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ずれています-稲田防衛大臣発言をめぐって

2017-06-28 19:58:51 | 時評
稲田防衛大臣の問題発言が話題になっています。さすがにまずいと撤回したようですが。
彼女の問題発言はいったい何回目? この人はただのバカなんでしょうか、それとも分かっていて何か意図があってこの手の発言を繰り返すのでしょうか。

さてずれているのは、この発言を指弾するために自衛隊員の政治的行為を禁止する自衛隊法61条が持ち出されていることです。自衛隊員も含めて国家公務員の政治的行為を刑罰によって全面的に規制している現行法制は、表現の自由を過度に制限するもので違憲だというのが、憲法学の定説です。
だから一自衛隊員がプライベートで、特定の候補者を応援したり選挙活動を手伝うことは(自衛隊法には違反しますが)、憲法21条が保護する表現の自由の一環として全く問題ありません。これが私たちの考え方です。もし自衛隊法違反で起訴されたら、私たちはその自衛隊員を擁護します。
稲田防衛大臣の発言は自衛隊法61条の問題ではなく、政治的に中立でなければならない防衛省や自衛隊が組織として特定候補を支援しているようなことを、そのトップが明言したことがアウトなのです。そんなことはありえないことを理解していないのが問題だし、ひょっとしてやってはいけないことが分かっていて言ったなら即レッドカードでしょう。
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