伝統ある英国の10吋ユニットで、いい音で音楽を聴きたい・・・・・

音楽好きの、古いオーディオ機器10吋TANNOYを改良して聴くダメオヤジの金ちゃんです。

今回はBA11、リアンヌ・ミュラーの謎も多いと言われるJ.S.バッハ最後の作品「フーガの技法」 BWV1080の検証

2022年01月05日 | J.S.バッハ関係

以前の掲載を見て思うは、2017.7.18アップした筆者のブログです、圧倒的にバッハ音楽が多く、これは徐々に整理し見ようと思い始めました。
表題に印をつけ分類してみることにする。
 BA1.BWV 1-231 カンタータ、モテット
 BA2.BWV 232-243 ミサ
 BA3.BWV 244-249 オラトリオ
 BA4.BWV 250-524 コラール、歌曲
 BA5.BWV 525-771 オルガン曲
 BA6.BWV 772-994 オルガン以外の鍵盤楽器(チェンバロ、クラヴィコード)の曲
 BA7.BWV 995-1000 リュート曲
 BA8.BWV 1001-1040 室内楽
 BA9.BWV 1041-1065 協奏曲
 BA10.BWV 1066-1071 管弦楽曲
 BA11.BWV 1072-1080 ひとつの作品の中に異なる演奏形態の含まれている作品や演奏形態の指定のない作品
今後上記の記号で分類し掲載する予定です。

マリアンヌ・ミュラー(Marianne Muller)ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴィオラ・バスタルダ奏者は以前も紹介しています、下記はバックナンバーです。



フランスは今や誰もが知る古楽先進国なのですが、そうなったのは比較的最近のこと。1980年代までは、先進的かつ熱心な先人たちの地道な努力があり、その地盤のうえでウィリアム・クリスティ、パリのヘレヴェッヘ、マルゴワールらの快進撃が始まったのでした。そうした過渡期にも確かに自分の道を見据え、まだまだ世間の目がバッハやヴィヴァルディら、比較的コンサヴァティヴなクラシック・ファンにも通用するビッグネームの傑作の歴史的解釈にばかり集中していた当時から、クープラン以前のフランス・クラヴサン楽派の祖シャンボニエールの名品をあざやかに弾きこなしていた生粋のフランス派の古楽鍵盤奏者が、本盤のフランソワーズ・ランジュレ、彼女の活躍はしかし、遠く海をへだてた日本の熱心な古楽ファンにも確かに伝わっており、ほとんど録音物が入手しづらかった20世紀末から、数少ない貴重なCD録音はカルト的人気を誇っていたものでした。

そしてそのかたわら、フランスきっての隠れ古楽拠点・南仏リヨンで彼女とともに活躍、フランス人のみならず日本や世界各地の後代のスーパープレイヤーたちに薫陶を授けてきたガンバ奏者が、マリアンヌ・ミュレール。Zig-Zag Territoires にも名盤がいくつか眠っていますが、古楽の世界では実力ひとつで世界各地に熱狂的信奉者を増やしてきた彼女たちふたりの名匠がいま、なんと満を持して「バッハ晩期のあの傑作群」を録音してくれたのです!



現在筆者はその様な音楽を聴くサブスピーカーLS3/5aに、ジークレフ音響 WELLFLOAT ウェルフロートBW001 TYPE A4を敷き使用していますが、価格は高いがそれなりに音質は良くなると思います。

この「LS3/5a」の弱点はエイジングに長い時間を要するタイプで最低でも200時間を超える頃から良くなる様です。それと昨年末、筆者のho's system「LS3/5a」が破損にた所に欠陥箇所が発覚しパーツ変更新規購入修復した結果は「LS3/5a」本来のナチュラルなトーンの中にきちんと整頓された音の分解能を有しています。ただし個人的に思うは若干分解能とか解像感が甘い様に感じることもありますが、及第点だとは思います。

