伝統ある英国のTANNOY IIILZで聴く、音楽の父J.S.バッハ音楽を知る喜び・・・

音楽好きのIIILZ Monitor Goldユニットの箱を改良して楽しむダメオヤジ金ちゃんです。

Bach, Johann Sebastian:Das musikalisches Opfer BWV 1079を新進のアンサンブル・バロッキンで検証する

2021年12月01日 | バロック音楽・オーディオ一般


今日から12月、師走である・・1年は実に早い、年と共に実感する。この時期は毎年忙しくしていますが、やっとのんびり過ごせる様になり、快食、快眠で体調も元気に向かっている、最大の疲れを癒すには好きなバッハを聴く事かもしれない、今回は時間もある事なので完成度の高いバッハ後期の作品を肩入り張らず「音楽の捧げもの/BWV1079」を深読みしてみる。
一般的にバッハの後期の作品は難解と言われるが、平均律クラヴィーア曲集第二集、ゴルドベルグ変奏曲、ロ短調、そしてバッハの作品フーガの技法は何度聴いても、聴き飽きる事なく聴くほどに興味深くなる音楽のようである。

特に音楽の捧げものの面白さは、楽器編成が指定されている事です、「Ⅶ.トリオ・ソナタ」「Ⅷ.無限カノン」のみで、それはフルート・ヴァイオリン・通奏低音(チェンバロ、ヴィオラ・ダ・ガンバもしくはチェロ)である。



今まで聴いた演奏者を聴き比べる作業から進めることにした。勿論装置はKORG / DS-DAC-10R USB-DACに真空管のアンプを繋げ3/5aで聴き始めてみる。勿論3/5aは良く健闘はするがTANNOYと比べて聴くと違いが明らかになる。
確かにTANNOY IIILZ Monitor Goldで聞くと全体に音楽が瑞々しく奏で、フラウト・トラヴェルが生々しく聴こえるTANNOYは音に奥行きが広がる傾向が強い。

但し、かなり以前よりインシュレーターとしてAIRBOW WFB-2129-18 / A4を使うことによって振動の悪影響を効果的にブロックし、音の濁りを大幅に低減し、音質の明瞭さを大幅に向上させ、ストレスのない状態の音質を実現しています。
当社はKEF Q300で使った時の音のキレが断然良くなった記憶は久しい、全体的には若干控えめな音質も気に入っている、それでも流石に鳴らすツボは解っているようです。



この装置で音楽を聴く限り実に素直な音創りと思う、これ以上の機材は不要とも思う、できれば程度の良いプリアンプの追加が望ましいと思う程度である。管球のプリアンプは選ぶことは難しく、難解な問題でもある様です。
昔からデットな部屋にはマランツの繊細な音、ライブの部屋にはマッキントッシュのアンプが合うと言われて来たのですが真空管の特性にも影響はあるようです、詳細は実際使って見なければ判明はしない。此のように思うと真空管アンプが製作された頃から基本は変わってないことに気付く。

晩年のバッハ、この頃の作曲のあり方として、最後の十年、バッハはそれまでよりペースを落とし、平均律クラヴィア曲集第 2巻やゴールドベルク変奏曲、「高き天よりわれは来たれり」によるカノン風変奏曲、そして「フーガの技法」とこの「音楽の捧げ物」、ロ短調ミサ曲に絞って 仕事をしていました。
外へ向かうエネルギーは落ち、より内省的になっていたと見ることもできます。
バッハ後期の音楽の演奏は実に重みもあり何度も聴き続ける事が肝心で多くの演奏者を聴きニュアンスの違いを味わう楽しみも意味深いようにも感じる。
思うに同一曲で此のように多くの演奏を聴き比べるとこも大変珍しく、楽しの覆う作品と思わせる事は、それなりに重みもあるのであろう。

糖尿病に起因する白内障と考えられていますが、六十歳頃 の1745年前後から視力が衰えて来ており、無理はできない上に苦労もあったことだろうと思います。その中でもこの「音楽の捧げ物」は成立事情が特別で、 ほとんど当時の王様から仰せつかったような仕事でした。実際は命令ではなく、自らが宿題にしたのですが、この辺の話はニュアンスに幅があります。



今日では学者の研究によって「ロ短調ミサ曲」がバッハの最後の作品ではないかと言われるようですが、少し前までは「音楽の捧げ物」と「フーガの技法」が 並んでその地位を得ていました。晩年、という意味では今でも正しいのだと思います。そこで、音楽の捧げ物のお話をする前に、それと関連性があると言われる フーガの技法についても少し触れてみます。といっても、曲の内容的なことではありません。

以下のようなハ短調のテーマ (Thema Regium) を大王より与えられた。



1747年5月7日、バッハはプロイセン王フリードリヒII世の招きを受け、ポツダムの王城へ伺候した(夏の離宮だったサン・スーシ宮殿ではないと考えられている。現在、この謁見が行われたとされるポツダム城Stadtschloss は残っていない。戦災を受け、旧東独が財政上また政治上の理由から建物の再建を放棄して、1959年に解体撤去された。以来、跡地を示す立て札を残して空き地となっている)。自らも優れた音楽家であったフリードリヒ大王はフーガ主題をひとつ与え、バッハはこれを即興で展開して人々の喝采を浴びた。謁見後、3声のリチェルカーレと7曲のカノンを印刷して7月7日に献呈、さらに9月末にはカノンを2曲と6声のリチェルカーレ、王が得意としたフルートの参加する4楽章のトリオ・ソナタを書き足し、『音楽の捧げもの』と題して出版した。

なお、大王へ献呈された印刷譜では3声のリチェルカーレに付けられた副題が、出版譜においてはこの6声の楽章に振り替えられている。さらに付言するなら、バッハが自作品に「リチェルカーレ」のタイトルを用いたのは、この『音楽の捧げもの』のみである。



フーガの技法と似たところは、まず、その二つはどうして関連性があると言われるのでしょうか。それはどちらも「カノンやフーガという循 環する形式を使っていて、その性質を追求するような姿勢が見られ、一つのテーマから展開して対位法的作品を作り上げているから」ということになります。何 やら難しいですが、難しいか簡単かというのは理解の問題ですから、それは理解が問われる性質を持った作品だ、ということです。それを裏付けるかのように、 考える要素を前面に出すことで成立する無調音楽の始祖、シェーンベルクやウェーベルンが興味を持ち、言及したり編曲したりしています。特に「フーガの技 法」の方など、未完成で突如途切れるオルガン演奏をかけたりすると、「これって現代音楽ですか?」と聞かれるかもしれません。

ベートーヴェンの「大フー ガ」も他の楽章と違って独特のとっつき難さがありますから、この形式自体にもそうした性質が多少ともあるとは言えるでしょう。そしてバッハの場合、その フーガが可能性の限界を試されつつどこまでも展開されて行く。もし、きれいな音楽を楽しみたいという単純な感性的満足を求めて心構えなくこの曲に接する と、雲の中に消えて行く滑走路を走る気分になるかもしれません。離陸しても、水平儀とコンパス(構造的な理解)なしに視界の効かない中を飛ぶようなもので す。だからというのかどうかは分かりませんが、「クラシック音楽の最高傑作に数えられている」と言う人もいます。ニ短調の半音階の雲が見渡す限り続き、内 側で何かが飽和して、止まった夢の中を滑っているように感じるかもしれません。確かにすごい作品なのは間違いないでしょう。



「リチェルカーレ」というのは、バッハがフリードリヒ大王に献呈したこの「音楽の捧げもの」に付けたサブタ イトルであると同時に、王のテーマに応えて作ったその中の二つの楽曲の名前でもあります。バッハはそういう名前の曲をこの二曲しか作っていませんが、サブ タイトルの方は「王の命による主題と、それをカノンの技法によって解決したその他の楽曲」というものであり、ラテン語で Regis Iussu Cantio Et Reliqua Canonica Arte Resoluta と記されました。その頭文字を取ると RICERCAR、リチェルカーレになるという、凝った仕掛けです。この語は、元々は対位法で書かれた多声部の模倣的な楽曲に対する古い呼び名であり、6声のリチェルカーレは初期のモテットの様式で作られているし、カノンなども含め て、バッハはフーガの前身のような、あるいはそれと同類のような意味で使っているようです。イタリア語の「探求」のニュアンスも込められているのかもしれ ません。

「カノン」というのは輪唱のような構造を持っていて、(似た形式のフーガとは違って)主旋律と厳格に同じ形 をとる声部が繰り返され、積み重なって行く楽曲です。しかし同じ形といっても、そのまま元の姿で行くもの(「平行カノン」)だけでなく、加える方を後ろか ら楽譜を逆読みにする 「逆行(蟹形)カノン」や、上下がひっくり返された形で重ねる「反行カノン」、終わりなくどんどん追いかける「無限カノン」など、種類があります。そして それに加えて「謎カノン」という形もここでは出て来ます。何かというと、例えば四人用なのに二人分しか楽譜がない、といったものです。じゃあどうするか。 ヒントが記号で書かれてる場合もあるものの、楽譜がないパートは、開始点や音の高さ、和音構成など、奏者が謎を解くように考えて演奏するのです。これは議 論を呼びます。

また、曲同士の順番が決まっておらず(出版されている特定の楽譜に従えば固定されたものとなります)、指定されていない担当楽器を何にする かというパズルもあり、この「音楽の捧げ物」全体が謎解きの判じもののような性質を持っているのです。演奏者によっては同じ曲とは思えない仕上がりになっ ていることもあり、具体的に個々の楽章というか、曲ごとに、そのあり方と根拠を見て行く必要があるでしょう。

しかしそれらの話は分かりやすく説明してくれるサイトもあり、ブックレットも含めて多くの解説でまず語ら れることです。それに基本的に、いい加減なようだけど聞くとき自分はあまり気にしてないのですね。したがってこのページでは能力も超えるし、思い切って割 愛します。残った部分だけ、つまりハード面には触れずに、聞いた印象のみを記すことにしようと思うのです。
それは評としては屋台骨のない家のスケッチ、乗 り心地で評価するス ポーツカーのようなものであり、あるいはまた飛行機の喩えに戻るならば、エンジン推力や旋回性能、スピードブレーキの効きといったものを測定装置なしに感 覚で試験するような事態でしょう。前回のオルガン曲に引き続き、またまた言い訳になってしまいました。
~曲目、以下に各曲のタイトルのみ記します。曲順はベーレンライター社の新バッハ全集によるもので、他にも色々な順序で演奏されることがあります:バッハ / 音楽の捧げ物 BWV 1079

