やまちゃん奮闘記

1970年代から海外に出かけ、滞在した国が合計26か国、21年の海外生活が終わりました。振り返りつつ、日々の話題も、

中国本土の簡体字普及を憂慮/古典作品が読めなくなる?ー ノーベル文学賞選考委員の講演

2015-04-26 | 歴史・文化
講演のためマカオを訪れているスウェーデンの中国文学専門家でノーベル文学賞終身選考委員のゴラン・マルムクイスト氏は4月23日、地元メディアの取材に対し、中国本土の子供たちの間で簡体字と呼ばれる簡略化された漢字が普及することに対する憂慮を示したという。


マルムクイスト氏はノーベル文学賞選考委員の中で唯一中国文化と中国語に精通した人物として知られる。

同氏は、中国本土で簡体字が使われていることを非常に残念に思うとし、簡体字を学んだ子供たちが繁体字(いわゆる旧字体)で書かれた古典文学作品を読むことができなくなってしまうことが心配だと語ったという。

また、数十年後には簡体字が片隅に追いやられるだろうとの見方を示した

4月25日にマカオ科学館で開催されるマカオ政府文化局主催の「中国現代文学とノーベル文学賞」と題した特別講座で講演を行う予定。←4月24日マカオ新聞

現在、世界で使われている漢字は下記の通り:
中国本土:簡体字

香港:繁体字

マカオ:繁体字
台湾 :繁体字

シンガポール:簡体字
マレーシア:簡体字


簡体字は古くから俗字として存在していたらしい。
正式には清朝末に検討され始め、1956年1月、『漢字簡化方案』(汉字简化方案)が国務院より公布され、514字の簡体字と54の簡略化された偏や旁が採用された。

数年の使用実験を経て、簡化字は1959年までの4度改訂公布され、1964年に『簡化字総表』にまとめられた←WIKEPEDIA

従い、現在、中国大陸やシンガポールのほとんどの出版物は完全に簡体字を採用しており、学校教育も簡体字しか教えず、繁体字の読解力が低下しつつあるのは事実のようですね。


簡体字で学んだ子供たちが、繁体字(いわゆる旧字体)で書かれた古典文学作品を読むことができなくなってしまうことが心配だとされるが、我々日本人だって、新字体を使っており、古典をほとんど読むことができない。


中国人の方がまだ古典を読める率は高いのでは?

あなたはどう思われます?
この記事に関しての、数々のコメントはこちらから読める。


トップへ戻る(全体表示)