購入後まる2年の歳月を過ごした、但し弱点はアンプを選ぶ傾向が見られる、能率もさほど良くなくある程度パワーが必要でもあり、真空管でのドライブはプッシュプルアンプをお勧めします。
どちらかと言えば英国系統のアンプでのドライブが良くLINNの石のアンプでのドライブも良いが、筆者の場合は真空管が一番合うように思う、密閉型ならではの素直で上質な周波数特性が他のスピーカーにはない音像を生み出しているようです。それとリスニングポジションは凄く大切です、兎に角スピーカーユニットが耳の高さになるように調節し下地は頑丈な物を使うことで音質も良くなり良いプレゼンンスが得られます、時にはユニットの向きを耳の方角に(内側)にすることも大切です、最近特に感ずるオーディオって意外と機材の他の細かな調整で変わる音での変化が大きく見直しする事が大切です。
特にチェロ、ヴィオラダガンバ等の弦楽器の演奏は実に瑞々しさも加え良い気持ちにさせてもらってます。



以前も紹介はしたが・・・J.S.バッハ: ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのための「四つの」ソナタ「ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ集」
【曲目】
J.S.バッハ:
 ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ第3番 ト短調 BWV.1029
 ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ第1番 ト長調 BWV.1027
 ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ第2番 ニ長調 BWV.1028
 ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第6番 ト長調 BWV.1019(ヴィオラ・ダ・ガンバによる演奏)
【演奏】
マリアンヌ・ミュラー(ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴィオラ・バスタルダ)
フランソワーズ・ランジュレ(チェンバロ/ドレスデン宮廷1739年モデル)

【録音】
2013年4月22-26日/パリ、ドイツ教会



ご存知のとおり、ヴィオラ・ダ・ガンバはバッハの時代ほとんど廃れかかっていた古い楽器ですが、我らが「音楽の父」はこの楽器に独特の愛着をみせ、『マタイ受難曲』のクライマックスでも効果的に使ってみせただけでなく、自らの作曲技芸の総決算に入った晩年、自らの室内楽作法を総括すべく3曲のソナタを書いたときにも、まさにこのガンバを使用楽器に指定したのです。なぜか当時フリードリヒ大王の宮廷でガンバが偏愛されていた、という背景もありつつだったのでしょうが、チェンバロ(鍵盤)奏者の右手をひとつの楽器に見たて、奏者ふたりで三重奏的な音楽内容を綴ってゆくこれらのソナタは、ガンバ奏者にとっても、その響きを愛する音楽愛好家にとっても、まさにバロック後期の至宝とも言うべき存在。

最近「フーガの技法」 BWV1080はJ.S.バッハの演奏を発売している様です。
初期の英国音楽に捧げられた最初のアルバムの後、LesinAttendusはバッハの最高傑作「フーガの技法」に取り組みます。そして、彼らがそうするのは音の詩人のようです。非常に特殊な色と、アコーディオン、ベースヴィオラ、バロックヴァイオリンの「予期しない」組み合わせにより、このスコアの見事な美しさと深みを強調しています。

新作への活発な関心、それらを演奏するための顕著な好み、注意深い耳、そして音への深いアプローチは、マリアン・ミュラーとヴィンセント・レルメットが古楽レパートリーを一緒に探求し始めた共通の特徴でした。アコーディオンがヴィオラダガンバの世界に現代的な視点を投げかけるよう招待されたので、彼らは現在、それらの組み合わせた楽器がスリリングな豊かな音を採掘することを可能にした現代のレパートリーを一緒に調査しています。

年齢や血統が大きく異なるにもかかわらず、バスビオラダガンバとアコーディオンの予期せぬ結婚は流暢で簡単なパートナーシップであり、多くの楽しい発見と楽しい驚きにつながります。



アコーディオン奏者のヴィンセント・レルメット(VincentLherme)、アコーディオンの演奏を取り入れた演奏も新鮮です。
1987年に生まれたフィンランドのヘルシンキシベリウスアカデミーをマッティランタネンのクラスで卒業したヴィンセントレルメットは、現代の研究を行った後、CNSMパリ/パリソルボンヌ大学でフランスで博士号を取得した最初のアコーデオン奏者です。ローランの指揮の下、1990年以来のヨーロッパにおけるアコーデオンのレパートリーキュニーとブルーノ・マントヴァーニ。