 3声のリチェルカーレ(Ricercare a 3)
 王の主題による無限カノン(Cannons diversi super Thema Regium)
 2声の蟹形カノン(Canon a 2 [crab canon])
 2つのヴァイオリンによる2声の同度のカノン(Canon a 2 Violin[:/i] in Unisono)
 2声の反行カノン(Canon a 2 per motum contrairum)
 2声の反行の拡大によるカノン(Canon a 2 per augmentationem, contrario motu)
 2声の螺旋カノン(Canon a 2 [circularis] per tonos)
 5度のカノン風フーガ(Fuga canonica in Epidiapante)
 6声のリチェルカーレ(Ricercare a 6)
 2声の「求めよ、さらば与えられん」による謎カノン(Canon a 2 “Quaerendo invenietis”)
 4声の謎カノン(Canon a 4 “Quaerendo invenietis”)
 フルート、ヴァイオリン、通奏低音のためのトリオ・ソナタ(A Sonata sopr’il Soggetto Reale)
  ラルゴ(Largo)
  アレグロ(Allegro)
  アンダンテ(Andante)
  アレグロ(Allegro)
 無限カノン(Canon perpetuus)



「音楽の捧げもの」、バッハ晩年の到達点であり、少し重くはあるけれど枯れた諦観のようなものを感じさせ、知らずしらずのうちに惹き込まれる大変魅力的な 曲です。極めて個人的な意見だし色々な見方があった方が面白いですが、聞いた限りにおいてはこの作品、他人を貶める意図を隠しているようには全く感じま せん。
一般的には鍵盤楽器独奏でも良いが、バッハ / 音楽の捧げ物 BWV 1079の演奏の注目は、フルートの名手による演奏が多いようでです。
今まで聴いた演奏は間違いなく横笛の巧みな演奏者が多いことが多いので知っている限りのものを記載する、横笛は古楽器ではフラウト・トラヴェルソと言って形も違いが解り易いが、弦楽器の違いは弦の違いと弓の違いに特色がある。従って音質にも違いがあり、最新の演奏者は古楽器を使う方が多くなっているようにも感じます。

◾カール・リヒター(チェンバロ/指揮)
オーレル・ニコレ(フルート)/ オットー・ビュヒナー(ヴァイオリン)
クルト・グントナー(ヴァイオリン)/ ジークフリート・マイネッケ(チェロ)
フリッツ・キスカルト(チェロ)/ ヘドヴィッヒ・ビルグラム(チェンバロ)

◾ペーター=ルーカス・グラーフ(フルート)
ハンスハインツ・シュネーベルガー(ヴァイオリン)
イルゼ・マティウ(ヴァイオリン)/ ワルター・ケーギ(ヴィオラ)
ロルフ・ローザー(チェロ)/ クリスティーネ・ダクセルホーファー(チェンバロ)
イェルク・エーヴァルト・デーラー(チェンバロ)
ペーター=ルーカス・グラーフは現在の国際的フルート奏者の中では最も活動歴の長いアーティストである。フルートの妙義は一度は聴きたいですネ!

◾ニコラウス・アーノンクール(チェロ/ヴィオラ・ダ・ガンバ)
レオポルト・シュタストニー(フラウト・トラヴェルソ)
アリス・アーノンクール(ヴァイオリン)/ ワルター・プファイファー(ヴァイオリン)
クルト・タイナー(ヴィオラ)/ ヘルベルト・タヘッツィ(チェンバロ)

◾ジャン=フランソワ・パイヤール / パイヤール室内管弦楽団 
マクサンス・ラリュー(フルート)/ ジェラール・ジャリ(ヴァイオリン)
ブリジット・アンジェラス(ヴァイオリン)/ アラン・メイエ(ヴィオラ)
レイモン・グラタール(ヴィオラ)/ アラン・クールモン(チェロ)
ポール・ガバール(チェロ)/ ロール・モラビト(チェンバロ)



◾バルトルト・クイケン(フルート・トラヴェルソ)
ジキスワルト・クイケン(ヴァイオリン)/ ヴィーラント・クイケン(チェロ)
ロベール・コーネン(チェンバロ)/ グスタフ・レオンハルト(チェンバロ)
個人的はレオンハルトのチェンバロの澄んだ音色が心地よい、昔から聴いていた事もあり、安心して音楽を楽しむことが出来た。

パイヤールと同じく、モダン楽器による室内オーケストラの演奏です。
◾ネヴィル・マリナー / アカデミー室内管弦楽団 
ウィリアム・ベネット(フルート)/ アイオナ・ブラウン(ヴァイオリン)
スティーヴン・シングルス(ヴィオラ)/ デニス・ヴィゲイ(チェロ)
ニコラス・クレーマー(チェンバロ)

◾ムジカ・アンティクァ・ケルン / ラインハルト・ゲーベル (ヴァイオリン/指揮)
ウィルベルト・ハーツェルツェット(フラウト・トラヴェルソ)
ハーヨ・ベス(ヴァイオリン)/ チャールズ・メドラム(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ヘンク・ボウマン(チェンバロ)

有田正広(フラウト・トラヴェルソ)
寺神戸亮(ヴァイオリン)/ 若松夏実(ヴァイオリン/ヴィオラ)
中野哲也(ヴィオラ・ダ・ガンバ)/ 有田千代子(チェンバロ)

◾トン・コープマン(チェンバロ/指揮)
ウィルベルト・ハーゼルゼット(フラウト・トラヴェルソ)
キャサリン・マンソン(ヴァイオリン)/ ダヴィド・ラヴィノヴィチ(ヴァイオリン)
ジェーン・ロジャーズ(ヴィオラ)/ ジョナサン・マンソン(チェロ)
クリスティーネ・シュティヒャー(ヴィオローネ)/ ティニー・マトー(チェンバロ)
オランダの古楽のバッハの名手、コープマンですが、この「音楽の捧げ物」は2000年代に入って出た盤です。

◾リチェルカーレ・コンソート
フィリップ・ピエルロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
マルク・アンタイ(フルート)
フランソワ・フェルナンデス(ヴァイオリン)
モード・グラットン(チェンバロ)
最近筆者が好んで聴くグループの名前の「リチェルカーレ」、これは上で触れた通りで、バッハが王様に贈呈した楽譜に書かれたサブタイトルの頭文字です。元々の意味の古い楽曲 の形式名とも二股かけてるのだろうけど、バッハの方も楽団にとっては重要な意味を持っているに違いありません。ベルギーのヴィオラ・ダ・ガンバ奏者フィ リッ プ・ピエルロとフランスのヴァイオリニスト、フランソワ・フェルナンデスらによって1980年に結成されたベルギーのアンサンブルです。クープランの「コ レッリ賛、リュリ賛」の演奏が素晴らしかったので、すでに取り上げていました。ここではフルートにマルク・アンタイが加わり、チェンバロは 1983年生ま れの女性鍵盤奏者、モード・グラットンに変わっています。二人ともフランス人ということで、ベルギーもフランス文化圏ですから、今のフランス流の古楽を代 表する演奏と言って良いでしょう。ここではクイケン盤と同じく最小の四人でやっています。

◾バッハ・コレギウム・ジャパン / 鈴木雅明(チェンバロ)
菅きよみ(フルート)/ 寺神戸亮(ヴァイオリン)
山口幸恵(ヴァイオリン/ヴィオラ)/ エマニュエル・バルサ(チェロ)
カンタータ全集で見事な演奏を聞かせている鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)も、2016年になってやっと「音楽の捧げ物」を出しまし た。バッ ハのほぼ最後の作品であり、解釈が難しいところがあるから後になったのでしょうか。期待して聞きました。編成はクイケン兄弟たちの解釈とは違い、 violin の後の「:」を「 i 」と解釈したのかどうか(violini だと複数という意味になります)、通常よくやられるようにヴァイオリンが一人多い五人体制です。

と10組以上の演奏者となります、何を聴くかは本人次第、モダン楽器を選ぶ方、古楽器を選ぶ方、人それぞれですが、そこにはバッハの対位法芸術を鮮やかに紐解く音楽があります。



今回は2020年の新譜、新進のアンサンブル・バロッキン(ENSEMBLE BAROCKIN')日本生まれでインゴルシュタット在住のフルート奏者佐藤浩津江を中心とした国際アンサンブルは、ジョセフ・ハイドの横笛と弦楽器の作品を演奏しています。

フラウト・トラヴェルソの音は絶品であり一種輝きのある音が大変魅力的です。
それは、果てしなく続く海のように、新鮮さ、創造性、そして独創的な品質に満ちた音を届けて頂くようである。特にCanonのパートが織りなすパートは圧巻である。



ロシア、フランス、ドイツ、日本の音楽家で構成される古楽器アンサンブル「アンサンブル・バロッキン」は、ドイツのインゴルシュタットで活動しているフルーティスト・佐藤こずえが2011年に結成したグループです。今作はバッハの対位法的名作『音楽の捧げもの』を収録。大王のテーマをもとに作曲技法の限りを尽くして書かれた曲集から、雄弁で美しい演奏を引き出しています。




【曲目】J.S.バッハ:音楽の捧げもの BWV1079
 3声のリチェルカーレ(チェンバロ)
 無窮カノン(フルート、ヴァイオリン、チェロ)
 2声の蟹のカノン(ヴァイオリン2)
 2声の同度のカノン(ヴァイオリン2、チェロ)
 2声の反行カノン(フルート、チェンバロ)
 2声の拡大と反行のカノン(ヴァイオリン2、ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 2声の螺旋カノン(ヴァイオリン、チェンバロ)
 カノン風フーガ(フルート、ヴァイオリン、チェロ)
 2声のカノン(チェロ・ピッコロ、チェロ)
 4声のカノン(ヴァイオリン2、チェロ2)
 トリオ・ソナタ(フルート、ヴァイオリン、チェロ)
 無窮カノン(フルート、ヴァイオリン、チェロ)
 6声のリチェルカーレ(チェンバロ)

