伝統ある英国の10吋ユニットで聴く、音楽の父のJ.S.バッハ音楽を知る喜び・・・

音楽好きのIIILZ Monitor Goldユニットの箱を改良して楽しむダメオヤジ金ちゃんです。

いつも元気、いまも現役ジャズクラリネット奏者北村英治のスイングを楽しむ。

2022年01月27日 | JAZZ・ボサノヴァ

北村さんのジャズクラリネット演奏はとにかく大好きである、オーディオ機材を変更するとどの様な音に聴こえるか試すことが多い、昨年も古いCD購入した記憶が残る。クラリネット独特の旋律の美しさとスイングジャズ独特の気品に満ちたビブラートも絶品である。

30年前よりクラシックのクラリネット奏者村井祐児先生に基礎を学び、昔はたまには楽器を持ち替えての演奏、サックスの演奏も最近はしなくなり、一層旋律が綺麗にアドリブも自然に聴こえるプロの演奏ですね。



先日プリアンプAiyimaT7の導入しパワーアンプも少し改良し、音質も不具合もなく、本日は北村節が気分よくスイングしている。実に楽しい時間である。

特に真空管独自の音の表情が自然に広がるハーモニーの美しさは音楽に没頭できる事は是非一度体験すると病みつきになる、スイングジャズ独特のノリのよさの味わいは実に気分爽快である。
我が愛機6CA7をダブルプッシュで駆動するLUXKIT A3500から音が出なくなり、顔色がアオくなり驚いたが簡単な修理で治りホットした。LS3/5aでジャズ音楽を聴くにはシングル300Bのパワーアンプのより力強く聴こえる。また石のアンプは確かにシャープなソリットな音は魅力だが筆者には長い時間聴くには火屋のナチュナルな音を好んでいる、正に音の好みは十人十色です。



昨年ベニー・グッドマン作戦~あの名演が蘇る!<1963年録音>クラリネットの名手北村英治を迎えての、"キング・オブ・スイング"ベニー:グッドマンの名曲集の再リリース!
迫力あるスイング・ナンバー

昨年亡くなった原信夫の生のジャズは既に聴けなくなった。



シャープス・アンド・フラッツのフル・メンバー(Tp.4,Tb.4, Sax.5, Pf. B. Dr.)のほかに、クラリネット・ソロ:北村英治、ヴァイブ:増田一郎、ギター:永田暁雄という拡大編成で録音した、ベニー・グッドマンの名曲集。
これまでコンボ編成で演奏していた「あなたの思い出」「ロージ・ルーム」「チャイナ・ボーイ」をビッグ・バンド編成に書き改めて録音を試みた名盤。



シャープス・アンド・フラッツのフル・メンバーの他に、
 クラリネット・ソロ:北村英治、
 ヴァイブ     :増田一郎、
 ギター      :永田暁雄という拡大編成で録音した、
ベニー・グッドマン名曲集。
 1.レッツ・ダンス
https://www.youtube.com/watch?v=2eez2iKtD50
 2.エアメイル・スペシャル
 3.サヴォイでストンプ
https://www.youtube.com/watch?v=YOm3lcM_l0Q
 4.あなたの思い出
 5.ドント・ビー・ザット・ウェイ
 6.キング・ポーター・ストンプ
 7.ビューグル・コール・ラグ
 8.ローズ・ルーム
 9.チャイナ・ボーイ

ここで本家のMemories of You #2 - Benny Goodman 1980を挟むのも面白い構成ですぜひ聴き比べも楽しいですよ!
https://www.youtube.com/watch?v=zU-8NirkF0I



ここで改めて北村英治プロフィール1929年4月8日東京生まれ。スウィング・ジャズ系のベテラン・クラリネット奏者。南部三郎、守安祥太郎などのバンドを経て、54年に自己のバンドを結成。57年に来日したクラリネット奏者ベニー・グッドマンと共演。その後、モダン・ジャズも研究する。78年から約10年間モンタレー・ジャズ祭へ連続出演した。以来、米国をはじめ、インド、オーストリア、スウェーデンなど海外でも演奏する機会が多い。録音は膨大にある。

本日行きつけのショップから以前注文した北村英治のCD「ヴィンテージ」の入荷の連絡があった、もちろん現在は廃盤でピアニストがあのエディ・ヒギンズと言うところも、是非一度ゆっくり聴きたかったアルバムでもある。



