1月6日までですからギリギリセーフでした。
ほとんど朝一番で入場したのでゆっくり鑑賞できました。やはり美術館は朝一番で行くとイイですね、自分のペースでじっくり味わえますから。38点すべてジャン・シメオン・シャルダン。しかも、個人蔵のため普通ならルーブルに行っても見ることができない「羽根を持つ少女」と「木いちごの籠」もじっくり鑑賞できました。「羽根を持つ少女」について、作家の伊集院静氏が1999年にパリで開かれた大シャルダン展を見て、エッセイの中で「この絵によって救われた。」とまで語っています。<o:p></o:p>
本当に素晴らしいの一言です。この絵はバトミントンのラケットと羽根を持った清楚で可憐な少女の良さが活き活きと描かれています。この少女がその当時何を思い、何を語っていたのかが伝わってくるようでした。まさしくシャルダンが魂を込めた作品です<o:p></o:p>
興味深いのは2枚の「羽根を持つ少女」の絵が並べて展示されていることです。<o:p></o:p>
フィレンツェの美術館が所蔵しているほうは、筆遣い、陰影の付け方、絵の具ののせ方、ディテールの精緻さから、どう見てもレベルが違いすぎて、シャルダン自身の作とは思えませんでした。絵画の素人の私が見ても一目でわかるのですから、これはシャルダン自身の作ではなく、おそらく修行中の見習い(お弟子さん?)か誰かが習作として模写したのでは?と思います。一応そっくりには描こうとしているのですが、短時間で模写したためか、他のシャルダン作品とくらべても次元が違うほど手を抜いているように見えました。<o:p></o:p>
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次に感動した絵は「良き教育」です。母親と子供達の会話が聞こえてくるようでした。<o:p></o:p>
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他に高校時代の美術科の図録に出てきた?有名な絵も40~50cmの至近距離で生まれて初めて実物を見ました。すごい!<o:p></o:p>
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シャルダンの絵がミレー、セザンヌの絵にどことなく似ている。そう素人でも感じますが逆です。ミレー、セザンヌが若い頃、シャルダンの作品を模写して学んでいたのです。<o:p></o:p>
実際、静物画での質感がよくあらわされている描き方は素晴らしく、自宅にある銅鍋や水差しなどをしげしげと見て、そのデザインの素晴らしさを再発見したくなります。<o:p></o:p>
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日本ではルノワールのようには一般には有名ではありませんが、一見の価値ありです。<o:p></o:p>
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今ならまだやっています。詳細は以下。<o:p></o:p>
http://www.mimt.jp/chardin/<o:p></o:p>
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約90分もかけてゆっくり鑑賞した後は、ミュージアムショップのStore1894で図録等など購入し、三菱一号館内のCafe1894に移動し、シャルダン展の作品「肉のない料理」にちなんだお料理でランチをしました。1,580円というお値段にしては「真鯛とサーモンのパイ生地包み焼き」かなり美味しかったです。こちらも一押しです。<o:p></o:p>
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