【演奏】
アンサンブル・バロッキン
 佐藤こずえ(フラウト・トラヴェルソ)
 ドミトリー・レペホフ(バロック・ヴァイオリン)
 レナ・カイダノフスカ(バロック・ヴァイオリン)
 パヴェル・セルヴィン(ヴィオラ・ダ・ガンバ、バロック・チェロ)
 フェリックス・ストロス(バロック・チェロ、チェロ・ピッコロ)
 フランシス・ジャコブ(チェンバロ)



音楽の捧げものとして王に捧げた室内アンサンブルの13曲のコレクションの基礎として採用しました。複雑なカノニックデバイス、パズル、アクロスティックスに対するバッハの喜びは、これらの作品に完全に表現されています。

最新の録音は流石音質もリアルでカノンの楽器の組み合わせがリアルで身の前で演奏している様である、これも最新録音の楽しみでもある。フラウト・トラヴェルソの演奏も素晴らしく、天才と組み合わせた偽造、巧みな職人技の芸術に捧げられているようで、古楽器演奏もリアルで感銘した。



10のカノンのうち9つはフルスコアで書き出されていませんでしたが、演奏者が解釈して解決するためのヒントが記されていました。挑発的に「探して、あなたがたは見つけなければならない」と述べています。さらに、明らかに楽器演奏を目的としていましたが、バッハはいくつかの動きのために楽器を指定しただけでした、流石最新の録音は音質も良い。



この後スピーカーをGOODMANS AXIOM 80の箱に入れたIIILZ Monitor Goldで視聴すると、最新の録音でもあり、まるで目の前での演奏を聴く様であり10吋のIIILZの幅の広さを感じて止まない、音質の良さもこの感覚はオールドタンノイと言うユニットを間近で聴かなければ理解出来ないであろう。

バッハ後期の代表作でもあるBWV1079をじっくり楽しむ事は楽しく、意外と難解そうな音楽の捧げもの BWV1079を筆者なりに楽しんでみました、ブラボー!

オークレール&アランのJ.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ全集の考察、古い作品ではあるが・・・

2021年11月22日 | バロック音楽・オーディオ一般

今月は何かと目の回る忙しさ、バテぎみでもあったが、本日夜の作業で一段落、朝はすっかり寝坊した。
筆者の愛聴する機材も相当古い機材ではあるが、特に素材の古いものを愛聴する者にとりましては、現在所有する機材で十分聴くに耐えられると思う、今後程度の整ったLPプレイヤー対策は課題としなければならないと思っている。

今回は少し変わった演奏のJ.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ BWV 1014-1019についてを考察する。
基本的には此のソナタはバッハのケーテン時代の終わり頃に書かれたと仮定されています。JNフォルケルは、1802年の伝記で、バッハがケーテンで作品を作曲したと述べ、マルティンゲックはこれを作曲の時間と場所として示していますが、他の人は、作曲の場所と日付はライプツィヒ(ピーターウィリアムズ)で1726年頃だったと推測しています。ソナタの最初のバージョンは「1725年以前」(マルコム・ボイド編)からのものであることは確かです。なぜなら、それが最も古い生き残った情報源の日付だからです。

ボイドのコメント「最初の5つのソナタはケーテンで完成したかもしれませんが、6番目のソナタの最初の2つの動き(そしておそらく4番目)だけがその段階で存在した可能性があり、残りは1725年に追加されました。実際、ハンス・エプスタインは示唆していますその第1、第2、第4の動きは、フルート、ヴァイオリン、コンティニュオの失われたトリオから転写された可能性があり、他のソナタのさまざまな動きは、失われたトリオソナタまたは協奏曲の動きから派生した可能性があります。」
マーティン・ゲックは次のようにコメントしています。ケーテンのデモンストレーションサイクルですが、ブランデンブルク協奏曲のオーダーで多様性と豊かさがあります。ソナタが持っている唯一の典型的な特徴は、それらがすべて(6番を除いて)すべてコレッリソナタダキエサスキームに属しており、4つの動きが遅い-速い-遅い-速いことを交互に持っていることです。

この様な解説があり、今回の紹介は以前にも一度アップしたが最新重量版のLPも復活し、勿論CDも復活あり再度チェックする。


今後LPで聴くためにLP版もポチしました。



Bach: 6 Sonatas for violin and keyboard BWV 1014-1019 (Vinyl) / J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ BWV 1014-1019
普通はピアノまたはチェンバロとヴァイオリンの編成が多いが、今回はオルガンでの共演であり、「女ティボー」と呼ばれたりもした、ミシェル・オークレーの演奏を試みる。


ミシェル・オークレール(Michéle Auclair)技巧的には決してひ弱ではないものの、それを前面に押し出すことなく、ヴァイオリンの持つ音の繊細さ、楚々としたしなやかさの中に、得も言われぬ風情と香気を感じさせるものであったといい、フランスの精髄(エスプリ)を体現すると評された師ティボーの芸風にも通じるとされたことから、「女ティボー」と呼ばれたりもした。

1924年、パリ生まれのヴァイオリニスト。パリ音楽院で名教授ジュール・ブーシュリに師事し、1943年、ロン=ティボー国際コンクールで優勝を飾った。その後、巨匠ジャック・ティボーにも薫陶を受け、ジネット・ヌヴー以来の天才女流ヴァイオリニストとして華々しく国際舞台で活躍した。しかし、1960年代前半には、左手の故障のため第一線の演奏活動から退き、その後は母校のパリ音楽院で後進の育成にあたっている。彼女の演奏活動は短い期間であったが、その洗練された表現の魅力は、不朽の名盤として残されている。



フランスが生んだ女流ヴァイオリニスト、ミシェル・オークレール。左手の故障のため惜しくも30歳代で現役を引退したために、録音に恵まれませんでした。この録音はディスコフィル・フランセに残した、数少ないセッション録音のもので、通常ピアノかチェンバロで演奏するところを、マリー=クレール・アランがオルガンで演奏をしているというのも貴重でしょう。

オークレールの年齢を感じさせない、落ち着いた情熱的で気品高いヴァイオリン、的確なレジストレーションで支えるアランのオルガンとが一体化し、魅力的なバッハを奏でた名演奏です。

勿論アルバムんも少なく、以前聴いたブラームス、Brahms: Violin Concerto, Op. 77。モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第4番K.218、第5番K.219の演奏は実に良い演奏であったが引退が早く作品が少ないことが残念に思う、バッハのソナタは全集で残っている事は奇跡ですかね!


オークレールの年齢を感じさせない、落ち着いた情熱的で気品高いヴァイオリン、的確なレジストレーションで支えるアランのオルガンとが一体化し、魅力的なバッハを奏でた名演奏です。

YouTubeでの配信がありますので是非お試しください。

ミシェル・オークレール 、マリー=クレール・アラン/ J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ BWV 1014-1019



【収録曲】
J.S.バッハ:
 ヴァイオリン・ソナタ第3番ホ長調BWV.1016
 ヴァイオリン・ソナタ第6番ト長調 BWV.1019
 ヴァイオリン・ソナタ第1番ロ短調 BWV.1014
 ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ短調 BWV.1018
 ヴァイオリン・ソナタ第4番ハ短調 BWV.1017
 ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調 BWV.1015

【演奏】
ミシェル・オークレール(ヴァイオリン) 、
マリー=クレール・アラン(オルガン:ヘルファー=エルマン 1955年製)

【録音】
1956年12月~1957年1月、フランス、ドーヴィル、サントーギュスタン教会(モノラル)

【プロデューサー】アントワーヌ・デュアメル、
【バランス・エンジニア】 ダニエル・マドレーヌ、
【オリジナルLP】ディスコフィル・フランセ DF 209-210
【リマスター】2014年、パリ、Art & Son Studio オリジナル・マスターテープより24bit/96kHzリマスター


マリー=クレール・アラン(Marie-Claire Alain)
1926年8月10日、パリ近郊のサンジェルマン=アン=レ生まれのオルガン奏者。父アルベールは作曲家兼オルガニスト、兄姉も音楽家という環境に育った。44年からパリ音楽院でマルセル・デュプレにオルガンを、モリス・デュリュフレに和声学を、プレ=コサードに対位法を師事する。50年、ジュネーヴ国際音楽コンクールに入賞。20世紀を代表するオルガン奏者として高く評価されている。バッハのオルガン作品全集の録音も3回にも及ぶ。2013年2月26日、86歳で死去。



今回J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ BWV 1014-1019を聴き思うは、録音は今日的水準からすれば随分古い。でも鮮度は全く落ちてはいない。当時のマイクロフォン、増幅器、調整装置、テープレコーダーというアナログ録音装置は今から見れば旧式ではあるが、かくも演奏家の熱演をしっかりとらえていたのかと思わせる立派さである。その意味においても長く残るべき録音であり演奏であると思った。
古い演奏も現在最新のテクノジーでカヴァーして復活させて頂きたいと切に願う次第である。ブラボー!

