今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

[乱歩の日」

2006-07-28 | 記念日
今日(7月28日)は「乱歩の日」
1965(昭和40)年7月28日、日本の推理小説の生みの親、江戸川乱歩が亡くなった。
江戸川乱歩は、1894(明治27)年10月21日、三重県生まれ。本名は、平井太郎。早稲田大学政治経済学科卒。1922(大正11)年、処女作『二銭銅貨』が、日本の推理小説のパイオニア的存在である森下雨村に認められて「新青年」誌に。江戸川乱歩のデビューである。筆名は、アメリカの文豪エドガー・アラン・ポーをもじったもの。『二銭銅貨』は、一枚の二銭銅貨が練り薬の容器のように捩れて開いて、その中から出てきたのは『南無阿弥陀仏』の6文字を複雑に繰り返した暗号文。高等遊民である主人公はそれを5万円を奪った紳士強盗が仲間に送ったものだと考えて、その隠し場所を解く・・。作品そのものはポーの「黄金虫」を彷佛とさせる暗号物である。作中のセリフでポーの『黄金虫』やイギリスのSF作家コナン・ドイルの書いたシャーロック・ホウムズ・ シリーズの「踊る人形」の言及がある。詳しくは、以下参考の「エドガー=アラン=ポー[黄金虫]」を見るとよい。ただし、『二銭銅貨』では暗号解読は「黄金虫」や「踊る人形」のような解読手法を適用して解き明かしていくものではなく、閃きと推測によるものである。初期の乱歩は欧米の探偵小説に強い影響を受けた本格探偵小説を送り出し、日本探偵小説界に大きな足跡を残した。その一方で、岩田準一とともに研究していた衆道の少年愛や少女愛、草双紙、サディズムやグロテスク趣味などへの志向も強く、これを活かした通俗的探偵小説は昭和初年以降当時の一般大衆に歓迎されたが、反面、本格作品執筆の意欲は衰えたという。作風にも悩み、又、第2次大戦中、探偵小説は、不要な娯楽読み物として軍部から弾圧され、乱歩も小説の執筆を一時止めざるを得ない時期があった。乱歩は、ファンにサインを求められると必ず色紙に「うつし世は夢 夜の夢こそまこと」と書き添えたといわれるが、小説を書くという本業が「うつし世」なのだとしたら、情熱をかたむけ、無邪気に楽しむことのできた海外ミステリは、乱歩にとっては「夜の夢」であり、「まこと」であったのかもしれない。
敗戦と共に探偵小説が復活すると共に、既に、大御所的存在となっていた乱歩は、海外の名作を紹介する評論や長編「化人幻戯」(1953=昭和28年)、短編「防空壕」(1955=昭和30年)などの作品を発表し、1946(昭和21)年、いち早く日本探偵作家クラブ(現日本推理作家協会)を結成し、自ら初代会長に就任した。探偵小説を「本格」と「変格」に分けたのは、乱歩が最初である。戦後の作品は、若手作家に代筆させる(渡辺剣次による『十字路』)など低調だったといわれるが、評論による啓蒙や新人発掘にも熱心で、横溝正史をはじめ山田風太郎や星新一、小林信彦、筒井康隆、大薮春彦など、乱歩に才能を見出された作家は少なくない。1965年(昭和40年)7月28日、逝去。立教大学と隣接していた江戸川乱歩が住んでいた屋敷は、その縁で現在は立教大学によって「旧江戸川乱歩邸」として公開保存されている。
江戸川乱歩は、日本のミステリー界においてのまさに巨人であり、日本探偵小説興隆の祖とされることが多いが、乱歩の残した作品には、怪奇幻想小説からエログロと呼ばれるようなものまで幅広いものがある。ミステリーの面白さを乱歩で知った人は多いだろう。
しかし、何んと言っても乱歩を有名にしたのは、、長年に渡って少年少女の人気を博した、おなじみ名探偵明智小五郎と少年探偵団シリーズの生みの親としてだろう。
ぼ ぼ 僕らは少年探偵団
勇気凛々(りんりん)瑠璃(るり)の色
望みに燃える呼び声は
朝焼空(あさやけぞら)に谺(こだま)する
ぼ ぼ 僕らは少年探偵団
『少年探偵団のうた』壇上文雄作詞・白木治信作曲
懐かしい『少年探偵団のうた』聞きたい人は↓http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/shounentanteidan.html
