こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

欠 陥 関 係

2016-08-21 09:00:00 | Weblog
世の中は不具合の数々で

埋め尽くされている

たとえば

あらゆる国の電力供給系が

交流電流の系統

で成り立っているものである以上

電力消費を受益者が

どれほど頑張って

減らしたとしても

源流に位置する発電所で

需要の変動に応じて

出力を調整することは

本質的に

できない


交流電源は出力を調整することが

制度上

できない

発電機の回転数を遅らせると

周波数もその影響を直ちに受ける

安定しない周波数は

電気エネルギーを

取り出せなくさせる

因子


電気回路は直流でのみ

成り立つ

交流で回路を維持することは

不可能

電気をためておくことができない

という現実は

交流送電の宿命なのだ

直流なら周波数が消えるため

蓄電デバイスに電気を貯めておくことは

当たり前にできる

電池を組み込んである電気製品のすべて



直流回路という自己完結型のループ

が作り出した仕組みで動作する


交流電流はというと

電位差に従って

より低い電位をもつ接地点

へとただ一方的に落ちてゆく


世の知識人たちはすべて

交流でも回路が成り立っている

と何故か

独善的に思い込み

電気製品のスイッチを切れば

電流が止まって

電気エネルギーが電源に

保存されたままになる

とそう勝手に思い込む


電気回路が成り立つのは

それが直流電流の場合だけ

に限られる

プラスの電極からでた電流は

負荷を満たして

最終的にマイナスの電極へと帰還する

交流は互いに異なった

二種類の別々に流れる

正反対の属性を持つ電流を

併せもつものとなることから

電流を引き込むための負極を

設定することが

要するに

できない


ここが分かっていなかったために

交流送電の系統でも

電気製品の消費を減らせば

電源である発電所の燃焼炉で

化石燃料の消費が減る

と単純に思い込んでしまったのである


交流の送電系統には

負極に戻る道など存在しない

電流を導くための措置

として

そこには最低の電位

であるゼロボルトの大地

が常に与えられている

電流を地の底へと捨て去ることで

電位差を最大化し

円滑な送電を可能ならしめている

失った電流の再生はきわめて容易


一度発生した電力は

電位の低い方へと

ただ流れ下ってゆくことが

できるのみ

 
電位差がそこになければ

電流は即ち生じない

流れるものすべては

与えられている傾斜を辿って

その行く先を決める


電気の総ては

最終的に地の底へと

落ちてゆく

定めにある

直流回路では

電位差の代わりに負荷を発生させることで

所定の電力を回路へと導く仕組み


電位差が不在でも

負荷を置くことで

電流を誘導することは

可能

電気製品のスイッチがオン

となったとき

回路が定める特定の負荷が

そこに発生する


電気製品の多くは

直流回路が電荷の移動を促す

そこでは直流電流にするための整流素子

が用いられており

交流であっても直流回路を

形成できるようになっている


回路には電流を呼び込むための負極

が予め用意されており

交流送電の末端に位置する

交流送電を成り立たせている電路では

家庭用の電力は

トランスで100ボルトへと減圧され

負荷を満たしてから

最終的に接地点へと

落ちてゆく


電池を中軸とする直流回路が

負極へと電流を還流させていても

交流にはそれができない

二種類のベクトルを異にする電流でなりたつ交流を

ひとつしかない負極へと取り込むことは

要するに

不可能


家庭用の電圧は

一般的なモデルで

100ボルトに統一されている

電気製品に組み込まれている直流回路には

減圧するための素子である抵抗や

電圧の振動を均す平滑化と

安定化とを同時に果たす役割の

コンデンサ

と呼ばれる素子が多用されている


交流送電で電力輸送を行っていても

電気製品の内部では

直流に変換された回路が

電気製品を動かしている

このため電池電源が構成する直流回路

と同様に

交流電力でも

電力消費を減らすことにより

電流損失を消す効果が得られる

とすべての知識人が

そう錯誤した

これまでのところ止まらない温暖化

とその理由を明示した事例は

何一つ見当たらない


電力消費を減らしたとしても

発電所の燃焼炉では

蒸気圧を恒常的に

保っていなければならない事情があった

このため二酸化炭素を減らす効果は

ゼロでありつづけていた


交流送電を成り立たせている高圧の送電系統は

変電所と呼ばれる中継基地で

電位差を最大にしておくための接地

がすべからく導入されている

電気を地の底へと捨て去ったとしても

変圧器の構成を工夫することで

電力を再生することもできれば

増やすことも

またできる

そんな仕組みが

当初から導入されており

それが豊かな電化生活を

