっては地獄のように長い。

 胸躍らせ羽ばたく乱鳥は、一瞬にして 急下降・・・。

 そして、落胆・・・。

 

 母の落ち込みを 見るに見かねた子供が、某図書館で借りてきてくれた。

「お母さん、教科書も重いから、二冊はぷー!やわ。」

 鞄を手に持つと、なるほど、重い。

 ずしりと腕にくいこむような重みは、そのまま 子供の親に対する思いやりと感じたという、おめでた~い母親。

 

「返却は一冊ずつにして。」

の言葉に、せっせと読書をこなしてゆく。

 これって、一種の仕事感覚か・・・。

 眠気をこらえ、朝までかかってやっとこさで読めた5巻目。

 読みいきった本を目で流し、子供宣わく、

「今日は教科書が多いから、明日 持って行くわ。」

 ・・・・・・。

 かくして私の徹夜まがいの努力はむなしく終わったのである。

 

 

 朝日新聞社 木々高太郎全集 全6巻(1970-1971)

1 「網膜脈視症」(1934)   

  「睡り人形」(1935)   

  「青色鞏膜」(1935)   

  「恋慕」(1935)   

  「就眠儀式」(1935)   

  「完全不在証明」(1935)   

  「医学生と首」(1935)   

  「幽霊水兵」(1935)   

  「決闘」(1936)   

  「胆嚢」(戯曲)(1935)   

  『人生の阿呆』(1936)   

  「印度大麻」(1936)

 

2 「女と瀕死者」(1936)   

  「無気味な老医]師」(1936)   

  「緑色の眼」(1936)    

  「盲いた月」(1936)    

  「死の乳母」(1936)    

  「夜の翼」(1937)    

  「ヴェニスの計算狂」(1937)    

  「大浦天主堂」(1937)    

  「女の政治」(1938)    

  「水車のある家」(1940)   

  「文学少女」(1936)   

  『折芦』(1937)   

  「女の復讐」(1937)  

  「蝸牛の足」(1937)   

  「封建性」(1937)

 

3 「風水渙」(1937)   

  「死人に口あり」(1937)   

  「秋夜鬼」(1937)   

  「柊雨堂夜話」(1938)   

  「永遠の女囚」(1938)   

  『笛吹-或るアナーキストの死』(1940)   

  「宝暦陪審」(1939)   

  「婚礼通夜」(1939)   

  「ベートーヴェン第十交響曲」(1940)   

  「ストリンドベルヒとの別離」(1940)   

  「東方光」(1941)   

  「葡萄」(1942)

 

4 「呪縛」(1946)   

  「新月」(1946)   

  「月蝕」(1946)   

  「無花果」(1947)   

  『彼の求める影』(1957)   

  「冬の月光」(1948)   

  「老人と看護の娘」(1949)   

  「人形師の幻想」(1949)   

  「少女の臀に礼する男」(1950)   

  「夜光」(1952)   

  「幻想曲」(1952)   

  「X重量」(1953)   

  「六条執念」(1954)

 

 『わが女学生時代の罪』(1949)   

  「タンポポの生えた土蔵」(1954)   

  「千草の曲」(1955)   

  「バラのトゲ」(1955)   

  「オリムポスの山」(1956)   

  「異安心」(1957)   

  「細い眼の孫娘」(1958)   

  「悪い家系」(1959)   

  「銀の十字架」(1962)   

  「失踪」(1967)   

  「幻滅」(1968)

 

6 『随筆・詩・戯曲ほか』

 

 

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『カンフーハッスル』  チャウ・シンチー監督

2008-04-27 | 映画

 

(写真は上海の魯迅公園の中で、一人でダンスに熱中する男性。上機嫌でノリノリの男性に、拍手。)

 

    『カンフー・ハッスル』

 

 満足度 ★★★★★ ★★★☆☆

 映像センス ★★★★★ ★★★☆☆

 馬鹿さ加減 ★★★★★ ★★★★☆

 

 監督 チャウ・シンチー(『少林サッカー』)

 

 

 あまりのお馬鹿さ加減に、始終大笑い。

 腹筋を使うくらいに笑い転げていた私って、なんなんだろう・・・。

 コメディの中にも本格的でこなれたカンフーアクションの技法が盛りたくさんに組み込まれ、茶番劇に終わらずといった所が良い。

 こういった古き良き時代のカンフー映画を織り交ぜたこの映画を、私はのめり込んでみてしまった。

 楽しめる、洒落ているという点で ★八つ。

 

