最近暑い日が続き、天候の良き日は早朝に愛犬モジャ君との散歩も6時前には済ませる様に散歩してます、帰ると嬉しそうに一緒にシャワーを浴びながら水を沢山飲みます、後は涼しい部屋で、モジャ君の濡れた毛を乾かし朝のルーティンが終了する。昨夜は帰りが明け方の為散歩はジュニアに行ってもらった、歳と共に徹夜まがいの仕事は敬遠したくなるのである。
筆者愛用のキット屋の製品でSV-501SE2004年製を使用しているがドライバー段にはブラウン管時代に音響的に活躍した3極+5極複合管の6BM8が使用するが、今回東芝製に替えてみました。中央にあるメーターは、300Bのプレート電流を見るためのもの。メーターの左右に小さく見える半固定VRで電流を調整し試聴します。右左のマイナスビスを小さなドライバーでバランスを整えて音楽を楽しむシステムである。
特に筆者所有のIIILZ Monitor Goldとの相性も良く、最近アンプ類等のコンデンサーにレプトンパワーコンダクターグリースを塗り暫くして実にピアノの音が涼やかに聴こえる様になり、効果がある様に思えた。
この話は真空管について伺った話であるが、戦後国産の真空管に付いては先ずは一番がマツダ製品であり同等もしくは次が東芝の真空管が良いといわれている、そして次GA松下の真空管の品質は良かった様です。
その訳は実にバランスの数値が安定し、特に東芝等は箱の中から何を選ぶもペアー管となる均一性があると言っていた事を思い出す。これについては製造メーカーとして重要な事で均一性の数値に拘り平均化する数値は変わらない。それは音質にも通用することの様にも思った、何も使用していけば徐々に数値は変わるのであろうがこのような数値の均一化の技術は国産メーカーの誇りでもある様に思った、世界各社の誇る真空管メーカーもこの様なバランスの良い製品は少ないと言われていたことは確かである。
以前から気になっているチェロの新約聖書と言われるるベートーヴェンチェロソナタを聴くことにする。取り分けベートーヴェンが作曲したチェロソナタは全5曲、20代半ばの第1番・第2番(作品5)、30代後半の第3番(作品69)、40代半ばの第4番・第5番(作品102)がある。昔から有名なベートーヴェン: チェロ・ソナタ全曲の演奏を聴き比べてみる。
勿論皆様お馴染みのパブロ・カザルス(Vc)R.ゼルキン(P)と言えば定番中の定番とも言える演奏であろう。録音も1953年頃とされ実に古い演奏でもある。
しかし演奏は素晴らしくカザルス独自の力強さが大変小気味好い。
いまだにサイプレスをして販売する人気のチェロ曲の定番でもあり、録音状態も大変良好で評価も「これぞ人間の手になる音楽だというメッセージが刻まれています。決して媚もせず、しかし決して意地を張らず、ひたすらに音楽を奏でるカザルスの感動的な記録です。」と絶賛されている様です。
ベートーヴェンは、初期から後期にかけて5曲のチェロソナタを作っています。どれも素晴らしいと思いますが、その中でもこの第3番が傑出していますと言う評価は高いそうです。
言われるように第3番の出だしのチェロのソロから始まるメロディは衝撃的な音の様です、B J.S.バッハ好きの筆者などはすぐにバッハのチェロソナタを思い浮かべてしまいます。だからこの冒頭のチェロソロを聴いた瞬間、その演奏の良さがわかるので、チェリストの腕の見せどころとも思うのです。
続いてイギリスの女性チェロ奏者多発性硬化症の進行により、1987年に42歳お亡くなりになったジャクリーヌ・デュプレ(Vc)、ダニエル・バレンボイム(Pf)(1970年録音/EMI盤)この全曲のセッション録音が行われた当時、デュプレ(25歳)、バレンボイム(28歳)という若さでしたが両者の才能が溢れ出た素晴らしい演奏です。
テンポは幾らかゆったり気味で、豊かな表情でスケール大きく歌い上げるデュプレのチェロがとにかく魅力的です。
バレンボイムのサポートも不満有りません。この演奏を聴くと思い浮かべるはピエール・フルニエ(Vc)、ヴィルヘルム・ケンプ(P)1965年2月演奏当時ケンプは69歳、フルニエは58歳ともにソリストとしても花を咲かせていた時代の演奏は何処か品のある演奏が特徴でそれを手本にした演奏がデュプレの演奏で何処か教科書的な荷音を感じるのは筆者だけなのであろうか(笑)。