バンクポピュレール企業財団の受賞者である彼は、2006年に19歳でスペインのアラサテ・ヒリア国際コンクールで優勝し、コンペティションのファイナリストになることで、国際的なシーンで何度も名を馳せてきました。2011年にアムステルダムで開催されたInternationalGaudeamus Interpretersは、すべての楽器に開かれた最高の現代音楽賞の1つと見なされています。ヴィンセント・レルメットは、オーケストラとアンサンブルでソリストとして世界中で演奏し、ルネッサンスから私たちの時代に至るまでのレパートリーで彼の楽器の豊かさを示しています。現代音楽に情熱を注ぐ彼は、パーカッショニストのブライアン・アルチナル、ヴィオリストのジェラール・コセ、ヴィオリストのマリアン・ミュラーと並んで数多くのフェスティバルに出演しています。
クラリネット奏者のミシェル・ポルタルは、多くの作曲家と協力してアコーデオンのレパートリーの充実に取り組んでいます。2015年に出版された彼のレコードラモーは、昨日と今日、18世紀と現代の創造を展望しています。



マリアン・ミュラー(Marianne Muller)、ヴィオラダガンバ奏者。
パリのスコラカントルムの古い楽器のクラスでのフルコースの後、マリアンミュラーがミュージシャンとしての道を続けることを選択したのはヴィオラダガンバです。彼女はヴィーラント・クイケン(ハーグ王立音楽院のソリスト卒業証書)で訓練を受けました。
女優であり、バロック様式の復活の目撃者である彼女は、ソリストとしても室内楽奏者としても、世界中で彼女をリードするコンサートのキャリアをリードしています。レザール・フロリサン、ロイヤル・チャペル、アマリア、エスペリオンXXI、エレメント、ラモーのニール、ウィリマ・バード、アカデミア、発明などのアンサンブルで聴かれています...
2005年に、彼女はアンサンブルSpiraleを作成し、それにより、彼女が長い間ベースデバイオのソロレパートリーに専念してきたミュージシャンのグループに名前を付けました。ヴィオラのコンソート音楽も彼女の作品の重要な部分であり、彼女はレファンタイシストの一部として定期的に練習しています。



「フーガの技法」 BWV1080はJ.S.バッハ最後の作品であるが、謎も多いと様です。
バッハ:フーガの技法、BWV 1080
ラベル: ハルモニア・ムンディ 
ジャンル: クラシック 
サブジャンル: 室内楽 
アーティスト:Vincent Lhermet、アコーディオン
       Marianne Muller、ヴィオラダガンバ
       AlicePiérot、ヴァイオリン

ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685-1750)
 1.バッハ:Die Kunst der Fuge、BWV 1080:Contrapunctus I、403:32
 2.バッハ:Die Kunst der Fuge、BWV 1080:Contrapunctus II、403:20
 3.バッハ:Die Kunst der Fuge、BWV 1080:Contrapunctus III、403:17
 4.バッハ:Die Kunst der Fuge、BWV 1080:Contrapunctus IV、405:29
 5バッハ:Die Kunst der Fuge、BWV 1080:Contrapunctus V、403:34
 6.バッハ:Die Kunst der Fuge、BWV 1080:Contrapunctus VI、4 in stilo francese04:14
 7.バッハ:Die Kunst der Fuge、BWV 1080:Contrapunctus VII、augmentationem etdiminutionemごとに403:49
 8.バッハ:Die Kunst der Fuge、BWV 1080:Contrapunctus VIII、305:37
 9.バッハ:Die Kunst der Fuge、BWV 1080:Contrapunctus IX、4アラデュオデシマ02:27
 10.バッハ:Die Kunst der Fuge、BWV 1080:Contrapunctus X、4アラデシマ03:41
 11.バッハ:Die Kunst der Fuge、BWV 1080:Contrapunctus XI、405:30
 12.バッハ:Die Kunst der Fuge、BWV 1080:Contrapunctus XII、402:08
 13.バッハ:Die Kunst der Fuge、BWV 1080:Contrapunctus XIII、302:20
 14.バッハ:Die Kunst der Fuge、BWV 1080:コントラリオモツのオーグメンテーションエムごとのキヤノン05:06
 15.バッハ:Die Kunst der Fuge、BWV 1080:Canon alla ottava02:27
 16.バッハ:Die Kunst der Fuge、BWV 1080:Canon alla decima in contrapunto alla terza05:04
 17.バッハ:Die Kunst der Fuge、BWV 1080:Canon alla duodecima in contrapunto alla quinta02:17
 18.バッハ:Die Kunst der Fuge、BWV 1080:Contrapunctus XIV、4 Fuga a tre soggetti

