ウィリアムのいたずらの、まちあるき、たべあるき

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大学でアジャイルを教えているか?というと・・・

2013-01-17 12:11:57 | Weblog
なんかシリーズ化してきてしまった

情報処理における学会と産業界というのは、かなり距離がある。
したがって、2つの間に関連性がありながら、
学界的に「それは違う」と排除してしまい、
産業界的にも、学界的にも、豊かな研究分野・実践を
踏みにじってしまうことがある。


今日は、大学でのアジャイルの話。




■一般には、アジャイルは・・・

 アジャイルなら、どんなものでもOKってすると、
 結構アジャイルという手法は、浸透してきているのではないだろうか?

 ・・まあ、SCRUMとXP、リーンにおいての話なんだけど・・

 経験している人もかなりいる。
 アジャイルサムライは、かなり読まれている本だったりする。

 一方、どうだろう、最近は、構造化設計って、あんまり聞かないんじゃないかなあ・・
 あんまり、DFDを使って開発とは、自治体EAでもやっている人でないと、言わないかも
 DFDは情報処理試験のときに覚えるってかんじかしら・・・

 構造化設計よりも、むしろ、アジャイルを聞く?
 もちろん、オブジェクト指向は健在で、Astah*つかって、がんばるわけだ・・




■大学で、今、何を教わるのか

 大学では、「開発」について、何を学ぶのか?
 ちょっとシラバスで「ソフトウェア工学」とか「ソフトウェア設計論」の授業を見てみると、

 どうも、オブジェクト指向、UMLまでは、教わるらしい。
 シラバスに、よく出てくる。

 Astahを使っていると、シラバスに明示してある大学としては、
   琉球大学(モデリングと設計)
   芝浦工業大学(ソフトウェア設計論)
   早稲田大学理工(ソフトウェア工学:S評価者用の深澤先生&本位田先生&鷲崎先生の)
   金沢工業大学情報工学科(ソフトウェア工学1)
 なんかがある。ただ、シラバスに明示してないだけで、ほかでも使っている学校は、
 もっとありそうな気はするよね・・

 で、構造化手法、DFDなんかも、結構、シラバスに出てくる




■アジャイルは?

 これに比べると、「アジャイル」という言葉は、シラバスにあまり出てこない。
 いや、出てこないわけじゃないけど、世間で言われるほどではないのだ。
 たとえば、京都産業大学のコンピュータ理工学部のソフトウェア工学1では、授業の1講義分
 がアジャイルにあてられていて、SCRUM,XP,TDDが説明される。

 でも、京産大ですら、この程度なのよ!
(*注:京産大は、最近、他学部でも、相当、産業界を意識したカリキュラムを組んでいる)
 その他、産業界を意識している、千葉工大(ソフトウェア工学)や、SFCなどでも出てくる。
 あ、千葉商大(ソフトウェア工学)がすごいかな。。。XPとか、かなり力入れてるみたい。

 でも、構造化手法に比べると、アジャイルは、出てくる数も時間数も少なかったりするわけですよ・・




■ちなみに・・・

 ユーザー中心も最近話題ですよね。
 でも、大学では、ユーザー中心はシラバスに出てこない。

 むしろ、形式手法のほうが、よく出てくるかな
(っても、オブジェクト指向や構造化手法ほどじゃない)




■どうして・・・

 じゃ、どうして、そういうことが起こるのかっていうと、
 これが、たぶん、大学と産業界の根本的な違いになってくると思う。

 もう、今日は長く書いたので、今度、別なときに書くけど、
 ちょっと前ふりすると、メタボリックスの山田氏の

~ トヨタ カンバン方式に学ぶ ~
ITシステム開発・管理への適用と実践技法
2. リーン・ソフトウェア開発 
http://www.metabolics.co.jp/SoftwareProcess/SRC040903/LSD02.pdf

プレゼンシートのシート40「点ベース開発」を教えるのが大学
産業界は今、41ページの「セットベース開発」になりつつあり、
なぜ、大学が点ベースを教えるかというと、44ページの理由から。

そんな話を、今度書きます。

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