SDM公開講座「
現代ソフトウエアエンジニアリングの俯瞰図」
の第8回
組み込みソフトウェア開発を見える化する
組み込みソフトウェア向け品質作りこみガイドESQR解説
を聞いてきたのでメモメモ
■組み込みソフトウェアの見える化
中身(構造)の見える化
動きの見える化
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品質の見える化
品質目標
品質計画・・・評価尺度、目標値←ここ
品質状況
■実態把握調査から
不具合の件数:20件以上が3分の1強(なしも4分の1弱)
不具合発生製品率・・30%以上が25%強
1製品あたり5件以上が4分の1弱
不具合原因
40%はソフトウェア起因→ソフトがクリティカル
対策費
なし40%以上、50%が1億未満だが、2億以上も数パーセントある
不具合発見工程=下流、入れ込んだ工程=上流
→手戻りがおこる
ソフトウェア開発の課題:設計品質の向上、開発コスト、期間
再発防止:ソフトウェア開発プロセスの見直し
→ただ、実際には期間が短くてできない
■ESQR概要
客観的な品質指標→参照手法(参考値)
背景・目的
具体的な品質指標が不在
どの程度の品質が必要?
レビュー・テストをどれだけすればいい?
→指標を用いて可視化
■ESQRの特徴
1.求められる品質レベルに応じた品質管理
4段階の品質レベル
2.定量的品質管理
3.品質評価指標の標準化・共通化
話が合わない:行数とか→共通化
レベルに応じたシステム管理:システムプロファイリング
4つのシステムタイプ
定量的品質管理
1.システムプロファイリング
2.プロジェクトプロファイリング
3.品質目標設定
4.品質コントロール
プロジェクトプロファイリング
作る側の事情を加味し、システムプロファイル結果を補正
(表現があいまい)
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(ほか、いろいろあったが省略)
品質評価指標
プロセス品質:品質確認作業の十分性
プロダクト品質:成果物のできばえがよいか、悪いか
品質評価指標目標値=参考地+補正値
品質コントロール
対象製品 適切な指標で状況を可視化
特性を考慮 ↓
評価指標目標値 目標値達成に向けてコントロール
品質評価指標の標準化、共通化
プロセス品質評価指標
プロダクト品質評価指標
基礎指標
主な品質基礎指標
コード行数:コメント/空行を含む
開発工数:間接作業を含む
レビュー工数:参加人数*レビュー時間
テスト項目数:単体テストは含んでいない
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(以下省略)
プロセス品質評価指標
品質確認作業(レビュー、テスト)の十分性を評価する指標
作業充当数:相対的な工数
作業実施率:開発量に対する比率
プロダクト品質評価指標
成果物のできばえを評価する
ドキュメント品質評価指標
ドキュメントボリューム品質評価指標
-ドキュメント量比率
ドキュメントバランス品質評価指標
-記述内容バランス
コード品質評価指標
コードボリューム品質評価指標
ファイル行数
関数の行数
コード特性品質評価指標
制御文記述率
コメント行記述率
コーディングルール逸脱率
テスト品質評価指標
テスト十分性品質評価指標
テスト密度
不具合収束率
動作完全性品質評価指標
不具合修正率
品質レベルに応じた評価指標参考値
■品質評価指標
仕様レビュー作業充当率 レベル1で2%
設計レビュー作業充当率 レベル1で2%
コードレビュー作業充当率 レベル1で2%
テストレビュー作業充当率 レベル1で2%
テスト作業充当率 レベル1で30%
仕様レビュー作業実施率 レベル1で7.2
設計レビュー作業実施率 レベル1で7.2
コードレビュー作業実施率 レベル1で3.6
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要求仕様バランス・・内容のバランス
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ファイル行数 レベルに関わらず2キロくらい
関数 160以下にしましょう
制御文記述率 難しくなるほど、小さくなる
コーディングルール逸脱 高いほど、少なくないといけない
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■ESQRの使い方
システムプロファイルを決める
人的損失
損失額
プロジェクトプロファイリング
補正係数を決める
品質評価指標の選定と目標値の設定
品質評価指標の選択
レビュー作業充当率
テストボリューム率
品質目標値の設定
品質コントロール
実際の開発フェーズでの指標値の測定と評価
レビュー作業充当率
テストボリューム率
■実際の活用に当たって
注意点
ESQRで提示した指標をすべて利用する必要はない
自部門の目的に適した指標を選択・追加して利用
→事前の問題箇所の分析把握
参考値をそのまま利用しない
自部門の実力やシステム特性
→負荷の少ない開発実績データ収集の仕組み
数値に振り回されない→数値の達成は目的ではない
コントロール重要
不具合件数との併用
レビュー・テストは量でなく、質も重要
→不具合を十分に検出、不具合件数が減少
■まとめ
・製品に求められるシステム品質の把握
・定量的な品質計画と品質コントロール
・品質実績データの収集と品質評価指標の整備
・品質向上のための管理サイクル
本体の目的は・・不具合の削減
レビューテストは、不具合の検出
不具合を作りこまない
不具合の現象による作業効率向上の実感が必要
不具合の根本原因の分析対策
不具合の根本原因
起因箇所
作りこみ箇所、作業
作りこみの原因
生産物の不備の原因
検出漏れの原因
何で、どうして→どうすれば