興味尽きないJ.S.Bach:BWV988(ゴールドベルグ変奏曲)に次の曲BW V989は・・・・

2021年11月14日 | バロック音楽・オーディオ一般

バッハのチェンバロ曲を聴いたのはバッハ :イタリア協奏曲 BWV 971(Bach, Johann Sebastian:Italienisches Konzert BWV 971)のカールリヒター演奏で聴いた記憶が最初あり、そしてBWV 978ゴールドベルグ変奏曲と続きBWV 979イタリア風のアリアと変奏 イ短調となるのであるが、最近まで余り聴かななったと言うより全く気にもしなかった。

バッハが、イタリア音楽を勉強していて、ヴィヴァルディやマルチェッロなどの協奏曲をクラヴィーア曲に編曲していた時代に作られたと言われている。

最近はオーディオの器材より音楽に興味が移行している様に思う、最新のオーディオ機材は貧困老人には手が出せる代物が少なく、ヴィンテージ物の機材も其処の価格もする、入手できるアンプも代わり映えもなく、最新の小さなスピーカーも変形模様の材料も変化している状態の中から、自分い合う物を見つけることも大変である。それもとびっきりの高額である。

筆者が思うは、兎に角バランス良く適度に鳴れば別に文句も無いのある。最終的には聴く環境により部屋から換えなければ満足する音質は得られないであろうと思うこの頃です。

音楽を楽しむには最低条件でとも思っている、東北の友人などは奥の細道の低価格品を集め楽しんでいる様ですが、訪ねた折に聴かせて頂いたが、纏った音を出していたが、但しバッハのカンタータの様な自然が重なり合う音の多彩なシンフォニーを求める事は不向きと言っていた。一つの部品のグレートアップは全体の影響が出てバランスを崩すと言う、最もな事だがつい少しでも「良い音」を求めバランスを崩している様にも思える。
確かにオーディオに関しては摩訶不思議な部分が多く伝説部分も多いため、最近の筆者は我が道を行く!が一番だと思い、「良い音楽」を一曲でも多く聴く様に心がけている。

いまだに良く聴く演奏者にWanda Landowska:ゴールドベルグ変奏曲があるが、音質は悪いが2回目の演奏はずいぶん良くなってはいるが、これを聴き出すと途中では止めず全曲聴いたしまう、これぞ良い音楽と言える。
音質の悪い曲を聴くのにどれほどの高価な装置が必要かと自問する???



最近CDの整理して気づいたことに吉田秀和氏も絶賛する名ピアニスト、アンジェラ・ヒューイットによる大好評のバッハ・シリーズに第11作目が登場。今回は、偽作の可能性がある作品でも遠慮なく取り上げているのが特徴で、イ長調のパルティータについても、偽作だとの考えが多いことから、『パルティータ集』のセットには収録せず、今回のアルバムで取り上げています。
その他、《無伴奏ヴァイオリン・ソナタ》第3番のアダージョ楽章であるBWV.968もW・F・バッハの編曲ではないかと推察されている曲ですし、3曲の断片からなる組曲ヘ短調、フーガハ長調も偽作の可能性が高いとされています。おそらく話題を呼んだクープランのシリーズと同様、ヒューイット自身がピアノに向いていると感じた作品を、真贋にこだわらず、あくまで音楽性のみで判断し抽出した結果ではないかと思われます。

アンジェラ・ヒューイット(ピアノ)Tamara Stefanovich (タマラ・ステファノヴィッチ)。ドイツの女性ピアニスト。1973年4月5日生まれ。
ニューヨークのカーネギーホール、ベルリンフィルハーモニー、東京のサントリーホール、ロンドンのロイヤルアルバートホール、ウィグモアホールなど著名なコンサートホールで演奏を行っている。。ウラディーミル・アシュケナージ、オスモ・ヴァンスカ、スザンナ・マルキなどの著名な指揮者とも数多く共演。2019年に来日した際には、ミューザ川崎シンフォニーホールで、ジョナサン・ノット指揮の東京交響楽団とともにリゲティ:ピアノ協奏曲の演奏を披露している。録音ではバルトークの2台のピアノ、打楽器と管弦楽のための協奏曲の録音が秀逸。またオランダの作曲家ハンス・エブラハムセンのピアノと管弦楽のための協奏曲の録音もリリースしている。

アンジェラ・ヒューイット、バッハ・シリーズ第11弾!
幻想曲とフーガ イ短調、他
 ■幻想曲とフーガ イ短調BWV.904
 ■イタリア風アリアと変奏 イ短調BWV.989
アンジェラ・ヒューイット(ピアノ)

中でもこのBWV.989曲を聴き思うは、バッハらしくなく、実に可愛い曲で、バッハのチェンバロ曲にはBWV772‐BWV994がある、今回のBWV.989は後半の曲でありゴルトベルク変奏曲の次に作曲した曲でもある。アンジェラ・ヒューイット(P)以外のピアニストも聴き比べてみようとの紹介である。



次に紹介するのはTamara Stefanovich (タマラ・ステファノヴィッチ)。ドイツの女性ピアニスト。1973年4月5日生まれ。
ニューヨークのカーネギーホール、ベルリンフィルハーモニー、東京のサントリーホール、ロンドンのロイヤルアルバートホール、ウィグモアホールなど著名なコンサートホールで演奏を行っている。。ウラディーミル・アシュケナージ、オスモ・ヴァンスカ、スザンナ・マルキなどの著名な指揮者とも数多く共演。2019年に来日した際には、ミューザ川崎シンフォニーホールで、ジョナサン・ノット指揮の東京交響楽団とともにリゲティ:ピアノ協奏曲の演奏を披露している。録音ではバルトークの2台のピアノ、打楽器と管弦楽のための協奏曲の録音が秀逸。またオランダの作曲家ハンス・エブラハムセンのピアノと管弦楽のための協奏曲の録音もリリースしている。




タマラ・ステファノヴィチ(ピアノ)
 1.-7.チャールズ・アイヴズ(1874-1954):ピアノ・ソナタ第1番(1901-1910)
 8.-15.ベーラ・バルトーク(1881-1945):ハンガリー農民の歌による即興曲 Op.20 Sz.74
 16.オリヴィエ・メシアン(1908-1992):「カンテヨージャーヤー」(1949)
 17.-27.ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750):イタリア風のアリアと変奏 イ短調 BWV989

【録音】
 録音時期:2018年6月21-24日
 録音場所:ベルリン、テルデックス・タジオス
 録音方式:ステレオ(PCM HI-RES /セッション)
 SACDハイブリッド
 CDのSTEREO / SACDのSTEREO / SACD SURROUND


自身による選曲のアルバム「影響」 SACDハイブリッド盤。タマラ・ステファノヴィチPENTATONE」レーベル第1弾となる新録音は自身スターファノヴィチハクの作品を連冨実ってなる



以前にも紹介はしたが、個人的にもお気に入りのコルネリア・ヘルマン(Cornelia Herrman)特にタイトルになっているJ.S.バッハ:イタリア協奏曲よりBWV989を聴く。

YouTube配信は残念な事にイタリア協奏曲しかありません。

1985年よりザルツブルク・モーツァルテウム音楽院でピアノを学ぶ。1996年、ドイツのライプツィヒで開催されたJ. S. バッハ国際コンクールで最年少19歳で最高位を獲得。また1999年ザルツブルクで開催されたモーツァルト国際コンクールでは特別賞を受賞。これまでにボッフム交響楽団、中央ドイツ放送室内フィルハーモニー、イスラエル室内オーケストラ、カメラータ・ザルツブルク、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団、リンツ・ブルックナー管弦楽団、ウィーン室内管弦楽団、日本国内ではNHK交響楽団、東京都交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、読売日本交響楽団、九州交響楽団、大阪センチュリー交響楽団、山形交響楽団、オーケストラアンサンブル金沢等と共演。
これまでにG. ボッセ、M. ホーネック、U. ムント、R. ノリントン、Y. スダーン、C. アルミンク、N. マリナー、J. ジャッド等の指揮で演奏している。オーストリアをはじめ世界各国でソロ、室内楽そしてオーケストラとの共演と活躍、ラジオ(ORF、NDR、MDR)録音も多数行っている。2006年には「N響アワー」にも出演。ビクターから発売された2枚のCDはいずれも高い評価を得ている。

近年の活躍には目を見張るものがあり、ソロ活動の他、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のメンバーとの室内楽、クリストフ・ゲンツ(テノール)とのコンサートなど、若手ピアニストのホープとして注目を浴びている。2012年7月には札幌で毎年開催されているPMFに招待され、ファビオ・ルイジ指揮のオーケストラと「ペトルーシュカ」の演奏の他、リサイタル、室内楽公演に出演、絶賛を博した。2012年6月、2013年2月には『バッハ:フランス組曲』ほかを、2014年6月には『バッハ:イタリア協奏曲』ほかを、2016・17年には『バッハ:パルティータ 第1集・第2集』を録音し、カメラータ・トウキョウより発売して高い評価を受けた。

ザルツブルクのミュージシャンの家族に生まれたコルネリア・ヘルマンは、ザルツブルクのイムレ・ローマン、ウィーンのノエル・フローレス、ブダペストのフェレンク・ラドスに師事し、アレクサンダー・ロンキッチ、マレイ・ペライア、アンドラーシュ・シフ、アルフレッド・ブレンデルからさらにインスピレーションを得ました。Cornelia Herrmannは、ライプツィヒで開催された国際JSバッハコンクールの最年少ファイナリスト兼優勝者であり、ザルツブルクで開催された国際モーツァルトコンクールで特別賞を受賞しました。2002年に彼女はザルツブルク音楽祭でデビューしました。



コーネリア・ハーマンは、チューリッヒ・トンハレ、ジュネーブのビクトリアホール、KKLルツェルン、リーダーハレシュトゥットガルト、ゲヴァントハウスライプツィヒ、市庁舎ハイデルベルク、ザルツブルクの大規模なフェスティバルホール、リンツのブルックナーハウス、パラオデラムジカバルセロナ、オーディトリアムナシオナルマドリードなどの会場にさらに参加しました。 、テルアビブの美術館、アクサナトイスタンブール、サラサンパウロ、国立美術館、東京のサントリーホール、ウィーン楽友協会、ウィーン楽友協会。

JSバッハによる完全なフレンチスイーツとCD「イタリア協奏曲」の彼女の録音は2013年と2014年にリリースされ(CAMERATA)、マスコミから高い評価を得ています。2017年初頭、JSBachのパルティータの最初のパートがリリースされ、レコード芸術によって「トクセン」(今月の選択)に選ばれました。パート2は2017年10月にリリースされました。さらに、彼女のディスコグラフィーには、シューマンとブラームスの作品の録音が含まれています。

2014年、Cornelia Herrmannは、ザルツブルク近郊のフシュル湖で音楽祭「MusiktageHundsmarktmühle」を開始しました。フェスティバルは室内楽に焦点を当て、16世紀の古い工場で演奏が行われます。2018年6月にはフェスティバルの第5版が開催されます。 
 