この作品は長らくバッハ最後の作品だと考えられてきました。直筆譜とはべつの用紙に記されていた未完の「新主題による三重フーガ」が239小節目でぷっつり途切れて、その余白にエマヌエル・バッハの手で「作曲者はここで対位主題にBACHの名前が出たところで亡くなった」という衝撃的な一文で終わっているためです。下記の楽譜が途中で終わっています。



バッハはなぜ、自らの名を刻んだフーガを未完のまま放置したのだろうか。仕上げる前に命数が尽きてしまったといえばそれまでだが、そもそもこのフーガの全体の出来に不満があったればこそ作曲が捗らなかったのではないか。とすれば、これを《フーガの技法》に含めることは、作曲者の意図に反するかも知れない。

さらに奇妙なのは、コラール編曲〈我ら苦しみの極みにあるとき〉が終曲に置かれたことである。フォルケルは『バッハ伝』の中で、死の間際にバッハがこのコラールを口述筆記させたと伝えている。予定されていた最終フーガが未完となったので、この曲が補完に充てられたというのが実情であり、従って、コラール編曲を《フーガの技法》に含めるのが作曲者の意に叶うとは思えない。

更にいうなら、絶筆となったのが果たして本当にこの曲だったのかどうかも、確証は得られない。より本質的な問題として、『個人略伝』とフォルケルの『バッハ伝』によれば、計画していながら完成されなかったフーガは2曲あった。「未完フーガ」はそのどちらかであろうが(フォルケルは「未完フーガ」を「3つの主題を持つ」「最後から2番目のフーガ」としている)、残る一方は完全に失われている。バッハが構想した《フーガの技法》は永遠の謎となってしまった。



筋の通った配列という問題は、未完フーガの補完と同じくらい、これまで多くの音楽家の関心を集めてきた。しかし、配列それ自体は作品の演奏にとっては大きな問題ではない。どのみち全曲とおして演奏することは想定されていないからである。
更に、自筆譜5枚目の裏面には「und einen andern grund plan(そしてもう1つの基本計画)」との記述があり、未完成のフーガに関わるものなのか、或いは単なるメモなのかは全く不明である。バッハ本人の手による書き込みではなく、誰の手によるものかは未だ明らかでない。

楽器編成について、こんにちではほぼ、鍵盤作品として、それもクラヴィーアのために書かれたと考えられている。処々に現れる長い保続音は確かにオルガンのペダル・ポイントに適しているようにもみえるが、全体はクラヴィーアにふさわしい語法に満たされていると解説されている。また、鍵盤以外の楽器の特徴はほとんど見出せない。なお、現代のピアノで演奏する場合には、特に手の交差に関してチェンバロやオルガンほどの効果が得られないので、工夫が必要である。



初期の英国音楽に捧げられた最初のアルバムの後、LesinAttendusはバッハの最高傑作「フーガの技法」に取り組みます。そして、彼らがそうするのは音の詩人のようです。非常に特殊な色と、アコーディオン、ベースヴィオラ、バロックヴァイオリンの「予期しない」組み合わせにより、このスコアの見事な美しさと深みを強調しています。

新作への活発な関心、それらを演奏するための顕著な好み、注意深い耳、そして音への深いアプローチは、マリアン・ミュラーとヴィンセント・レルメットが古楽レパートリーを一緒に探求し始めた共通の特徴でした。アコーディオンがヴィオラダガンバの世界に現代的な視点を投げかけるよう招待されたので、彼らは現在、それらの組み合わせた楽器がスリリングな豊かな音を採掘することを可能にしています。
年齢や血統が大きく異なるにもかかわらず、バスビオラダガンバとアコーディオンの予期せぬ結婚は流暢で簡単なパートナーシップであり、多くの楽しい発見と楽しい驚きにつながります。ブラボー!