Beethoven: Cello Sonatas & Variations / ベートーヴェン:チェロ・ソナタ全集
変奏曲集 協奏曲と並んで室内楽においてもバレンボイム(ピアノ)との共演で素晴らしい録音を残しているデュ・プレのエディンバラでのベートーヴェン作品の名演、1970年録音。
7.チェロ・ソナタ 第3番 イ長調 作品69 第1楽章:アレグロ・マ・ノン・タント(9:21)
8.チェロ・ソナタ 第3番 イ長調 作品69 第2楽章:スケルツォ(アレグロ・モルト)(5:45)
9.チェロ・ソナタ 第3番 イ長調 作品69 第3楽章:アダージョ・カンタービレ~アレグロ・ヴィヴァーチ(8:53)
チェロ・ソナタ第3番イ長調 Op.69はベートーベンのチェロソナタの中では最もよく知られている作品です。傑作の森と言われるベートーベン中期を代表するソナタだといえます。第1楽章冒頭の、チェロに相応しいのびのびとしたメロディを聞くだけで思わず引き寄せられるような魅力を内包しています。全体としてみると、チェロはかなり広い音域にわたって活躍し、とりわけ高音域を自由に駆使することによってピアノと同等に渡り合う地位を獲得しています。
この作品は、ベートーベンの支援者であったグライヘンシュタイン男爵に献呈されています。当初、男爵にはピアノ協奏曲第4番を献呈するつもりだったのが、ルドルフ大公に献呈してしまったので、かわりにチェロの名手でもあった男爵のためにこの作品を書いたと言われています。
しかし此処で最近知ったチェリストの中で筆者が一番と思うはムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(Vc)、スヴィヤトスラフ・リヒテル(P) の共演であろう。
録音:1961年7月、ロンドン(5)、1962年6月4-8日(1,3,4)、1963年3月25,26日(2)、以上オーストリア(ストレート)雄渾な響きの チェロと入念な書と法律ピアノが絡み合いながら、劇的な緊張感を孕んで奏でてゆく第3番。
作品の「新約聖書」に譬えられるベートーヴェンのチェロ・ソナタ全曲を、ロストロポーヴィチとリヒテルというロシアが生んだ二人の巨匠の力溢れる演奏で収録したアルバムです。 正直チェロ好きの筆者でもロストロポーヴィチのJ.S.バッハのチェロ曲は余り馴染みが無いが、ベートーベンのチェロソナタを聴き正に脱帽した演奏である。
内容はチェロ作品の「新約聖書」に譬えられるベートーヴェンのチェロ・ソナタ全曲を、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチとスヴャトスラフ・リヒテルというロシアが生んだふたりの巨匠の力感溢れる演奏で収録したアルバム。
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:チェロ・ソナタ全集
1. 第1番 ヘ長調 作品5の1
2. 第4番 ハ長調 作品102の1
3. 第5番 ニ長調 作品102の2
4. 第2番 ト短調 作品5の2
5. 第3番 イ長調 作品69
【演奏】
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(チェロ)
スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)
【録音】
1961年7月 ロンドン(5)1962年6月4-8日(1,3,4)、1963年3月25,26日(2) 以上オーストリア
多くの言葉はいらない、聴けばわかる内容なのです。勿論解説でも「雄渾な響きのチェロと入念な書法のピアノが絡み合いながら、劇的緊張感を孕んで奏でられてゆく第3番。チェロの用法は簡潔でありながら内的緊迫度の高い、古典的な構成による第5番。チェロ作品の「新約聖書」に譬えられるベートーヴェンのチェロ・ソナタ全曲を、ロストロポーヴィチとリヒテルというロシアが生んだふたりの巨匠の力感溢れる演奏で収録したアルバムです。」と記せれる。