『少年探偵団』は、乱歩の子供向け探偵小説中に登場した探偵団。子供のみで構成されており、明智小五郎を補佐する。 1960年11月3日から1963(昭和38)年9月26日まで、全152話がフジテレビ系で放送され大好評だった。探偵小説のブームを受けて制作された探偵ドラマシリーズ第一作目『怪人二十面相』に続く第2作目のシリーズもの。第一作目『怪人二十面相』において、『吸血鬼』で明智小五郎の弟子として初登場。当初は顔見せ程度であったが、雑誌「少年倶楽部」に江戸川乱歩が少年向け探偵小説を掲載することになり、その際に少年探偵団の団長とした。この事で一役有名になり、明智小五郎と小林芳雄のコンビで親しまれている。そして、少年探偵団では、団長として大活躍をした。
名探偵明智小五郎を主人公にした映画やテレビ舞台など数々あるが、私は天知茂が演じた、テレビでの 『江戸川乱歩の美女シリーズ』 が一番好きだった。テレビ朝日系列の『土曜ワイド劇場』で1977(昭和52)年から1994(平成6)年までの17年間放送されていた人気ドラマシリーズ。従来のテレビでは子供向け作品の映像化が多かった江戸川乱歩作品を大人向け作品に絞って映像化し、トップ女優の官能的な演技とヌードシーン(主に入浴シーン)を盛り込み、現代風にアレンジしたもの。お茶の間の家族団欒で見るにはちょっと回りに気兼ねもあるが、、大人の男性にとっては、こんなのが面白いよ。(^0^)。物語終半の変装の名人でもある名探偵・明智小五郎が変装を解くシーン(別俳優との入れ替えによる)が恒例となっていたが、変装を引っ剥がしたときでもスーツを着込んだ天地のダンディな探偵姿が格好良い・・。 ただ私の好きな天知茂の明智小五郎役は1977年から他界する1985年まで25作品のみでその後は北大路欣也や西郷輝彦が扮したが、やっぱり、天地茂が良かったな~。明智小五郎役は彼しかイメージに沸いてこないよ。
この乱歩が創造した『怪人二十面相』は実に魅力的な悪役の存在であるといえる。名悪役である『怪人二十面相』は、明智小五郎や小林少年という主役を翻弄し続ける。変装を得意とする『怪人二十面相』と探偵『明智小五郎』が同時に登場することはない。そして、『怪人二十面相』は最後になっても捕まることがない。『怪人二十面相』とは一体どういう人物なんだろうか?
書き出すと切りがない。最後にここらあたりで思わせぶりなことを言って終わろう。(^0^)」。
『怪人二十面相』の正体について興味のある方は、以下参考の中相作氏のサイト。「名張人外境/江戸川乱歩データベース」をてみるとよい。このサイトは江戸川乱歩に関するデータ満載。この中の「乱歩百物語」の中の↓のページで推理されている。きっと、発見があるよ。
「乱歩百物語」の第二十六話 「怪人二十面相の正体」(もしくは明智小五郎最後の事件 )
(画像は、「松竹銀幕パックシリーズX」原作:江戸川乱歩。 ビデオ「怪人二十面相」「 青銅の魔人」2本組。発売・販売元:松竹(株)ビデオ事業室)
参考:
江戸川乱歩 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B1%9F%E6%88%B8%E5%B7%9D%E4%B9%B1%E6%AD%A9森下雨村作品集
http://www.airbepal.com/big_img04/morishita/
エドガー=アラン=ポー『黄金虫』
http://www.rd.mmtr.or.jp/~bunryu/poe.htm
明智探偵事務所
http://www.sb-p.jp/oishi/akechi/
乱歩 / 美女シリーズの妖しい世界
http://www12.ocn.ne.jp/~nacky/bijyo.html
「名張人外境/江戸川乱歩データベース」中相作氏のサイト。
http://www.e-net.or.jp/user/stako/ED1/E00.html
旧江戸川乱歩邸
http://www.rikkyo.ac.jp/~koho/ranpo/
表紙絵ギャラリー
http://www.geocities.jp/harimaze/gallery.html
江戸川乱歩 (エドガワランポ) - goo 映画
http://movie.goo.ne.jp/cast/99808/index.html
江戸川乱歩全集・恐怖奇形人間
http://www002.upp.so-net.ne.jp/garu/movie/rampo.html
探偵作家・雑誌・団体・賞名辞典-わ-渡辺剣次(わたなべ・けんじ)
http://members.at.infoseek.co.jp/tanteisakka/wa.html