最近筆者の中での正月聴く音楽は定番化している、J.S.Bach:Orchestersuite, Ouvertüre「序曲」から聴く

2022年01月01日 | バロック音楽・オーディオ一般

今年も新しい年の始まりであります。

バージョン例年相変わらず年末大忙しの中で作った年賀状です。年賀状普通紙厚紙印刷は以前の新しいリコー複合機に変更して、操作が違いてこずりました、しかも年末にフォトショップ、イラストレーター共にバージョンアップため操作に手間取ったが、少し手こずったが無事プリントすることが出来ました。勿論Macのバージョン12.1とアップした。

今年も宜しくお願いいたします。

最近の筆者が正月恒例となっているJ.S.Bach:Orchestersuite, Ouvertüre「序曲」を聴く。比較的演奏の新しいアルバムを選びました。

勿論年の初めはTANNOY IIILZ in Cabinet mkII(IIILZ Monitor Gold)のユニットにGOODMANS AXIOM 80の箱に入れたエンクロージャーで試聴する。



ご存知の方も多いと思いますが、使用するTANNOY Monitor Gold III-LZ(1967年発売)Monitor Gold 15"/12"と同時に発売された10inch同軸型2ウェイスピーカーシステム。ネットワークが付属してユニットで単体で販売していました。1967年各ユニットの入力インピーダンスが16Ωから8Ωに変更された。形式名は15インチユニットがLSU/HF15G、12インチユニットがLSU/HF12Gであるが、ユニットの磁気回路カバーの色が金に変わったため「モニターゴールド」と通称された。以降火災に遭うまで製造は続きヴィンテージと言われるユニットである。IIILZ Monitor Goldを組み込んだブックシェルフ型スピーカーシステムが名機と言われたTANNOY IIILZ in Cabinet mkIIでした。

当時五味先生などがオリジナルに勝るものなしと言われたが、筆者は頑なにオリジナルで聴き続けたが、オペラ、オーケストラの演奏は不向きで聴く音楽も偏りがちになる、そして知ったことはGOODMANS AXIOM 80の箱に入れると良い音がすると言われ現在 AXIOM 80に入れて聴くがこれが実に良い塩梅で今に至る。

音質、ホール感等の試聴には「序曲」あたりのアンサンブルはまさに実に良いバランスで塩梅良く聴かせる音のツボは心得ているのである。
実にタンノイ大型に近い風貌の音で聴こえる、オリジナルIIILZでは想像出来ない音である感じはする、それでいて独特の弦艶がある鳴り方は絶品である。此のあたりは完成度の強いLS3/5aも比べようが無いようです。



ここで、バッハの作品は作曲順に付番されているのに対し、この番号はジャンルごとにまとめて番号が振られている。初版における番号付けは以下の通りであるので纏めてみました。 
 BWV 1-231 カンタータ、モテット
 BWV 232-243 ミサ
 BWV 244-249 オラトリオ
 BWV 250-524 コラール、歌曲
 BWV 525-771 オルガン曲
 BWV 772-994 オルガン以外の鍵盤楽器(チェンバロ、クラヴィコード)の曲
 BWV 995-1000 リュート曲
 BWV 1001-1040 室内楽
 BWV 1041-1065 協奏曲
 BWV 1066-1071 管弦楽曲
 BWV 1072-1080 ひとつの作品の中に異なる演奏形態の含まれている作品や演奏形態の指定のない作品
 BWV Anh. 1-189 補遺 (Anhang):散逸した作品や偽作など
上記のようにジャンル毎に纏っているため分かりやい。



ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach)の『管弦楽組曲』は『ブランデンブルク協奏曲』と並ぶその代表的管弦楽作品の一つである。BWV1066から1069までの、独立した4組曲から成る。それぞれバリエーション豊かな4作品は当時の様々な舞曲や宮廷音楽の集大成であり、またフランス風序曲形式の一つの完成体を見ることができる。

またBWV 1066-1071 管弦楽曲と明記しているが、通常「管弦楽組曲」と呼ばれるJ.S.バッハのBWV.1066から1069までの4作品。バッハ自身はこれらの作品を「組曲」とは呼ばず「フランス風の序曲から始まる作品」と称していたとされます。近年の研究によると、作曲年代もこれまで想定されていた年代よりはるか以前のヴァイマール、及びケーテン時代の作品と推測されており、譜面に記されたトランペットやティンパニは、後年ライプツィヒで演奏するために追加された可能性も指摘されています。