チェロとピアノが闘っているとしか思えない2人の演奏が実は最高の芸術であるように思えた。流石ジャクリーヌデュ・プレの師匠でもあったロストロポーヴィチは流石の迫力ある演奏でこんなに感動した曲は久しぶりです。
最近知ったズイル・ベイリー(Zuill Bailey)1972年4月24日生まれでグラミー賞受賞のアメリカのチェリスト、室内楽奏者、芸術監督。ジョンズ・ホプキンス大学ピーボディ研究所とジュリアード音楽院を卒業し、世界の主要なオーケストラと共演している。テキサス大学エルパソ校のチェロ科教授。テラーク・レーベルと国際的な独占録音契約を結んでいる。後は筆者の好きなピアニストシモーネ・ディナースタインとの共演である。
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ全集 Vol.1 Cello & Piano Sonatas 1
01.チェロ・ソナタ 第1番 Op.5-1
02.チェロ・ソナタ 第1番 Op.5-2
03.チェロ・ソナタ 第3番 Op.69
チェロ・ソナタ.1, 2, 3: ベイリー(Vc)ディナースタイン(P)
Zuill Bailey & シモーヌ・ディナースタインの演奏は最新録音状態も大変素晴らしく、Zuill BaileyのJ.S.バッハのチュロソナタも良かったが、伴奏にまわったときのディナースタインのピアノ演奏も実に巧み。
クラッシック界の若手2人の溌剌とした、現代的な正確できびきびとした演奏ですが、それだけではない音楽の楽しみを感じさせてくれる演奏になっています。確かに最新の録音は音質も優れているが、どうもマイクと楽器が近づき過ぎての鋭意層の様に感じたのは筆者だけなのであろうか?思わずボリュームを絞るが音質は変わらず、音源とマイクが近すぎ塩梅が悪いく感じた。
演奏状態録音状態のバランスは大切の様に感じた。今回は筆者が好きな演奏家による「新約聖書」と言われるチェロ曲の演奏を聴き比べてきましたが、録音の良い演奏とは如何にと言う事を思いました、音楽での大切さは良き演奏感を感じさせる事も録音技師の重要な仕事と感じた。
確かに暑に夏に真空管で音楽を聴くことには或程度冷房を効かせた部屋でなければ聴いてられないが石の装置ではこの様なリアルな弦楽器演奏は及ばない様に思う、程良い音量に調整して聴いているがチェロの音はタンノイとの相性は実に良く響く、最後にお口直しにバランスの良いスティスラフ・ロストロポーヴィチ(Vc)、スヴィヤトスラフ・リヒテル(P) を聴き直しました。
追伸、筆者曰く真打登場である、紹介する事を忘れ大変申し訳ありませんでした、実は筆者の好きなチェリストの演奏が挙げらていなかったことです。
後日気が付き忘れてはならない演奏があった、マイナルディ&ゼッキのベートーヴェン:チェロ・ソナタ全集3枚組である、エンリコ・マイナルディ(チェロ)、カルロ・ゼッキ(ピアノ)の録音モノーラル盤ではあるが、暖かい音色と穏やかなテンポでの演奏は実に高貴な音楽性に思える。古いゆったりとして演奏にも関わらず実に良い録音で素晴らしいセッティング状態と思える、余裕たっぷりに演奏するエンリコ・マイナルディは流石である。
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ全集
[1-A]ソナタ第1番 ヘ長調 op.5-1
[1-B]ソナタ第2番 ト短調 op.5-2
[2-A]ソナタ第3番 イ長調 op.69
[2-B]モーツァルトの『魔笛』の「恋を知る男たちは」の主題による7つの変奏曲 変ホ長調
[3-A]ソナタ第4番 op.102-1
[3-B]ソナタ第5番 ニ長調 op.102-2
【演奏】
エンリコ・マイナルディ(チェロ)
カルロ・ゼッキ(ピアノ)
【録音】
[LP1]1955年10月17-20日、[LP2]1956年5月27-30日、[LP3]1957年1月6-10日
マスタリング:ライナー・マイヤール(エミール・ベルリナー・スタジオ)
マイナルディ独自のゆったりしたテンポで聴けるベートーヴェンのチェロソナタも良いものです。ブラボー!