 場面は どこ彼処で見かけたようなパロディ的な要素も含む。

 例として、まず初めは西部劇。

 画面は主人公などをクローズアップ。

 カメラは後方に退き、煙の中で効果音のみ・・・砂煙がひき、悪人はやられている。

 その後もいろいろ古い映画を画面、音楽ともに引っ張り出し、品よく付けあわせたパッチワーク手法は見事。

 

 時代は文革直前の中国な訳で、そういった生活や文化、暮らしの設定。その映画の中で、現代美術的表現を試みた作品。

 中国映画の重厚さあり、シュール的なすっきり感覚ありで、画面はめまぐるしく動き 見ている側を飽きさせない。

 

 驚いたのは音楽や声の使い方。

 琴の音や女声の騒音をも武器にしてしまう。

 そういうと映画中の女性は、いつぞや日本で話題を呼んだ騒音の主にも似ている感じもするから、楽しい。もっとも付け加えるなら 直接の関係のない周囲の人間にとっては、つらいものがあるので、何とも言えないが・・・。この二人を比較しつつ考えるならば、角度を変え手考えるならば、人間に悪人はいないと思えてくる。

 

 基本仏教国らしく、死の釣り鐘を用い、拡声器に利用。女性は大音量パワーで相手に挑む所などは見事であった。

 その後の画面映像は 画家であるダリの作品の数々を思い浮かべる。

 ダリがこのような絵を描いていてもおかしくはないといったイメージの世界を作り上げていると部分において、私は非常に感心した。

 

 監督は『少林サッカー』のチャウ・シンチー。

 以前劇場で『少林サッカー』を観た事があるが、断然『カンフーハッスル』の方が洒落ていると感じる。

 超お馬鹿な 本格カンフーコメディー映画でありながら、シュール的方向の芸術的センスを織り交ぜた映画は、他に類を見ない。(或いは、私が知らないだけかも知れないが・・・。)

 まぁ、そんなこんなで、家に居ながらにして、楽しく時を過ごさせていただきました。

 

 

 

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小説と 焼き筍

2008-04-26 | 乱鳥徒然 Rancho's room.

 

 ある男性の話と 筍の話を聞いて下さい。

 仮にAさんとでもしておきましょう。

 Aさんはまじめな方で、気さくに私の家族とも話なさいます。

 某企業を退職された後に郷土を研究されています。

 最近では歴史小説も書かれており、順番に書き上げられた抜き刷りをプレゼントして下さいます。

 冊子は毎回嬉しく拝見し、家族で楽しませていただいております。

 趣味や分野は別として、私もAさんのような年の重ね方ができればなと、思います。最近では人生の先輩でもあり、目標のお一人と考えています。

 

 ところでこのAさん。

 知り合った頃から、季節の野菜などを持ってきて下さいます。

 小説と筍も何度かいただきました。

 

 昨日の朝いただいた筍も堀たてで、土の香りが広がります。

 前日に雨が降っていたせいか、みずみずしく、とても柔らかいのです。

「もし良かったら、食べて下さい。なんぼでも あがってきますさかい。」

という言葉で、奈良(いや全国?)では 筍は「出るとは」とは言わずに「あがる」ということを初めて知りました。

 何となく「筍があがる」といった言葉の響きの美しさに、日本語って美しいなと感じました。

 

 さてさてこのいただいた筍、あまりにもみずみずしいので、焼き筍にしてみました。

 もう かれこれ二十年くらい前にもなるでしょうか・・・。

『四季の味』という雑誌で、この焼き筍を知りました。

 本来 焼き筍は竹藪の中で、土に埋めたまま焼くのだそうです。

 しかし この方法はなかなか実現できそうもないので、オーブンで簡単焼き筍にします。

 昨日も五本いただいたうちの二本を焼いてみました。 

 

 作り方はオリジナル。至ってシンプルです。

 1 まずよく洗い、泥を落とします。(皮はつけたまま)

 2 次にお尻(下の部分)に少し切り込みを入れます。

   これは火の通りをよくするためです。

 3 他に筍がある場合は、剥いた鉄板にひきます。

   2をのせ、さらに上に皮をのせます。

   できるだけ頭の方に多く皮をのせます。

  (3は アルミホイルでも代用できます)

