効果があって、手っ取り早いので「勉強して、成績が上がったら○○○を買ってあげる。」―こんな風に我が子に対してよく言ってしまいがちですが、これは本当は×です。「人参をぶら下げる。」状態は動物ならそれでもよいですが、しつけ(子育て)としては次の2つの点からよくありません。<o:p></o:p>
第1に物を与えることを条件に勉強させる習慣がつくと、物を与えないと勉強しなくなります。この習慣はお子様を「ギブアンドテイクでないと行動しない人」にしていまいがちです。「奉仕の精神」や「人のための尽くす人」、「無償の愛」からほど遠い「計算ずくでしか動かない人」で「情けない人=心の狭い人」になってしまいます。それでは人間力が乏しく、将来社会人として成功しにくいです。
第2に人の欲望は限りないもので、はじめはおもちゃを買ってあげるだけで満足していたお子さんも次第にそれでは満足しなくなり、だんだんエスカレートしてくるからです。
子育ては長期計画(作戦)ですから、良いことは習慣にするべきですが、「心の狭い人」にしてしまう虞があることは習慣にしてはいけません。
では、どうお子様をもっていったら良いのでしょうか?
「頑張って勉強したら、それだけで両親が心から喜んでくれた。」「努力した結果、成績が上がったとき、両親が本当に嬉しそうな顔をして喜んでくれた。」「期末テストでうんと成績があがったとき、普段あまり褒めてくれない父が親戚に電話でそのことを嬉しそうに話してくれた。」「合格のお祝いに家族で温泉に旅行に行った。そのときの両親の晴れ晴れとした表情が今でも忘れられない。」
―こんな風に最愛のお子様の成功を家族全員で喜んであげればいいのです。それが家族の思い出になるのです。子供は親の喜ぶ顔が見たくて頑張るものです。家族ですからそれでいいのです。
どうしても何かご褒美をあげたければあげても良いです。ただし、それは勉強する条件にはせずに、成績が上がったり、合格した後に思い出作りとしてご褒美をあげるです。
「結局、物をあげるのだから同じじゃないですか?」――決して同じではないです。
「勉強をする」ことの引き替え条件にはせずに、結果として、家族の思い出作りにつながる物を記念として、後から与えるのですから。両者は一見似ているようで、お子様に与える影響という点で天と地の差です。
お子様を「頭がいいけど、計算高く、自分さえ良ければいいという自己中心的な人」にしてしまうのか、「頭が良く、人柄もよく、人間力のある人」にするのかは大きな違いだからです。
お子様にどちらになって欲しいですか?
まとめ
ご両親様の日頃の何気ない話し方やもっていき方も習慣となり、長い間にお子様は大きく変わります。どうせなら良い習慣で子育てをして、お子様の人間力をアップし「立派な社会人」にしましょう。<o:p></o:p>