J.S.Bach: Italian Concerto

バッハ国際コンクールに最年少で最高位に輝いた経歴を持ち、フランス組曲とフランス風序曲の録音で好評を博したコルネリア・ヘルマンが、今作ではバッハの「イタリア」作品を取り上げます。
有名な「イタリア協奏曲」や「イタリア風のアリアと変奏」、ヴィヴァルディなどイタリア人作曲家の作品のバッハによる編曲他を収録。
イタリア、ウンベルティーデで、銘器ファツィオーリを使用しての録音です。

録音:2014年6月/聖クローチェ美術館(ウンベルティーデ、イタリア)
■曲目
 J.S.バッハ:
  [1]-[3] イタリア協奏曲 へ長調 BWV 971
  [4]-[6] 協奏曲 ニ短調 BWV 974(原曲:A.マルチェッロ:オーボエ協奏曲 ニ短調)
  [7] 前奏曲 ロ短調 BWV 923
  [8] フーガ ロ短調 BWV 951(T.アルビノーニの主題による)
  [9] フーガ イ長調 BWV 950(T.アルビノーニの主題による)
  [10]-[20] イタリア風のアリアと変奏 イ短調 BWV 989
  [21]-[23] 協奏曲 ト短調 BWV 975
(原曲:A.ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ト短調 RV316)

■演奏者
コルネリア・ヘルマン(ピアノ)

■録音
2014年6月/聖クローチェ美術館(ウンベルティーデ、イタリア)

BWV989を聴いて思うは、これぞまさしくピアノ練習のヴァイエルを卒業したお子様が是非挑んでいただきたい、可愛らしい曲にも思える、正確な指使い左手のテクニックも必要と思える演奏は素晴らしい練習曲、素人の筆者には感じたバッハらしい教育者が作った音楽の様に思えた。



〆はイタリア風アリアと変奏イ短調 BWV.989(1971年)グレン・グールド


探れば探るほど奥が深く、チェンバロ曲をピアノ演奏に変えただけなのにニュアンスも雰囲気も違って来る、当時のJ.S.バッハも思っても見なかった表現かもしれない。
BWV 989をグレン・グールドも演奏しているまとめての演奏で相当短い演奏ですがこれがまたいい味を出している、これも是非聴いていただきたいグールド独特の解釈も一度は聴きたいレパートリーです。ブラボー!

ハイレゾ音楽をKORG/DS-DACで聴く、今蘇る「ho'sLS3/5a」が奏でる上質なチェンバロ奏者Pierre Hantaïのバッハで検証する

2021年11月03日 | バロック音楽・オーディオ一般

ここで最近「古楽器演奏」というものの背景には「原典主義」というものがあり文章を引用させていただきます。

バッハ演奏における原典主義は、3つの段階を経て今日に至っています。それは先ず、「楽譜」すなわち作曲者のオリジナル・スコアの復元に始まり、それから、作曲者が直接意図していた楽器の復興、それから作曲当時の演奏習慣の復興という風に進んで行きます。

バッハの音楽というのは、バッハの没後、ほとんど演奏されなくなってしまいますが、1800年頃になると鍵盤の独奏曲を中心に、バッハの作品に対する興味が少しずつ盛り上がってきます。そして、1829年、メンデルスゾーンによって、「マタイ受難曲」が初演後100年という記念すべき年に復活上演されたことで、世の大衆がバッハの偉大さを知り、「バッハ熱」に火がつきます。そして、1985年にバッハ没後101年を記念して、バッハ全集という、バッハの全作品の楽譜を、後世の解釈を全く排除してバッハの書いた通り1音の省略も1音の付け加えもなく、復元した楽譜の刊行という、その後じつに半世紀を要した大事業が始まります。これに触発されて、チェンバロとかヴィオラ・ダ・ガンバといった古楽器に対する興味が次第に高まって、こうした楽器が復興されて行きました。
しかし、それは平坦な道ではなかったことは言うまでもありません。



今世紀のはじめの古楽復興運動は、先ず「音楽学者の実践」という学問的な側面、それからこの映画にも出てきますが、18世紀のドイツの大学における「コレギウム・ムジクム」を復興しようというアマチュア的な側面など、いろいろな要素が混沌としていました。その中から抜け出したのが、舞台裏でも大きな役割を果たした、チェロとヴィオラ・ダ・ガンバの演奏家アウグスト・ヴェンツィンガーでした。彼は、1933年、指揮者のパウル・ザッヒャーと共に、古楽の研究と専門的な演奏家の養成を目的とするスコラ・カントルムをスイスのバーゼルに設立しました。

そして、バーゼルから汽車で1時間ほど離れた南ドイツのフライブルクのフルート・リコーダー奏者であったグスタフ・シェック、同じくチェンバロやフォルテピアノの演奏家フリッツ・ノイマイヤーらと共に精力的な演奏活動を行って、様式的にも技術的にも完成度の高い演奏によって古楽の復活を広く世の中に印象づけました。やがてケルンにも、こうした古楽演奏家のグループが出来てきます。しかし、こうした動きは、第2次世界大戦の勃発で中断されざるを得ませんでした。

戦後まもなく、1948年に、20歳のレオンハルトが、スコラ・カントルムで学ぶためにバーゼルへやって来ます。バーゼルでチェンバロとオルガンを学んだ彼は、次に、ウィーンに移り、そこでチェンバロを教えながら指揮の勉強をするのですが、そこでアーノンクールと運命的な出会いをするわけです。レオンハルトとアーノンクールは、1歳違いで同じジェネレーションに属し、アーノンクールはチェロ奏者でした。彼らの演奏活動の中で、最も斬新だったのは、彼らが伝統的な音楽観を古楽器に応用しようとしたのではなく、昔の資料などを駆使しながら当時の演奏習慣についての知識を深め、それによって楽器の鳴らし方から演奏解釈に至る音楽演奏の広い領域で、全く新しい感覚を打ち出していったことでした。それは当然、旧い世代に属するヴェンツィンガーたちの演奏に対するスタンスとは違ったものでした。

そうした異なる音楽観をもった新旧のジェネレーションが、新しいジェネレーションの旗頭であるレオンハルトの指揮の下で協力し合っているという点にあります。最近の演奏に比べると、技術的にはまだまだの部分もあって、ときどき管楽器などが調子外れな音を出したりもしますが、こうした時代ならではの非常に気合いの入った活力のある演奏です。



以前にも私のブログで紹介したが、最近聴いていなかったピエール・アンタイの美しく奏でるチェンバロを再生する。

ピエール・アンタイ(Pierre Hantai)は、1964年パリ生まれ。1964年生まれのフランス国籍のチェンバロ奏者、指揮者である。
父親はハンガリー生まれの画家、シモン・アンタイ(Simon Hantaï, 1922 - 2008)で、抽象画、特にカンバスを丸めて、それによって絵の具が広がり、転写される技法で知られている。

10歳のころからバッハの音楽に熱中しはじめ、グスタフ・レオンハルトに触発されチェンバロを学び始める。当初は独学だったが、ほどなくアメリカ人のチェンバロ奏者アーサー・ハースの門下生となり、ごく若いうちからソロ、あるいは兄弟であるマルク・アンタイ(フルート)やジェローム・アンタイ(ヴィオール)とともに演奏活動を開始、数々の賞を受賞する。その後アムステルダムで2年間グスタフ・レオンハルトに師事し、同時に彼のアンサンブルでチェンバロ奏者として迎え入れられる。つづく何年かの間、アンタイは実に様々な音楽家たちや指揮者たちと共演してゆくこととなる。

フィリップ・ヘレヴェッヘ、クイケン兄弟、「ラ・プテット・バンド」、フランソワ・フェルナンデス、マルク・ミンコフスキ等の名があげられる。そして彼自身のアンサンブル「ル・コンセール・フランセ」を結成するに至る。

近年の彼はおもにソリストとしての活動によって世界中に知られている。ジョルディ・サヴァールはしばしば共演者に彼を指名しているが、彼自身も好んでユゴー・レーヌやセバスチャン・マルク(以上リコーダー奏者)、クリストフ・コワン、ジャン=ギエン・ケラス(以上チェロ奏者)といった友人たち、あるいはマルクやジェロームら兄弟たちを交えて室内楽を演奏している。
録音は数多いが、なかでもバッハの「ゴールドベルク変奏曲」「平均律クラヴィーア曲集」やスカルラッテイのソナタ集などMIRAREレーベルからのCDは近年における彼の代表作に数えることができる。
フランスを代表する気鋭のチェンバロ奏者、古楽演奏家として、今もっとも活躍が期待されるひとりである。

現代最高峰のチェンバロ奏者の一人、ピエール・アンタイによるバッハのゴルトベルク変奏曲、発売当時はグラモフォン・アワード、ディアパソン・ドール賞、テレラマ誌の「ffff」、ショック・ドュ・モンド賞を総なめにし、名実ともに高い評価を受けたアンタイの代表盤です!
チェンバロ奏者が必ずと言っていいほど挑むJ.S.バッハの大作をこれまでに二度録音しているアンタイですが、1回録音になります。今やすっかり『ゴルトベルク変奏曲』がレパートリーの十八番となっているアンタイの「原点」 ともいえるアルバムと申せましょう。2012年の来日リサイタルでも本作を演奏し、好評を博したアンタイ。本アルバムではケーテン時代のバッハが実際に弾いたとされるミートケ製チェンバロのコピーを使用し、全体的に溌剌とした明るい演奏を聴かせています。演奏時間は約77分半。



ゴルトベルク変奏曲:アンタイ(1992)
【収録情報】
 J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV.988

 ピエール・アンタイ(チェンバロ)
 使用楽器:1702-4年ベルリン、ミヒャエル・ミートケ製に基づく、1985年アムステルダム、ブルース・ケネディ製)

 録音時期:1992年6月
 録音方式:ステレオ(デジタル)

全体として速いテンポを特徴としているが、演奏様式は、師と仰ぐグスタフ・レオンハルト同様、一音一音を克明に刻んで作品の本質に迫るものである。
こうなると益々もう少し奥行きのある音が欲しくなります。オーディオマニアの苦しみなんでしょう。
使用アンプにより音質は変化する、おすすめは真空管アンプ使用が優れている。