 4 中くらいの大きさの筍ですと・・・

   冷えたままのオーブン 240℃セットして40~50分。

   さらにオーブン内で5分~10分程度蒸らします。

 5 竹串で通ればできあがりです。

 

 こんなに簡単な焼き筍ですが、筍独特の灰汁とえぐみが野性味を感じさせ、辛口の冷酒と調和して、結構いけます。

 

 焼き筍に加えたいのが筍の刺身。

 こちらは丁寧に灰汁を抜き、透き通った味にしたいものです。

 筍の刺身の作り方は、こちらも至って簡単。

 えぐみを抜くために糠を使い、柔らかく炊きあげた後、流水でさらします。

 

 正反対の性格の焼き筍と筍の刺身。加えて 辛口の冷酒の組み合わせは自分でも美味しいのでは・・・と思います。

 でも、責任は負いません。

 

 ところでこの時期になると、私は京都西方向の長岡を思い出します。

 今頃の長岡は、霧島つつじと筍料理が絶品です。

 今となっては随分と昔のように感じます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『A TASTE OF PERSIA』

2008-04-25 | 読書全般(古典など以外の一般書)

(写真はイランのエスファハーンで二日に一度は購入した、量り売りのお菓子とケーキ。結構トルコのお菓子の味に似ているが、酸味はやや少なめ。)

 

 記録だけ  2008年度 31冊目   

 

 

     『A TASTE OF  PERSIA』 

                   

 先日からイランの料理本を楽しんで遊んでいた。

 この本はとても写真が美しい。

 手に入らない材料も多い。

 何品かは、材料を日本風に置き換えて作る。

 舌に頼よりに作ったオリジナル料理とは又違った味わい。

 全品は作ることはできないが、見ているだけでも楽しい。

 幸せを運ぶ本。

 

 

 

 

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『安達ヶ原の鬼婆』 鬼女岩手の伝説

2008-04-24 | 民俗学、柳田國男、赤松啓介、宮田登、折口信夫

(写真は上海の南京路で見かけたかわいい男の子。)

 

 記録だけ  2008年度 30冊目   

 

  

   ふくしま子供文庫 5

     『安達ヶ原の鬼婆』 鬼女岩手の伝説

 

                   

 著者 渡辺弘子

 画家 半沢良夫

 歴史春秋出版 株 

 177ページ 1294円

 昭和46年1月25日 第1版発行

 

 昨日のこと。

 子どもが、木々高太郎全集の5、6巻目を借りてきてくれた。

 木々氏の本が読めぬ私の落胆を見るに見かねてのこと。

 親孝行である。

 

 今日昼から読み始めたが結構長いので、気分転換に小半時間かけて 子供用の『安達ヶ原の鬼婆』を読んだ。

 私 ここのところ なんだか東北関係の本が多いような・・・。

 

『安達ヶ原の鬼婆』は面白かった。

 今回この本を読む時には、猿之助劇団を当てはめていた。

 大道具やライトや効果音、衣装までが目に浮かんでくるから楽しい。

 いろいろ考えていると、妄想は尽きない。

 

 この話、あまりに楽しかったので、二分程度で家族に話す。

 家族苦笑。

 休みとあらば、あきらめるが良し。

 

 

『安達ヶ原・観世寺』 ↓岩屋の写真を載せておられます。

http://www.city.nihonmatsu.lg.jp/kanko/kanko/meisho5.html

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『山の人生』 定本 柳田國男集 第4巻より  筑摩書房

2008-04-23 | 民俗学、柳田國男、赤松啓介、宮田登、折口信夫

 

(写真は三月に歩いた三輪山の麓。写真中央下左は、三輪山と書かれた小さな石の道標。)

 

 記録だけ 2008年 29冊目

 

   定本 柳田國男集 第4巻より

 

             『山の人生』 

 

 

 柳田國男 著

 筑摩書房

 昭和43年9月21日 第1版発行

 133ページ/508ページ  980円

 

 家族に拝借して、定本 柳田國男集 第4巻の『山の人生』を読む。

 柳田國男氏は『妖怪談義』『遠野物語』(同本)に加えて、三作目に当たる。

 