北村は終戦直後の中学校(慶應義塾商工学校)3年生だった北村さんの担任は、後に国文学の大家となる池田彌三郎だった。復員直後で坊主頭だったのを隠すために赤いベレー帽をかぶって授業をしていた。銀座の天ぷら屋「天金」の次男坊として生まれた池田先生は気風(きっぷ)のいいべらんめい調で生徒から人気があった。試験前にゴマすりに新富町にあった池田先生の家を級友と訪れた北村さんたちは先生との徹夜麻雀で試験の成績はボロボロ。先生は「社会勉強だ!今後は考えて行動しろ!」とすましていた。
その後、慶應義塾大学時代にジャズクラリネットで腕を上げた北村さんは、学校まで誘いに来た南部三郎に大学を中退してプロになるよう勧められ、1人で決めかねて教員室へ。池田先生は「なんだおまえ、楽隊に成り下がるのか。大学辞めてもったいないと思わないのか。そんなので食っていけるのか」と言われたそうだ。
そこで北村さんは「月給3万円もらえるのです」と言った。当時、サラリーマンの初任給が数千円の時代に破格の額だった。驚いた池田先生は「なんだそれは、泥棒か!それならおまえ、学校辞めてプロになっちゃえ。どうせ勉強も見込みがないから」と言われた。



南部三郎のバンドを辞めて「キャッツハード」という自分のバンドを組んだ。ところがマネージャーに出演料を持ち逃げされてしまい、日々の稼ぎをすべてバンドメンバーへの返済にまわした。お金に困って麹町の安いアパートに引っ越し、鍋窯を質に入れて、ジャガイモと玉ねぎばかり食べる生活が続いた。
 そんなとき助けてくれたのが大橋巨泉だった。巨泉は早稲田大学の学生でありながら、銀座のテネシー(ジャズ喫茶)でプロ顔負けの解説と司会をしていた。一度読んだ本の内容はすべて覚えているほど頭がよく、実に面白い男だった。北村さんが笑ってしまうほど負けず嫌いなところがあって、一緒に釣りに行くと北村さんより釣れるまでやめなかった。と話しておられるそうです。

モンタレー・ジャズ祭に19回出演した唯一の日本人
モンタレー・ジャズ・フェスティバルというのは、アメリカ・カリフォルニアで行われる世界最大級のジャズの祭典だ。歴史は古く、メイン会場は競馬場で7,000人のジャズファンが世界中から集まる。創設者のジミー・ライオンズが来日した際、北村さんに招聘の声がかかった。1977年に初めて出演してジョン・ルイスとのデュオで「ボディ・アンド・ソウル」を演奏した。終わると客席の7,000人が総立ちになって拍手した。
その晩、夕食に行ったレストランでも「おお、エイジだ!」といって、拍手してくれるお客さんがいた。翌年も招かれ、合計19回の出演となった。モンタレージャズ祭はヨーロッパやオーストラリアの大ジャズ祭に招聘されるきっかけをつくってくれた。

51歳のとき、一回り年下のクラシッククラリネット奏者(当時、東京芸大教授)の村井祐児先生に教えを請うた。「生涯現役であるならば音の幅を広げなければ」と願ったからだ。
北村英治さんは現在91歳になり益々お元気で、30年前よりクラッシックの演奏者村井祐児に弟子入れしクラシック、いやクラリネットの基本を教わった様です。筆者が思う老いて益々元気で艶めいていらっしゃる、昨年は原信夫さんもお亡くなりになり、スイングジャズファンとし寂しく感じる様になった。



誠に残念なことに「ヴィンテイジ」のYouTube配信はありませんがスコット・ハミルトンとの共演のYouTubeをお楽しみください。

オランダの民家を描いた絵は、CD「ヴィンテイジ」のジャケットに使った「最近はあまりやっていないけれど」と言うのは彫金の趣味。クラリネットのリガーチャ(リードの留具)は銀製の自作で、鎚目(つちめ)模様のシルバーの指輪も右手の小指に光っていた。「要するに遊んでいたいだけです」と肩に力を入れず、おおらかに実に人生を楽しんでいる様子だ。

CDの開封で驚く、なんと金色のCDであった、CDさえ高価に見える。これは大切にしなければならない、リッピングして大切に保管しよう。



今回調整も済み激安の支那製AiyimaT7NOプリアンプの実力は素晴らしい。現在プリアンプに不満を感じ真空管のキットを物色中であったが、当分このAiyimaT7を楽しむことにする。確かに見た目はチープだはあるが実力が勝る。
そこでLS3/5Aからスピーカーを変えて聴く、IIILZ Monitor GoldのユニットをGOODMANS AXIOM 80の箱に移植し魔法のアコースティック・レジスタンス・ユニットが付いたシステムでの試聴は原寸大の生の様な演奏が広がる、北村のスイングジャズの演奏に溶け込んでいく様である。なるほどこれがヴィンテージジャズであると納得するのである。

演奏するメンバーも筆者の好きなピアニスト、エディ・ヒギンズも加わり思わず聴き惚れ時間の経過することも忘れる至高の時間である。
ドラムレスのCDをタンノイのユニットに換えて聴くと遠山晃司(b)ベース捌きがが俄然光って聴こえる。

