ロビンの観劇日記

芝居やオペラの感想を書いています。シェイクスピアが何より好きです💖

寺山修司作「上海異人娼館」~China Doll ~

2012-12-07 18:25:31 | 芝居
11月6日東京芸術劇場シアターウェストで、寺山修司作「上海異人娼館」~China Doll~をみた(Project Nyx 公演、演出:
金守珍)。

ステファンは上海の娼館に日本人の恋人、桜(オウ)を連れて来て、彼女がここで娼婦として働きたいと言うので置いてやって
くれ、と女主人黒蜥蜴(毬谷友子)に頼む。桜は自分のステファンへの愛が変わらないかどうか知りたいと言う。
日本人の彼女は評判になり、男たちは彼女目当てにやって来る。「中国の不思議な役人」と呼ばれる男もやって来る。彼が桜と
一緒にいるところに一人の若者が現われ、役人を殺してしまうが、死んだと思った役人はむっくり起き上がる。何度殺しても
死なない・・。

娘の名前は「桜と書いてオウと読む」。「桜嬢」つまり「O 嬢」・・なるほど!これはあの世紀の奇書「O 嬢の物語」の翻案か。

劇中、吉田日出子の歌う「ウェルカム上海」が素晴らしい。だいぶ弱っておられるようだったが、実にうまい。名曲を堪能して
観客は大いに沸く。

バルトーク作曲の「中国の不思議な役人」に基づいて、寺山は同名の戯曲を書いたらしい。それに例の「O嬢の物語」、そして
アンデルセンの「夜鳴き鶯」の物語が加わり、人形劇が挿入され・・かなり錯綜している。

役者は毎度お馴染みの面々。今回はステファン役の前田尚子さんが素敵だった。
いつもながら寺山修司の世界にどっぷり浸った。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 佃典彦作「タネも仕掛けも」 | トップ | 蓬莱竜太作「楽園」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

芝居」カテゴリの最新記事