『山の人生』は面白くて印象的だった、

 やれ山男だの山姥だの、神隠やら山伏やら、カッパだの天狗だのと  家族を捕まえては言い続けていたから、家族の方もたまったものではない。

 終いには、

「レポートにまとめれば・・・。」

と言い放たれてしまった。

 今や私は 中途半端!!なうんちく言いたい症候群かも知れない。

 だはははは・・・。

 

 

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『観世流謡曲百番集』『謡曲三百五十番集』二冊から九曲

2008-04-23 | 観世流(続)百番集、日本古典文学大系(謡曲)、能楽関係本
写真は4月10日、大神三輪神社の後祭の一部です。  )

 

 

 記録だけ 2008年 28冊目

 

     『観世流謡曲百番集』 から

          「三輪」「勧進帳」「俊」「神歌」

     『謡曲三百五十番集』から

          「吉野」「桜井」「白楽天」「翁」「菊露」   他

 

 『観世流謡曲百番集』 

 観世左近 著

 檜書店

 昭和52年4月20日 第1版発行

 昭和52年4月30日 第55版発行

 当時約800円→ 約22000円(古本約14000円)

『謡曲三百五十番集』

 日本名著全集 第一期出版

 「江戸文藝之部」

 大正15年頃  

 当時会費1圓60銭 1冊金12銭→ 古本約6800円

 

 

 21日、 『観世流謡曲百番集』と『謡曲三百五十番集』を家族が持ち帰ってくれた。

 この二冊はアマゾンや楽天などで調べて、真剣に買おうかと思っていたが、何しろ私にとっては高い。

 古本市などで利口なものがでるまでは待つのだと、心に決めていた。

 かねてから手にとってみたいと思っていただけに、うれしさもひとしお。

 早速この二冊、開けてみると・・・心は弾む。

 『観世流謡曲百番集』は墨で書かれ、読みよい。

『謡曲三百五十番集』の方は字が細かく、コンパクトだが350曲と盛りだくさん。

ちなみに『謡曲二百五十番集』も某箇所にあったらしいが、これは『謡曲三百五十番集』の中から250曲を選び、字を拡大した大きな本だったらしいとのこと・・・。この『謡曲二百五十番集』は現在アマゾンなどで調べると20万円位する。格安のものも見つけ出したが、6万円。主婦の私には、「欲しい。」とは言いにくい代物。

 

「勧進帳」と「俊」は声に出して読んでみる。

 小気味は良いが、リズムが悪い。

 どうも能や歌舞伎のような抑揚を付けようとすると、うまくいかない。

 これは 家族がいない時を見計らって発声しないと、聞く耐えない一種の公害としか言いようのないと感じる。

 せめて家族がいるときには普通の朗読でやるが良しと思った。

 

 二冊を見比べて初めて知ったのだが「神歌」と「翁」は同一らしい。

 家族に聞くまでは知らなかった。

 「神歌」は能楽意外にも、大衆芝居の『三番叟』で一部を聞いたことがある。

 先日三輪神社で聞かせていただいた重厚な「神歌」が心に残っているだけに、この曲も家族が留守の時を見計らって、能楽師のごとくまねて遊んでみたいが、たぶん近所迷惑だな・・・。

 

 この二冊は岩波の謡曲集のように、言葉の説明は無い。

 他の曲も 自分なりにリズムに乗って、目で追うと楽しかった。

 ちょっと病みつきになりそうな予感。

 ただしこの二冊、購入本ではないため、返却日が気にかかる。

 速く格安古本に出会いたいものだ。

 

 

 

 

 

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能『猩々』『羽衣 和合之舞』 番囃子,素謡『安宅』『望月』『葵上』 他

2008-04-20 | 観世流(続)百番集、日本古典文学大系(謡曲)、能楽関係本

  

( 写真はイランのシーラーズにある、カルダシール宮殿の庭。

                  <加工無し・自然色>2007.9 

        寺○○聲会に敬意を込めて・・・。)

 

 

   寺○○聲 会 40周年祝賀会

 

  能『猩々』『羽衣 和合之舞』 

  番囃子、素謡『安宅』『望月』『葵上』    他

 

 