自筆のスコアは散逸してしまいましたが、モルテンセンは研究結果が反映されたオリジナル・ヴァージョンで演奏、バッハがもともと意図したであろう、小規模なアンサンブルによる組曲として聴かせます。例えば特徴的な第3序曲(組曲)のトランペットとティンパニは省かれていますが、作品の美しさは全く損なわれていません。



正月は先ずはこの「序曲」バッハ:管弦楽組曲(序曲)オリジナル版デンマークを代表するラース・ウルリク・モーテンセン(Cemb)/バロック・アンサンブル、コンチェルト・コペンハーゲンによる演奏で楽しむことにした。

バッハ:管弦楽組曲(序曲)オリジナル版
 構成数 | 2枚
  ● 第1番ハ長調 BWV.1066
  ● 第2番ロ短調 BWV.1067
  ● 第3番ニ長調 BWV.1068
  ● 第4番ニ長調 BWV.1069

 コンチェルト・コペンハーゲン(古楽器使用)
 ラース・ウルリク・モルテンセン(指揮)

 録音時期:2019年11月20-24日
 録音場所:デンマーク、Garnisson Church, Copenhagen
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)



管弦楽組曲はJ.S.Bachがまとめての曲集として構想したものでは全くなく、様々な機会に作曲された作品集めた作品であり、ブランデンブルグ協奏曲や、無伴奏ヴァイオリン、無伴奏チェロ組曲とはそこらへんの成立事情・性格が大いに異なります。この4曲は様々な経緯(改作)を経て、おそらくいずれも最終的にライプツィヒ時代の演奏機会に現在伝えられる版に近づけられてきたことが、逆にその共通点と言えるので、全体としてのオリジナル版という呼び方は意味があまり大きくない。

個人的に好きな第3番ニ長調 BWV.1068はカンタータにも転用され、ティンパニーを加えた艶やかな仕上がりになっているとが特徴で管弦楽組曲(序曲)にはティンパニーの音は入っていない。勿論下記で紹介するブランデンブルク協奏曲もカンタータに転用されている事は有名である。



同メンバー演奏のバッハ:ブランデンブルク協奏曲全6曲もバランスよ良い演奏であった。

 構成数 | 2枚
【曲目】
 J.S.バッハ(1685-1750):ブランデンブルク協奏曲 第1番-第6番
【演奏】
 ラース・ウルリク・モルテンセン(チェンバロ&音楽監督)
 コンチェルト・コペンハーゲン(古楽器使用)
【録音】
 2017年2月6-11日
 Eslov kyrka, Sweden



コンチェルト・コペンハーゲンとモルテンセンによるバッハ・シリーズ。これまでにリリースされたバッハ後期の名作「ロ短調ミサ」は早めのテンポと優美に溶け合った少人数の合唱から生まれる闊達な演奏が、また協奏曲でも常に生き生きとした響きをもたらすアンサンブルが高く評価されています。2018年最新作は人気の高いブランデンブルク協奏曲。

今回紹介する「管弦楽組曲のオリジナル版」という録音は珍しかったし、自分も耳にするのは初めてです。確かに「序曲」違う演奏が発見できた。これはBWV 1067のフルート奏者新しい試みと伺える、これはBachファンでもめったに出会えない上質なもの。
Mortensen/Concerto Copenhagenは、演奏者を極力減らして純度の高い、それでいて全く中庸としか表現できない絶妙なバランスの演奏を実現させており、この4曲中では通常版と差が少ない第1番・第2番においてその魅力は絶大です。おそらく聴くものにとって最大のハードルとなるのは、最も高名な第3番で、この曲からはトランペットとティンパニがはずされており、ちょっと同じ曲と思えないほど。この3番の伝承資料の最古が1730年であることを考えれば、歴史的に当然のように伝えられてきた「ケーテン時代の作と思われる」と思います。
J.S.Bachの管弦楽組曲全集は、何気ない音楽のようでいて同時代はもちろん歴史的に凌駕するもののない傑作集と思います。
今回このメンバーによる演奏は新しいJ.S.Bachの演奏が垣間見えたように感じました。最近古楽器ブームなのであろうか古楽器演奏が多い。
今年もよろしくお願いします。ブラボー!