池袋で開かれたその講演会は、友人が関わっている勉強会に関りが
ある団体が聞いたようだ。その方については「渋沢栄一の孫」と言う
以外あまり知識がなかった。でも、「100歳で講演会を開く方はどんな
人だろう?」と、実は好奇心で行ったが、会場へ入るときに偶然エレ
ベーター前で見かけたその方は,私の想像を超えたすらりとした背筋
エレガントな美しい方だった。
「長生きしようとは思わないけれど、いつの間にか100歳になっていた」
との語り出しだったが、その内容はおもに精神性についてだった。
たんたんと美しい日本語で話されたが、その間も良い姿勢でずっと
立っていて疲れたご様子もないのは、相当身体的な訓練をなさっている
のだと感じた。人生80代が急に20年伸び100歳時代となったが、私は
86歳を過ぎてから、身体的な指導者なのに急に衰えを感じている。
それなりに満足できた人生だったし、もう十分生きたので、夫を幸せな
状態で見送ったら、すぐにあの世やらと旅立ちたいと本気で思っている。
いずれにしても・・・人生の大先輩として、これほど素敵な方に
お目にかかれたのはとても嬉しかった。また、いつも心だけは磨いて
いるつもりたが、それが「生きていく上の最良な方向性」であることを
明確に知ることができたのも、私にとっては最高の収穫だった。
※元郵政大臣矢代栄太さんも挨拶なさった