  2008年 4月19日、能楽会館にて寺○○聲会を楽しませていただく。

 寺○○聲会 40周年祝賀会というのは、能楽会館会の40周年と 主宰の「寺○○芳先生」の古希 を記念した大会とのこと。

 謡や舞などを習っておられる方々の発表の場でもあり、一般人の私には場違いに感じた。

 なぜなら、桜上用饅頭や粽などのおみやげまでいただいてしまったからだ。

 能や番囃子、素謡等を聴かせていただいた上にこれでは、とてもではないが申し訳ない。

 しかしながらこういった能関係の発表会などといった場は、なかなか一般人の私には味わえるものではない。

 『一度たりとも寝むって無いぞ!』という言い訳を衣に、ここはひとまず心臓に毛をはやし、しっかりと朝の九時半の『田村』から夕刻六時の『葵上』までを聴かせていただいた。

 

 能の『猩々 』のシテは 小学三年生の寺○○海君という(大手塾の一番上のクラスでよく見かけるような 利口そうで愛くるしい)御子息によって演じられていた。

 この寺○○海君、君と呼ぶには忍びない。

 三年生とはいえ しっかりとした声と演じ方。すり足、舞なども見事で、能楽鑑賞初心者の私にもその立派さがわかり、年よりも大きく、存在感さえ感じた。

 舞囃子『吉野天人』のシテをつとめられた小学一年生の寺○○海さんとて同様。

 当然のことながら、演じられた後は、会場から大きな拍手が巻き起こった。

 能楽師の御子息は、真から能楽のリズムや気品を受け継いでおられるといったことを痛感。

 彼らは一人前の能楽師(の卵)で、

『がんばって。』

或いは、

『成長を楽しみにしています。』

なんていう言葉は浅はかでおこがましいと感じるので、ここではあえて省かせていただく。

 だが・・・彼らの大人になったときの能を観てみたいと強く感じたのは事実。

 こういったことを肌で感じた今日、素晴らしい体験ができたと喜んでいる。

 それに、なんといっても こどもは・・・かわいい。

 

 今回 『羽衣』和合之舞というものを初めて体験。

 和合之舞になると、能装束や面などを付けずに舞われるらしい。

 従って自分で『羽衣』をイメージして楽しんでいた。

 こういった経験も結構楽しく、イメージはどんどんとふくれあがる。

 能楽鑑賞の初心者の私は鑑賞に於いても自由が取り柄で、イメージはおそらく必要以上に増し、天まで上る勢い。

 おそらく油絵を描いてる時と同じくらいにドーパミンがどっぱどっぱとあふれ出ているのではないだろうか・・・。

 

 興味深かったのはなんといっても『安宅』。

 この曲は、歌舞伎好きの私にはたまらない。

 そういうと幸四郎丈の『勧進帳』も じきに九百回か・・・。

 

 今日の『安宅』は、十余人の謡いだけで構成。

    

  ○    ●  ○ ○ ○

       ●  ○ ○

   △  ●  ◎ ■

      (正面)

   

   ◎ 弁慶

   ■ 富樫

   △ 義経

   ● 山伏

といった感じだった(が、能楽初心者のため間違っているかも知れない)。

 

 謡曲の中では、十一人の山伏と謡われていた。

 歌舞伎では弁慶を含めて、山伏は全部で五人。

 ここでも歌舞伎の簡略化が認められる。

 そう思うと、興味は益々ふくれあがる。

 一度謡曲集で調べて、遊んでみよう。

 

 『安宅』は楽しかった。

 私なりに結構聞き取れ、そこに歌舞伎の仕草や形、衣装、役者などを自由気ままに重ねて楽しむ。

 能楽師の方々の声に表情を感じ、楽しむことができた。

 歌舞伎では役者や同役者の年齢を変えて 何十回と観ている勧進帳だが、私は能では未だ一度たちとも体験したことがない。

 それだけに今回の『安宅』の素謡(?)は、楽しめた。

 

 途中の富樫と弁慶の問答の部分は、能楽はかなり緩やかで、能楽と歌舞伎の違いがはっきりと認められた。

 最後の部分は能楽の謡の方が、ずいぶんと長い。

 是非一度、今度は能楽で『安宅』を観聴きしてみたい。

 

 

 