国民すべてに

例外なく保証するシステムを生み出した


変圧器の機能には

電圧を下げる減圧と

反対に高める昇圧という

二種類の正反対の方法があり

減圧工程では電力を分割する効果

昇圧高低では電力を増幅する効果

が共に得られる

これを組み合わせることによって

損耗も減損も引き起こさない

電力輸送を

日本全国津々浦々にまで

均一で良質な電力を供給する

システムが日々の暮らしを

実りあるものへと高めていた


電力輸送をこの方式に統一した

ということが

温暖化防止対策としての節電を

完全に無効にしてしまっていた

更に

再生可能エネルギーの継続的買い取り制度をも

また成り立たないようにした

出力調整ができないあらゆる発電システムは

電力供給系から環境効果をすべて

取り上げる


交流には周波数という成分が欠かせない

このため

発電機は常に一定の回転数を

保ちつづけていなければならなかった

電力の消費量が減っても

発電機の回転数を安定化させておくためには

蒸気圧を常時

一定の水準へと保っている必要があるのだ

深夜電力料金制度はこの制約が生み出した


発電機に装着されている永久磁石の両極が

一秒間50回切り替わる時に得られる周波数を

50ヘルツの交流電流と呼ぶ

毎分3000回転する発電機であれば

安定した周波数の交流を維持できる

発電機の回転数が乱れると

周波数は不安定化して

エネルギーとして使い物にならなくなる

このため世界中の電力会社では

消費の増減や有無の変化に関わらず

常時一定の発電量

を保っていなければならなかった


温暖化を止められないようにした犯人は

交流電流の正しい理解を阻むための

電力業界がとってきた

一連の秘密主義


28℃に統一された暑いオフィスで

仕事に励ませておきながら

発電所の燃焼炉では

化石燃料の消費量に

何の変化も生み出さずにいる


電力会社を秘密主義にさせてきたその原因の一つ

がこれ


太陽電池や風力発電からの電力を生かせない

交流の長距離高圧送電の系統は

外部電力の買い取り制度を

最終的に行き詰らせる

役に立たない電力の買い取り行為は

損失以外のなにものも

生まないからだ


この業界が蒙っている損失を

消費者に転嫁する目的で

太陽光付加金が

このほど一律に

導入された

この経緯について

問題視したとする事例は

皆無


止まらない温暖化の背後には

隠しておかなければならない理由を持つ

電力業界が共有する

特有の事情が隠されている


この不都合な真実を

国民に気づかせまいとして

国会では温暖化防止に関する法律

が事前に制定される運びとなり

電力消費を減らせば

その分だけ

火力発電所の燃焼炉で

化石燃料の消費が

その分だけ減ったことにする

とする法律を

制定させてしまっていたほど

国会の成員すべてが

温暖化を止められないまま

現状の利益を得るための

協力体制を敷いてきた


余りにも愚かなこの経過が

国会では公然として

おきていた


この法律が発効したことにより

温暖化防止対策から実効性が失われ

環境対策に投じられた国家予算のすべて

が無効な投資となることを強いられた

このため経済を成長させる効果のある

有効需要は一度も発生せず

損失の規模だけをやたら膨らませる

という見るに堪えない粗末な経過が

このようにして

国民へと与えられる経過をとった


交流電流に関する基礎的な知識がなく

それに関する調査も一切行っていなかった

国会の責任は極めて重い


同様の隠された証拠は他にも多い

この惑星の知識人たちすべて



気候変動を加速させる

原因を構成しているという粗末な現実が

経済成長を自ら抑圧し

気候変動を却って急がせた


知識の意味を教えない教育は

学力を高める効果があるにせよ

止まらない温暖化と

達成できないインフレ目標とを

同時並行的に生み育て

経済成長を自ら抑制しただけでなく

国民を貧困の淵

へと追い落としておきながら

その行為の意味を

完璧に理解できなくなっている階層

を未だに覚醒させることが

できずにいる


蒙昧な認識に囚われている

指導者の再生産に寄与するためだけの

非生産的存在へと

学力重視の教育が

こうして貶めた


知識の量的拡大を誇っていても

そのもつ意味を理解することができていなければ

世界規模のデフレ化と

それによる貧困の蔓延

そして

自然災害を狂暴化させて

生命と社会資産の喪失を

ひたすら加速させている

温暖化の訳を知っていながら

いつまでたっても

二酸化炭素濃度を

めつづけることをより急がせる


問題の所在を知らない選良と

官僚の量産化

をただ単に急がせて

成果なき浪費を積み上げて

財政赤字の累増を

闇雲に高めつづけるのが関の山


現状を成り立たせているその背後には

日増しに高くなる

歴史的な錯誤の山

が聳え立っている
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