2020年の北村の誕生日に演奏した元気な姿である。


「ヴィンテイジ」
01. イッツ・ビーン・ア・ロング・ロング・タイム
02. 恋人よ我に帰れ
03. ナイチンゲイル・サング・イン・バークリースクエア
04. 我が心のジョージア
05. 枯葉
06. マチルダ
07. Love



北村英治(cl)
スコット・ハミルトン(ts)
エディ・ヒギンズ(p)
遠山晃司(b)
スコット・ハミルトンは若くしてデビューし、すぐ世界から注目されスターとしての地位を保ちつつ今日に及んで居る。ただひたすら素晴らしい音色とフィーリングでスコット・ハミルトンの世界を繰り広げ、世界中の人達に愛されて居る。現在の彼のプレイは正に熟成されて居ると云えよう。

確かにこの様なスローテンポなジャズ音楽を満喫できるのは、現在筆者所有のGOODMANS AXIOM 80の箱に10吋のIIILZ Monitor Goldユニットを組み込み試聴するが、実にスローテンポのジャズ音楽はベストマッチングしている様です。勿論クラシック音楽も良いがこの手のジャズは実に小気味良くエンクロージャーが鳴る様である、自然に体がリズムに合わせ乗ってくる事を覚える、楽しくノリの良いおジャズは実にリフレッシュできますね!



北村曰く、この話が持ち上がってから私はメンバーの構成を考えて見た。スコットは私に任せると云って居るが責任は重大である。決めかねた私は再度スコットに相談し、ピアノはエディ・ヒギンズ氏にお願い出来ればと云うことになった。スコットが丁度6月にエディ・ヒギンズと来日するので、スケジュールをプロモーターの西蔭氏に打診して、レコーディングの話をした所、西蔭氏が「エディさえOKならスケジュールを空ける様にして、僕も協力するよ。」と云って呉れたのでスコットを通じてエディに連絡をとってもらった。

私にとっても願ってもない事なので、これが実現すればきっと大勢の人達に喜んでもらえるCDが出来るだろうと大いに胸をふくらませたと語っている。



余談ではあるがアンプを筆者の300BアンプSV-501SEに変えて聴くとクラリネットの音が実に生々しく聴こえる、E L34と300Bは真空管の大きさが違う為大きな300Bが勝って聴こえるじゃないかと与太話でもなろうが・・・。

実はSV-501SEでJAZZを聴く場合は簡単な手品を使う6BM8(ECL82)の球をAmperexの笛吹童子に交換して聴いている、少し粘りが出るような感じがする。残念なことにシルクスクリーンにてプリントされた笛吹童子が消えかかっている油性塗料なら消えないのに残念である。
まあ気分的な問題かもしれないが・・・?オーディオは謎めいたところが多いことも面白い!



冗談は兎も角サンバレー(SV-501SE)300Bシングルパワーアンプの特徴はクラシックを聴かれるとき「疲れるなぁ」って思われている方には一度聴くとやさしい音が聴ける、優れたアンプかもしれないと思ってます。スイングジャズにも相性は良いと思います。

知らぬ間に石のアンプに変わり、現在年代物のLUXKIT A3500と2台で聴き分け使用に至るが、当分はこの2台の火屋のアンプを大事に扱って長く聴きたいと思っている。真空管は石のアンプと比べ確かに球独特の寿命はあるが、意外と長持ちする様ですよ。



 今アルバムの目玉にピアニストのエディ・ヒギンズは円熟した最高のプレイを聴かせてくれるのでこのコンビは大いに期待の出来るものだと思った。有り難い事にエディ・ヒギンズからの返事もOKが出てこのレコーディングが出来た訳だ。
始めにスコットと話した様にソフトな感じのものをやりたかったのでドラムは無しで遠山晃司のベースだけにした。彼もベテランの音楽を知り尽くした最高のベーシストである。きっとエディもスコットも気に入って呉れると思った。

スコットにスタジオは秋田の大潟村だと話したら是非家族も同行したいと云うので、たまにしか会えない奥方や子供達と一緒に過ごせるのならばと私も大賛成した。そのせいもあってかレコーディングでもスコットのプレイは実に温かいものを感じさせた。勿論エディ・ヒギンズと遠山晃司も最高のプレイをして呉れた。時間に追われてと云う感じがないので気楽に良いプレイをしてもらえたと思う。それだけに味のあるスコットやエディの最高のものが随所に光って聞くことが出来る。やはり熟成された人達だからかもしれない。

ドラムレスのカルテット作品。スコット・ハミルトン、エディ・ヒギンズ、北村英治と、クールで都会的な音色が魅力のテナーマン、スコット・ハミルトンのまろやかなプレイが魅力の一枚。過去にも書いたが、北村英治のリーダー作は本当にはずれがない。どれもすばらしく柔らかで美しい。
いつまでも素敵な演奏を続けていただきたいと思う次第です、ブラボー!