 最後になりましたが、このような楽しい時間を過ごさせていただきました関係者の皆様に感謝申しあげます。

 ありがとうございました。

 今回おこたちも演じられておりますため、文中ではあえて能楽関係の方や会の名詞は伏せさせていただきました。

 かえって失礼であればお許し下さいませ。

 お詫び申しあげます。

 

 私は能楽鑑賞の初心者です。

 何かお気づきの点や間違いなどございましたら、お教え下さいましたら嬉しいです。

 どうぞ宜しくお願い申しあげます。

 

 

 

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『遠野物語』   定本 柳田國男集 第4巻より

2008-04-18 | 民俗学、柳田國男、赤松啓介、宮田登、折口信夫

 

 記録だけ 2008年 27冊目

 

   定本 柳田國男集 第4巻より

             『遠野物語』 

 

 

 柳田國男 著

 筑摩書房

 昭和43年9月21日 第1版発行

 数十ページ/508ページ  980円

 

 家族に拝借して、定本 柳田國男集 第4巻の『遠野物語』を読む。

 柳田國男氏は『妖怪談義』(同本)に加えて、やっと二作目。

 

『遠野物語』はとても美しい文章で、声に出して読むと なんだか懐かしさがこみ上げ、優しい気持ちになれる。

 南方熊楠氏とは或部分で真っ向から理論の上で対立していたらしい。

 南方熊楠氏の露骨表現といったものか気にかかる。

 ただしこの柳田國男氏、かなり品よくそれを描きあげていることは、『 二 』の「・・・・・・大昔に女神あり、三人の娘を・・・・・・姉たちは六角牛と石上をえたり。・・・・・・。」(P,11)でも分かるように、美しい文学的表現を交えながら 民間伝承の記録書を綴っている。

 穿って深読みしている馬鹿な親子は、ここで笑い転げてしまった。

 柳田國男氏って、ユーモアあるんじゃない?

 元は、岩手県遠野郷に伝わる説話・民間信仰・年中行事などについて、佐々木喜善の話を軸に書き進めたものだと辞書に載っていた。

 

 今回この『遠野物語』を足早に読んだので、時間があれば次は食い付いて読んでみたいと考えている。

 さぁ、行くぞ。民話の里へ・・・。

 

 

 

 

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亀は意外と速く泳ぐ

2008-04-18 | 映画

 

 

  記録だけ  亀は意外と速く泳ぐ

 

 

 面白さ ★★★★★ ★★☆☆☆

 満足度 ★★★★★ ★☆☆☆☆

 お勧め度 ★★★★★ ★★★☆☆

 

  2005年 日本 1時間30分

  監督・脚本  三木聡

 キャスト 上野樹里

       蒼井優

       岩松了

       ふせえり

       松重豊

       村松利史

       緋田康人

       要潤

       森下能幸

       松岡俊介

       水橋研二

       温水洋一

       岡本信人

       嶋田久作

       伊武雅刀  他

 

 先日BSなにやらで録画済みの『亀は意外と速く泳ぐ』を見た。

 笑える。

 意外と脚本はしっかりとしていて、ゆっくり速度は連夜寝不足の私には ほどよき映画だった。

 最近木々高太郎の筋や心情の変化における計算尽くの作品に慣れていた私には、『亀は意外と速く泳ぐ』のわざとらしさや矛盾は逆に斬新。

 くだらないご託は並べずに、ただただ 楽しむことに徹する。

 それにしてもこのさえない主婦(すずめ)の平凡な暮らしで突如降りかかった挑発的経験は・・・・・・、

             もしや、妄想か?

 

 最後のすずめの衣装にも注目。

 精神的脱皮。

 一皮むけて、胸元などピンクの水玉で、孔雀を表現。

 わざとらしいというか心憎いというか・・・。

 終始一環して潔くコメディに徹したという意味で、お勧め度 8★也。

 

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春の大神祭後宴能 『神歌』『福之神』『羽衣』『三輪』『田村』『放下僧』『天鼓』

2008-04-16 | 能楽・狂言

 

   春の大神祭後宴能 (おおみわまつりごえんのう)

 

 四月十日、奈良にある大神神社(三輪神社)で後宴能が行われた。

 この日は生憎の小雨で、後宴能は大礼記念館の中で行われた。

 二條流の煎茶の茶席が設けられ、美味しい桜上用饅頭と、まったりと甘い玉露をいただく。

 身のこなしの上品な着物姿のご婦人が接して下さり、後宴能を見る気分は一層高鳴る。

 