以前聴いた音より兎に角透明度が増した音がする、KORG/DS-DACの織りなす音の再現の素晴らしさであろう、導入当時現在使用するLS3/5aの音質に疑問を持ち続け我が家に納品された物が欠陥品であったのかも知れず、細部に渡り点検しながら調整を行いスピーカージャックの亀裂から溶接部分が破損し原因が判明し全てを直した結果素晴らしいLS3/5aの音質が甦った、これは従来これに近い音だったように思うが今となっては定かでない。
Rogers スピーカー[BBC Monitor Speaker-LS3/5a 70th Anniversary Edition]

上記の写真は15Ωバージョン、WBT社製の入力端子を新たに採用し、技術を継承しながらも時流に合わせて進化した「LS3/5a 70周年記念モデル」
ボルトに「ROGERS 70ANN」の刻印、リアバッフルにはシリアルナンバー入りゴールドプレートが取り付けられています。

上記の写真は70周年記念モデルの裏側の写真です、筆者のLS3/5aの直し下記が修復後の写真です、濁り音も消え透明度が俄然良くなった現在のスピーカーである、当初から此の部分の改修がなされていれば、足掛け2年間、此のような苦労は不必要である、出荷時には点検は大切であることがよく理解できる。

Rogersは接続部分なども、堅牢な部品を吟味して使用している物と思われる。

2年前にデトックス品の「ho'sLS3/5a」を購入したが、筆者の思っていた音が鳴らなく改良を続けやっと最近LS3/5aらしい音が響きだした、正に美音が聴ける音に化けました。アンタイのチェンバロの澄んだ高音が鳴ったタンノイの広域とも競える美音に感激した瞬間でもあった。今後すべてのジャンルでの音楽が楽しめる音が蘇った。確かにこの商品は本来の素性はとても優れた物かも知れない。

今はやっと苦労し、各ユニット構成、ネットワーク構成など音楽を聴きながら調整を図り艶のある高音域、低音のふくよかな広がりを実現しました。



話は本題に、鬼才チェンバロ奏者ピエール・アンタイによる、バッハのイタリア協奏曲、イギリス組曲などライプツィヒ時代の鍵盤作品を中心にしたアルバム。
 
バッハは、ヴァイマール時代にヴィヴァルディを筆頭とするイタリアの協奏曲の形式に魅せられ、以降研究を重ね編曲を含めいくつかの作品を完成させました。特に『イギリス組曲』の第2番からイタリア・バロックのスタイルを模した音楽を書き、『イタリア協奏曲』はそうした研究の成果を存分に有しており、華やかなイタリア風の様式を1台のチェンバロで弾く意欲的な作品で、バッハには批判的であったヨハン・アドルフ・シャイベも、この作品には「単一楽器による協奏曲の模範」という賛辞を与えています。

ピエール・アンタイの演奏は、確かな構成力と絶妙なアーティキュレーションとアゴーギク、そして圧倒的な技巧による闊達とした華やかさが魅力。さらに『イギリス組曲』でもクーラント、ジーグなどでは、軽快で自由開放的、爽快な音運びで聴かせてくれます。

平均律クラヴィーア曲集に-ドイツ語 :ダスWohltemperierteクラヴィエ(オリジナル)またはダスWohltemperierteピアノ(モダン) - BWV 846から893は、2サイクルの指定24のプレリュードとフーガによって構成されるそれぞれ、バッハを。これらの2つのコレクションは、クラシック音楽の歴史の中で最も重要な作品の1つです。

2冊の本のそれぞれは、半音階の12の半音のそれぞれで前奏曲とフーガを提供します ; または、音楽、理論、教訓を同時に目的とする2冊の本のそれぞれに24の前奏曲と24のフーガ。各本は、ハ長調の調で始まり、ハ短調の調に続き、ハ長調 などが続きます。、24のメジャーモードとマイナーモードの色域全体を通過するまで。異名同音の場合は注意してください

 (例:CシャープとDフラット、またはさらにEシャープとF)、およびいくつかの例外を除いて、そのうちの1つだけが保持されます。
最初の本 ( BWV846からBWV869)は、1722年に原稿が完成し、1750年にバッハが亡くなるまでさらにレビューされ、作業される予定で、次のタイトルが付けられています(ドイツ語から翻訳)。

「平均律クラヴィーア曲集、または長三度またはC、D、Eと短三度またはre、mi、faの両方のすべての音と半音の前奏曲とフーガ。学びたがっている若いミュージシャンの練習と利益のために、そしてすでにこの芸術に精通している人々の楽しみのために。」と詳しく表記がある。



1722年、バッハは平均律クラヴィーア曲集の最初の本を発表しました。その目的は、メジャートーンとマイナートーンのそれぞれで前奏曲とフーガを合計24の前奏曲とフーガで提供することにより、気質の可能性を示すことでした。2冊目の本は1738-39年にさまざまな時期に構成された要素から作られました。最初の本のフーガinGマイナーは、対位法によって提供されるすべてのライティングトリックを使用しています。

チェンバロにバッハの平均律クラヴィーア曲集のバージョンが1つしかなかった時代は終わりました。ワンダランドフスカは、前世紀の初めにこの楽器を蘇生させました。彼女はバッハの本物の声を見つけたと思った。彼女はプレイエル社によって作られたチェンバロを持っていました。彼の楽器は、彼のガイドラインに従って設計されており、ピアノとオルガンの製作から受け継いだ歴史的な材料と重い機械を混ぜ合わせました。彼の想像力の純粋な製品、したがってこの「ハードウェアストア」サウンドは、音楽愛好家の世代全体を先延ばしにしました。

今日、チェンバロは人気があります。そして、ピエール・アンタイが平均律クラヴィーア曲集(最初の本)をホットケーキのように販売するのは偶然ではありません。フレンチプレスでの批判を受けたこのセットは、現在サウンドが獲得されている楽器に対する一般の人々の好みを体現しています。それはまた、バッハがどのように彼自身を異なって演じるかを明らかにします。数十年にわたって、写本、論文、時代のスタイルの研究によって養われたチェンバリストは、この音楽の最初の炎を再発見しようと努めてきました。楽器の音を綿密に復元することで修正するのは簡単ですが、18世紀にバッハがどのように演奏されたかを知ることは事実上不可能です。私たちの時代に戻ることは間違いなくより建設的です。

一方では、1972年に平均律クラヴィーア曲集を刻んだチェンバリストの教皇グスタフ・レオンハルトの微妙で力強く直線的な読み方です。それは、その算術数を同化したバッハを理解した男のビジョンです。特定のテンポの遅さにもかかわらず、時には博士号の考えを裏切る硬直にもかかわらず、グスタフ・レオンハルトはこれらの小さな形(前奏曲とフーガ)を完全に捉えた読みを構築します。そしてそれがその録音が参考として続く理由です。
反対に、ピエール・アンタイの翼のあるタッチ、音をむさぼり食うこの燃えるような息。彼の例だけでも、フランスのチェンバリストが今日の美的理想、つまり3千年紀のバロックと呼ばれるものをどれだけ反映しているかを証明しています。このバロックは、「奇妙な」を高揚させるために、単語の出典に戻るのが好きです。彼は、前例のない光の中で建築全体を照らす、思いもよらない細部を指差しながらうがいをします。平均律クラヴィーア曲集の興味を新たにする方法は?その視線を鋭くすることによって現在の考えの鏡にすぎません。



したがって、ピエール・ハンタイは、深淵の深さから揺れる、きらめく、または湧き出るのが好きなこのバロックを栽培しています。天国対地獄。神の声に直面している人間の声。彼は各プレリュードの影響を精査し、マイナーなフーガで超越するという感情的な本質を捉えています。自己の闇を模索しながら、自己を探求する。そして、それぞれのジェスチャーは、素材に命を吹き込み、肉体でそれを明らかにすることを目的としています。その輪郭を彫刻することによって、それは特定のマニエリスム、ここでの加速、そこでの減速などを逃れません:ニ長調のフーガはピッチングのくぼみによって迷惑になります。

レオンハルトのバランスの取れた視線に直面したピエール・アンタイは、音楽愛好家のサポートを求めて、ドアを開け、路地を掘ります。トラブルメーカーは教皇のように演じます-モノリスのようにヒエラティックなヘ短調のフーガを聞いてください。それは心に触れ、楽しませ、動き、瞑想で倒れます。グスタフ・レオンハルトが時間の経過とともに魂の扉をノックし、彼は感情の全範囲を断ります。彼はレコーディングスタジオへの出席について多くを語るタッチで彼のタッチをモデル化します:彼は聴衆のためではなくマイクのために演奏します。スピーカーをパチパチ音をたてるキーの上を指が全速力で走ります。彼は、まるで信仰の行為をしているように、それを共鳴させるために各曲の最後の和音を持っています。

この信仰の行為は、彼の実存的な願望を否定しない、より活気のあるバロック、より人間的なバッハの行為です。ピエール・アンタイがバーを非常に高く設定した場合、それは何よりも自分自身を追求する世代を反映しており、バッハの鏡の中で自分自身をよりよく封印することを考えています。そして、喜びはこの探求の本質的な原動力であり続けます。その読書は時の試練に耐えますか?