 さて、初めての大神神社(三輪神社)の後宴能は素晴らしく、とても感激した。

 能楽鑑賞の初心者の私にとっても、心に残る舞台であった。

 奈良に住まいて数年にもなるというのに、なぜ今までこのような素晴らしいものを知らなかったのだろうと、悔やまれてならない。

 

 私は今回初めて『神歌』なるものを聴いた。

 心は落ち着き、襟を正して聴かせていただくといった感覚に陥る。

 どちらかというと声明を聴く気分に近いかも知れない。

 能楽師の方々が織りなす重厚なハーモニーは、オペラなどとも又違ったもので、心や体の隅々まで響き渡る素晴らしさだ。

 写真下が、『神歌』の様子。

 上品で知性的且つ男前揃いの能楽師の方々のお顔をお見せできないのが残念である。

   

 

 後宴能の番組は、

    『神歌』

    『福之神』 狂言

    『羽衣』   仕舞

    『三輪』   能

    『田村』   仕舞

    『放下僧』 仕舞

    『天鼓』   能

など。大神神社の三日間の『春の大神祭』が無事終了したことをお祝いし、後宴能が行われるとのこと。

 毎年 狂言『福之神』と 能『三輪』の二曲は必ず演じられるらしい。

 写真下がそれである。

    

 

 能楽の『三輪』も素晴らしかった。

 先日も桜祭能の『雪』で記録したように、初心者の私は激しい、歌舞伎でいえば荒事に近いような能が好きで、今まではゆっくりとした曲は苦手だった。

 ところがここのところ、私にもゆっくりとした曲の面白さがわかり始めてきたような錯覚に陥っている。

 いや、以前に比べて楽しい。

 細やかな仕草も私なりにだが、わかってくる。

 面白い。

 しかし面白いとばかりも言っておられない。

 そろそろしっかりとした能楽の知識を、私なりに身に付ける時期がやってきたのかも知れない。

 ただそうなると、乳離れのためにおっぱいを取りあげられた赤子のような寂しさも感じてしまうのはなぜだろうか・・・。

 

 最近仕舞も楽しく感じるようになってきた。

 舞の鑑賞についてはは、歌舞伎の舞と同様に観ている。

 ただ、違いが一点。

 舞われている方に、心の中でイメージの衣装を着せ、面を付けている自分に気づく。

 もしかしたらこういった鑑賞の仕方は間違っているのかも知れない。

 だが、舞われているとイメージはだんだんとふくれあがり、芝居の山場を観ている気分になる。

 何しろ私は鑑賞の初心者なので、自由に私の歩幅で観ることができる。

 これから先、能楽や仕舞を鑑賞するにあたって、又違った感じ方をするようになるのであろう。

 自分の心の変化を、これからも楽しみにしたい。

 

   

 写真上は能楽の『天鼓』。

 迫力があり、見応えのある曲だった。

 美しい面と能装束と百毛のような頭は私の心をとらえた。

 歌舞伎のような動きも交えられ、惹きつけられた。

 美しい・・・。

 もう一度会いたい・・・そんな風な心に入り込む格好の良さだった。

 

 今回能楽が始まる前に、能楽ベテラン鑑賞者の方と話す機会があった。

 桜祭能の話をすると、

「金剛流がすきなの?」

と訪ねられたが答えられない。

 私はまだそこまでの鑑賞力に達しておらず、好きか好きでないか位よりわからない。

 たぶん能楽も、歌舞伎のお家芸の違いくらいに違うのかも知れない。

 又、歌舞伎役者の演技や声、形や舞の好き嫌いくらいに、能楽師も違うのかも知れない。

 でも、今のところ、能が楽しいというだけ。他のことは全く分からない頼りない鑑賞者にしか過ぎない。

 

 最後になりましたが、このような重厚な神歌や能、仕舞、狂言等を楽しませていただきまして、ありがとうございました。

 関係者の方々に厚く御礼申しあげます。

 ありがとうございました。

   

 

   

   

 

   

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『木々高太郎全集 4』  朝日新聞社 

2008-04-15 | 読書全般(古典など以外の一般書)

 

 記録だけ  2008年度 26冊目   

 

  

   『木々高太郎全集 4』

 

                   