高く評価されているピエール・ハンタイは、1964年生まれのハンタイがハープシコードを研究し、平均律クラヴィーア曲集に参加しました。アーサーハースと。彼は最終的にSigiswaldKuijkenのLaPetite Bandの正規メンバーになり、JordiSavallとも頻繁に協力してきました。



ハンタイはバッハの音楽に精通しており、アンサンブルのメンバーおよびソリストとしてかなりの数の録音を行ってきました。おそらく、これまでの彼の最も印象的なバッハの供物は、ゴルトベルク変奏曲のオーパス111演奏であり、これは一様に熱烈なレビューといくつかの賞を受賞しました。

少し逸脱して、地元のレコード店の中古のゴミ箱でこの新しいセットを見つけたとき、私はとても幸運でした。セットがアルバカーキへの道を見つけるとは思ってもみませんでした。また、レコーディングが米国で配布されていない可能性もあるので、私は自分自身を幸運な男だと思っています。

変態公演は頑張っていますか?その質問に答える前に、彼が最初にレコーディングの世界に入って以来、私が持っていたハンタイの音楽制作に対する懐疑的な見方を説明する必要があります。私の見方では、変態は手を汚すのが好きではありません。彼は人間の感情の裏側と彼の快適ゾーンから遠く離れた存在の不安を見つける前向きな男です。

プラス面として、変態は通常、リズミカルな才能の概念を一貫して獲得している非常に流動的なプレーヤーです。したがって、明るい音楽は彼の強みを発揮する傾向がありますが、以下で説明するように、彼はこの分野で驚くほど失望しています。これらは私が熱意を持ってこの新しいバッハのパフォーマンスのセットをお勧めできない理由です:

ハ短調のプレリュードは、上部の声があまりにも凹んでいて、船尾と唸り声の重みで消えてしまうため、まったく集会を通過しません低い声。これは、音声の相互作用が効果的であるためには、各音声を聞く必要があり、ある程度のスペースが必要であることを忘れているように見えるエンジニアのステップに私が置く大きなバランスの問題を表しています。



JSバッハ(1685-1750)
平均律クラヴィーア曲集第1巻
Bach: Le clavier bien tempéré, premier livre
前奏曲とかフーガ第1番BWV846〜第24番ロ短調BWV869


ピエール・アンタイ(チェンバロ)
チェンバロ:ユルゲン・アンマー製作、1999年(1720
年にテューリンゲンで立てされた、無名のチェンバロ製作者、楽器のコピー)

録音:2001、2002年ハーレム



チェンバロの演奏で最高の演奏だと思います。音色、「間」など素晴らしい。第二巻目の発売が楽しみです・・・ブラボー!

ハイレゾ音楽を楽しむ、J .S .バッハ:チェロ組曲をヴィオラ・ダ・ガンバによる演奏をKORG/DACで検証する。

2021年10月24日 | バロック音楽・オーディオ一般


最近ショパンコンクールが終わる、筆者の好きなイリーナ・メジューエワによるショパン: ノクターン集をリッピングして聴いていると、以前注文したCDが配達された。

前回KORG/DS-DAC-10Rの導入し試聴を試みているが洗練されたような音とも言えるような正に音楽を楽しむ音が聴ける、と同時にケーブル接続部分が破損してターミナル部品交換してからすっかり聴き易くなったLS3/5aも良いが、ヴィオラ・ダ・ガンバ等の擦弦楽器の再現は10吋タンノイが独壇場、特にIIILZ Monitor GoldをGOODMANS AXIOM 80の箱に入れた据え置き型で聴くことチェロで聴くよりガンバのがエレガントな表情を音は美音が響く。

この際、KORGのDACとの相性も気になり色々試してみることにした。



確かにアキュレイトサウンドを追求する場合は素直な音質が程よいLS3/5aのエンクロージャーでの試聴が良いと思う、タンノイでは若干のホールトーンが強くホールで鳴る傾向があり、会場の良い席で聴く、正に音楽を楽しむ感じが強い傾向がある。一般的に若干ドンシャリ的な音が音質は良さそうに聴こえるが、長い時間の視聴にはナローレンジの音が疲れなく音楽を楽しむことができるようである。
音の追求にはLS3/5aはタンノイより勝るように感じるがKORGの導入で全体的には音楽を楽しむ傾向の音に変わって来たように思う。

筆者が昔24・5歳頃初めて聴いた、「アルヒーフ・プロダクション」は、ドイツ・グラモフォン社内に1947年に創立された音楽史専門のレコード・レーベルであるそうです(最初のリリースは1948年、ヴァルヒャのバッハでした)。 

「世界初」の古楽レーベルとして古楽振興のために発足し、当初はバッハ作品の全曲録音を目標としてスタートしましたが、その後、グレゴリオ聖歌からウィーン古典派までその領域を拡げたレーベルです。Viola Da Gamba 古楽演奏の先駆者ヴェンツィンガーによる ヴィオラ・ダ・ガンバの魅力も知った。

今もヴェンツィンガー演奏の数枚のアルヒーフLP盤を大切に所有している。



アウグスト・ヴェンツィンガー(August Wenzinger 1905-1996)は 30年代に歴史的演奏法の研究を先駆けて行った古楽界の草分けで、1934年に創立されたバーゼル・スコラ・カントゥルムの設立者の一人です。最初バーゼル音楽院にて音楽学、チェロを学びました。20才の時にヴィオラ・ダ・ガンバ(ヴィオール)の奏法や研究を独自に開始。

25才の時に友人や同僚たちと様々な古楽器を研究し、カベル・カンマームジークを設立するも政治的圧力にて断念。バーゼル・スコラ・カントゥルムは新設されたヴィオラ・ダ・ガンバ部門から、サヴァールをはじめ数多くのヴィオラ・ダ・ガンバ奏者を輩出しました。

アウグスト・ヴェンツィンガーは、ヴィオラ・ダ・ガンバで録音を行った最初のミュージシャンの1人でした。

ここに収録されているのは、ヴェンツィンガーの初期の録音で、当時としては珍しかったヴィオラ・ダ・ガンバの作品を主体に、彼独自の古楽器研究に基づいて演奏された貴重な記録です。
今聴くも此の上ない上品な音を奏でる、当時J .S.バッハの作品ガンバ・ソナタを聴き、すっかりこの音が好きになり、ヴェンツィンガーの演奏するレコードを購入した記憶が残る。



20世紀の古楽演奏史上に大きな足跡を残したヴェンツィンガーによる名録音。

 1.ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ第1番ト長調BWV1027
 2.ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ第2番ニ長調BWV1028
 3.ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ第3番ト短調BWV1029
【演奏】
 アウグスト・ヴェンツィンガー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 エドゥアルト・ミュラー(チェンバロ)
チェロと違った魅力があり表現力の優れた楽器として聴き手を感動させます。


此処でヴィオラ・ダ・ガンバについては、16世紀から18世紀にヨーロッパで用いられた擦弦楽器。フランス語ではヴィオール、英語ではヴァイオル、ドイツ語ではガンベと呼ばれる。 「ヴィオラ・ダ・ガンバ」とは「脚のヴィオラ」の意味で、楽器を脚で支えることに由来する。この場合の「ヴィオラ」は擦弦楽器の総称を意味する。



楽器ヴィオラ・ダ・ガンバの名前はイタリア語です。”ガンバ”とは「脚」という意味で、脚に挟んで演奏します。チェロも昔は足に挟んで演奏しましたが、今は底にエンドピンが付いていますので、足で楽器を支えることはありません。トレブル、テナーなど楽器大きさによって音域が異なり、脚に挟んだり膝に乗せたりして演奏します。ちなみに、バス・ガンバがチェロと同じ音域となります。ガンバの弦の数は6本もしくは7本が主流、チェロは4本です。

弓の持ち方も異なります。チェロは上から弓を掴んで演奏しますが、ガンバは下からすくって、お箸を持つように弓を持って演奏します。これにより音質は違うように聴こえるようです。



18世紀後半に貴族社会が没落し市民が台頭してくると、音楽の主流は宮廷からコンサートホールへと移行します。構造的に大きな音の出せないガンバは新しい時代の音楽的要求に応えることができず、ヴァイオリンやチェロに取って代わられてしまいました。19世紀末になると古楽復興の動きが起こり、それとともにヴィオラ・ダ・ガンバにもまた光が当てられるようになりました。当時の楽譜も次々と掘り起こされ、研究も進み、先達の努力によってガンバ愛好家の輪が広がりつつあります。

ヴィオラ・ダ・ガンバの曲は15世紀末~18世紀末のイギリス・フランス・オランダ・ベルギー・ドイツ・オーストリアスイス・イタリア・スペインと非常に多岐にわたります。

まずはイギリスのコンソート音楽。16~17世紀、主にイギリスで流行したガンバによる合奏曲です。各パートをそれぞれ一台のガンバが受け持ち合奏します。ヴィオラ・ダ・ガンバだけで織りなす柔らかな音色・ハーモニーが何とも言えない魅力です。やさしい曲・パートもあるので、初心者の方も楽しむことができます。



以前にも紹介したがパオロ・パンドルフォ(Paolo Pandolfo)ローマ出身。

ジャススクールにてコントラバスを学んだ後、スイスのバーゼル・スコラ・カントルムにて、J.サヴァルに師事。ソリストディプロマを取得。82年より90年までサヴァル主宰の「エスペリオンXX」メンバー。92年よりガンバアンサンブル「ラビリント」を結成、ディレクターを務める。現在、母校にて教鞭をとる。スペインのグロッサより「J.S.バッハ無伴奏組曲(チェロ組曲の編曲版)、「M.マレ ヴィオール組曲集」をはじめとする数々のCDが発売されている。これからのガンバ界を担う名手として、世界中で活躍中。

鬼才パオロ・パンドルフォの『ソロ』が復活!ヴィオールによる空間と時間の旅行記と題してヴィオラ・ダ・ガンバの鬼才パオロ・パンドルフォが1997年9月にレコーディングを行った名盤『ソロ』が、グロッサ・プラチナム(Glossa Platinum)から復活!16世紀のイタリアとスペインからブリテン諸島を経て、ルイ14世時代のフランスに渡り、18世紀ドイツの宮廷へと続くパンドルフォの『ソロ』。J.S.バッハの無伴奏チェロ組曲第4番のヴィオラ・ダ・ガンバ編曲など、90年代後半の時点ですでにヴィオラ・ダ・ガンバの新しい可能性を追求していたパンドルフォには改めて驚かされます。



 【収録情報】
 『ソロ~ヴィオラ・ダ・ガンバのための音楽』
  ・作曲者不詳:ラ・モニカのアリア
  ・オルティス:パッサ・メッソ・アンティーコによるレセルカーダ
  ・オルティス:パッサ・メッソ・モデルノによるレセルカーダ
  ・コーカイン:ザ・パンクス・ディライト
  ・ヒューム:パヴァン
  ・サマート:ダフネ
  ・サマート:おお苦しめないでくれ
  ・コーカイン:さあ、一緒に暮らしておくれ
  ・ド・マシ:プレリュード
  ・マレ:戯れ
  ・マレ:人間の声
  ・サント=コロンブ:ロンド形式のエール
  ・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調 BWV.1010(ヴィオラ・ダ・ガンバ編)
  ・アーベル:アルペジアータ(プレリュード)
  ・アーベル:アダージョ
  ・アーベル:アレグロ
  ・パンドルフォ:ア・ソロ

 パオロ・パンドルフォ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
  録音時期:1997年9月
  録音場所:スペイン、サン・ロレンソ・デ・エル・エスコリアル
  録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

此処での聴きどころは勿論J.S.バッハのチェロ・ソナタである、今までチェロでの演奏が多いのですが、今回ヴィオラ・ダ・ガンバでのソロ演奏に興味が出た。

本日の本題日入りましょう、少し前置きが長すぎましたことにお詫びします。



そしてヴィオラ・ダ・ガンバでのソロの演奏者を探す、ミリアム・リニョル -Myriam Rignol (1988-)/バス・ド・ヴィオール(音質はチェロと同様の音質に近い)によるバッハ:無伴奏チェロ組曲を聴く。

いずれもフランス出身のミリアム・リニョルとマティルド・ヴィアル、ヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)を操る同年代の名手2人による、サント=コロンブとマラン・マレの師弟をテーマとしたアルバム。ヴェルサイユの自主レーベルから自身がメインとなるアルバムのリリースは、2人ともこれが2枚目となります。

ヴィオールならではの細やかな表情がぴったりと重なる息の合ったデュオが大きな魅力で、前半はフランス古来の伝統どおり通奏低音なしで2つのヴィオールのみ、後半ではテオルボが加わってマレのト長調の組曲、さらにクラヴサン(チェンバロ)が加わり「フォリア」へと繋ぐ構成となっています。



この2人の作曲家の関係を描いた映画『めぐり逢う朝』でも印象的に使用された「フォリア」は、元々ヴィオール独奏と通奏低音を想定した作品ですが、ここに収められた演奏ではヴィオール2人の立場が随所で入れ替わり、独奏が引っ張るよりもアンサンブルが一体となった音楽づくりが、好感の持てる新しさです。
フランスの宮廷楽器ヴィオールによるフランス式組曲の無伴奏を見つけCD購入しリッピングして楽しむ。

バッハの『無伴奏チェロ組曲』は、イタリア由来の楽器であるチェロのための作品ながら、ヴェルサイユに宮廷を構えたフランス王室に由来するフランス流の舞踏組曲形式で構成されています。
17世紀にリュートやヴィオール、クラヴサンなどの演奏家=作曲家たちが好んだ形式ですが、この点について徹底してフランス古楽の側からアプローチを試みたユニークかつ高水準なアルバムが登場しました。

ルイ14世やバッハの時代にも使われていたフランスの歴史的建造物を録音の舞台に、バス・ド・ヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)を用いてこの作品全曲を録音したのは、フランス出身の名手ミリアム・リニョル。ヴィオール界の大御所フィリップ・ピエルロの主宰するリチェルカール・コンソートや、フランス古楽シーンの最前線を行く気鋭団体ピグマリオン、アンサンブル・コレスポンダンスなどで中心メンバーとして活躍中であるほか、川久保洋子、ジュリアン・ヴォルフスらとの室内楽グループ「レ・タンブル」の一員としても数々のディスクで高評価を博してきた俊才です。



※各組曲は移調されていますが、ピッチが標準よりもほぼ全音低いため、第1、2、3、5組曲については、ほぼ原調で響きます。(輸入元情報)


【収録情報】
 Bach: 6 Suites
 Myriam Rignol (viola da gamba)
 J.S.バッハ:バス・ド・ヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)による無伴奏チェロ組曲 全曲
 Disc1
  ● 組曲第3番ニ長調(原調:ハ長調) BWV.1009
  ● 組曲第2番ホ短調(原調:ニ短調) BWV.1008
  ● 組曲第4番ト長調(原調:変ホ長調) BWV.1010
 Disc2
  ● 組曲第6番ハ長調(原調:二長調) BWV.1012
  ● 組曲第5番ニ短調(原調:ハ短調) BWV.1011
  ● 組曲第1番イ長調(原調:ト長調) BWV.1007

 ミリアム・リニョル(バス・ド・ヴィオール=ヴィオラ・ダ・ガンバ/ピッチ A=400 Hz)
 録音時期:2020年11月16-21日
 録音場所:フランス、ヴェズレー、シテ・デ・ラ・ヴォワ
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)



これらの組曲が「なぜヴィオールで演奏されるのか」については、ライプツィヒ・バッハ協会の名誉会員ジル・カンタグレルやリニョル本人による解説でも説明されていますが、何より演奏解釈そのものが圧倒的な説得力に満ちていて、さながらバッハが当初からこの楽器とフランス音楽らしさを意識していたのではないかと思えてくる仕上がり。

考え抜かれた曲順も効果絶大で、このあまりに有名な傑作を新たな角度から見つめ直す絶好の機会となるでしょう。20年ほど前にリリースされた、イタリアの名手パオロ・パンドルフォによるガンバ版とも異なる視点からの「フランス流儀のバッハ無伴奏」。「ALPHA」レーベルで創設初期から活躍してきた敏腕技師アリーヌ・ブロンディオの適切なエンジニアリングも光る逸品です。



中を開くと素敵ないかにもバロック様式絵画が印刷してあり、すぐに聴きたくなる雰囲気が嬉しくなる。

J.S.バッハ(1685-1750)
1685年:アイゼナハで誕生。1700年:リューネブルクに移り、修道院付属学校の給費生として生活。1703年:ヴァイマルの宮廷楽団に就職。1707年:ミュールハウゼンの聖ブラジウス教会オルガニストに就任。同年、マリア・バルバラ・バッハと結婚。1708年:ヴァイマルに移って宮廷オルガニストに就任。

1714年:楽師長 【新編名曲名盤300】
無伴奏チェロ組曲もケーテンの宮廷楽長時代に作曲された曲であり、バッハの器楽曲はこの5年間の時代に作られたものが圧倒的に多く残る、神がバッハに遊びの時間を下さった様にも思う大切な時間と思うのは私だけなのであろうか・・・
【生涯】
1685年:アイゼナハで誕生。
1700年:リューネブルクに移り、修道院付属学校の給費生として生活。
1703年:ヴァイマルの宮廷楽団に就職。
1707年:ミュールハウゼンの聖ブラジウス教会オルガニストに就任。同年、マリア・バルバラ・バッハと結婚。
1708年:ヴァイマルに移って宮廷オルガニストに就任。
 1714年:楽師長に昇進。
 1717年:ケーテンの宮廷楽長に就任。
 1720年:妻、急死。
 1721年:宮廷歌手のアンナ・マクダレーナ・ヴィルケと再婚。
1723年:ライプツィヒの聖トーマス教会の音楽監督に就任。
1736年:ザクセンの宮廷作曲家に任命。
1741年:アントニオ・ヴィヴァルディの葬儀に参加。
1747年:ベルリンのフリードリヒ大王の宮廷を訪問。
1750年:死去。



バッハの組曲は彼のフランスのアイデンティティを最も代表するものでしょうか?1720年頃にドイツのケーテン宮廷でブランデンブルク協奏曲のようにフランコフィールとガンビストのために作曲された彼らは、ミリアム・リグノールのビジョンと活気に満ちた具体化の中に、ヴィオラ・ダ・ガンバを超越した紛れもないフランスの味を見出します!

ベルサイユでバッハを響かせる楽器に卓越した才能が出会うと、ルイにとってとても大切なダンスのリズムが、他に類を見ないポリフォニーで、ヨハン・セバスチャンが太陽王宮で眩しくなります・・・



バッハの『無伴奏チェロ組曲』は、イタリア由来の楽器であるチェロのための作品ながら、ヴェルサイユに宮廷を構えたフランス王室に由来するフランス流の舞踏組曲形式で構成されています。17世紀にリュートやヴィオール、クラヴサンなどの演奏家=作曲家たちが好んだ形式ですが、この点について徹底してフランス古楽の側からアプローチを試みたユニークかつ高水準なアルバムが登場。

ルイ14世やバッハの時代にも使われていたフランスの歴史的建造物を録音の舞台に、バス・ド・ヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)を用いてこの作品全曲を録音したのは、フランス出身の名手ミリアム・リニョル。



兎に角ミリアム・リニョル演奏のヴィオラ・ダ・ガンバのバッハのチェロ・ソナタの音が深く聴こえる、今までチェロで聴いたが丁寧な演奏もさる事ながら、バス・ガンバの深みのある音色は特質物の感じがした。最初はLS3/5aで聴いていたが、やはり弦楽器の演奏はタンノイの独壇場になる、これがオリジナルのIIILZで奏でる音とは違い据え置き型の箱かと思う、GOODMANSオリジナルのA.R.U.180を使用する事による音は違うようだ。

アルバムの最後を飾る、特に馴染みのある組曲1番では今回感じた音はLS3/5aを切り替えた時、確かにタンノイの音が当に古楽器特有の音の臭いを感じた。
低域の音もしっかり響き満足な音が聴ける、此のような体験は初めてのことである、KORG/DACも関係はあるのであろうか・・・?

リッピングして試聴は良い感じの音に聴こえる、ブラボー!



追伸
最後にオーディオ仲間から一通のメールが迷い込んだ内容は以下の通りです。

「アンプのネジ部すべてに”スクワランオイル”を塗布するまあ~ビックリ。。
低域から高域までの分解能が滅茶苦茶良くなり、いままでしょうもないな~と思っていたウエスモンゴメリーのCD(BOSS GUITAR)が楽しく聴けるのです。
これはもしかして これ1台でいいかもしれん と思い始めました。

原理的な所はこれから分析をしてみようと思いますが、筐体が込み入っている 一体形レシーバーなどにはうってつけでしょうね。
合わせて、締め付けトルクも統一したので、それも相乗しているかもです。」

これは簡単で早速”スクワランオイル”をお取り寄せ、一度試そうと思います。オーディオとは例えば一本のビス一つの材料の違いで音も変わると言われる不思議な事がオカルト的に起こることもある様です。