 著者 木々高太郎

 朝日新聞社 

 上下段・374ページ 980円

 昭和46年1月25日 第1版発行

 

 本日木々高太郎全集 4』 を読了。

 第4巻には次のような作品が載せられている。

 

4 「呪縛」(1946)   

  「新月」(1946)   

  「月蝕」(1946)   

  「無花果」(1947)   

  『彼の求める影』(1957)   

  「冬の月光」(1948)   

  「老人と看護の娘」(1949)   

  「人形師の幻想」(1949)   

  「少女の臀に礼する男」(1950)   

  「夜光」(1952)   

  「幻想曲」(1952)   

  「X重量」(1953)   

  「六条執念」(1954)

 

 以上短編12と長篇1作品。

 短編においては「」、長篇は『』という形で今回も記録することにした。

 

「呪縛」は切れが良く、結構好きだった。若干、「少女の臀に礼する男」に類似するが、こういう例はどの作家に於いてもよくあること。私としては、

    「少女の臀に礼する男」<「呪縛」   の感がぬぐえない。

 

「老人と看護の娘」の冒頭は川端康成の『眠る美女』を思い浮かばせる部分もあった。私、『眠る美女』も結構好きです。

 

 4巻目で注目したのは、長編小説の『彼の求める影』。

 解説には若干マンネリ化した部分が認められるような辛口コメントだったが、好きなんですよね、こういった理詰めの作品。

 話の展開が女性の私にはおもしろく、のめり込んでしまう、長さを感じさせない作品のひとつ。

 

 情けないことに図書館の返却期限も残り後わずかで、5,6巻目は未読。

 近隣図書館から他の図書館に借りていただいた本だったというのに。延長不可。どうすんだ!これから・・・。

 

 

 朝日新聞社 木々高太郎全集 全6巻(1970-1971)

1 「網膜脈視症」(1934)   

  「睡り人形」(1935)   

  「青色鞏膜」(1935)   

  「恋慕」(1935)   

  「就眠儀式」(1935)   

  「完全不在証明」(1935)   

  「医学生と首」(1935)   

  「幽霊水兵」(1935)   

  「決闘」(1936)   

  「胆嚢」(戯曲)(1935)   

  『人生の阿呆』(1936)   

  「印度大麻」(1936)

 

2 「女と瀕死者」(1936)   

  「無気味な老医]師」(1936)   

  「緑色の眼」(1936)    

  「盲いた月」(1936)    

  「死の乳母」(1936)    

  「夜の翼」(1937)    

  「ヴェニスの計算狂」(1937)    

  「大浦天主堂」(1937)    

  「女の政治」(1938)    

  「水車のある家」(1940)   

  「文学少女」(1936)   

  『折芦』(1937)   

  「女の復讐」(1937)  

  「蝸牛の足」(1937)   

  「封建性」(1937)

 

3 「風水渙」(1937)   

  「死人に口あり」(1937)   

  「秋夜鬼」(1937)   

  「柊雨堂夜話」(1938)   

  「永遠の女囚」(1938)   

  『笛吹-或るアナーキストの死』(1940)   

  「宝暦陪審」(1939)   

  「婚礼通夜」(1939)   

  「ベートーヴェン第十交響曲」(1940)   

  「ストリンドベルヒとの別離」(1940)   

  「東方光」(1941)   

  「葡萄」(1942)

 

4 「呪縛」(1946)   

  「新月」(1946)   

  「月蝕」(1946)   

  「無花果」(1947)   

  『彼の求める影』(1957)   

  「冬の月光」(1948)   

  「老人と看護の娘」(1949)   

  「人形師の幻想」(1949)   

  「少女の臀に礼する男」(1950)   

  「夜光」(1952)   

  「幻想曲」(1952)   

  「X重量」(1953)   

  「六条執念」(1954)

 

5 『わが女学生時代の罪』(1949)   

  「タンポポの生えた土蔵」(1954)   

  「千草の曲」(1955)   

  「バラのトゲ」(1955)   

  「オリムポスの山」(1956)   

  「異安心」(1957)   

  「細い眼の孫娘」(1958)   

  「悪い家系」(1959)   

  「銀の十字架」(1962)   

  「失踪」(1967)   

  「幻滅」(1968)

 

6 『随筆・詩・戯曲ほか』

 

 

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